プロパンガスとオール電化を料金比較!料金を安くする方法も解説

  • 更新日:2025/02/04

プロパンガスとオール電化のどちらを利用するかについて、料金比較をしたうえで検討したいと考えている方も多いでしょう。

そこで今回は、世帯人数ごとで見た、給湯器とコンロの光熱費を比較してご紹介します。

また、それぞれのメリット・デメリットや、光熱費を安くする方法もお伝えします。プロパンガスの使用を継続するか、それともオール電化に切り替えるのかを決める際に、ぜひ参考にしてみてください。

目次

オール電化とプロパンガスの光熱費を比較!

まずは、給湯器とコンロを合計した、オール電化とプロパンガスの光熱費を比較します。いずれも基本料金は含めていません。

【オール電化とプロパンガスの料金比較】
2人 3人 4人
北海道 4,203円 5,101円 6,000円
東北 4,196円 5,093円 5,990円
東京 3,732円 4,531円 5,206円
中部 5,577円 6,769円 7,961円
北陸 3,700円 4,491円 5,283円
関西 3,201円 3,885円 4,570円
四国 5,859円 7,112円 8,364円
中国 3,984円 4,836円 5,688円
九州 3,005円 3,647円 4,289円
沖縄 3,482円 4,226円 4,970円
プロパンガス 10,188円 12,395円 14,542円

なお、エコキュートの前提条件は、次のとおりです。

【前提条件】
使用湯量(L) 2人:360、3人:440、4人:520
水道水温度(℃) 15
希望供給温度(℃) 40
エコキュートタンク内水温(℃) 90
エコキュート加熱能力(kW) 4.5
エコキュート消費電力(kW) 1.53
調理時間(分) 2人:50、3人:60、4人:70

そのほかの計算方法については、給湯器・コンロの料金比較項目で詳しくご紹介します。

    <オール電化とプロパンガスの光熱費を比較!>

  • 給湯器での比較
  • コンロでの比較

それぞれを具体的に見ていきましょう。

給湯器での比較

まずは、給湯器の料金比較を行いましょう。オール電化は地域ごとの大手電力会社の夜間料金を、プロパンガスは関東平均の料金を用いて計算しています。

【給湯器での比較】
エリア 2人暮らし 3人暮らし 4人暮らし
北海道 2,600円 3,178円 3,756円
東北 2,596円 3,173円 3,750円
東京 2,309円 2,823円 3,336円
中部 3,450円 4,217円 4,984円
北陸 2,289円 2,798円 3,307円
関西 1,980円 2,420円 2,861円
四国 3,625円 4,431円 5,236円
中国 2,465円 3,013円 3,561円
九州 1,859円 2,272円 2,685円
沖縄 2,154円 2,633円 3,111円
プロパンガス 7,674円 9,379円 11,085円

※料金には燃料費調整と再エネ賦課金を含みます。基本料金は計算に含めていません。湯量は2人が360L、3人が440L、4人が520Lを想定しています。

給湯器の料金比較を行うと、オール電化はプロパンガスと比較して圧倒的にお得です。オール電化の場合、夜間の使用料が割引されるプランに加入できます。特に日中は、仕事や学校で外出するご家族が多いご家庭の光熱費が安くなります。

コンロでの比較

続いて、コンロでの料金比較を行います。こちらも、オール電化は地域ごとの大手電力会社の夜間料金を、プロパンガスは関東平均の料金を用いて計算しています。

【コンロでの比較】
エリア 2人暮らし 3人暮らし 4人暮らし
北海道 1,603円 1,923円 2,244円
東北 1,600円 1,920円 2,240円
東京 1,423円 1,708円 1,870円
中部 2,127円 2,552円 2,977円
北陸 1,411円 1,693円 1,976円
関西 1,221円 1,465円 1,709円
四国 2,234円 2,681円 3,128円
中国 1,519円 1,823円 2,127円
九州 1,146円 1,375円 1,604円
沖縄 1,328円 1,593円 1,859円
プロパンガス 2,514円 3,016円 3,457円

※料金には燃料費調整と再エネ賦課金を含みます。基本料金は計算に含めていません。調理時間は2人が50分、3人が60分、4人が70分を想定しています。

コンロで料金比較を行っても、オール電化はプロパンガスよりも料金が安いことが分かります。

オール電化の初期費用

オール電化に切り替える際にかかる初期費用を、エコキュートとIHに分けてご紹介します。また、プロパンガスの差額から見て、どのくらいの期間で初期費用の元を取れるのかについてもまとめています。

    <オール電化の初期費用>

  • エコキュート
  • IH

それぞれを具体的に見ていきましょう。

エコキュート

エコキュートの導入にかかる初期費用は、本体価格と工事費を合わせて40万円~70万円前後です。

プロパンガスの導入にかかる初期費用は10万円~20万円前後のため、エコキュートは初期費用が割高といえます。

ただし、先述したように、ランニングコストではプロパンガスよりもエコキュートのほうがお得です。どのくらいの期間で初期費用の元を取れるのか、プロパンガスと比較して計算してみましょう。

    <エコキュートの購入にかかる費用を減価償却できるまでにかかる期間>

  • プロパンガス給湯器の月額料金15,701.04円-給湯器の月額料金7,921.49円=7,780円
  • エコキュートの初期費用を40万円と想定した場合に減価償却できる期間=約51ヶ月

4年3ヶ月以上エコキュートを使うと、月額料金との差額でエコキュートがお得になることが分かります。

エコキュートの寿命は10年~15年程度のため、長い目で見れば元を取れる可能性が高いでしょう。

IH

IHクッキングヒーターを導入する場合の初期費用は、18万円~30万円程度が相場です。ガスコンロの初期費用は、工事費を含めても10万円~20万円前後のため、初期費用だけを比較するとIHが割高です。

オール電化のメリット・デメリット

オール電化には、料金が安くなる以外にも多くのメリットがあります。反対に、オール電化ならではのデメリットもあるため、それぞれを確認したうえで、オール電化を導入するかどうかを決めましょう。

メリット

オール電化のメリットは、次のとおりです。

    <オール電化のメリット>

  • 光熱費を一本化できる
  • 深夜料金の割引を活用できる
  • 火災の可能性が低い
  • 非常時に生活用水を利用できる
  • 掃除が簡単

電気代とガス代の支払いを一本化できるため、支出の管理がしやすくなります。オール電化向けの料金プランは深夜割引が利くものが多く、生活スタイルによっては光熱費を大幅に削減できるでしょう。

ガスを使わないため、火災やガス漏れのリスクが低いことも、オール電化のメリットです。

貯湯タンク内の水は非常時も使えるため、トイレの水を流したり、洗濯をしたりといった生活用水にも困りません。

また、IHクッキングヒーターはフラットな構造のため、ガスコンロと比べて掃除が簡単です。

デメリット

オール電化のデメリットは、次のとおりです。

    <オール電化のデメリット>

  • 初期費用が高め
  • IH対応の調理器具にする必要がある
  • 貯水容量が限られている

先述したように、プロパンガスと比較して初期費用が高いことは、オール電化のデメリットです。

調理器具も、IH対応のものに統一しなければなりません。また、貯水容量が限られているため、水の使い方によっては、お湯切れを起こす可能性があります。

プロパンガスのメリット・デメリット

プロパンガスのメリット・デメリットも確認しておきましょう。オール電化にはないメリットも多く、人によってはオール電化以上の魅力を感じられます。

メリット

プロパンガスのメリットは、次のとおりです。

    <プロパンガスのメリット>

  • 初期費用が安め
  • 火力が必要な調理がしやすい
  • 災害時の復旧が早い

プロパンガスは初期費用が安く、将来的に故障・交換が必要になった場合のコストも抑えられます。

直火を使って調理できるため、強火でサッと調理したり、とろ火のような微妙な火加減を行ったりしやすいでしょう。

また、災害時の復旧が早いこともメリットです。東日本大震災では、電気が復旧するまでに6日、都市ガスが復旧するまでには34日を要しました。

一方のプロパンガスは、都市ガスよりも12日早く復旧し、いち早く元の生活を取り戻せています。

デメリット

プロパンガスのデメリットは、月々の利用料金が高いことです。プロパンガスは、都市ガスや電気と比べて規制が緩く、ガス会社が自由に料金を決められます。

そのため、相場よりも高額な料金が請求されていることに気付けず、長年にわたり損をしているケースも珍しくありません。

光熱費を安くする方法

オール電化は、プロパンガスと比較して光熱費を大幅に抑えられますが、電気の使い方によってさらに光熱費を安くできます。

プロパンガスに関しても同様で、いくつかの方法を用いて光熱費を節約できる場合があるため、併せて確認しておきましょう。

    <光熱費を安くする方法>

  • オール電化
  • プロパンガス

一つずつ解説します。

オール電化

オール電化の光熱費をさらに安くする方法は、次の2つです。

    <オール電化の光熱費を安くする方法>

  • ライフスタイルを見直す
  • オール電化向けの電気プランに乗り換える

それぞれを詳しく解説します。

ライフスタイルを見直す

オール電化への切り替え後に光熱費を安くするポイントは、電気料金に合わせたライフスタイルに変化させることです。

オール電化向けの料金プランは、昼間の料金が高く、夜間の料金が安いケースが多いため、それに合わせた生活習慣を取り入れましょう。

たとえば、昼間にお風呂に入ることを控えると、給湯器にかかる料金が安くなります。調理に関しても、夜間に作り置きをするといった工夫を取り入れると、全体の光熱費を抑えやすいでしょう。

オール電化向けの電気プランに乗り換える

オール電化向けの電気プランは、東京電力などの主要電力会社だけでなく、新電力会社でも提供しています。

電力の消費が多いほど料金が安くなるプランや、基本料金がかからないプランを提供している新電力会社も多いです。

家族構成やライフスタイルに合ったプランを選んで、光熱費を節約しましょう。

プロパンガス

プロパンガスの光熱費を安くする方法は、次の2つです。

    <プロパンガスの光熱費を安くする方法>

  • 契約しているガス会社と価格交渉をする
  • 安いガス会社に乗り換える

それぞれを詳しくご紹介します。

契約しているガス会社と価格交渉をする

プロパンガスは自由料金のため、ガス会社が家庭ごとに自由に料金を決められます。一見するとガス会社に有利な条件ですが、これを逆手に取って、ガス料金を引き下げるように交渉する方法が有効です。

オール電化への切り替えを視野に入れていることを伝えると、ガス会社としては契約を維持したいため、交渉に応じてもらえる可能性があるでしょう。

ただし、交渉に成功するかどうかはガス会社の判断次第となるため、必ずしも成功するとはいえません。

なお、交渉材料として、プロパンガスの料金相場を把握することをおすすめします。一例として、関東地方におけるプロパンガスの料金相場は、次のとおりです。

【プロパンガスの料金相場】
家族の人数 2人 3人 4人
給湯器 7,674円 9,379円 11,085円
コンロ 2,514円 3,016円 3,457円

安いガス会社に乗り換える

現在のガス会社と別のガス会社の料金を比較して、安いガス会社に乗り換える方法も有効です。

先述したように、プロパンガスは自由料金制のため、相場を上回る料金でサービスを提供するガス会社もあります。

ガス料金で損をしないためには、相場に沿った金額でガスを供給する会社を利用することが重要です。

値下げ交渉も有効ではありますが、意図的に割高な料金を設定しているガス会社と交渉したとしても、良い結果が出る確率は低いでしょう。

オール電化への切り替えをせず、プロパンガスの利用を続ける場合は、ガス会社の乗り換えを検討することをおすすめします。

まとめ

あらためて、オール電化とプロパンガスのメリット・デメリットを比較します。

【オール電化とプロパンガスの比較表】
メリット デメリット
オール電化
  • 光熱費を一本化できる
  • 深夜料金の割引を活用できる
  • 火災の可能性が低い
  • 非常時に生活用水を利用できる
  • 掃除が簡単
  • 初期費用が高め
  • IH対応の調理器具にする必要がある
  • 貯水容量が限られている
プロパンガス
  • 初期費用が安め
  • 火力が必要な調理がしやすい
  • 災害時の復旧が早い
  • 月々の利用料金が高い

料金比較に関しては、初期費用ではプロパンガスが割安なものの、ランニングコストではオール電化が大幅に安くなります。

そのほかのメリット・デメリットも比較したうえで、ご家庭にとって最適な選択をしましょう。

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<この記事を書いた人>

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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