オール電化暖房をもっと快適に!おすすめ暖房器具と節約のポイント

  • 更新日:2025/03/17

オール電化住宅における暖房は、エネルギー効率が良く、安心かつ安全な選択肢として注目されています。

しかし、電気代が高くなる季節に向けて、より効率的に暖房を使いたいと考える方も多いのではないでしょうか。暖房は電気代がかかりやすいため、オール電化住宅でも節約することが大切です。

今回は、オール電化住宅に適した暖房器具と節約ポイント、暖房器具の選び方について解説します。

オール電化住宅で暖かく過ごすためのポイントも紹介しているので、オール電化住宅で冬を快適に過ごしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

オール電化住宅で使える暖房器具

オール電化住宅では、ガスや石油を使わずに、電気のみを利用して暖房を行います。ただし、すべての暖房器具がオール電化住宅で利用できるとは限りません。オール電化住宅に適している暖房器具には、以下の6つが挙げられます。

エアコン

エアコンは、高効率で部屋全体を暖められる暖房器具です。空気の循環を行いながら部屋全体を暖められ、温度のムラなく暖房を行えます。多くのオール電化住宅で一般的に使われており、一つの器具で暖房だけでなく、冷房も使えます。

近年のエアコンには「ヒートポンプ技術」が搭載されており、エネルギー効率が大幅に向上しているのも特徴です。

ヒートポンプを利用すると、外気から熱を集めて部屋を暖めるため、従来のエアコンに比べてエネルギー消費が少なく、ランニングコストを抑えられます。

床暖房

床暖房は、特に冷えやすい足元からじんわりと暖められる暖房器具です。エアコンと異なり、空気を乾燥させることなく暖房を行えるため、喉や肌の乾燥が気になる季節でも安心して使えます。

床暖房には2つの種類があり、それぞれ以下の特徴を持っています。

ヒートポンプ式床暖房の特徴

ヒートポンプ式床暖房は、エコキュートやヒートポンプ技術を使って、温水を作り出す床暖房システムです。

ヒートポンプは、外気から熱を集めて温水を作るため、エネルギー効率が良く、ランニングコストを抑えられます。

ただし、床下に配管を設置する必要があるので、設置には費用と手間がかかる種類の床暖房です。

電気ヒーター式床暖房の特徴

電気ヒーター式床暖房は、床下に電気ヒーターを埋め込んで、床を暖める床暖房システムです。温水循環式に比べて導入費用が安く、すぐに床暖房を使えるメリットがあります。

しかし、ヒートポンプ式床暖房と比べると、エネルギー効率はやや低く、ランニングコストが高くなりがちです。

短時間でピンポイントに暖めたい場合には便利ですが、長期間使用する場合は省エネを考えた運用が求められます。

電気ストーブ

電気ストーブは、特定の場所を暖めるのに最適な暖房器具です。ほかの暖房器具と比べて暖まるのが早いため、小さな部屋や局所的に暖房を行いたい場合は、手軽かつ便利に利用できます。コンパクトなデザインのものが多く、持ち運びしやすいのも特徴です。

ただし、電気ストーブだけでは部屋全体を暖められません。電気代を比較すると、ほかの暖房器具よりも高めであるため、使い方には工夫が必要です。

ホットカーペット

ホットカーペットは、直接触れる足元を暖かく保てる暖房器具です。冷えやすい足元を暖めることで、全身の寒さを和らげられます。

コストが比較的安価で手軽に使用できるため、リビングなどの特定の部屋に長時間いることが多い場合や、部屋全体を暖める必要がない場合などに、ホットカーペットが便利です。

電気毛布

電気毛布は、寝室で使用するのに特化した暖房器具です。就寝中、エアコンによる空気の乾燥を防ぎたい方は、寝具に電気毛布を使うことで寝冷えを防げます。

電気毛布はエネルギー消費が少なく、寝ている間に使用するため、電力消費を抑えられるのが特徴です。すぐに温まりやすいので、寒い冬でも手軽に温かさを感じられます。

こたつ

こたつは、体全身で温かさを直接感じられる、日本ならではの伝統的な暖房器具です。ほかの暖房器具と比べてエネルギーが少ないため、電気代を抑えながら利用できるメリットがあります。

ただし、部屋全体を暖める暖房器具ではなく、こたつに入っている際にしか暖まらない点に注意が必要です。

暖房器具ごとの節約ポイント

暖房器具の中には消費電力が多いものもあり、電気代がかさんでしまうのがネックという方も多いのではないでしょうか。

オール電化住宅でより快適に暮らすためには、暖房を節約することが重要です。暖房器具ごとに節約の工夫の仕方は異なるため、ここからは上記で紹介した暖房器具ごとの節約ポイントを紹介します。

エアコンの節約ポイント

エアコンは、設定温度や部屋の広さによって消費電力が異なります。10畳用のエアコンの場合、1時間の消費電力は平均796W、電気代に換算すると約23円です。

暖房器具の中では比較的電気代が高いエアコンですが、さまざまな工夫を行うことで電気代を節約できます。

設定温度を適切に調整する

エアコンは、設定温度によって消費電力が大きく異なります。暖房の場合、エアコンの設定温度が高すぎるとエネルギーの無駄遣いになるので、適正温度に調整しましょう。

冬のエアコンの最適な温度は、約22度前後です。特に昼間は、外気温との差を小さくするように調整すると、効率よく暖房できます。

フィルターを定期的に清掃する

エアコンのフィルターにホコリが溜まると、エアコンの効率が落ち、消費電力が無駄に多くなってしまいます。

定期的にフィルターを清掃することで、無駄な電力消費を抑えられます。毎日エアコンを使う季節は、2週間に1回を目安に、フィルターの清掃を行いましょう。

エコ運転モードを活用する

多くのエアコンには「省エネ運転モード」が搭載されています。省エネ運転モードを活用することで、暖房効率が高まり、無駄な消費を減らせます。

最新のエアコンにはAIを使った自動運転モードなどもあり、住宅や生活スタイルに合わせて、電力のパワーを自動で調整することも可能です。

断熱シートやカーテンを利用する

エアコンの電気代を節約するには、断熱シートやカーテンの利用も効果的です。エアコンの熱が外に逃げると、部屋をさらに暖めようと消費電力が大きくなります。断熱シートやカーテンを使うことで暖かさが保たれ、電力消費を抑えられます。

床暖房の節約ポイント

床暖房の1時間あたりの電気代は、床暖房の種類によって以下のように異なります。

    <床暖房の1時間あたりの電気代>

  • 電気ヒーター式床暖房の場合:約32.5円(設定温度30度)
  • ヒートポンプ式床暖房の場合:約18.8円(設定温度30度)

エアコンと同じく比較的電気代が高いため、さまざまな工夫で電気代を節約しましょう。

余熱を活用して電力消費を抑える

床暖房は、電源を切ったあとでもしばらく熱が残るため、その余熱を活用することで電気代の節約につながります。

使わなくなる少し前に、電源を切ることを意識しましょう。温度が安定したあとは、設定温度を少し下げることも節約に効果的です。

不要なエリアの電源をオフにする

床暖房は、空気を乾燥させずに部屋全体を暖められる暖房器具です。しかし、使っていない部屋まで暖めてしまうと、電気代の無駄になります。

特に家族がリビングなどに集まっている場合は、使用しているエリアだけを暖めて、不要な場所の電源をオフにしましょう。

電気ストーブの節約ポイント

電気ストーブにはさまざまな種類があり、それぞれ暖める範囲やスピードなどが異なります。種類ごとの電気代の目安は、以下のとおりです。

    <種類ごとの電気代の目安>

  • ハロゲンヒーター:12.4~37.2円
  • カーボンヒーター:14.0~27.9円
  • セラミックファンヒーター:17.1~37.2円
  • パネルヒーター:12.4~37.2円
  • オイルヒーター:15.5~37.2円

どの種類の電気ストーブでも、工夫次第で電気代を節約することは可能です。

使用するスペースを限定する

電気ストーブは、特定の部分だけをピンポイントで暖めるのに適した暖房器具です。家事中や勉強中など、使用する場所を限定して必要な箇所だけを暖めることで、効率的に電力を使えます。

ほかの暖房器具と併用する

電気ストーブは、一部だけをすぐ温めたい場合に活躍する暖房器具です。そのため、部屋全体を暖かくすることは難しく、電気ストーブだけを使い続けると電気代がかさむ可能性があります。

電気ストーブは、ほかの暖房器具と併用するのがおすすめです。エアコンや床暖房などで部屋が温まるまでは電気ストーブを使い、暖まったら電気ストーブの電源を切ると節約になります。

暖房器具選びのポイント

暖房器具にはさまざまな種類があるため、何を選ぶべきか迷ってしまうでしょう。ここからは、暖房器具の選び方のポイントを紹介します。

省エネ性能が高い暖房器具を選ぶ

暖房器具の種類やモデルを選ぶ際は、省エネ性能が高い機種を選びましょう。省エネ性能が高いとランニングコストを削減でき、長期間使っても光熱費を抑えられます。

安全機能と使いやすさを確かめる

暖房器具を誤って使うと、火災の恐れもゼロではありません。暖房器具には、過熱防止機能やタイマー機能など、安全機能を備えたものが多くあります。これらの機能が備わっているものを選び、安心して利用しましょう。

安全機能のほかにも、最近の暖房器具にはさまざまな機能が搭載されています。

ただし、使わない機能が多く搭載されていると、かえって使いにくいかもしれません。暖房器具は冬の間ほぼ毎日使うものなので、使いやすさを重視することも大切です。

部屋の広さや用途に合わせる

暖房器具には、適切な部屋の広さや用途があらかじめ決まっています。たとえば、20畳の部屋に6畳用のエアコンを使うと、電力消費がかなり大きくなってしまい、電気代がかさむかもしれません。暖房器具は、部屋の広さや用途に合わせて選びましょう。

電気代を考慮しながら選ぶ

暖房器具の電気代が気になる方は、あらかじめ電気代を試算して暖房器具を選びましょう。

上記のとおり、暖房器具によって目安の電気代は異なります。電気代を考慮して暖房器具を選ぶことで、想定外の電気代が請求される心配はありません。

寒さを感じる理由とその対策

さまざまな魅力のあるオール電化住宅ですが、冬は寒いという声を聞いたことがある方もいるでしょう。ここからは、オール電化住宅で寒さを感じる原因とその対策について解説します。

オール電化住宅で寒さを感じる理由

オール電化住宅で寒さを感じる原因には、以下の2つが挙げられます。

電力プランによる暖房制限の影響

オール電化住宅向けの電力プランの中には、一時的に電力供給を制限するものがあります。その電気料金プランにしてしまうと、特に冬のピーク時に暖房が効かなくなる場合があります。

契約しているプランが適切かどうかを確認し、必要に応じて変更することが大切です。

一部の暖房器具の性能が不足している場合

オール電化住宅が原因ではなく、暖房器具が寒さの原因かもしれません。暖房器具の用途やサイズ感が部屋の広さとあっていないと、暖房が効かずに寒さを感じることがあります。

暖房器具の性能を十分に活かすためにも、部屋の大きさや構造に合わせた暖房器具を選びましょう。

オール電化住宅で快適に暮らすための工夫

オール電化住宅でも寒さを感じず快適に暮らすためには、以下の4つの工夫を取り入れてみましょう。

適切な断熱対策を施す

オール電化住宅でも、断熱が不十分だと熱が逃げやすく、暖房効率が低下します。壁や窓に適切な断熱対策を施すことで、部屋の温度が外に逃げづらく、暖かい部屋を維持できます。

厚手のカーテンや窓用断熱シートを使用する

部屋の熱が逃げるだけでなく、外からの冷気が入ることでも、部屋の中は冷えやすくなります。

特に窓は外気が入りやすいため、厚手のカーテンや窓用断熱シートを使うことで、冷気の侵入を防ぐことが可能です。

温熱効果の高い衣服を着用する

部屋の中でも温熱効果の高い衣服を着用することで、暖房の設定温度を低めにできます。暖かく快適に過ごせるだけでなく、電気代の節約にも効果的です。

湯たんぽや電気毛布を活用する

湯たんぽや電気毛布は、直接的に暖かさを感じやすく、暖房の設定温度を抑えつつ快適に過ごせます。特に湯たんぽは電力が不要のため、電気代の節約にもつながります。

まとめ

オール電化住宅で快適に暖かく過ごすためには、暖房器具の選び方と使い方が大切です。

エアコン、床暖房、電気ストーブなど、それぞれの特徴を理解し、効率的かつ電気代を抑えながら暖房する工夫を取り入れましょう。

オール電化住宅は、電力プランなどが原因で寒さを感じることもあります。適切な暖房器具選びや断熱対策を工夫することで、寒い冬でも快適に過ごすことが可能です。

<この記事を書いた人>

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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