プリンターの電気代はいくら?省エネで賢く節約する方法と選び方のポイント
日常的にプリンターを使用するオフィスなどでは、プリンターの電力消費によって電気代がかさむことがあります。
業務コストを削減するためには、省エネ対策を講じてプリンターの電気代を抑えることが重要です。
この記事では、プリンターの使用によってどの程度の電気代が発生するのか、電気代を節約する方法や注意点についてご紹介します。
プリンターの消費電力を抑え、電気代を節約したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
プリンターの電気代はどれくらい?
プリンターの電気代を節約するには、まず現在どの程度の電気代がかかっているのかを把握することが大切です。
具体的な電気代は、使用している機種の発売時期によって大きく異なる点に注意が必要です。
たとえば、電気料金を1kWhあたり27円とした場合、2005年に発売された機種では年間約15,444円(月額約1,287円)の電気代がかかります。一方、2015年発売の機種では年間約2,668円(月額約222円)にまで抑えられます。
プリンターの消費電力の種類
一口にプリンターの消費電力といっても、常に一定の電力を消費しているわけではありません。プリンターの稼働状況によって、消費電力は常に変動しています。
消費電力が最も少ないのは、使用されずスリープモードになっているときです。電源が入っている限り電力は消費されますが、スリープモード中は平均で0.5W~3W程度に抑えられます。
スリープモードが解除され、待機状態になると消費電力は100W~150W程度に増加します。さらに、印刷中には平均で400W~600W程度の電力を消費します。
最も電力消費が大きいのは、電源を入れたときやスリープモードを解除して印刷準備をしているときです。このときは平均で1,100W~1,500Wもの電力を消費します。
TEC値とは?年間電力使用量の目安に
プリンターの消費電力を考える際には、「TEC値」と呼ばれる指標が参考になります。
TEC値とは、「国際エネルギースタープログラム」の基準として用いられている消費電力の指標で、「Typical Electricity Consumption(標準的な電力消費)」の略称です。
これは、プリンターや複合機を1日あたり午前と午後に4時間ずつ、それぞれ15分間の稼働を計16回行った場合の、1週間分の総消費電力量を示す数値です。
スリープ時・印刷時・待機時の電力消費をすべて含み、5営業日と週末を1週間として計算されます。単位は「kWh/週」です。
TEC値が大きいほど消費電力が多く、小さいほど省エネ性能が高いといえます。
家庭用と業務用プリンターの比較
電気代をはじめ、導入や運用にかかるコスト、設置スペースなどの観点から、オフィスでも家庭用プリンターの方が良いのではと考える方もいるでしょう。
確かに家庭用プリンターはコンパクトで購入費用も比較的安価ですが、長期的な運用にはあまり向いていない傾向があります。
用紙やインク代、電気代などを含めた1枚あたりの印刷コストは、家庭用プリンターで約60〜80円、業務用プリンターでは約20円程度です。
また、業務用の方が耐久性に優れており、故障や買い替えの頻度も家庭用に比べて少なくなります。
印刷速度も業務用の方が優れており、家庭用プリンターが1分あたり約10枚なのに対し、業務用プリンターは20〜30枚以上の印刷が可能です。さらに、業務用は大きな用紙サイズにも対応しており、オフィスで使用する場合は、やはり業務用プリンターの方が圧倒的に適しています。
プリンターの電気代を節約する方法
続いて、業務でプリンターを使用する際に電気代を節約する方法について見ていきましょう。
プリンターの電気代は、日常的な使い方を見直すことで、ある程度の削減が可能です。さらに根本的な解決を図るのであれば、プリンターそのものを省エネ性能の高い機種に買い替えるという選択肢もあります。
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。
スリープモードや低電力モードを活用
プリンターの電気代を節約するには、スリープモードや低電力モードといった省エネ機能の活用がおすすめです。
印刷待機中のプリンターは、平均で100W〜150Wの電力を消費しますが、スリープモードにすれば0.5W〜3W程度に抑えることができます。
そのため、印刷が終わったあとしばらく使用しない場合は、できるだけスリープモードにしておくことで電気代の節約につながります。
待機モードからスリープモードへ自動移行するまでの時間を短く設定しておくと、より効果的です。
ただし、スリープモードを解除して印刷を開始する際には、一時的に1,100W〜1,500Wの電力を消費するため注意が必要です。
印刷と印刷の間隔が短い場合は、スリープモードにせず待機状態のままにしておいた方が、結果的に電気代を抑えられる可能性もあります。
印刷タイミングをまとめて効率化
プリンターの電気代を節約するには、印刷のタイミングをまとめることも効果的です。
プリンターは、印刷の準備時に最も多くの電力を消費します。そのため、間隔を空けて何度も印刷を行うと、その都度準備が繰り返され、余分な電力を消費してしまいます。
できるだけ印刷作業をまとめて行い、プリンターが印刷準備をする回数を減らすことで、電気代を効率的に抑えることができます。
無駄な印刷を見直す
プリンターにかかる費用を節約するには、無駄な印刷がないかを見直すことも重要です。
印刷を行うと、電力だけでなく紙やインクも消費されます。そのため、不要な印刷や印刷ミスがあると、その分余計なコストがかかってしまいます。
その印刷物が本当に必要かどうか、レイアウトや内容にミスがないかを事前に確認し、無駄な印刷を減らすことで、コスト削減とペーパーレス化の両方に繋がります。
最新モデルに買い替える
プリンターの電気代を抑えたい場合は、本体を最新モデルに買い替えるのも有効な方法です。
各メーカーは、TEC値(標準的な電力消費量)を下げるための改良を重ねており、古い機種に比べて新しいモデルの方が消費電力は大幅に抑えられています。
そのため、10年〜20年前の機種を使い続けるよりも、最新モデルに切り替えた方が、長期的には電気代の削減につながる可能性が高いでしょう。
プリンターの電気代節約で気をつけたいこと
続いて、プリンターの電気代を節約するうえで注意すべき点について見ていきましょう。
電気代や業務コストの削減は重要ですが、やりすぎるとかえって電気代が余計にかかったり、業務の妨げになったりすることもあります。そのため、節約にも適切なバランスが必要です。
電源の切りすぎは逆効果?
スリープモードでもわずかに電力を消費するため、「それなら電源を切っておいた方が良いのでは」と感じる方もいるかもしれません。
確かに、一日の中でプリンターをほとんど使用しないのであれば、電源を切っておいた方が消費電力を抑えられます。
しかし、オフィスでは印刷の頻度が高いことが多く、都度電源を入れるたびに、起動や印刷準備のために多くの電力を消費し、結果的に電気代が高くなる可能性があります。
さらに、業務用プリンターは通電していることで自動的に内部クリーニングを行う機能を備えており、これはインクの凝固を防ぎ、印刷品質を保つために重要な仕組みです。
そのため、コンセントを抜いてしまうのは望ましくありません。また、多くのプリンターはFAXの受信機能も兼ねているため、重要な連絡を逃さないためにも、基本的には常に通電しておくことが推奨されます。
印刷制限で業務効率が下がらないように
電気代を削減するために印刷制限を設ける際は、業務効率の低下に注意が必要です。
印刷物を減らせば、電気代をはじめとするさまざまなコストを削減できますが、業務の効率が下がってしまっては本末転倒です。
業務に必要な印刷まで制限されないよう、内容や目的を見極めながら慎重に検討することが重要です。
まとめ
プリンターは、古い機種ほど電気代が高くなりやすく、印刷準備の頻度が多いほど消費電力も増加します。
そのため、電気代を抑えたい場合は、できるだけ最新モデルを導入し、日常的に消費電力を抑える工夫をすることが重要です。
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