とっとり市民電力の太陽光余剰買取プランの特徴とは?評判やメリット・デメリットを解説

  • 更新日:2025/06/20

とっとり市民電力について

電力は、生活と密に関わる重要なライフラインの一種です。その費用である電気代は、実質的に必要不可欠な固定費といえます。2016年の電力小売自由化により、多数の企業が電力業界に参入したため、自身の家庭にとって適切な電力会社・プランを選択すれば、節約などのメリットを享受することが可能です。

また、近年では、電力会社は電力の購入先としてだけでなく、太陽光発電によって生産した電力の売却先としても重要な役割を持っています。とくに固定価格買取制度の期間が満了した後の卒FIT電力に関しては、企業によって買取価格や条件が異なるので、よく考えなければいけません。

今回は、鳥取県を中心として事業を展開している「とっとり市民電力」について、サービスや卒FIT対応の特徴を解説します。利用者による良い評判や悪い評判、おすすめの人についても触れているので、卒FIT電力の売却先について検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

とっとり市民電力とは?

とっとり市民電力(株式会社とっとり市民電力)は、2015年に鳥取県鳥取市で設立されたエネルギー企業です。資本金の9割は鳥取ガス株式会社から、1割は鳥取市から出資されており、電力発電と小売、バイオガスと下水泥炭化燃料、済生会能エネルギーの買取および販売といった事業を展開しています。

とっとり市民電力の企業理念は、「地域に根差したエネルギー事業者として、電力販売を通じた地域内経済循環を促進し、豊かで安心な暮らしを支える礎となる。」です。さらに、スローガンとして「地域を灯す。経済を灯す。」を掲げ、鳥取の未来を考えた長期的な施策をおこなっています。とくに電力の地産地消の実現を重視しており、「東郷太陽光発電所」や「秋里下水処理場バイオマス発電所」といった、独自の電源開発にも取り組んでいます。

また、電力の「見える化」にも力を入れており、消費電力や発電した電力の数値を把握することによって、電力消費や地球環境に対する影響について、意識を向けてもらうことが狙いです。 地球環境に配慮した取り組みとしては、再生可能エネルギーによる電源調達や、非化石証書の購入によってCO2排出量を実質ゼロにしたクリーン100プランなども提供されています。

とっとり市民電力の電力小売事業

鳥取市民電力では、2016年4月から契約電力50kW以上の高圧受電にくわえて、同年12月から飲食店や商店を対象とした、低圧受電の電力小売事業を開始しました。供給されている電力の一部は、鳥取県内に所在する地元電源で発電されています。

とっとり市民電力の調達先になっている地元電源は、以下のとおりです。

名称 出力
秋里下水処理場バイオマス発電所 200kW
覚寺おひさま発電所 200kW
鳥取県立図書館太陽光発電所 49.5kW
水素ステーション太陽光発電所 20.8kW
鳥取空港太陽光発電所 1,990kW
鳥取湖陵高等学校太陽光発電所 49.5kW
パラシオ太陽光発電所 29.28kW
いかり原太陽光発電所 500kW
横瀬川発電所 198kW
東郷太陽光発電所 1,980kW
私都川発電所 152kW
佐治発電所 5,000kW
加地発電所 1,100kW
修立小学校太陽光発電所 49.5kW
国府東小学校太陽光発電所 49.5kW
青谷小学校太陽光発電所 23kW
教育会館みんなの発電所 16.5kW

とっとり市民電力の電力小売事業は、主に法人を対象としています。従量電灯Bプランであれば一般家庭で契約することは可能ですが、基本的に家庭向けのプランはとっとり市民電力の出資企業である鳥取ガスグループのブランド「enetopiaでんき」で提供されています。

「enetopiaでんき」では、電力の使用量や使用する時間帯に応じた5つのプランが用意されており、自身に合ったプランを選択すれば電気代の節約が可能です。また、新規利用+3年間の利用で料金が割引されるスタート割や、特定プランを3年契約することで割引が適用される月々割などの割引プランも用意されています。

とっとり市民電力の卒FIT対応

とっとり市民電力では、太陽光余剰電力買取サービスの固定価格買取期間が満了した方を対象に、卒FIT電力の買取を実施しています。卒FIT電力の買取価格は、11.0円/kWh(税込)に設定されており、固定価格買取制度の満了前からとっとり市民電力と契約していた場合は、あらためて契約し直すことなく継続して売電できます。

対象エリアは、鳥取県全域と島根県東部であり、電力供給の契約を他社と結んでいる場合でも、卒FIT電力の売電のみの契約は可能です。

とっとり市民電力および「enetopiaでんき」のメリットと良い口コミ・評判

とっとり市民電力や「enetopiaでんき」についての良い口コミや評判から、どのようなメリットを持つ電力サービスなのか確認していきましょう。

電力自由化以降、さまざまな企業が電力業界に参入し、サービスも多様化してきました。そのため、自身にとって適切な電力サービスを選択するためには、それぞれの長所やメリットを具体化して比較することが大切です。

地域密着型の電力サービスである、とっとり市民電力や「enetopiaでんき」が自身にとってどれだけ恩恵があるのかを把握するためには、実際の利用者の感想を見るのが効果的です。とっとり市民電力および「enetopiaでんき」については、以下のような良い口コミ・評判がありました。

  • 地産地消のクリーンな電力を利用できる
  • 電力契約を変えずにFIT電力を売電できる
  • 卒FIT前から契約しておけば手間がかからない

地産地消のクリーンな電力を利用できる

とっとり市民電力および「enetopiaでんき」では、秋里下水処理場バイオマス発電所や覚寺おひさま発電所といった地元の発電所で作り出したクリーンなエネルギーを、鳥取市内の公共施設や、鳥取県および島根県の一般家庭や事業所に供給しています。

また、「クリーン100プラン」や「再エネ100プラン」では、非化石証書を購入することによって、CO2排出量実質ゼロの環境価値が付加された電力を利用できます。地元でのエネルギー循環による地域の活性化や、環境負荷低減を重視する方にとって、とっとり市民電力と「enetopiaでんき」の試みは大きなメリットになるでしょう。

電力契約を変えずにFIT電力を売電できる

とっとり市民電力では、1kWhあたり11.0円の単価で卒FIT電力の買取をおこなっています。買取契約のためにとっとり市民電力と電力供給契約結ぶ必要はなく、買取単価が変わることもありません。

この点は、現在の電力供給契約を維持しながら、卒FIT電力の買取契約先を探している方にとってメリットになるでしょう。

卒FIT前から契約しておけば手間がかからない

固定価格買取期間中の太陽光発電電力を、大手の旧一般電力事業者に売却していた場合、期間満了時には新しい売電先を探さなければいけません。しかし、卒FIT前にとっとり市民電力が提供する電力買取サービスに売電先を変更しておけば、卒FIT後も継続して売電が可能です。

そのため、余裕のあるタイミングで契約を変更しておけば、手続きにかかる手間を減らせます。

とっとり市民電力および「enetopiaでんき」の注意点と悪い口コミ・評判

とっとり市民電力や「enetopiaでんき」についての悪い口コミ・評判から、デメリットや注意点を確認していきましょう。自身で電力企業やプランについて情報を集めていると、どうしても強くアピールされているメリットに目が向いてしまい、デメリットを見逃してしまいます。契約してから後悔しないために、利用者の体験談や口コミから、リスクや注意するべきポイントについて、あらかじめ把握しておくことが大切です。

とっとり市民電力については、以下のような悪い口コミ・評判が見られました。

  • 付帯特典や関連サービスが少ない
  • 電力供給や卒FIT買取について公開されている情報が少ない
  • 売電やほかのライフラインと契約を1本化できない

付帯特典や関連サービスが少ない

とっとり市民電力では、付帯特典や連動サービスがありません。新電力会社が提供する電力サービスのなかには、関連するサービスの利用料金が割引されたり、ポイントが付与されたりといった付帯特典を持つものも少なくありません。卒FIT対応についても、関連サービスと契約している場合、買取単価を引き上げるシステムを採用しているケースはしばしば見られます。

しかし、とっとり市民電力ではこういった付帯特典や連動サービスがないため、総合的に見た場合、恩恵が少なく感じてしまう場合があるかもしれません。

電力供給や卒FIT買取について公開されている情報が少ない

とっとり市民電力では、法人を中心として一般家庭を対象とした電力供給サービスを提供していますが、サービスに関する約款や重要事項説明などは、ホームページ上で閲覧できません。同様に卒FIT電力の買取についても、確認できる情報は限られています。

個別に問い合わせることは可能ですが、重要な情報の確認に手間がかかる点は、他社と比較する際にマイナスポイントと感じられるでしょう。

売電やほかのライフラインと契約を1本化できない

とっとり市民電力は、卒FITの買電に対応していますが、電力小売事業は基本的に法人が対象であり、一般家庭への電力供給は、鳥取ガスグループの「enetopiaでんき」になります。とっとり市民電力と「enetopiaでんき」には強い関係性がありますが、同一の企業・サービスではありません。そのため、とっとり市民電力に対して電力を売却する場合、電力供給については別名義の企業と契約が必要です。

また、enetopiaは、電力事業以外にもガス事業などを展開していますが、電力とガスを両方契約した場合でも請求は電気とガスが別々になります。契約や請求手続きを1本化したい方にとって、手続きが煩雑になってしまう可能性がある点は、デメリットです。

とっとり市民電力および「enetopiaでんき」がおすすめの人

ここまで解説した内容を考慮したうえで、とっとり市民電力と「enetopiaでんき」がどのような方におすすめの電力サービスなのかについて解説します。多数の電力サービスを細かく比較していくのは手間がかかるので、ある程度自身にとっての適性を見極めたうえで、候補を絞ってから検討することをおすすめします。

以下の条件に当てはまる方は、とっとり市民電力と「enetopiaでんき」の利用がおすすめです。

  • 卒FITの売電のみの契約先を探している人
  • 環境に優しい電力を使ってエネルギーの地域循環に貢献したい人

卒FITの売電のみの契約先を探している人

とっとり市民電力に対する卒FITの売電では、とっとり市民電力や「enetopiaでんき」と電力供給契約を結ぶ必要はなく、関連するサービスの利用によってその価格が変動することもありません。そのため、現在利用しているほかのサービスを変更せずに電力供給や売電を利用したい方にとって、とっとり市民電力や「enetopiaでんき」は有力な候補になるでしょう。

環境に優しい電力を使ってエネルギーの地域循環に貢献したい人

とっとり市民電力と「enetopiaでんき」では、地域の発電所で発電した電力を地元に供給するエネルギーの地域循環に取り組んでいます。また、「クリーン100プラン」や「再エネ100プラン」では実質CO2排出量ゼロのクリーンなエネルギーが利用できます。

鳥取県を中心とする地域の活性化や、環境の負担低減を重視する方にとっては、とっとり市民電力や「enetopiaでんき」がおすすめです。

とっとり市民電力の申し込み方法

とっとり市民電力の卒FITの売電への申し込みは、専用用紙にて受け付けているので、ホームページから問い合わせてみてください。

とっとり市民電力の契約期間

とっとり市民電力の卒FITの買電では、契約成立日から買取期間開始日が属する年度の末日までが契約期間として定められています。契約期間満了の1ヶ月前までに契約の変更・終了についての申し出がない場合は、契約満了後に同内容の契約が1年ごとに自動更新される仕組みです。

とっとり市民電力の違約金・解約金

とっとり市民電力の卒FITの売電については、契約期間が1年ごとの自動更新になっていますが、解約は自由なタイミングで可能です。また、とっとり市民電力から他社で買電先を切り替えた場合でも、とくに違約金は発生しません。

まとめ

とっとり市民電力は、鳥取市に拠点を置くエネルギー企業であり、鳥取ガス株式会社と鳥取市の出資で設立されました。地元で発電したクリーンな電力を地域に供給するエネルギーの地産地消に力を入れており、卒FITの売電にも対応しています。

地元のクリーンなエネルギーを使用して地域経済と地球環境に貢献したい方や、現在の電力供給契約を維持したまま新しい卒FIT電力の買電先を探している方、関連サービスの割引や付帯特典を重視しない方は、ぜひとっとり市民電力との契約を検討してみてください。

卒FIT料金プランデータベース

電気プラン乗換コムでは、各電力会社の卒FITプランの数値情報等をデータベース化しております。それらのデータを下記にて一部出力し記載しておりますのでご参考ください。なお、上記記事の作成日とデータベース調査日が異なるケースがありますので、その点はご留意ください。

また、卒FITプランの選択でお困りの方がおりましたら、当サイトでは収集データ等を軸にオススメの太陽光による電力の買取事業者をご紹介しておりますので、宜しければご覧ください。

とっとり市民電力による太陽光余剰買取プランの提供エリアは?

各電力会社が提供する余剰電量買取プランは全国どこでも利用できる訳ではなく、プランによって使える地域や条件が分かれています。そのため、下記表にてとっとり市民電力が提供するプランの利用できるエリア・条件等をご案内差し上げます。皆さまがお住いのエリアで下記プランを利用可能であるかご確認ください。

※横にスクロールで表全体を表示

プラン 提供地域 電力エリア 利用条件 補足 個別プラン分析
太陽光余剰電力買取サービス 鳥取県全域、島根県東部 中国電力管内 「太陽光余剰電力買取サービス」の分析ページへ

※各プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。

とっとり市民電力による太陽光余剰買取プランの売電単価は?

とっとり市民電力による太陽光余剰買取プランを利用した際の売電単価を整理しております。基本的には単価が高いほど、高額で電気を売電できることとなります。

※横にスクロールで表全体を表示

プラン 単価(kWh)
太陽光余剰電力買取サービス 11円/kWh

※各プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。

とっとり市民電力による太陽光余剰買取プランの想定年間売電額は?

とっとり市民電力による太陽光余剰買取プランを利用した際の想定年間売電額を整理しております。太陽光発電は、同じパネル容量でも日照・気温・角度等様々なパラメータにより発電量は変動しますが、本ページでは設備利用率を17.2%と仮定して計算しております。

※横にスクロールで表全体を表示

パネル容量 1kw 2kw 3kw 4kw 5kw 6kw
太陽光余剰電力買取サービス 16,574円 33,148円 49,722円 66,296円 82,870円 99,444円

※太陽光発電の設備利用率を17.2%として計算しています。
※各プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。

売電額の想定メリット・デメリットは?

固定価格買取制度の満了後、太陽光発電のオーナー様が何もしなければ、地域の電力会社の通常プランにて買取が行われます。それら地域の電力会社のプランと比較し、とっとり市民電力のプランの利用によってどの程度売電額にメリット・デメリットがあるのかをシミュレーションしております。

太陽光余剰電力買取サービス

中国電力の通常プランとの比較

中国電力の通常プランの買取単価は7.15円/kWhとなります。一方でとっとり市民電力の「太陽光余剰電力買取サービス」は11円/kWhであるため、売電収益は+53.85%となります。また、売電単価からパネル容量別の推定売電収益を算出し、下記にて整理しております。

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パネル容量 とっとり市民電力の「太陽光余剰電力買取サービス」 中国電力の通常プラン 差額
1kW 16,574円/年 10,773円/年 5,801円高く売電
2kW 33,148円/年 21,546円/年 11,602円高く売電
3kW 49,722円/年 32,319円/年 17,403円高く売電
4kW 66,296円/年 43,092円/年 23,204円高く売電
5kW 82,870円/年 53,865円/年 29,005円高く売電
6kW 99,444円/年 64,638円/年 34,806円高く売電

※太陽光発電の設備利用率を17.2%として計算しています。
※各プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。

どのようなオプションがあるの?

太陽光余剰電力の買取プランをご利用いただく事で、追加のオプションを受けられる可能性があります。内容をご確認いただき、皆様のライフスタイルに沿ったオプション内容であれば、売電金額等と併せて検討材料にして頂けますと幸いです。なお、オプションによっては適用等で費用が発生するケースもございますので、詳細は公式HPをご確認ください。

※横にスクロールで表全体を表示

プラン オプション
太陽光余剰電力買取サービス

見つかりませんでした。買取価格に特化したシンプルなプランと想定されます。

<本ページを監修した人>
エコモ博士

RAUL株式会社
電気プラン乗換コム運営事務局 エコモ博士担当

弊社(RAUL)は2005年の創業以来、一貫して「エネルギー・環境問題」をテーマに事業を展開して参りました。現場での長年の下積み経験によって、電気/ガスをより身近に感じていただきたくたく当サイトを運営しております。

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