太陽光発電で「蓄電池を後付け」すると価格はいくら?

  • 更新日:2025/12/02

太陽光発電と蓄電池を併用すると、発電効率を高められるほか、災害時の非常用電源としても活用できます。

すでに太陽光発電を導入済みで、これから蓄電池を後付けしようと考えている方は多いかもしれません。

また、予算の都合により、蓄電池の導入を先送りしたいと考えている方もいるでしょう。

それでは、太陽光発電で蓄電池を後付けすると、蓄電池を後付けする場合、本体価格や工事費の相場はいくらくらいになるのでしょうか。

この記事では、そんな疑問にお答えするとともに、「セット購入」と「後付け購入」はどちらがお得かなどについても解説します。

目次

太陽光発電で蓄電池を後付けする価格相場

三菱総合研究所が公表した「家庭用及び業務・産業用ちくでんシステムに関する課題整理」によると、蓄電池の価格相場は次のとおりです。

【蓄電池の価格相場】
システム容量 5kWh未満 5~10kWh 10kWh以上
システム価格 15万円 10.6万円 10.7万円
工事費 1.6万円 1.3万円 0.6万円
合計 約17万円 約12万円 約11.5万円

※1kWhあたり

蓄電池の価格はシステム容量によって異なります。仮に5kWhの蓄電池を購入する場合、システム価格・工事費を合わせて1kWhあたり約12万円のため、価格相場は70万円です。

なお、蓄電池を後付けする場合、太陽光発電用のパワーコンディショナーが「ハイブリッド型」でなければなりません。

既存のパワーコンディショナーが「単機能型」の場合、ハイブリッド型への買い替えが必要です。

この場合、別途20万円前後の費用 がかかるため注意しましょう。

太陽光発電と蓄電池をセット購入した場合の価格相場は?

太陽光発電と蓄電池をセットで購入する場合、それぞれの価格と合計価格の目安は次のとおりです。

【太陽光発電と蓄電池の価格相場(初期費用)】
太陽光発電(システム容量3~5kW) 85万円~145万円
蓄電池(5kWh~15kWh) 70万円~170万円
合計 155万円~315万円

詳しくは後述しますが、太陽光発電と蓄電池をセットで購入すると「セット割引」が適用される場合があり、上記の目安よりも初期費用が安くなる可能性があります。

また、それぞれに補助金を適用できる場合もあるため、さらに割安で太陽光発電と蓄電池を併用できる可能性もあるでしょう。

「セット購入」と「後付け購入」はどっちがお得?

蓄電池を導入する場合、目安として70万円~170万円のコストが発生します。

そのため、これから太陽光発電を導入する方は、蓄電池をセット購入するか、それとも将来的に後付けするかで悩んでいる方が多いかもしれません。

それでは、太陽光発電と蓄電池は、「セット購入」と「後付け購入」のどちらがお得なのでしょうか。

まずは4つのポイントで比較した表をチェックしてみましょう。

【セット購入と後付け購入の比較表】
比較項目 セット購入 後付け購入
初期費用・施工費 割安になる 割高になる
メンテナンス費用 ほぼ変わらない ほぼ変わらない
補助金 受けられる可能性が高い 条件が限られる
電気代 ほぼ変わらない ほぼ変わらない

それぞれのポイントについて、さらに詳しく解説します。

    <「セット購入」と「後付け購入」はどっちがお得?>

  • 初期費用・施工費:セット購入で割安になる
  • メンテナンス費用:セット・後付け購入で同程度
  • 補助金:セット購入だと補助金を受け取りやすい
  • 電気代:セット・後付けでも変わらずお得

初期費用・施工費:セット購入で割安になる

初期費用・施工費は、セット購入したほうがお得になる可能性が高いでしょう。

販売店によっては、太陽光発電と蓄電池を同時購入する人に向けて「セット割引」を行う場合があるほか、太陽光パネルと蓄電池の工事を一度で済ませることにより、工事費や運搬費を削減しやすいためです。

反対に蓄電池を後付けで購入する場合、ハイブリッド型パワーコンディショナーへの買い替えが必要になったり、配線の見直しが必要になったりする可能性があります。追加費用を抑えたい場合は、セット購入を検討すると良いでしょう。

メンテナンス費用:セット・後付け購入で同程度

メンテナンス費用は、セット購入・後付け購入のどちらを選んでも同程度です。

太陽光パネル、蓄電池、パワーコンディショナーそれぞれで定期的なメンテナンスが必要になります。なお、目安となるメンテナンス費用は次のとおりです。

【太陽光発電設備のメンテナンス費用(目安)】
太陽光パネル 1,061円/kW/年
蓄電池 10,000円前後/回
パワーコンディショナー 10,000円前後/回

費用としてはほぼ変わりませんが、セット購入をすると、すべての機器のメンテナンス・保証窓口を一本化できることはメリットです。

一度の訪問ですべての機器のメンテナンスが終わるため、手間が省けるだけでなく、小さな異常にも早期に気づきやすくなります。

補助金:セット購入だと補助金を受け取りやすい

補助金の条件は利用する補助・助成制度によって異なりますが、一般的にはセット購入のほうが高額になる可能性が高いです。

例えば「ZEH補助金」の場合は、太陽光パネルと蓄電池をセット購入すると、より高額な補助金を受け取りやすくなります。

電気代:セット・後付けでも変わらずお得

電気代については、セット購入・後付け購入のどちらを選んでもお得です。

蓄電池を併用することにより、早朝や夜間といった太陽が出ていない時間帯も電力を自家消費できるため、電力会社からの買電量を減らせます。蓄電池を稼働させた時点から、同じ効果で電気代を削減できます。

そもそも発電した電力は、自家消費するか、余った電力を売るかの二択です。

近年の電気代は上がっているため、できるだけ自家消費量を増やしたほうが電気代はお得になります。

蓄電池の価格はまだ一般的な感覚では高い状態ですが、年々下がっているため、後付けを選ぶのも悪くないでしょう。

【シミュレーション】蓄電池を導入する・しない場合の収支の違い

蓄電池を導入する場合と導入しない場合で、どのような収支の違いが生じるのか、昼・夜に分けてシミュレーションします。

【昼:発電量2,880kWh・電力消費量を2,520kWhとした場合】
昼の収支 太陽光発電なし 太陽光発電のみ
蓄電池なし
蓄電池あり
電気代(円) 90,120円 0 0
売電収入(円) 0 8,640円 0
収支 90,120円の支出 8,640円の収入 収支なし

※東京電力の場合です。すべて年間の価格を表示しています。売電価格は24円/kWhを想定しています。

【夜:蓄電量1,800kWh・電力消費量を2,700kWhとした場合】
昼の収支 太陽光発電なし 太陽光発電のみ
蓄電池なし
蓄電池あり
電気代(円) 75,222円 75,222円 25,074円
売電収入(円) 0 0 0
収支 75,222円の支出 75,222円の支出 25,074円の支出

※東京電力の場合です。すべて年間の価格を表示しています。売電価格は24円/kWhを想定しています。

大きな違いが生じるのは夜間です。蓄電池がない場合、電力会社から購入した電気を使わなければなりません。

しかし、蓄電池に貯めた電力を夜間の電力消費に回すと、電力会社から購入する電力量を削減できます。そのため、年間で約5万円以上もお得です。

太陽光発電の蓄電池をお得に後付けする方法は?

太陽光発電の蓄電池をお得に後付けする方法が2つあります。それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。

    <太陽光発電の蓄電池をお得に後付けする方法>

  • 補助金を活用する
  • ハイブリッド式の蓄電池を購入する

補助金を活用する

蓄電池を後付けする場合も、国や自治体の補助金制度を活用できる可能性があります。

一例として、東京都台東区では、「再生可能エネルギー機器等助成金(住宅向け)」制度を実施中です。

この制度を活用すると、蓄電池容量1kWhあたり1万円、上限10万円を受け取れます。

補助金はお住まいの自治体や助成制度の内容に応じて異なるため、市区町村のHPなどから詳細を確認しましょう。

また、一定の予算に達した時点で受付終了となる場合が多いです。確実に補助金を受け取りたい場合は、できるだけ早く補助金の申請を行い、蓄電池を購入しましょう。

ハイブリッド式の蓄電池を購入する

ハイブリッド式の蓄電池を購入することもポイントです。既存の太陽光発電と蓄電池の機能を1台のパワーコンディショナーに集約できるため、設置スペースを削減し、変換ロスを抑えられます。

自家消費を最大化させることにより、月々の電気代を削減することが可能です。

太陽光発電の蓄電池後付けに最適なタイミングは?

太陽光発電の蓄電池を後付けするのにベストなタイミングは、FIT制度が終了するタイミングです。

FIT制度とは、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の略称で、電力会社が一定価格で電気を買い取ることを約束する制度を意味しています。FIT制度は2025年10月より改定される予定です。

【FIT制度の買取価格(2025年10月以降に太陽光発電を導入する場合)】
~4年目 24.0円/1kWh
5~10年目 8.6円/1kWh

FIT制度が終了(卒FIT)する11年目以降は、電気の買取価格が大幅に下がる可能性が高いです。

卒FIT後は、売電収入が期待できなくなるため、自家消費を重視する必要があります。

そのため、FIT制度終了のタイミングに合わせて蓄電池を購入すると良いのです。

すでに太陽光発電を導入済みの場合は、卒FIT後に蓄電池を後付けすると良いでしょう。

2025年10月以降に太陽光発電を導入する場合は、買取価格が下がる5年目以降に蓄電池を後付けするのもおすすめです。

太陽光発電で蓄電池を後付けするメリットは?

太陽光発電で蓄電池を後付けするメリットは次の2つです。それぞれのポイントを解説します。

    <太陽光発電で蓄電池を後付けするメリットは?>

  • 蓄電によりお得に電気を使える
  • 災害時でも電気が使える

蓄電によりお得に電気を使える

先ほどシミュレーションしたとおり、蓄電によりお得に電気を使えることがメリットです。

日中の余剰電力を蓄電池に貯めることにより、太陽光発電ができない夜間や早朝でも電力を自家消費できます。

災害時でも電気が使える

災害時でも電気が使えることも蓄電池を後付けするメリットです。

日中に充電した電力を夜間に使えるため、地震や台風などの影響により電力の供給がストップしたとしても、電気を使い続けられます。

照明や冷蔵庫、テレビなどを普段どおりに利用できるため、安心して電力の復旧を待てるでしょう。

太陽光発電の蓄電池を後付けするデメリットは?

太陽光発電の蓄電池を後付けするデメリットは次の2点です。それぞれのポイントを解説します。

    <太陽光発電の蓄電池を後付けするデメリット>

  • 設置に初期費用がかかる
  • 設置場所の確保が必要

設置に初期費用がかかる

蓄電池を後付けする際は、機器の購入費と工事費を合わせて、約70万円~170万円の初期費用がかかります。

さらに、パワーコンディショナーの交換が必要な場合は、別途購入しなければなりません。

ただし後付けでも条件を満たせば国や自治体の補助金を受け取れる可能性があります。

また、導入後は電気代を節約しやすくなり、災害時にも活躍するため、初期費用以上の価値を感じられるでしょう。

設置場所の確保が必要

蓄電池の設置場所を確保できない場合は導入が困難です。屋内に設置できるタイプの蓄電池もありますが、容量が限られるほか、風通しの良い場所に設置する必要も生じます。

業者に現地調査を依頼して、設置できる場所があるか事前に確認してから蓄電池を購入・後付けしましょう。

まとめ

蓄電池の後付けにかかる価格相場は次のとおりです。

【蓄電池の価格相場】
システム容量 5kWh未満 5~10kWh 10kWh以上
システム価格 15万円 10.6万円 10.7万円
工事費 1.6万円 1.3万円 0.6万円
合計 約17万円 約12万円 約11.5万円

※1kWhあたり

初期費用がかかりますが、蓄電池を後付けすると電気代を節約できるため、長い目で見ればお得になります。

自分に合った電気料金プランを選ぶことにより、さらに電気代を削減することが可能です。

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<この記事を書いた人>
エコモ博士

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
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