太陽光発電で進める脱炭素経営|導入のメリットと注意点

  • 更新日:2025/02/04

近年では、環境問題への関心の高まりから企業も脱炭素経営を求められつつあります。脱炭素経営は企業にとってもさまざまなメリットがあるため、積極的に取り入れている経営者の方も多いです。

脱炭素経営のためには、太陽光発電を取り入れて自家発電を行うと良いでしょう。この記事では、太陽光発電と脱炭素経営との関係や太陽光発電を活用するメリット、経営上発生するデメリット、脱炭素経営を進めるためのステップについてご紹介しています。

太陽光発電を取り入れた脱炭素経営に関心がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

太陽光発電と脱炭素経営の関係とは?

脱炭素経営とは、気候変動対策の視点を織り込んだ企業経営のことです。地球温暖化をはじめとする気候変動を防ぐため、企業を経営していくうえで、できる限り二酸化炭素を発生させないような事業を行っていくことを指します。

脱炭素経営は企業イメージを向上させるだけでなく、事業のリスクを防ぐためにも大企業か中小企業までさまざまな企業が取り入れているのです。

その中でも多くの企業が取り入れているのが、太陽光発電になります。太陽光発電は比較的導入しやすい設備であり、発電のために二酸化炭素を発生させません。

通常の電気契約のみで電気を使用すると、火力発電など二酸化炭素が発生する原因になる電力を使うことになります。

太陽光発電のシステムを導入すれば、分かりやすい形で脱炭素への取り組みを実施できるでしょう。

自家消費型太陽光発電とは?

脱炭素経営のための太陽光発電は、自家消費型太陽光発電と呼ばれるタイプの発電システムです。

発電した電気を、固定価格買取制度などを使って売電するのではなく、原則として自社設備で使用する太陽光発電システムになります。太陽光パネルを社屋の屋上などに設置し、発電された電気を自社内で使用するのが特徴です。

これにより、自家発電で不足する電力だけを電力会社から購入するため電気料金が安くなります。また、メインとなる電力が太陽光発電由来であるため、二酸化炭素が発生しません。

太陽光発電を活用するメリット

企業が脱炭素経営の一環として太陽光発電を取り入れることには、さまざまなメリットがあります。

脱炭素経営の視点から見た場合と、経営効率化の視点から見た場合では異なったメリットがあるため、それぞれを把握しておくと導入を検討する材料になるでしょう。

脱炭素経営の視点でのメリット

脱炭素経営から見た太陽光発電のメリットは、火力発電など従来の発電方法に比べて二酸化炭素が発生しにくいクリーンなエネルギーなことです。

太陽光発電を導入することにより、自社の環境保全の取り組みを対外的にアピールすることができます。

また、太陽光発電は騒音や排気ガスが発生しない設備です。そのため、日当たりの良い平面的な環境であれば社屋の屋上でも地面でも設置でき、稼動にあたってクレームも発生しにくい傾向にあります。

屋上に太陽光パネルを設置すると断熱効果もあるため、夏場の冷暖房効率を向上させ消費電力を削減させられる可能性も高いです。

経営効率化の視点でのメリット

経営効率化の視点から見た太陽光発電のメリットは、自社で発電した電力を使用するため電気料金を削減できることです。

企業内ではさまざまな部分で電気を使用するため、そのすべてを電力会社から購入するとなると費用は無視できません。

太陽光発電を導入してメインの電源を切り替えれば、大幅に電気料金を削減できるでしょう。

また、余剰売電型の太陽光発電では、発電した電気が余るようであれば売電によって利益を得ることもできます。

余った電気は蓄電池に溜めておくことができるため、停電時や災害が発生したときにライフラインの復旧を待たなくとも電気を使用できる可能性が高いです。

太陽光発電のデメリットと対策

太陽光発電を導入する際は、メリットだけでなくデメリットも存在します。

そのため、とくに企業として太陽光発電を取り入れるのであれば、太陽光発電のデメリットや注意点をしっかり把握しておく必要があるでしょう。デメリットを事前に知っていれば、対策もとりやすくなります。

設置費用と初期投資のハードル

太陽光発電のデメリットは、設置費用が高く初期投資のハードルが高いことです。

企業で利用する電力を太陽光発電で賄うことを考えると、大規模な設備投資を行う必要があります。

工場や倉庫など、電力の使用量が多い施設に太陽光パネルを設置する場合、規模によっては数百万円から1,000万円を超える費用が必要です。

一方で、太陽光発電を導入する際はさまざまな補助金や助成金を受けられる可能性があります。こうした制度を利用すれば、初期費用を抑えて太陽光発電を導入できるでしょう。

メンテナンスなど長期的な運用コスト

太陽光発電を導入する際のデメリットは、長期間システムを運用するうえで発生するメンテナンスの費用です。

太陽光発電を構成するパーツのうち、太陽光パネル、パワーコンディショナー、配線などは定期的なメンテナンスが必要になります。

パネルは砂埃などで汚れると発電の効率が落ちてしまうため、システムのメンテナンスに加えて定期的な洗浄も必要です。

メーカーによってはこれらの設備のメンテナンスに保証やパッケージを用意していることもあります。

利用できる年数はメーカーによっても異なりますが、期間内であればメンテナンス費用をお得にできるでしょう。

発電量の不安定性

太陽光発電のデメリットは、発電量が不安定なことです。

安定して日中の日射量を確保できれば十分な発電量を見込めますが、曇りや雨が多い環境では安定した発電量を確保するのが難しい傾向にあります。発電量が下がると電力会社から電気を購入する必要があり、電気料金がかかってしまうのです。

これについては太陽光発電を導入する地域の気候にもよるため、解消が難しいデメリットになります。

脱炭素経営を進めるための具体的なステップ

続いて、太陽光発電を導入して脱炭素経営を進めるために必要な具体的なステップについてご紹介します。脱炭素経営を成功させるためには、1つ1つの段階を丁寧に進めていく必要があるでしょう。

脱炭素経営のためのステップは、以下の通りです。

  1. 温室効果ガス排出量の現状把握
  2. 削減目標の設定と計画立案
  3. 太陽光発電を活用した取り組み

①温室効果ガス排出量の現状把握

脱炭素経営を始める際は、まず情報収集と自社の現状把握が必要です。

脱炭素のために何ができるか情報を収集し、自社が普段使用しているエネルギーなどでどれだけの温室効果ガスが排出されているのかを確認しておきましょう。

電気などのエネルギーの使用量を電力会社の明細などで確認し、環境省が定める係数をかけて、二酸化炭素などの排出量を計算します。

②削減目標の設定と計画立案

次に、脱炭素経営によってどれだけ排出される温室効果ガスを削減するか、目標を策定します。

目標を決めずに脱炭素経営を行おうとしても、具体的な対策をとりにくく、あまり成果は上がりません。具体的な施策を考えるためには、具体的な目標が必要です。

そして、事業所や施設ごとの目標を設定し、達成のための計画を立てていきます。

③太陽光発電を活用した取り組み

具体的な計画を立てたら、太陽光発電を導入して取り組みを進めていきます。

どの季節にどれだけ温室効果ガスを削減するのかなどの計画をもとに設備を運用していきましょう。定期的に目標の達成率を確認しながら、施策が適切か見直すことが大切です。

まとめ

太陽光発電を導入すれば、脱炭素経営の達成に近づけます。

太陽光発電にはメリットもあればデメリットもあるため、自社のエネルギー使用状況に合わせた検討が必要です。

「エネマネX」では企業向け太陽光発電ソリューションを提供しており、脱炭素経営の実現をサポートしています。

企業内での太陽光発電の導入と脱炭素経営を考えている方は、ぜひエネマネXに相談してみてください。

<このページを監修した人>

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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