太陽光発電の価格はいくら?設置費用や、回収にかかる期間を徹底解説

  • 更新日:2025/12/04

「電気代を削減したい」「地球温暖化対策に貢献したい」といった思いから、太陽光発電の導入を検討する方が増えています。

しかし、太陽光発電の導入に向けた障壁も多く、特に初期費用の高さをネックに感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、太陽光発電の導入時と設置後にかかる費用相場をご紹介した上で、投資したコストを回収するまでにかかる時間の目安をシミュレーションしてお伝えします。

また、設置費用を抑えるためのポイントも解説しているため、太陽光発電の導入を検討している方にお目通しいただければ幸いです。

目次

太陽光発電の設置にかかる費用は約85万円~145万円

結論から申し上げますと、一般的な4人家族が使用するシステム容量の太陽光発電を導入する際にかかる費用相場は、85万円~145万円です。

この金額は、経済産業省が2024年に発表した「太陽光発電について」の資料を基に試算しています。

【太陽光発電の価格相場(初期費用)】
容量単価 28.6万円/kW
目安となる費用 85万円~145万円

※購入費と工事費を合わせた目安の金額です。目安となる費用は、システム容量3kW~5kWを想定して算出しています。

導入する設備の性能や規模、工事を依頼する業者によって太陽光発電の価格相場は変動します。

そのため一概には言えませんが、目安として150万円ほどの予算を立てておくと、4人家族に対応できる太陽光発電を導入できるでしょう。

蓄電池も合わせて設置する場合の費用

太陽光発電と蓄電池を併用する場合の初期費用は次のとおりです。

【太陽光発電と蓄電池の価格相場(初期費用)】
容量単価 目安となる費用
太陽光発電 28.6万円/kW 85万円~145万円
蓄電池 10.7万円~15万円/kWh 70万円~170万円
合計 155万円~315万円

※購入費と工事費を合わせた目安の金額です。太陽光発電の目安となる費用は、システム容量3kW~5kWを想定して算出しています。

蓄電池の目安となる費用は、容量6kWh~11kWhを想定して算出しています。

太陽光発電と蓄電池を併用することにより、電気代をより節約しやすくなります。蓄電池の利用パターンは「夜間消費」と「夜間蓄電」の2つです。それぞれの特徴をご紹介します。

    <夜間消費と夜間蓄電の違い>

  • 夜間消費…日中に発電した余剰電力を蓄電池に貯め、発電できない夜間に放電する
  • 夜間蓄電…夜間に購入した電力を日中に放電し、日中に発電した電力を売電する

夜間消費は、日中に貯めた電力を夜間に使う方法で、電力会社から購入する電力量を減らして節約できます。

夜間蓄電は、夜間に安く購入した電力を蓄電池に貯めておき、日中に発電した電力を売電に回す方法です。

また、災害等により電力の供給がストップしたとしても、蓄電池に電力が残っている限りは、平常時と同じように電気を使い続けられることも蓄電池を併用するメリットです。

太陽光発電の設置費用の内訳

太陽光発電の設置費用は、大きく「機器価格」と「工事費用」に分けられます。それぞれの内訳について、さらに詳しく見てみましょう。

    <太陽光発電の設置費用の内訳>

  • 機器価格
  • 工事費用

機器価格

太陽光発電システムに用いる機器ごとの価格を表にまとめました。

【機器価格の一覧表】
機器の種類 費用相場
架台 2.8万円
パワーコンディショナー 5.0万円
ソーラーパネル 13.6万円
その他 0.2万円

※すべてシステム容量1kWあたりの費用相場です。新築する場合の料金を記載しています。

資源エネルギー庁が2024年12月に発表した資料の「太陽光発電について」によると、太陽光発電に関連する機器価格の平均は上記のとおりです。

システム容量が増えると費用相場も上がります。一覧表はシステム容量1kWあたりの費用相場であり、仮にシステム容量5kWの太陽光発電を導入する場合は、単純計算で約5倍の予算が必要です。

工事費用

先に紹介した資源エネルギー庁の資料によると、太陽光発電の工事費用の相場は8.4万円/1kWです。仮にシステム容量5kWの太陽光発電を導入する場合は、目安として8.4万円×5kWで42万円の工事費がかかります。

なお、上記の費用相場は新築時に太陽光発電を導入する場合のものです。資料内では、新築と既築の費用相場の違いについても明記されています。

【新築とリフォームの費用相場の違い】
新築 28.6万円/kW
リフォーム 32.6万円/kW

上記の費用相場は機器価格と工事費用を合計したものです。そのため、新築とリフォームで工事費にどのくらいの差が出るのかについては、公的な資料からは不透明と言わざるを得ません。

しかし、費用相場全体を見ると、新築よりもリフォームのほうが4万円高いことがわかります。

リフォームの場合、太陽光発電のためだけに足場を組んだり、人件費をかけたりする必要が生じるため、費用相場が高くなりがちです。

太陽光発電の設置費用の回収までにかかる期間

太陽光発電の初期費用は数十万円~数百万円単位に上ります。そのため、初期費用を回収できるのか不安を抱えている方も多いでしょう。

ここでは、蓄電池あり・蓄電池なしの2パターンに分けて、設置費用の回収までにかかる時間の目安をご紹介します。

    <太陽光発電の設置費用の回収までにかかる期間>

  • 「蓄電池あり」の場合
  • 「蓄電池なし」の場合

「蓄電池あり」の場合

蓄電池ありの場合は、先述したように「夜間消費パターン」と「夜間蓄電パターン」で経済効果が異なります。それぞれのパターンごとに、設置費用の回収までにかかる期間をシミュレーションしてみましょう。

【夜間消費パターン】
~4年目 5~10年目 11年目~
経済効果 10,821円 6,189円 6,610円
支払う光熱費 18,391円
投資回収率 45.59% 85.72% 12.0年目に
100%達成

※経済効果と支払う光熱費は1ヶ月あたりの平均です。経済効果は自家消費により削減できた光熱費+売電金額です。

希望の自家消費率30%、余剰売電率70%で試算しています。関東地方における4人家族が東京電力を利用した場合の経済効果と光熱費です。太陽容量は4kWです。

【夜間蓄電パターン】
~4年目 5~10年目 11年目~
経済効果 11,959円 7,043円 7,522円
支払う光熱費 18,492円 14,618円
投資回収率 39.17% 73.59% 14.3年目に
100%達成

※経済効果と支払う光熱費は1ヶ月あたりの平均です。経済効果は自家消費により削減できた光熱費+売電金額です。

希望の日中蓄電池で賄う率を10%、日中・朝夕の買電率90%で試算しています。関東地方における4人家族が東京電力を利用した場合の経済効果と光熱費です。太陽容量は4kWです。

トータルで比較すると、夜間消費パターンのほうが2年3ヶ月早く投資を回収できることが分かります。

年数ごとに経済効果が変わるのは、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)による買電価格が変動するためです。FIT制度の買取価格は、導入から4年目までが最も高いため、経済効果も4年目までが最も大きくなります。

「蓄電池なし」の場合

蓄電池を併用せず、太陽光発電・エコキュート・IHを使用した場合の経済効果は次のとおりです。

【蓄電池なしの経済効果】
~4年目 5~10年目 11年目~
経済効果 10,928円 6,296円 6,717円
支払う光熱費 18,284円
投資回収率 44.45% 82.87% 12.5年目に
100%達成

※経済効果と支払う光熱費は1ヶ月あたりの平均です。経済効果は自家消費により削減できた光熱費+売電金額です。

希望の日中蓄電池で賄う率を30%で試算しています。関東地方における4人家族が東京電力を利用した場合の経済効果と光熱費です。太陽容量は4kWです。

最も経済的な蓄電池ありの夜間消費パターンと比べると、5ヶ月ほど遅れて初期費用を100%回収できる計算です。

太陽光発電の設置後にかかる費用

太陽光発電は一度設置すれば終わりではありません。安定して発電を続けるためには、定期的なメンテナンスや修理が必要です。

また、保険料や撤去費用など、設置後にかかる費用の詳細も確認しておきましょう。

    <太陽光発電の設置後にかかる費用>

  • メンテナンス費用
  • 修理費用
  • 保険料
  • 撤去費用

メンテナンス費用

経済産業省が2024年に発表した「太陽光発電について」によると、太陽光発電の運転維持費は1,061円/kW/年です。

仮にシステム容量5kWの太陽光発電を導入する場合は、年間5,000円前後のメンテナンス費用がかかる計算になります。

修理費用

太陽光発電が故障した場合は、業者に修理を依頼しなければなりません。保証の対象となる場合は無償で修理を受けられますが、保証期間が過ぎた後の修理や、保証対象外の原因で故障した場合の修理は有償です。修理費用の目安を見てみましょう。

【修理費用の目安】
機器の種類 修理費用の目安
ソーラーパネル 3万円~6万円/1枚
パワーコンディショナー ・軽微な故障:3万円~10万円
・部品交換:5万円~10万円
・交換:20万円~30万円

ソーラーパネルは20年~30年、パワーコンディショナーは10年~15年で寿命を迎えると言われています。万一の故障に備えて、いざというときに修理費用を支払えるように、資金計画を立てておくと良いでしょう。

保険料

住宅の屋根に設置する太陽光発電は、原則として火災保険の補償対象です。 火災保険料は保険期間や補償内容によって異なりますが、盗難・破損などの補償にも対応する火災保険を選ぶ場合、1年あたりの火災保険料は12,000円~13,000円前後が相場となります。

撤去費用

太陽光発電の撤去にかかる費用相場は次のとおりです。

【撤去にかかる費用の内訳】
ソーラーパネルの取り外し 8,000円/1枚
パワーコンディショナーなど周辺機器の撤去 20,000円/1回
足場設置費用 20,000円/1回
屋根補修費 50,000円~100,000円/1回

撤去費用についての詳細は「太陽光発電の処分費用はいくら?撤去にかかる費用を安く抑える方法も紹介します」で詳しく解説しているため、こちらも併せてご覧いただけますと幸いです。

太陽光発電の設置費用を安く抑える方法3選

太陽光発電の設置費用を安く抑える方法が3つあります。それぞれのポイントを確認した上で、機器を販売する業者や、工事を担当する業者を選びましょう。

    <太陽光発電の設置費用を安く抑える方法3選>

  1. 補助金を活用する
  2. 蓄電池と合わせて導入する
  3. 複数の施工業者を相見積する

①補助金を活用する

国や自治体は、太陽光発電・蓄電池の導入を促進するために、様々な補助金制度を用意しています。

補助金を活用すると、太陽光発電を導入する際にかかる初期費用の一部を軽減できます。

数十万円単位のコスト削減につながる可能性があるため、お住まいの地域を管轄する自治体のHPなどから、補助・助成制度の情報を確認しましょう。

②蓄電池と合わせて導入する

太陽光発電と蓄電池を同時に購入すると、セット割引を受けられる可能性があります。

また、足場設置費用や人件費を一本化できるため、工事費も浮かせやすくなります。

蓄電池の購入も検討している場合は、太陽光発電とセットで購入するのがおすすめです。

③複数の施工業者を相見積する

太陽光発電の設置費用は、利用する業者によって大きく異なります。

2~3社の施工業者から相見積もりをとることにより、費用相場や担当者の対応を比較しながら、最適な業者を選定できます。業者選びに迷った場合は、一括見積もりサービスなどを利用すると便利です。

まとめ

太陽光発電と蓄電池の設置費用の目安は、以下のとおりです。

【太陽光発電と蓄電池の価格相場(初期費用)】
容量単価 目安となる費用
太陽光発電 28.6万円/kW 85万円~145万円
蓄電池 10.7万円~15万円/kWh 70万円~170万円
合計 155万円~315万円

※購入費と工事費を合わせた目安の金額です。太陽光発電の目安となる費用は、システム容量3kW~5kWを想定して算出しています。

蓄電池の目安となる費用は、容量6kWh~11kWhを想定して算出しています。

高額な初期費用がかかりますが、使用する電力の多くを自家消費できるほか、余剰電力は売電できます。

そのため、導入から12年程度で投資コストを回収できる可能性が高いでしょう。

<この記事を書いた人>
エコモ博士

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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エコモ博士
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