オール電化での4人家族の電気代はいくら?|ガスよりも月々3400円お得?!

  • 更新日:2025/02/14

4人家族で暮らしている方のなかには、電気代を節約するために、オール電化への切り替えを検討している方も多いでしょう。

オール電化の導入には初期費用がかかるため、本当に月々の電気代が安くなるのか、目安としてどのくらい安くなるのかを知っておくことが重要です。

今回は、オール電化での4人家族の電気代について「季節別」「地域別」でそれぞれご紹介します。

また、オール電化を導入するメリットや注意点、そして電気代の節約方法も解説します。オール電化に切り替えるかどうかを決めるために、ぜひ参考にしてみてください。

結論から言うと、4人家族の場合、オール電化家庭の月々の電気代は約15,392円(基本料金抜き)となります。

電気とガスを併用している一般家庭の月々の電気代・ガス代の合計が、約18,816円となりますので、その差額は3,424円となります。

目次

オール電化での4人家族の電気代はいくら?

オール電化での4人家族の電気代について、以下3つのポイントからご紹介します。

    <オール電化での4人家族の電気代はいくら?>

  • 【季節別】オール電化住宅の4人家族の電気代
  • 【地域別】オール電化住宅の4人家族の電気代
  • ガス併用の電気代と比較

現在の電気代と照らし合わせながら、オール電化でお得になるかどうかを確認しましょう。

【季節別】オール電化住宅の4人家族の電気代

季節ごとの消費電力量は公的な統計データがないため、オール電化住宅の電気代平均額をご紹介できません。以下は、オール電化住宅だけではなく、ガス併用住宅も含めた電気代の平均額です。

【季節ごとの電気代平均額】
季節 1ヶ月あたりの電気代
冬(1月~3月) 17,723円
春(4月~6月) 11,354円
夏(7月~9月) 9,885円
秋(10月~12月) 10,099円

※総務省統計局「家計調査 家計収支編 2023年」より2人以上の世帯を参照しています。

暖房や電気ストーブの消費電力は大きいため、冬の電気代が高くなる傾向にあります。

【地域別】オール電化住宅の4人家族の電気代

4人家族の場合、1日あたりの電力使用量は平均13.1kWhとされています。これを30日分に換算すると、393kWhです。

大手電力会社10社のオール電化向けのプランを393kWh使用した場合、電気代の目安はいくらになるのかを見てみましょう。

【大手電力会社10社の料金】
地域 1kWhあたりの料金 1ヶ月あたりの電気代
北海道 24.42円 9,597円
東北 24.38円 9,581円
東京 25.18円 9,985円
中部 32.4円 12,733円
北陸 21.5円 8,449円
関西 18.6円 7,309円
四国 34.044円 13,379円
中国 23.15円 9,097円
九州 17.46円 6,861円
沖縄 20.23円 7,950円

※計算には「再生可能エネルギー発電促進賦課金」および「燃料調整費」を含めています。なお、基本料金は計算に含めていません。

地域ごとの電気料金に差があるため、同じ電力消費量だとしても、1ヶ月あたりの電気代はバラバラです。全国平均では、9,494円が試算結果となりました。

ただし、上記の料金には、一般家庭がガスでまかなっている給湯器とコンロの料金が含まれていません。

調理時間を1日60分、給湯器の使用容量を440L・希望供給温度を40℃として、地域ごとの1ヶ月あたりの料金を試算してみましょう。

【地域別に見たIHクッキングヒーター・エコキュートの料金】
地域 IHクッキングヒーター エコキュート
北海道 1,923円 3,178円
東北 1,920円 3,173円
東京 1,708円 2,823円
中部 2,552円 4,217円
北陸 1,693円 2,798円
関西 1,465円 2,420円
四国 2,681円 4,431円
中国 1,823円 3,013円
九州 1,375円 2,272円
沖縄 1,593円 2,633円

※1ヶ月あたりの使用電力量は調理78.78kWh、給湯130.16kWhで計算しています。計算には「再生可能エネルギー発電促進賦課金」および「燃料調整費」を含めています。なお、基本料金は計算に含めていません。

基本的な料金に、上記のIH・エコキュートの料金を加えた4人家族の1ヶ月の光熱費は、地域ごとに次のとおりです。

【オール電化・4人家族の地域別電気代】
地域 1ヶ月あたりの電気代
北海道 14,698円
東北 14,674円
東京 14,516円
中部 19,502円
北陸 12,940円
関西 11,194円
四国 20,491円
中国 13,933円
九州 10,508円
沖縄 12,176円

ガス併用の電気代と比較

総務省統計局の「家計調査 家計収支編 2023年」によると、4人家族の平均的なガス代(都市ガス)と電気代は、次のとおりです。

【4人家族における都市ガスと電気代の平均料金】
料金
ガス代 5,284円
電気代 13,532円
合計 18,816円

上記の料金は全国平均のため、条件を合わせるために、先ほどご紹介した「オール電化・4人家族の地域別電気代」の10社平均と比較してみましょう。

【4人家族におけるオール電化とガス併用の料金比較(全国平均)】
料金
オール電化 15,392円
ガス併用 18,816円
差額 -3,424円

試算結果によると、オール電化はガス併用と比較して、1ヶ月あたり3,424円もお得です。オール電化の実際の料金には基本料金が加わりますが、それでも割安になる可能性が高いでしょう。

4人家族がオール電化を選ぶメリット

4人家族がオール電化を選ぶメリットは、主に次の5つです。

    <4人家族がオール電化を選ぶメリット>

  • 光熱費が一本化できる
  • 夜の電気代が安い
  • 安全性が高い
  • 手入れがしやすい
  • リフォーム時に補助金などが使える

それぞれの理由をご紹介します。

光熱費が一本化できる

ガス併用と違い、オール電化では電気代とガス代を一本化できます。家計管理がシンプルになり、残高不足による引き落としのミスなど、支払いの遅延も防ぎやすいでしょう。

また、ガスの基本料金を支払う必要もなくなるため、電気とガスで二重に請求される基本料金が電気の基本料金のみとなります。

夜の電気代が安い

電力会社のオール電化プランは、夜の電気代が安いことが特徴です。一例として、東京電力の「スマートライフS」の電気代をご紹介します。

【スマートライフSの料金】
基本料金(10Aにつき) 電力量料金(1kWh)
311.75円 午前6時~翌午前1時 / 35.76円
午前1時~午前6時 / 27.86円

夜間に入浴や調理をしたり、ゆっくりテレビを見て過ごしたりする方は、電気代がさらに安くなるでしょう。

安全性が高い

オール電化ではガスや直火を使わないため、安全性が高くなります。調理中の火が、キッチンの周りにあるものや洋服に燃え移る心配がありません。

小さなお子さまや高齢のご両親と同居をするご家族の方も、オール電化の住宅なら安心して暮らしやすいでしょう。

手入れがしやすい

IHクッキングヒーターはフラットな構造のため、汚れた場所を拭き取るだけでお手入れができます。

ガスコンロには「ゴトク」と呼ばれる立体的な部位があり、お手入れに時間がかかりやすいです。4人家族のご家庭は調理の機会も増えがちですが、後片付けにかかる時間を短縮しやすいでしょう。

リフォーム時に補助金などが使える

する設備にリフォームする場合は、補助金を使える可能性があります。たとえば「子育てエコホーム支援事業」では、以下の補助金を受け取ることが可能です。

【リフォームで受け取れる可能性のある補助金】
補助対象 補助金額
高効率給湯器の設置 30,000円
蓄電池の設置 64,000円

後述するとおり、オール電化の初期費用はやや高額といえます。しかし、ガス併用と比較して、月々の光熱費を抑えられる可能性があることに加え、補助金の活用で初期費用を抑えられることはメリットです。

4人家族がオール電化を選ぶデメリット

オール電化を選ぶ前に確認しておくと良いデメリットは、次の3つです。

    <4人家族がオール電化を選ぶデメリット>

  • 初期費用がかかる
  • 昼の電気代が高い
  • 停電に弱い

それぞれのポイントを解説します。

初期費用がかかる

オール電化を導入する場合は、目安として以下の初期費用がかかります。

【オール電化の初期費用】
設備 費用目安
電気温水器・エコキュート 50万円~100万円
IHクッキングヒーター 15万円~30万円
トータル 65万円~130万円

ただし、ガス給湯器・ガスコンロをリフォームする場合も、20万円~35万円前後の費用が必要です。オール電化の導入後に光熱費が安くなる場合は、長い目で見ると初期費用を相殺できる可能性があります。

昼の電気代が高い

先述したように、オール電化向けの料金プランは、夜の電気代が安い代わりに、昼の電気代が高く設定されています。そのため、昼間に電気を使う機会が多いご家庭の場合は、光熱費が高くなる可能性があることも注意点です。

電気代を節約する方法については後述するため、ぜひ参考にしてみてください。

停電に弱い

オール電化はすべてのエネルギーを電気でまかなうため、停電が発生している間はすべての機能がストップします。ただし、災害からの復旧が早いことは、オール電化ならではのメリットです。

東日本大震災では、東北電力管内で466万戸の停電が発生しましたが、3日後には約80%が復旧しています。都市ガスの再開は12日後と電力よりも遅く、復旧スピードでオール電化に軍配が上がることは明らかです。

オール電化の4人家族で電気代を節約する方法

デメリットの項目でご紹介したように、オール電化は昼間の電気代が高くなりがちです。しかし、以下の方法を用いると、4人家族の生活でも電気代を節約しやすくなります。

    <オール電化の4人家族で電気代を節約する方法>

  • 上手に家電を使う
  • 省エネ家電に買い替える
  • 夜間電力を活用する
  • 断熱対策する
  • 料金プランなどを見直す

順番に解説します。

上手に家電を使う

家電の使い方を工夫するだけでも、節電できます。ポイントは、消費電力が大きい家電から対策をすることです。

資源エネルギー庁によると、冷房を27℃から28℃に上げるだけで約940円、暖房を21℃から20℃に下げるだけで約1,650円の節約につながります。

省エネ家電に買い替える

家電の省エネ性能は年々高くなっており、省エネ家電に買い替えると節電できる可能性が高いです。環境省によると、10年前の家電と比較して、省エネ家電の電気代は以下のように下がります。

【10年前の家電と省エネ家電の電気代の違い】
家電 10年前と比較した電気代
冷蔵庫 -42%
エアコン -15%
テレビ -31%
温水洗浄便座 -10%
照明器具 -86%

4人家族のご家庭の場合は、部屋数が多くなりがちです。すべての部屋の照明を蛍光灯からLEDに取り換えるだけでも、大きな節電効果が見込めます。

夜間電力を活用する

オール電化向けの料金プランは、夜間の電気代が割安になるため、電力を使う時間帯をできるだけ夜間に後ろ倒しする対策も効果的です。

エコキュートを使用する場合、湯切れを起こすと電気代が高い昼間に発電することになるため、翌日に使う湯量を計算してモード設定をしましょう。

断熱対策する

住宅そのものの断熱対策を行うと、電気代を節約しやすくなります。断熱効果が高い家は、外気が室内に流入しにくく、反対に室内の温度は外部に流出しにくいためです。

断熱対策をすると、冬は暖かく、夏は涼しく過ごしやすい環境を構築できます。結果として、冷暖房効率を高められるため、電気代の節約につながりやすいでしょう。

料金プランなどを見直す

近年は、電力自由化に伴って新電力会社が誕生し、各社が独自のプランの提供を開始しました。東京電力や関西電力といった大手電力会社から新電力会社に乗り換えると、電気の使用量が同じだとしても、電気代が安くなる可能性があります。

また、契約するアンペア数を最適化させると、基本料金が安くなることもポイントです。最小限のアンペア数に抑えつつ、定期的に電気料金のプランを見直して、電気代の節約を目指しましょう。

まとめ

4人家族におけるオール電化の季節別・地域別料金をご紹介したうえで、ガス併用とも料金を比較しました。その結果、オール電化とガス併用の料金には、以下の差が出ます。

【4人家族におけるオール電化とガス併用の料金比較(全国平均)】
料金
オール電化 15,392円
ガス併用 18,816円
差額 -3,424円

※オール電化には基本料金を含めていません。

基本料金を加味しても、月々の電気代はオール電化のほうがお得になる可能性が高いでしょう。オール電化のリフォーム工事には補助金が出ることに加えて、電気の使い方によってはさらに節電効果が見込めます。

光熱費を削減したい場合は、オール電化へのリフォームを検討すると良いでしょう。

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<この記事を書いた人>

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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