エコキュートの水抜きとは?必要なタイミングや手順、注意点をご紹介
エコキュートを長期間使用すると、貯湯タンク内に不純物や水垢が蓄積します。こうした汚れを取り除き、エコキュートの寿命を延ばして効率を保つために必要なメンテナンスが「水抜き」です。
この記事では、エコキュートの水抜きとは何かを解説したうえで、水抜きが必要なタイミングや手順を分かりやすくご紹介します。エコキュートを衛生的に保つためにも、この記事を参考にしながら定期的に水抜きを行いましょう。
エコキュートの水抜きとは
エコキュートの水抜きとは、貯湯タンク内に沈殿した不純物や水垢を排出するメンテナンスです。水抜きはエコキュートのメンテナンスのなかでも重要性が高く、定期的に行うことで寿命が延びる可能性があるとされています。自分でできるメンテナンスでもあるため、定期的に実施するのがおすすめです。
水抜きが必要になる理由
まずはエコキュートの水抜きが必要な理由を確認しましょう。
<水抜きが必要になる理由>
- お湯に黒いゴミや汚れが混ざることがある
- 浴槽に汚れが浮くことがある
- 臭いが気になりやすくなる
- 部品への負担により故障リスクが高まる
- 本体の寿命を延ばせる可能性がある
水抜きを怠ると、貯湯タンク内に不純物が蓄積し、お湯に黒いゴミや汚れが混入することがあります。浴槽に汚れが浮いたり、臭いが気になったりするなど、不快な症状が起こるケースも少なくありません。こうした汚れや症状がエコキュートの寿命に影響する可能性があることも、水抜きが必要な理由の一つです。
エコキュートの水抜きが必要なタイミング
エコキュートを快適に使い続けるためには、定期的な水抜きが必要です。そこで気になるのが、水抜きのタイミングではないでしょうか。ここでは、エコキュートの水抜きが必要なタイミングを4つご紹介します。
定期メンテナンスとして行う頻度の目安
コロナ、三菱、パナソニック、ダイキン、日立といった各メーカーでは、目安として年2~3回の頻度で水抜きを行うことを推奨しています。不純物の少ない水道水を使用していても、4~6か月ほど経つと不純物が混ざる可能性があります。年2~3回のペースで水抜きを行えば、貯湯タンクに不純物がたまる前に対処しやすくなるでしょう。
浴槽やお湯に汚れが見られるとき
お湯に黒い粒子や白いカスが混ざったり、浴槽に汚れが浮いたり、異臭がしたりする場合は、早めに水抜きを行いましょう。これらの現象は、貯湯タンクに沈殿物がたまっているサインです。放置せずに対処することで、衛生状態を回復し、配管のさらなる汚染も防ぎやすくなります。
断水のあとに確認したいケース
災害などで断水したあとは、水質が低下しやすく、エコキュートの貯湯タンク内に異物が入り込む可能性があります。このような場合、水質の低下が心配であれば、水抜きを検討しましょう。水抜き後に濁りや臭いがなければ、安全にお湯を使える状態かどうかを判断する目安になります。
交換・撤去前に水抜きが必要になるケース
エコキュートを交換・撤去する前には、事前に水抜きが必要になることが多いです。最近のエコキュートは軽量化が進んでいるものの、水が入った状態では500kg以上になるケースも多く、そのままでは安全に作業できません。施工業者の案内に従い、安全に作業を進められるよう協力しましょう。
エコキュートの水抜き手順
エコキュートの水抜きを行う前に、作業に必要な「軍手」と「ドライバー」を用意しておきましょう。作業中に熱湯が出るおそれがあるため、耐熱性の高い軍手の使用がおすすめです。ドライバーは開栓部分の開閉時に必要です。一般的なプラスドライバーがあれば問題なく作業できます。
ここでは、多くの機種で応用できる基本的な水抜き手順をご紹介します。ただし、メーカーによって操作箇所や部品名称が異なる場合があるため注意が必要です。取扱説明書を手元に用意し、照らし合わせながら作業を進めることをおすすめします。
手順1:漏電遮断器をOFFにする
まずは、貯湯タンクの漏電遮断器をOFFにしましょう。漏電遮断器は、タンク内部などで漏電を検知した際に自動で電気を遮断する安全装置です。多くの場合、エコキュート本体の下側カバーの内側にあります。カバーを外して操作盤を露出させ、レバーをOFFに切り替えてください。
手順2:給水止水栓を閉める
給水止水栓とは、貯湯タンクの配管部にある元栓のことです。脚部カバーが付いている場合は、それを取り外してから給水止水栓を閉めましょう。機種によっては4~5本の配管が並んでいますが、ハンドルが付いている配管が給水止水栓です。ハンドルを回し、給水が止まったことを確認してから次のステップへ進みましょう。
手順3:逃し弁を開ける
逃し弁とは、お湯を沸かす際に発生する膨張水や圧力を逃がし、貯湯タンクの破損を防ぐ安全装置です。多くの機種では、貯湯タンク上部に逃し弁のカバーが付いています。カバーを外してレバーを露出させ、手動で開いてください。
ここまでの手順により、水抜き作業中の感電や水漏れなどの重大なトラブルを予防しやすくなります。安全を確保したうえで、本格的な水抜き作業に移りましょう。
手順4:排水栓を開けてタンク内の水を排水する
水抜き作業の中心となる工程です。配管の裏側にある、貯湯タンクのハンドル型の排水栓を開けて、タンク内の水を排水しましょう。排水にかかる時間の目安は1~2分です。短すぎると十分に排水できない可能性があるため、様子を見ながら丁寧に行ってください。この作業により、貯湯タンク内にたまった水垢やゴミを排出できます。
手順5:排水後に排水栓を閉じる
排水を始めてから1~2分ほど経過し、水が流れなくなったことを確認したら、先ほど開けた排水栓を閉じて元の状態に戻します。排水栓を開けたときとは反対方向にハンドルをしっかり回して閉じてください。排水栓が開いたままだと、再稼働時に水漏れする可能性があるため注意が必要です。
手順6:給水止水栓を開けて給水する
排水栓を閉じたら、給水管に付いている給水止水栓を再び開きます。給水止水栓を開けないまま次の作業に進むと、貯湯タンクにお湯がたまりません。給水止水栓を開き、水が出ることを確認してから次のステップへ進みましょう。
手順7:逃し弁を元に戻す
水が出ることを確認したら、逃し弁のレバーを下げて元の状態に戻します。逃し弁を開けたまま使用すると、お湯が出なくなる場合があるため注意が必要です。排水栓や給水止水栓に比べて戻し忘れやすい箇所なので、必ず確認してから次のステップへ進みましょう。
手順8:漏電遮断器をONにする
最後に、漏電遮断器をONに戻します。漏電遮断器は、漏電を防ぐうえで重要な役割を果たす安全装置です。OFFのままエコキュートを稼働させると、感電や火災など重大なトラブルにつながる可能性があります。必ずONにして作業を完了させましょう。
手順9:蛇口やリモコンで動作確認をする
ここまでの作業が終わったら、蛇口やリモコンを使ってエコキュートの動作確認を行いましょう。水抜き前と同じように正常に稼働すれば、メンテナンスは完了です。作業中に取り外した脚部カバーなどを元に戻して終了してください。
なお、機種によっては動作確認時に温度設定などの初期設定が必要な場合があります。設定方法が分からない場合は、取扱説明書を参照しながら再設定しましょう。また、リモコンに「試運転モード」と表示された場合は、表示が消えるまで試運転を続けることをおすすめします。
水抜き作業の注意点
エコキュートの水抜き作業を行う前に知っておきたい注意点が5つあります。予期せぬトラブルやけがのリスクを減らすために、以下のポイントを把握したうえで作業を行いましょう。
熱いお湯や排水によるやけどに注意する
特に排水栓を開ける際は、熱いお湯に触れてやけどをしないよう十分に注意してください。エコキュートの貯湯タンク内には、65~90℃前後のお湯がたまっています。
お風呂やキッチンなどで40℃程度のお湯を使えるのは、貯湯タンク内の熱いお湯を水で割り、適温に調整しているためです。貯湯タンクから直接出るお湯の温度は調整できません。水抜きのタイミングによっては熱いお湯が体にかかるおそれがあるため、細心の注意を払いながら作業しましょう。
勢いよく水が出ることを想定して作業する
特に排水開始直後は、貯湯タンク内の水やお湯が勢いよく出ることがあります。自分自身が水をかぶる可能性だけでなく、周囲が水浸しになる可能性も想定して作業しましょう。
エコキュートの貯湯タンクやヒートポンプユニットは、狭いスペースに設置されているケースも少なくありません。水が噴き出した際に慌てると、足元が滑って転倒するおそれもあります。事前にバケツやホースを用意して排水経路を確保したり、足場を整えたりするなどの対策を検討しましょう。
夜間や暗い場所での作業は避ける
暗い場所での水抜き作業には、転倒や誤作動、やけどなどのリスクがあります。エコキュート本体は屋外に設置されることが多く、夜間や薄暗い場所では視認性が悪くなります。また、手が濡れていることに気づかず作業を続けると、感電のリスクも高まります。
水抜きは、手元や足元を十分に確認できる日中に行うのが基本です。日中であっても、雨天や強風時の作業はできるだけ避け、天候の良い日に行いましょう。やむを得ず夕方以降に作業する場合は、家族などに懐中電灯で手元を照らしてもらいながら進めるのがおすすめです。
劣化した部品や固いバルブを無理に動かさない
長年使用しているエコキュートでは、排水栓や止水栓、逃し弁などがサビや水垢で固着している場合があります。無理に力を加えると、破損や水漏れの原因になりかねません。こうしたトラブルが発生すると、高額な修理費用がかかったり、買い替えを余儀なくされたりする可能性があります。
寒冷地や気温0℃以下では判断に注意が必要
気温が0℃を下回る冬季や寒冷地では、水抜き後の残水が配管内で凍結し、配管の破裂や本体の故障を招くことがあります。破損を免れても、エコキュートの性能が低下するケースもあります。自己判断で水抜きを行わず、専門業者に相談して、自分で作業して問題ないか確認しましょう。
ただし、寒冷地仕様のエコキュートであれば、気温0℃以下で水抜きを行っても凍結などのトラブルが起こりにくい場合があります。降雪地帯など寒い地域にお住まいの場合は、日ごろのメンテナンスのしやすさも考慮して、寒冷地仕様のエコキュートを検討すると良いでしょう。
まとめ
エコキュートの水抜きは、慣れれば短時間で行えるメンテナンスです。水抜きを実施することで、日常的に使うお湯の衛生を保ち、エコキュートの寿命を延ばしやすくなります。作業時の注意点を確認したうえで、この記事の手順を参考にしながら、定期的に水抜きを行いましょう。
エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!


















