太陽光発電の1日・1年間の発電量|家の使用電力をまかなえるのか?その実態も解説

  • 更新日:2025/12/08

太陽光発電は地球にやさしいエネルギーであり、また自宅に設置すると電気代を削減できる可能性もあります。

そこで気になるのは、太陽光発電を導入すると、「1日・1年間でどのくらいの発電量をまかなえるのか」という疑問でしょう。

この記事では、太陽光発電の発電量はどのくらいなのか、電気について詳しくない方にも分かりやすい表現で解説します。

発電量を左右する要因や、効率よく発電する方法なども交え、太陽光発電の設置にかかる費用の元が取れるのか見てみましょう。

目次

太陽光発電の発電量はどれくらい?

太陽光発電の発電量は、設置するシステムの容量や、後述する要因によって異なります。

そのため一概にはいえませんが、一般社団法人 太陽光発電協会(JPEA)が公表するデータをもとに、発電量の目安を知ることは可能です。まずは以下の基本情報から確認しましょう。

    <太陽光発電の発電量はどれくらい?>

  • 太陽光発電の1日あたりの発電量
  • 太陽光発電の年間の発電量
  • 【基礎知識】発電量は「kWh」で表す

太陽光発電の1日あたりの発電量

結論から申し上げますと、太陽光発電でまかなえる1日の発電量は約2.7kWh(システム容量1kWの場合)です。

平均的な住宅用太陽光発電システムのシステム容量は3kW~5kWですので、1日あたりの発電量は8.2~13.7 kWhといえます。

ちなみに、戸建て住宅4人家族の1日あたりの電気使用量は、15kWhといわれております。

節電意識の高いご家庭の電気使用量であれば、太陽光システムで発電可能ともいえます。

なお、1日の発電量2.7kWh(システム容量1kWの場合)は、年間の発電量1,000kWhを365日で割った数値です(1,000kWh÷365日=2.74kWh)。

太陽光発電の年間の発電量

システム容量を1kWとする場合、太陽光発電の年間発電量は約1,000kWhです。住宅屋根に4kWの発電設備を設置した場合は、その4倍の発電量を確保できるため、年間4,000kWhを発電できる計算になります。

【基礎知識】発電量は「kWh」で表す

太陽光発電の発電量は「kWh(キロワットアワー)」という単位で表されています。kWhとは、電力(キロワット)に時間(アワー)を掛けた単位です。

例えば100Wのパソコンを1時間使ったときの電力量を計算すると、次のようになります。

    <計算式>

  • 100W=0.1kW×1時間=0.1kWh

つまり、100Wのパソコンを10時間使用すると、1kWhを消費する計算になります。主な家電の平均的な消費電力と、1kWhに達するまでの時間をまとめてみましょう。

【主な家電の消費電力】
家電 消費電力の目安 1kWhに達するまでの時間
エアコン 1,500W 40分
電子レンジ 1,300W 45分
掃除機 1,000W 1時間
洗濯機 380W 2時間30分
パソコン 100W 10時間

※消費電力の目安×1時間で計算、システム容量1kWの場合

太陽光発電で1日あたり2.7kWhを発電した場合、約7回の洗濯機を回すことができる電力です。

太陽光発電の発電量はさまざまな要因に左右される

太陽光発電の発電量は、以下のとおりです。

【太陽光発電の発電量の目安】
1日 8.2~13.7kWh
1年間 3,000~5,000kWh

※システム容量3~5kWの場合

しかし、発電量はさまざまな要因に左右され、目安よりも多く発電できることもあれば、目安よりも少ない量しか発電できない場合もあります。次の見出しから、発電量の変動要因について詳しく解説します。

    <発電量の変動要因>

  • 時間帯
  • 天気
  • 季節
  • 地域
  • 太陽光パネルの設置角度
  • 太陽光パネルの性能
  • 太陽光パネルの広さ

時間帯

太陽光発電は太陽が出ている時間帯にしか発電できません。そのため、時間帯によって発電量が大きく左右されます。

「NEDO日射量データベース閲覧システム」によると、東京の日射量の目安は、時間帯別に次のとおりです。

【東京都の時間帯別日射量】
~7時 8時 9時 10時 11時 12時 13時 14時 15時 16時 17時 18時~
0MJ/㎡ 0.25MJ/㎡ 0.88MJ/㎡ 1.42MJ/㎡ 1.81MJ/㎡ 1.97MJ/㎡ 1.92MJ/㎡ 1.64MJ/㎡ 1.22MJ/㎡ 0.41MJ/㎡ 0.07MJ/㎡ 0MJ/㎡

※1月1日の水平面日射量

太陽がよく出る11時~13時までの間に、一日のうち大半の電力を発電することがわかります。

天気

太陽光発電の発電量は天気によっても大きく左右されます。東京都内における、晴れ・曇り・雨の日の日射量を時間帯別に比較してみましょう。

【東京都の天候別日射量】
時間帯 ~7時 8時 9時 10時 11時 12時 13時 14時 15時 16時 17時 18時~
晴れ 0MJ/㎡ 0.25MJ/㎡ 0.88MJ/㎡ 1.42MJ/㎡ 1.81MJ/㎡ 1.97MJ/㎡ 1.92MJ/㎡ 1.64MJ/㎡ 1.22MJ/㎡ 0.41MJ/㎡ 0.07MJ/㎡ 0MJ/㎡
曇り 0MJ/㎡ 0.08MJ/㎡ 0.3MJ/㎡ 0.78MJ/㎡ 0.93MJ/㎡ 0.94MJ/㎡ 1.03MJ/㎡ 1.26MJ/㎡ 0.88MJ/㎡ 0.64MJ/㎡ 0.13MJ/㎡ 0MJ/㎡
0MJ/㎡ 0.03MJ/㎡ 0.08MJ/㎡ 0.12MJ/㎡ 0.19MJ/㎡ 0.16MJ/㎡ 0.12MJ/㎡ 0.09MJ/㎡ 0.08MJ/㎡ 0.04MJ/㎡ 0.01MJ/㎡ 0MJ/㎡

※晴れは1月1日、曇りは1月20日、雨は1月22日の水平面日射量

雨の日の発電量はほぼ発電できない水準です。また曇りの日は晴れの日の半分程度の発電量を確保できます。

季節

季節によって日照時間が変わるため、発電量も変化します。気象庁のデータをもとに、東京都の全天日射量平均を月ごとに見てみましょう。

【東京都の全天日射量(平均)】
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
9.4MJ/㎡ 11.5MJ/㎡ 13.3MJ/㎡ 16.1MJ/㎡ 17.3MJ/㎡ 14.8MJ/㎡ 15.6MJ/㎡ 15.8MJ/㎡ 11.9MJ/㎡ 9.8MJ/㎡ 8.6MJ/㎡ 8.1MJ/㎡

月別に見ると、10月~1月にかけての冬季は日照時間が減り、発電量が少なくなる可能性が高いです。

地域

地域によって日照時間や降水量・降雪量の多さが異なるため、発電量も変動します。ここでは、県庁所在地ごとに見た予想発電量を、最大と最小で比較してみましょう。

【地域ごとの発電量の目安】
山梨県甲府市 1,522kW
秋田県秋田市 1,108kW
全国の県庁所在地平均 1,303kW

最大の甲府市と最低の秋田市には、年間414kWもの発電量の差が生じます。お住まいの地域によって、太陽光発電システムによって受けられる恩恵に違いがあるといえます。

太陽光パネルの設置角度

太陽光パネルは、太陽光を最も効率的に受けられる角度に設置することにより、発電量を最大化できます。設置する方角ごとの特徴は次のとおりです。

【太陽光パネルを設置する方角ごとの特徴】
角度 特徴
南向き 日照時間が最も長く、理想的な角度
東・西向き 朝や夕方の日照時間が長く、ピークに応じて発電量が増える角度
北向き 日照時間が最も短く、推奨されない角度

なお、ソーラーパネルの傾斜角としては、30度程度の角度が最適とされています。

太陽光パネルの性能

太陽光パネルの性能差によっても、発電量が変わります。性能を比較する際は、次のポイントに注目しましょう。

【太陽光パネルの性能を比較する際のポイント】
性能 ポイント
変換効率 太陽光を電気に変換する効率を示し、数値が高いほど発電量が増える
出力保証 メーカーが保証する出力性能で、期間が長いほど劣化しにくい
種類 単結晶シリコンや多結晶シリコンなどがあり、変換効率が異なる

性能が高いほどコストも上がる傾向が見られるため、予算と性能のバランスが取れた太陽光パネルを選ぶことが大切です。

太陽光パネルの広さ

太陽光パネルの面積が大きいほど、受け取れる日射量が増えるため、発電量が多くなります。

そのため、希望する発電量に合った大きさのパネルを設置することが基本です。

システム容量4kWの発電を目指す場合に必要な太陽光パネルの枚数と、必要な屋根などの面積を見てみましょう。

【システム容量4kWの発電に必要な太陽光パネルの枚数と面積】
必要な枚数 必要な面積
16枚 25.6㎡

※太陽光パネル1枚あたりの面積1.6㎡、発電量250Wの場合

設置面積とのバランスを考慮して、パネルの大きさを決める必要があります。

太陽光発電の発電量で自宅の電力を全てまかなえる?

太陽光発電の年間発電量は、システム容量1kWで約1,000kWhです。それでは、太陽光発電の発電量で、自宅の電力をすべてまかなうことは可能なのでしょうか。具体的に計算してみましょう。

    <太陽光発電の発電量で自宅の電力を全てまかなえる?>

  • 44.8㎡~102.4㎡設置すれば理論上は4人家族の使用電力をまかなえる
  • 使用電力をすべて太陽光発電でまかなうには蓄電池が必要

44.8㎡~102.4㎡設置すれば理論上は4人家族の使用電力をまかなえる

まずは1人暮らし~4人家族が消費する電力の目安を、地域ごとに見てみましょう。

【地域ごとに見た年間消費電力の目安】
地域 1人暮らし 2人暮らし 3人家族 4人家族
北海道 6,663kWh 11,105kWh 13,326kWh 15,547kWh
東北 5,544kWh 9,240kWh 11,088kWh 12,936kWh
関東 3,473kWh 5,788kWh 6,945kWh 8,103kWh
北陸 5,057kWh 8,429kWh 10,115kWh 11,800kWh
東海 3,528kWh 5,881kWh 7,057kWh 8,233kWh
近畿 3,442kWh 5,736kWh 6,883kWh 8,030kWh
中国 3,436kWh 5,727kWh 6,872kWh 8,017kWh
四国 3,317kWh 5,529kWh 6,634kWh 7,740kWh
九州 3,153kWh 5,255kWh 6,306kWh 7,357kWh
沖縄 2,648kWh 4,413kWh 5,295kWh 6,178kWh

次に、1枚あたり面積1.6㎡、発電量250Wの太陽光パネルを設置する場合に必要となる枚数と設置面積を計算します。

ここでは、4人家族が消費する電力を、太陽光発電だけでまかなうために必要な枚数と面積をシミュレーションしました。

【地域ごとに必要な太陽光パネルの設置面積(4人家族の場合)】
地域 必要なシステム容量 必要な太陽光パネルの枚数 必要な設置面積
北海道 16kW 64枚 102.4㎡
東北 13kW 52枚 83.2㎡
関東 9kW 36枚 57.6㎡
北陸 12kW 48枚 76.8㎡
東海 9kW 36枚 57.6㎡
近畿 9kW 36枚 57.6㎡
中国 9kW 36枚 57.6㎡
四国 8kW 32枚 51.2㎡
九州 8kW 32枚 51.2㎡
沖縄 7kW 28枚 44.8㎡

※太陽光パネル1枚あたりの面積1.6㎡、発電量250Wの場合

結論として、必要な設置面積は地域によって異なり、44.8㎡〜102.4㎡となります。

使用電力をすべて太陽光発電でまかなうには蓄電池が必要

太陽光発電は日中にしか発電できないため、夜間や雨天時には発電量が不足します。発電できない時間帯の電力不足を補うために役立つのが蓄電池です。

蓄電池を併用すると、日中の余剰電力を貯めておき、電力が不足したタイミングで使用できます。

それでも電力が足りない場合は、電力会社から不足分の電力を購入する必要がありますが、蓄電池を導入することにより、電気代を実質ゼロに近付けやすくなります。

太陽光発電で効率よく発電する方法は?

太陽光発電で効率よく発電する方法は、次の3つです。それぞれのポイントを解説します。

    <太陽光発電で効率よく発電する方法>

  • 蓄電池を利用する
  • 定期的に清掃・点検をする
  • パネルを適切に設置する

蓄電池を利用する

先述したとおり、蓄電池は発電効率を高めるために不可欠な設備です。併用することにより、自家消費率を向上させられるほか、停電時の非常用電源としても活用できます。

蓄電池の導入にも補助金を活用できる可能性があるため、太陽光発電と併せて導入することを検討しましょう。

定期的に清掃・点検をする

太陽光パネルに砂埃や落ち葉、鳥の糞などが付着していると、発電効率が下がります。

定期的に清掃し、正常な発電量を維持しましょう。また、パネルの破損や配線の劣化が原因で発電効率が下がる場合もあるため、専門業者へ定期的に点検を依頼することもおすすめします。

パネルを適切に設置する

パネルを適切に設置しましょう。理想的な設置場所は、南向きかつ30度の傾斜角です。

周囲に高い建物などがあり、影ができる場合は、影の影響を受けない場所に設置することもポイントになります。

まとめ

設置容量1kWの場合、太陽光発電の発電量は以下のとおりです。

【太陽光発電の発電量の目安】
1日 2.7kWh
1年間 1,000kWh

家庭用の太陽光発電パネルにおける設置容量は、3~5kW程度の場合が多く、これだけで4人家族の電気代を全額まかなうことは難しいでしょう。

しかし、蓄電池を併用したり、発電効率を高める工夫を取り入れたりすることにより、家庭の消費電力を太陽光発電だけでまかなえる可能性はあります。

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<この記事を書いた人>
エコモ博士

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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エコモ博士
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