IHクッキングヒーターの寿命は10〜15年|交換方法や長持ちさせるコツも解説
IHクッキングヒーターは、特にオール電化住宅のキッチンでは欠かせない調理器具です。しかし、経年劣化は避けられず、購入から一定期間が経過すると劣化や故障が発生しやすくなります。あくまでも目安ですが、IHクッキングヒーターの寿命は10~15年と考えなければなりません。
この記事では、IHクッキングヒーターの寿命のサインや、修理と交換で迷った場合の選び方について解説します。また、IHクッキングヒーターの寿命を延ばす方法も、5つのポイントに分けてまとめました。IHクッキングヒーターの故障や不調で悩んでいる方も、これから導入する予定の方もぜひ最後までご覧ください。
IHクッキングヒーターの寿命は10〜15年
IHクッキングヒーターの寿命は、一般的に10~15年といわれています。ただし、これはあくまでも目安です。使用状況や頻度、メンテナンスの有無などにより、実際の寿命には大きな差が生じます。
IHクッキングヒーターを製造・販売するパナソニックが行った調査では、64%の家庭が「購入より12年以上経過後」にIHクッキングヒーターを買い替えたと回答しています(2023年6月 パナソニック調べ「IHクッキングヒーターAシリーズ、Bシリーズについて」のアンケートより)。
IHクッキングヒーターの「グリル」の寿命は7~10年
IHクッキングヒーターの本体部分の寿命が10~15年であることに対し、グリル部分の寿命は7~10年とされています。グリル部分は使用頻度が高く、汚れも溜まりやすいため、本体よりも早く劣化しやすいです。
グリル部分の大敵となるのが、魚の油や調味料です。これらの汚れが内部に蓄積しやすく、部品の腐食や機能低下を招きます。グリル部分の汚れには常に目を光らせ、劣化を早めないよう日常的にメンテナンスを行いましょう。また、焼き網や受け皿といった消耗品は、定期的な交換がおすすめです。
IHクッキングヒーターの寿命のサイン
IHクッキングヒーターは、故障の前触れとして、いくつかのサインを見せる場合があります。この項目でご紹介する5つのサインが見つかった場合は、IHクッキングヒーターの寿命が近づいているかもしれません。どのようなサインに注意すればよいのか、詳しく見てみましょう。
電源が入らない
電源が入らない、または操作パネルやボタンが反応しない・反応しにくいといった症状は、IHクッキングヒーターが寿命を迎えた典型的なサインです。このような問題は、内部の基盤・電子回路の劣化や、吹きこぼれによる汚れの蓄積が原因で起こります。
騙しだまし使い続けられる場合もありますが、酷使するとさらなる故障を招いたり、漏電などの重大なトラブルに発展したりする可能性もあります。電源のトラブルが多発するようになったら、修理または交換のタイミングが来たと考えましょう。
加熱に時間がかかる
加熱に時間がかかる場合や、以前よりも火力が弱まったと感じる場合は、ヒーター部分が劣化して寿命を迎えているサインです。IHクッキングヒーターの持ち味は加熱の早さですが、経年劣化により出力が低下して、お湯を沸かしたり、食材に火が通ったりするまでの時間が長引きます。火力が安定しない場合も、ヒーターの故障を疑いましょう。
異音がする
今までに聞くことのなかった異音がする場合も、IHクッキングヒーターが寿命を迎えたサインです。「ジー」「キーン」といった異音がする場合は、過電流が起きている可能性もあり、漏電などのトラブルに発展しかねません。そのまま使い続けると、ブレーカーが落ちるケースもあるので、早めに点検を依頼しましょう。
IHクッキングヒーターが破損している
IHクッキングヒーターのトッププレートが破損した場合は、購入からの年数とは無関係に、修理や交換を依頼してください。トッププレートとは、フライパンや鍋を置くコンロの部分です。この箇所にヒビや破損がある場合、内部への水分侵入により基盤故障を招いたり、思わぬけがをしたりするリスクがあります。
また、トッププレートの焦げ付きや汚れを放置したまま使い続けると、熱効率が落ちることも覚えておきましょう。熱効率が落ちると、正常に調理できなくなるほか、全体の寿命まで縮めかねません。悪循環を防ぐために、日々のメンテナンスを怠らないようにしましょう。
IHクッキングヒーターが故障したら修理か?交換か?
IHクッキングヒーターが故障して、修理すべきか、それとも思い切って交換すべきか悩んでいる方も多いでしょう。ここでは、修理と交換のどちらを選ぶべきか、購入からの年数を基準にご紹介します。
購入から「6~8年」以内なら修理がおすすめ
IHクッキングヒーターを購入してから6~8年以内の場合は、修理の検討がおすすめです。多くのIHクッキングヒーターには、購入から1年間の無料保証が付帯し、保証期間は最長で5年間延長できます。購入から6年以内であれば、保証期間に含まれる可能性があり、この場合は無償で修理できる可能性が高いです。
IHクッキングヒーターに使われているパーツは、本体の生産終了から一定の期間が経過するとメーカーが保存しなくなり、純正品を使った修理が期待できません。しかし、生産終了後6年までは、メーカーが純正の部品をストックしている場合が多く、修理すると新品同様の状態によみがえります。
購入から「9年」以降なら交換がおすすめ
購入から9年以上が経過した場合は、交換を第一の選択肢にしましょう。約10年前のIHクッキングヒーターは、メーカーが純正の部品をストックしていない可能性が高いです。故障の規模が大きい場合も多く、たとえ修理できたとしても、高額な費用が請求される傾向にあります。
仮に交換の50%程度のコストで修理できたとしても、近い将来に別の箇所が故障して、再び修理を依頼する必要が生じるかもしれません。2~3回の修理を繰り返しているうちに、買い替えのコストを修理費用の合計が上回る可能性もあります。
「最初から交換しておけばよかった」と後悔しないように、購入から9年以上が経過している場合は、IHクッキングヒーターの交換がおすすめです。
IHクッキングヒーターの交換では大掛かりな工事は不要!
IHクッキングヒーターの交換は、リフォーム・リノベーションの一環とみなされる場合が多いです。そのため「交換に何日もかかるのでは」「費用が高額なのでは」といった懸念を抱いている方も多いでしょう。しかし、実際のところは、IHクッキングヒーターの交換で大掛かりな工事は不要です。
工事の手順をざっくりとご紹介します。
<IHクッキングヒーターの交換の手順>
- 既存の機器を取り外す
- キッチン天板を清掃する
- 新しいIHクッキングヒーターを設置する
- 試運転して不具合の有無を確認する
- 作業完了
作業時間は早ければ1~2時間程度です。キッチン全体のリフォームと違い、作業時間が数日単位に及ぶ心配はありません。基本的な工事費は1万円~2万円に収まる場合が多く、気軽に依頼できます。
IHクッキングヒーターの寿命を延ばす方法
IHクッキングヒーターの寿命は、本体が10~15年、グリル部分が7~10年程度といわれています。しかし、この年数はあくまでも目安に過ぎません。使い方の工夫により、IHクッキングヒーターの寿命をさらに延ばすことも可能です。
ここでは、そのために覚えておくとよいポイントを5つに分けてご紹介します。
コンロ部分をこまめに掃除する
コンロ部分(トッププレート)をこまめに掃除することが、寿命を延ばすポイントの基本です。調理後の汚れを放置すると、汚れが内部まで浸透し、基板の腐食を招き、故障の原因になります。
掃除する際は、固く絞った布巾でさっと拭くか、中性洗剤を使って汚れを落としましょう。焦げ付きには、クリームクレンザーを使うと効果的です。ただし、傷をつける恐れがあるため、メーカーが推奨する使用量に抑えてください。週1回程度の掃除でも、IHクッキングヒーターの寿命を2〜3年延ばせる可能性があります。
IH対応の器具を使う
IHクッキングヒーターを使用する調理には、必ずIH対応の器具を使ってください。IH非対応の鍋やフライパンを使うと、出力のトラブルが生じたり、トッププレートが割れたりする可能性があります。ガスコンロからIHクッキングヒーターに切り替える際は、今まで使用していた調理器具がIH対応か確認することが重要です。
また、IH対応の調理器具だとしても、重量が重すぎるものはできるだけ避けることをおすすめします。重い調理器具を使うと、トッププレートに負担がかかり、IHクッキングヒーターの寿命を縮めるリスクがあるためです。さらに、調理器具を置く際にトッププレートが傷つく可能性もあるので、調理器具を置く際はできるだけ静かに着地させましょう。
加熱しすぎない
加熱しすぎないように、火力を適切に調整しましょう。炒め物や焼き物の調理をする際に少量の油を使用すると、加熱しすぎた際に油の温度が急激に上がり、発火する可能性があります。IHクッキングヒーターが破損するだけでなく、火災につながる可能性もあるため、十分に注意しなければなりません。
IHクッキングヒーターには、自動的に火力を調節する機能が搭載されています。しかし、変形した鍋を使ったり、鍋をヒーターの中央に置かなかったりすると、センサーが適切に火力を感知できません。これが原因で、加熱しすぎた際に油の温度が上がり、発火につながる可能性があります。
空焚きをしない
IHクッキングヒーターで空焚きをすると、トッププレートの破損や発火を招く可能性があります。たとえば、鍋に水などを入れないままIHクッキングヒーターのスイッチを入れて放置すると、鍋が異常な高温になり、発火するリスクがあるため要注意です。異常に熱されていることに気付かぬまま調理器具に触れると、やけどする恐れもあります。
なお、多くのIHクッキングヒーターには、発火などのトラブルを防止するための安全機能が付帯します。一例として「空焼き自動OFF」機能は、空焚きを約15分以上続けると、通電が自動的にストップする機能です。動作停止に合わせてブザーが鳴る機種もあり、火災予防に役立ちます。IHクッキングヒーターを購入する際は、このような安全装置の有無を確認することも重要なポイントです。
吹きこぼれしないように注意!
IHクッキングヒーターが故障する原因として特に多いのが、吹きこぼれや煮こぼれによる、機器内部への液体の侵入です。操作パネルや本体の隙間に煮物の汁などが入り込むと、電子機器の故障を招く可能性があります。
煮物や汁物の調理をする際は、次のポイントを意識して、トラブルを予防しましょう。
<吹きこぼれを抑えるポイント>
- 材料を投入する際は鍋の高さの7割程度に抑える
- 沸騰させる際は弱めの火力にする
- 調理中はキッチンから離れず、鍋の様子を常に確認する
- 吹きこぼれしそうになったら、火力を弱めるか、一時的に加熱をやめる
吹きこぼれが発生した場合は、IHクッキングヒーターの電源を切り、本体が冷めてから柔らかい布でさっと拭いてください。煮汁などが機器の隙間に入り込んでしまったら、綿棒などを使って、できる限り水分を吸い取りましょう。
まとめ
IHクッキングヒーターの寿命は本体部分が10年~15年、グリル部分は7~10年といわれています。以下の状態に陥った場合は、IHクッキングヒーターが寿命を迎えたサインです。
<IHクッキングヒーターの寿命のサイン>
- 電源が入らない
- 加熱に時間がかかる
- 異音がする
- IHクッキングヒーターが破損している
修理か交換か迷った場合は、購入からの年数を目安に対応を決めましょう。購入から8年以内の場合は修理が、9年以上なら交換がおすすめです。
エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!


















