【完全ガイド】ソーラーパネルは窓越しでも使える?効率・メリット・設置のコツまで解説
近年、電気代の高騰や環境意識の向上により、太陽光発電への関心が高まっています。しかし、住宅事情や設置場所の制約から、屋根にソーラーパネルを設置するのが難しい方も多いでしょう。そこで今回は、ソーラーパネルは窓越しでも使えるのか、設置のコツなども交えて解説します。
ソーラーパネルは窓越しで発電できるのか?
結論から申し上げますと、ソーラーパネルは窓越しに設置しても発電できます。ただし、屋根に設置する場合と比較して、発電効率が下がる可能性が高いです。まずは窓越し発電の基本原理について解説します。
窓越し発電の基本原理とは?
窓越し発電とは、窓の内側にソーラーパネルを設置する発電方法です。ソーラーパネルは太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する半導体素子で構成されており、屋外に設置する場合も、窓越しに設置する場合も、発電の基本原理は変わりません。
太陽光には、私たちが視認できる可視光線のほかに、紫外線や赤外線などの光が含まれています。窓ガラスは、これらの太陽光の一部を透過させるため、透過された光がソーラーパネルに当たれば発電できます。太陽光が照射される場所にソーラーパネルを設置すれば、理論的には窓越しでも発電できるのです。
なぜ効率が下がるのか:窓ガラスと光の関係
窓越し発電の場合、屋根にソーラーパネルを設置する場合と比べて、発電効率が下がる可能性が高くなります。その理由は、窓ガラスが太陽光の透過を妨げるためです。
窓ガラスは太陽光の一部を反射したり、吸収したりするため、ソーラーパネルに到達する太陽光が減ってしまいます。窓ガラスに付着した汚れも太陽光の透過を妨げる原因の一つです。また、窓ガラスは紫外線をカットする場合が多く、これが原因で発電効率に影響が出る場合もあります。
これらの理由により、窓越し発電は発電効率が大幅に低下する可能性が高いのです。一般的には、屋外設置と比較して、3割~5割ほどの発電量に制限される場合が多いとされています。
窓越しソーラー発電のメリットとは
窓越しソーラー発電は、屋根などの屋外設置と比較して発電効率が下がることが欠点です。しかし、窓越しソーラー発電ならではのメリットもあるため、手軽に太陽光発電を始めたい人にはおすすめです。
室内設置で天候や盗難リスクを軽減
室内設置のメリットは、天候や盗難リスクが下がることです。
屋外設置の場合、雨風や雪、雹などにパネルが晒されるため、劣化や故障の原因になるおそれがあります。屋内に設置する窓越しソーラー発電なら、天候の影響を直接受けることがありません。
また、ソーラーパネルは高価なため、盗難被害に遭ったり、意図的に傷付けられたりするリスクもあります。室内設置ならば、このようなトラブルに巻き込まれる心配もないのです。
サンシェード・断熱効果の副次的メリット
窓越しソーラー発電の副次的メリットとしては、サンシェードや断熱効果を挙げられます。
ソーラーパネルは太陽光を吸収して電気に変換するため、直射日光が室内にそのまま差し込むのを遮り、強い日差しを和らげる効果が期待できるのです。また、窓ガラスとソーラーパネルの間にわずかな空気層ができるため、断熱効果にも期待できるでしょう。
これらの副産物のようなメリットにより、エアコンの電力消費を抑えて、光熱費を節約できる可能性があります。
手軽に試せる省エネライフの第一歩
窓越しソーラー発電は、屋根などの屋外に設置する太陽光発電システムと比較して、手軽に導入できることもメリットです。
まず大がかりな屋根工事や配線工事を必要とせず、窓際にソーラーパネルを置き、簡単な配線をするだけで発電を始められます。小型のソーラーパネルの場合、数万円程度の導入コストに抑えられるため、高額な初期費用の支払いを避けられることもメリットです。
「エコな暮らしを送ってみたいけれど、高額な初期費用を支払う余裕はない」「電気料金を削減したいけれど、大きな工事を依頼するのはハードルが高い」といった人にとって、窓越しソーラー発電は、手軽に試せる省エネライフの第一歩になるでしょう。
注意すべきデメリットとその対策
窓越しソーラー発電には多くのメリットがある一方で、事前に知っておくと良い注意点もあります。ここでは、窓越しソーラー発電の注意点を3つご紹介します。
発電効率の低下とその程度
先述したとおり、窓越しソーラー発電は、屋外設置と比較して発電効率が大幅に低下します。窓ガラスやソーラーパネルの機能によって誤差がありますが、屋外設置時の30%~50%程度の発電量にとどまる可能性が高いです。後述するような対策もありますが、屋外設置と同等の発電効率は得られません。
設置条件による制限とその解消法
設置条件により、発電効率がさらに低下したり、そもそも太陽光発電ができなかったりする可能性もあります。主な制限とその解消法についてまとめましょう。
| 設置条件による制限 | 解消法 |
|---|---|
| 日当たりが悪く照射量が少ない | 南向きの窓の近くに設置する |
| 窓の機能により透過率が低い | 窓の種類を確認し、透過率が高いガラスに交換する |
| 窓の形状が合わず設置スペースが足りない | ブラケットやハンガーなどのグッズを活用する |
特に二重窓やLow-Eガラス、網入りガラスは透過率が低く、発電効率が低下しがちです。本格的に窓越しソーラー発電を行う場合は、透過率が高い窓ガラスに交換しましょう。
窓のサイズや形状の問題により、ソーラーパネルを安定して設置できない場合は、専用のグッズを活用すると効果的です。窓枠に固定するブラケットや吸盤式のハンガーなどを利用すると良いでしょう。
長時間の充電に向かない用途もある
窓越しソーラー発電は発電効率が低いため、用途によっては不向きです。消費電力が大きい機器を充電したり、長時間にわたって継続的な電力供給をしたりといった使い方には向いていません。
たとえばノートパソコンを充電する場合、フル充電ができていない状態で発電がストップしてしまう可能性があるでしょう。冷蔵庫を稼働させる場合も、発電と電力の供給がストップした時点で冷気が出なくなるため、食材を腐らせたり、冷凍したものを溶かしてしまったりする可能性があります。
窓越しでも効率よく使うための設置ポイント
窓越しソーラー発電の効率低下は避けられませんが、いくつかのポイントを満たすことにより、発電量を最大化できます。ここでは、窓越しソーラー発電を設置するポイントを3つご紹介しましょう。
最適な角度と方位とは?
発電効率を最大化するポイントは、南向きの窓にソーラーパネルを設置することです。また、季節によって太陽の位置が変わるため、定期的にソーラーパネルの角度を微調整しましょう。夏場は比較的垂直な角度に、冬場はできるだけ寝かせた角度に設置することがポイントです。
ガラス越しの発電に向いている時間帯
太陽の光を最も強く感じる時間帯が、ガラス越しの発電に向いている時間帯です。太陽が最も高く昇る、11時~14時ごろまでが最も効率的に発電できる時間帯と言えます。
汚れ・遮蔽物のない設置場所の選定
太陽光を遮るものがない「クリアな状態」を意識して設置場所を選定しましょう。ひさしや手すり、近隣の建物、樹木などの影がパネルに落ちない場所に設置するのがポイントです。室内のカーテンや観葉植物を設置する位置にも注意しましょう。
また、窓ガラスの汚れも太陽光の透過率を下げる原因になります。定期的にガラスを拭いて、水垢や埃、鳥の糞などが付いていない清潔な状態を保ちましょう。ソーラーパネル本体に関しても、定期的に乾いた布で汚れを拭き取ることをおすすめします。
発電効率を高めるおすすめの機材と選び方
発電効率を高めるためには、窓や室内などの環境を整えるだけでなく、窓越しソーラー発電に適した機材を選ぶことも大切です。機材の選び方のポイントを3つご紹介します。
高効率な小型ソーラーパネルの特徴
ソーラーパネルのセルの種類は大きく「単結晶シリコン型」と「多結晶シリコン型」に分かれますが、より変換効率が高いのは単結晶シリコン型です。また、角度調整がしやすいフレキシブル型のソーラーパネルを選ぶと、小型でも発電量を最大化できます。
ポータブル電源との相性をチェック
ポータブル電源とは、発電した電気を一時的に貯められる装置のことです。ポータブル電源を活用すると、発電ができない夜間や雨天時にも事前に貯めた電気を使用できます。相性を確認するポイントは次の2つです。
- 入力端子の種類
- 最大入力電力(W数)
入力端子には「DC」「USB」「MC4」などいくつかの種類があるため、ソーラーパネルに適合するか確認しましょう。最大入力電力は、ソーラーパネルの出力がポータブル電源の出力を上回らないものを選ぶことがポイントです。入力上限を超えると、充電できなくなる可能性があります。
USB・DC出力対応モデルの選定基準
ソーラーパネルの出力端子も確認しましょう。スマートフォンやタブレットなどを充電する場合は、USB出力に対応するソーラーパネルが便利です。照明や家電などに直接給電したい場合は、DC出力に対応するソーラーパネルを選びましょう。
こんなときにおすすめ!窓越しソーラー活用シーン
窓越しソーラー発電は、特定の活用シーンにおいて活躍しやすいです。ここでは、具体的な活用シーンを3つご紹介します。
在宅ワーク中のスマホ・タブレット充電
在宅ワーク中に使うスマホ・タブレットの充電には、窓越しソーラー発電が最適です。発電量が少なくてもフル充電できる可能性が高く、電気代の節約につながります。また、ソーラーパネルにUSB出力が付いている場合は、コンセントを経由せずに充電できるため、デスク周りがすっきりするでしょう。
アウトドアの予備電源確保
ポータブル電源と併用する場合、キャンプや車中泊といったアウトドアシーンでも、窓越しソーラー発電が活躍します。スマホやLEDランタン、扇風機などの充電・給電に活用できるでしょう。
停電時の非常用充電対策
窓越しソーラー発電があれば、災害などにより停電した場合の非常用電源として活用できます。スマホやラジオを充電して情報収集をしたり、LEDライトを使って夜間の照明を確保したりなど、最低限の電源確保に役立つでしょう。
よくある質問(FAQ)
この記事の最後に、窓越しソーラー発電に関するよくある質問3つにお答えします。
Q. 窓越しでもソーラーパネルは劣化しますか?
はい、窓越し発電でもソーラーパネルは劣化します。ただし、屋外に設置する場合と比較して、劣化の進行は緩やかになりがちです。雨風や直射日光、寒暖差の影響を受けにくいためです。
Q. 二重ガラスでも発電はできますか?
はい、二重ガラスや三重ガラスでも窓越しソーラー発電は可能です。ただし、単層ガラスと比較すると発電効率は低下します。特にLow-Eガラスを組み合わせている場合、特殊なコーティングが施されているため、発電効率が低下しやすいです。
Q. 窓越しでポータブル電源を充電しても大丈夫ですか?
はい、窓越しでポータブル電源を充電するのは問題ありません。ただし、ポータブル電源自体が高温になると、性能が劣化してしまう可能性もあります。そのため、光を通さないカバーを掛けることや直射日光の当たらない場所や風通しの良い場所に置くのがおすすめです。
まとめ|ソーラーパネルは窓越しでも使えるが効率に注意
窓越しソーラー発電は、手軽に始めるエコライフには最適です。初期費用を抑えられ、屋根などの工事も不要なため、気軽に太陽光発電を導入したい方にはぴったりでしょう。
ただし、窓ガラスは太陽光の一部を遮断するため、発電効率は不十分です。充電・給電中に発電がストップしたり、そもそも家電を動かすために必要な電力を発電できなかったりする可能性もあるでしょう。効率を求める方や売電収入を得たい方は、屋外設置も検討することをおすすめします。
エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!
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