2025年最新版|太陽光発電投資の始め方と注意点を徹底解説|利回り・節税・リスクをシミュレーション付きで紹介
太陽光発電は、住宅用の設備としてだけでなく、投資法としても活用できます。しかし、投資にはリスクも付き物です。「どうやって始めれば良いの?」「注意点は何?」など、太陽光発電投資への疑問をお持ちの方も多いでしょう。この記事では、太陽光発電投資の始め方やメリット、注意点、収益のシミュレーション結果などをご紹介します。
太陽光発電投資とは?基礎知識と仕組み
太陽光発電投資とは、土地に太陽光発電装置を設置して、発電した電力を売却する投資法です。まずは、概要をご紹介します。
<太陽光発電投資の基礎知識と仕組み>
- 個人でも始められる再エネビジネス
- 住宅用と投資用の違い
- FIT制度(固定価格買取制度)の役割と期限
それぞれを具体的に見ていきましょう。
個人でも始められる再エネビジネス
太陽光発電投資は個人で始めることも可能です。方法としては、主に以下の4つがあります。
<個人で太陽光発電投資を始める方法>
- ➀所有している土地に太陽光発電装置を設置する
- ②土地を購入して太陽光発電装置を設置する
- ③自宅の屋根を事業者に貸し出して賃料を得る
- ④投資家として太陽光発電事業に出資する
➀または②を選ぶケースが一般的です。
住宅用と投資用の違い
太陽光発電投資には、住宅用と投資用の2種類があり、それぞれの違いは次のとおりです。
【住宅用と投資用の違い】
| 住宅用 | 投資用 | |
|---|---|---|
| 目的 | 電気代削減や非常用電源 | 売電による収益の確保 |
| 容量 | 10kW未満 | 10kW以上 |
| FIT制度の適用期間 | 10年間 | 20年間 |
| 設置場所 | 自宅の屋根など | 農地や遊休地など |
住宅用は電気代の削減を主な目的としますが、投資用は収益の確保が最大の目的です。
FIT制度(固定価格買取制度)の役割と期限
FIT制度(Feed-in Tariff制度)は、再生可能エネルギーの普及促進を目的に導入されました。再生可能エネルギーを用いて発電した電力を、国が定めた固定価格で、電力会社が買い取ることを保証する制度です。
FIT制度には期限があり、10kW以上の事業用太陽光発電の場合は、20年間です。ただし、FIT制度終了後(卒FIT)も、電力会社が指定した金額で売電を続けられます。
太陽光発電投資のメリット
太陽光発電投資のメリットは、次の4つです。
<太陽光発電投資のメリット>
- 高利回りが期待できる
- 節税効果も大きい
- 環境に優しく、社会的意義も大きい
- 中古設備の活用で初期費用を抑えられる
それぞれのポイントを解説します。
高利回りが期待できる
金融商品などへの投資と比較して、高利回りが期待できることがメリットです。詳しくは後述しますが、最大で約10%前後の表面利回りが期待できます。
節税効果も大きい
太陽光発電投資では、青色申告や白色申告を行うことにより、減価償却費などを経費として計上できます。売電による利益から経費を差し引けるため、節税効果が大きいです。
環境に優しく、社会的意義も大きい
太陽光発電は、発電時に二酸化炭素を排出しないため、環境に優しい発電方法です。地球温暖化対策や、持続可能な社会の実現に貢献できるため、社会的意義も感じられるでしょう。
中古設備の活用で初期費用を抑えられる
中古の太陽光発電装置や、稼働済みの土地付き太陽光発電装置を購入できることもメリットです。新品の設備を購入する場合と比べて初期費用を抑えられ、投資へのハードルが下がります。
太陽光発電投資のデメリットとリスク
太陽光発電投資のデメリットとリスクは、次の4つです。
<太陽光発電投資のデメリットとリスク>
- 発電量は天候や自然災害に左右される
- 出力抑制のリスクがある
- 初期費用が高額な場合もある
- 20年後の出口戦略が不透明
それぞれの要点を解説します。
発電量は天候や自然災害に左右される
長期間の天候不良や自然災害に見舞われた場合、発電量が大幅に低下するリスクがあります。イレギュラーなトラブルにより、期待したとおりの収益を得られない可能性があることは、デメリットです。
出力抑制のリスクがある
電力会社から、出力抑制を要請されるリスクがあることもデメリットです。電力需給のバランスが崩れ、供給過多な状態になると、電力会社は投資家から電力を購入する必要がなくなります。そのため、発電した電力を売却できず、収入が減るリスクがあるのです。
初期費用が高額な場合もある
太陽光発電装置の購入費や、土地の取得費が高額になるリスクもあります。特に大規模な事業展開を予定している場合、高額な初期費用がかかる可能性が高いでしょう。
20年後の出口戦略が不透明
FIT制度は、20年間で終了します。その後は売電価格が下がる可能性があるほか、太陽光発電装置の価値も下がり、売却ができなくなるリスクも覚悟しなければなりません。
太陽光発電投資の失敗事例と「やめとけ」と言われる理由
太陽光発電投資の失敗事例を2つご紹介します。
| Aさんは詳しく下調べせずに、土地を購入しました。しかし、実際に太陽光発電投資を始めてみると、周囲に高い建物がある影響で日陰になる時間が長く、思うように発電ができません。また、台風に起因する洪水の影響を受けて装置が破損し、高額な修理費用を支払う必要に迫られました。 |
| Bさんは初期費用を抑えるために、中古の装置を購入して太陽光発電投資を始めました。しかし、ほどなくして故障が発生し、高額な修理費用を支払うことになってしまったのです。その後も細かなメンテナンスが必要になり、想定以上のコストがかかるため、事前に想定したとおりの収益を上げられていません。 |
太陽光発電投資にはリスクも多いため、投資家がブログやSNSで「やめておけ」と発信することもあります。
投資判断に役立つ!利回り・収益のシミュレーション
太陽光発電投資を始めるべきか悩んでいる方に向けて、利回りや収益のシミュレーションを行います。
<投資判断に役立つ!利回り・収益のシミュレーション>
- 10年・20年後の収益モデルをチェック
- 表面利回りと実質利回りの違いと見極め方
- 経費・税制優遇を含めたキャッシュフロー例
それぞれを具体的に見ていきましょう。
10年・20年後の収益モデルをチェック
太陽光発電投資の平均的な利回りは、新規物件で8%、中古物件で10%が相場とされています。10年後・20年後の収益モデルをシミュレーションしてみましょう。
【太陽光発電投資の収益モデル】
| 10年後の合計収益 | 10年後の収支 | 20年後の合計収益 | 20年後の収支 | |
|---|---|---|---|---|
| 新規物件 | 800万円 | -200万円 | 1,600万円 | +600万円 |
| 中古物件 | 1,000万円 | +-ゼロ | 2,000万円 | +1,000万円 |
※いずれも1,000万円の投資を行った場合です。新規物件は利回り8%、中古物件は利回り10%で計算しています。表面利回りの計算例です。
最初の10年で元をとり、その後に利益を出すイメージです。
表面利回りと実質利回りの違いと見極め方
利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があり、それぞれの計算方法は次のとおりです。
【利回りの種類と計算方法】
| 種類 | 計算方法 |
|---|---|
| 表面利回り | 年間売電収入÷初期投資額×100 |
| 実質利回り | (年間売電収入-年間支出)÷初期投資額×100 |
表面利回りには、維持費などの支出が含まれていません。不動産会社は、利益を大きく見せるために、表面利回りを掲載する場合が多いです。物件購入時は利回りの種類に注目し、実質的な利益を計算できる「実質利回り」の目安を調べましょう。
経費・税制優遇を含めたキャッシュフロー例
太陽光発電投資でかかる費用の一部は、経費として計上できます。
<経費として計上できる費用>
- 太陽光発電システムの購入費、土地の取得費
- ローンの利息
- 保険料
- 固定資産税(10kW以上の場合のみ)
- 不動産取得税
- 事業所税(事業者として運用している場合のみ)
- メンテナンス費用
- 減価償却費
キャッシュフローをシミュレーションしてみましょう。
【経費の内訳】
| 経費の種類 | 経費 |
|---|---|
| 固定資産税 | 10万円 |
| メンテナンス費用 | 5万円 |
| 保険料 | 3万円 |
| 減価償却費 | 29.4万円 |
| その他管理にかかる諸費用 | 2万円 |
| 合計 | 49.4万円 |
※土地の取得費を1,000万円、太陽光発電システムの購入費を500万円と想定して計算しています。
【キャッシュフロー例】
| 年間の収入 | 100万円 |
|---|---|
| 年間の経費 | 49.4万円 |
| 課税対象額 | 50.6万円 |
年間収入のうち、約半分を経費として計上できるため、課税額を大幅に引き下げられます。
太陽光発電投資を成功させるポイント
太陽光発電投資を成功させるポイントは、次の4つです。
<太陽光発電投資を成功させるポイント>
- 信頼できる業者を選ぶ
- リスクに備える保険と保証をチェックする
- 契約内容を精査する
- 災害に強い立地を選ぶ
それぞれのポイントを見てみましょう。
信頼できる業者を選ぶ
信頼できる業者と契約することが重要です。信頼できる業者を選ぶと、高品質な設備や土地を購入しやすく、充実したアフターフォローも受けられます。業者選びのポイントは、次のとおりです。
<業者選びのポイント>
- 実績や評判を確認する
- 複数の業者から見積もりをとる
- 電気工事士などの有資格者が在籍しているか調べる
上記のポイントを満たしたうえで、丁寧で誠実な対応をしてくれる担当者が在籍している業者を選びましょう。
リスクに備える保険と保証をチェックする
予期せぬ事故や災害、故障などのリスクに備えて、保険と保証の内容をチェックしましょう。損害保険のほか、賠償責任保険にも加入することをおすすめします。また、機器のメーカー保証や、施工業者の瑕疵担保責任保険に加入できれば、安心です。
契約内容を精査する
契約内容について、以下の点は特に細かく精査しましょう。
<精査すると良い契約内容>
- 機器の保証内容と保証期間に問題はないか
- 工事費用に不明点や不審点がないか
- 所有権など法的な権利関係に問題がないか
- クーリングオフを適用できるか
必要に応じて法律の専門家にも相談しながら、時間をかけて契約内容を精査することが大切です。
災害に強い立地を選ぶ
土地を購入する場合、災害に強い立地を選びましょう。災害リスクが高い土地を選ぶと、機器の故障リスクがあるほか、想定どおりの発電量を確保できない可能性があります。ハザードマップなどを確認し、浸水などのリスクが低い立地を選ぶことがポイントです。
ほかの投資との比較で見る太陽光発電の位置づけ
投資には、さまざまな種類があります。太陽光発電投資と、個人で始められるそのほかの投資を比較してみましょう。
<ほかの投資との比較で見る太陽光発電の位置づけ>
- 株式投資との比較|安定性と利回りで上回る
- 不動産投資との比較|管理手間とコストに魅力
- 初心者に向いている投資とは?
一つずつ解説します。
株式投資との比較|安定性と利回りで上回る
太陽光発電投資を株式投資と比較します。
【株式投資との比較表】
| 太陽光発電投資 | 株式投資 | |
|---|---|---|
| 流動性 | 低い | 高い |
| 安定性 | 安定した収入を得やすい | 市場動向に左右される |
| 利回り | 高い | 保有期間などに左右される |
| 管理手間 | かからない | かからない |
| 初期費用 | 1,000万円前後 | 数万円から |
太陽光発電投資のメリットは、市場動向に左右されないことです。株式投資と比較して、安定性や利回りで上回ります。
不動産投資との比較|管理手間とコストが魅力
太陽光発電投資を不動産投資と比較します。
【不動産投資との比較表】
| 太陽光発電投資 | 不動産投資 | |
|---|---|---|
| 流動性 | 低い | 低い |
| 安定性 | 安定した収入を得やすい | 空室リスクがある |
| 利回り | 高い | やや高い |
| 管理手間 | かからない | 物件や入居者の管理が必要 |
| 初期費用 | 1,000万円前後 | 2,000万円以上が目安 |
太陽光発電投資のメリットは、管理手間がかからないことと、コストを抑えやすいことです。入居者への対応が必要な不動産投資と比較して、初心者でも運用しやすいでしょう。
初心者に向いている投資とは?
初心者に向いているとされる投資は、小額から始めやすく、理解しやすい投資法です。例えば「投資信託」や「つみたてNISA」「iDeCo」などの制度が挙げられます。
太陽光発電投資は、それらの投資と比べると専門的な要素が多く、投資に必要なコストも高額です。初心者にとってはややハードルが高い投資法ですが、すでに土地を所有している方や、長期的な安定収入を重視する方にとっては、理想的な投資法といえるでしょう。
2025年以降、太陽光発電投資はまだ間に合うのか?
2025年現在は、固定価格での買取が終了する「卒FIT」を迎えた方も増えてきました。今からでも太陽光発電投資は間に合うのか、3つのポイントから解説します。
<2025年以降、太陽光発電投資はまだ間に合うのか?>
- 今後の売電価格とFIT制度の行方
- 中古物件の利点と注意点
- 全量買取が可能な案件を狙うべき理由
それぞれを具体的に見ていきましょう。
今後の売電価格とFIT制度の行方
FIT制度導入当初と比べて、近年の売電価格は下落傾向にあります。今後の売電価格は、さらに低下する可能性があるでしょう。
一方で、日本政府は2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、再エネ推進の姿勢を貫いています。FIT制度に代わり、市場価格に付加価値を付けて売電できる「FIP制度」も導入されており、今後も売電は継続できるでしょう。
中古物件の利点と注意点
中古物件を選ぶメリットと注意点は、次のとおりです。
【中古物件の利点と注意点】
| メリット | 注意点 |
|---|---|
|
|
注意点を正しく把握するためにも、信頼できる業者を利用しましょう。
全量買取が可能な案件を狙うべき理由
全量買取とは、一定期間にわたり、固定価格や市場価格にプレミアムを加えた価格で、発電した電力の全量を買い取る制度です。FIT制度やFIP制度が、全量買取にあたります。
全量買取が可能な物件を購入すると、安定した売電収入を確保できます。また、補助金や優遇措置を適用できる可能性も高いです。初めて太陽光発電投資を行う方は、全量買取が可能な物件を購入すると安心でしょう。
まとめ
太陽光発電投資とは、農地や遊休農地などに太陽光パネルを設置して、発電した電力を売却して利益を上げる投資法です。長期間にわたり、安定した利益を上げやすいことなどが、太陽光発電投資のメリットといえます。注意点も確認したうえで、自分に合った投資法かどうかを検討しましょう。
エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!


















