今知ってほしい 日本の農業と高齢化の関係性

2019年10月04日

所属:武蔵野大学

インターン生:W.Mさん

今知ってほしい 日本の農業と高齢化の関係性の写真

日本の人口の見通しは将来減少傾向にあると言います。減少する人口に対して高齢者の数は増加しており、日本は超高齢社会へと突入しています。その現状や実態を、日本における農業の観点から考え、今後どのようにしていけば良いかを考えたいと思います。

日本の人口推移の見通し

国立社会保障・人口問題研究所の中位推計によると2015年の日本の全人口は1億2千万人であったのに対し、2100年には6千万人以下と2015年全人口の約半数となる見通しを推計しました。今後の見通しでも日本の人口は減少傾向にあると言います。

日本における高齢化

総人口が減少する中で、高齢化率は上昇していきます。65歳以上人口は、1947~1949年に生まれた「団塊の世代」と呼ばれる人が65歳以上となった2015年に3,387万人となり、その後も増加傾向にあります。高齢化率は27.7%です。

2042年に3,935万人でピークを迎え、その後は減少に転じますが高齢化率は上昇傾向にあると推計されています。2065年には38.4%に達して、約2.6人に1人が65歳以上となります。こうして、日本は超高齢社会へと突入していると言われています。

2017年の総人口に占める65歳以上の人口は、3,515万人であり、65~75歳人口は1,767万人で割合は13.9%、75歳以上人口は1,748万人で割合は13.8%となっています。

2012年の推計と比較すると、人口減少の速度や高齢化の進行度合いは緩和しています。2015年には65歳以上の者1人に対して15~64歳の者2.3人ですが、2065年には65歳以上の者1人に対して15~64歳の者1.3人と、高齢化率が上昇していることがわかります。

またこれに伴って、将来の平均寿命ものびると言います。2016年の平均寿命は男性80.98年、女性87.14年ですが、2065年には男性84.95年、女性91.35年となり、女性は90年を超えるそうです。

都市圏と地方圏での比較

東京圏、名古屋圏、大阪圏の三大都市圏と、地方圏の人口シェアを比べてみると、三大都市圏の人口シェアは従前から一貫して上昇傾向にあり、その殆どが東京圏のシェア上昇分となっています。

今後も同様の傾向が続く見込みですが、一方人口規模が10万人以下の市区町村では、人口減少率が全国平均の25.5%を上回る市区町村が多くあります。特に現在の人口が6千~1万人の市区町村では、人口がおよそ半分に減少するという見込みです。

都市人口は世界各地において増加傾向にあり、今後も急激に増加する見込みです。欧州、北米等では都市人口の伸びは緩やかになると見込まれていますが、アジア、アフリカでは著しく伸びる見込みとなっています。

農業と林業従事者の減少

都市圏の人口が増加するのに対して、農業や林業が行われる農村では都市圏に先駆けて高齢化や人口減少が進行しています。それに伴って当然農業就業者が高齢化し、減少するとともに集落を構成する人口も減少します。

2010年の農業就業人口は260万人であったのに対し、2016年に200万人を割り、2017年にさらに減少して181万人となりました。また1980年に15万人弱だった林業従事者数が、2015年には5万人弱と大幅に減少しました。

特に中山間地域においては、担い手の不足等により生産基盤の脆弱化が進行しています。農業就業者が著しく減少し農業経営が時代へ継承されず、貴重な資源や技術の伝承が途絶えてしまうことが懸念されています。さらに、農村の集落人口の減少が農地や農業用水等の地域資源の維持管理や、生活サービス提供等の継続に支障を及ぼす恐れもあると言います。

日本の農地の現状

日本の農地面積はピークであった1961年に比べて、約162万ha減少しており、現在も減少を続けています。1961年の農地面積は、畑が270万haと田が339万haで合わせて609万haでしたが、2016年には畑が204万haと田が243万haで合わせて447万haとなっています。

農地面積の減少要因は、耕作放棄や荒廃農地と宅地等の非農業用途への転用が大部分を占めてきましたが、2013年以降は耕作放棄や荒廃農地が最も大きな要因となっています。

荒廃農地とは、現に耕作に供されておらず耕作の放棄により荒廃し、通常の農作業では作物の栽培が客観的に不可能となっている農地のことです。耕作放棄地とは、以前耕作していた土地で過去1年以上作物を作付けせず、この数年の間に再び作付けする考えのない土地のことです。

農地面積の減少要因の割合は、2012年は全体で17,400haのうち耕作放棄や荒廃農地が6,940ha、非農業用途への転用が7,119ha、と非農業用途への転用の方が耕作放棄や荒廃農地よりも大きな割合でしたが、2013年は全体で19,800haのうち耕作放棄や荒廃農地が9,530ha、非農業用途への転用が8,382ha、2016年では全体で29,900haのうち耕作放棄や荒廃農地が16,200ha、非農業用途への転用が9,860ha、と耕作放棄や荒廃農地の方が非農業用途への転用よりも大きな割合となっています。

耕作放棄や荒廃農地の再生

再生利用が可能な耕作放棄や荒廃農地は、荒廃農地のうち抜根や整地、区画整理、客土等により再生することで通常の農作業による耕作が可能となると見込まれるもののことを指します。

再生利用が困難と見込まれる耕作放棄や荒廃農地は、荒廃農地のうち森林のようなありさまとなっているなど農地に復元するための物理的な条件整備が著しく困難なもの、または周囲の状況からみてその土地を農地として復元しても継続して利用することができないと見込まれるものに相当するもののことを指します。

2015年の耕作放棄や荒廃農地の全体面積は28万4千haでしたが、そのうち再生利用が可能なものは12万4千haと半数を下回る43.7%であり、再生利用が困難と見込まれるものが16万haと56.3%にも上りました。

耕作放棄や荒廃農地の発生原因

農林水産省による2014年度の調査によると、耕作放棄や荒廃農地の発生原因について、すべての農業地域で高齢化と労働力不足という項目が最も多く、続いて土地持ち非農家の増加という項目となりました。

また、農作物価格の低迷と収益の上がる作物がないという項目を合わせると全体の2割となりました。2002年にも同様の調査を行っていましたが、高齢化と労働力不足、農作物価格の低迷、農地の引き受け手がいないという項目があげられており、耕作放棄や荒廃農地の発生原因に大きな変化は見られていません。

またその他に、傾斜地や湿田等の土地と自然条件が悪いという項目も共通して見られました。しかし、基盤整備事業が実施された地区においては、耕作放棄や荒廃農地の発生が極めて少ない状況であると言います。

農作物価格が低迷する中、農業従事者が高齢化し農地の引き受け手が不足している中で圃場が未整備であることや傾斜地や湿田等の土地と自然条件が悪い農地を中心に耕作放棄や荒廃農地が増大しているものと推測することができます。

耕作放棄地再生利用緊急対策交付金事業

2009年から10年間、耕作放棄地再生利用緊急対策交付金(耕作放棄地再生利用基金)という取り組みが地方公共団体、農業団体等により構成された耕作放棄地対策協議会(都道府県協議会)によって事業として展開されました。

内容は、耕作放棄や荒廃農地を引き受けて作物生産を再開する農業者や農地中間管理機構、農業者組織、農業へ参入する法人等が行う再生作業や土壌改良、作付け・加工・販売の試行と必要な施設の整備等の取り組みを総合的に支援するというものでした。

荒廃農地を再生利用する活動への支援という分野では、4つの取り組みを行いました。1つ目は、雑木の除去やあわせて行う土壌改良等の再生作業です。2つ目は、肥料や有機質資材の投入等、2年目に必要な場合に行う土壌改良作業です。3つ目は、再生農地への作物の導入等の営農定着作業です。4つ目は、加工・販売の試行、実証圃場の設置・運営等を行う経営展開作業です。

施設等の整備への支援という分野では、農業用用排水施設や農道の整備等の基盤整備と、市民農園等の農業体験施設、農業用機械や施設の整備という取り組みを行いました。

附帯事業への支援という分野では、都道府県域を越えて行う農地利用調整活動への支援である広域利用調整や、交付事務、地域における農地利用調整、普及啓発活動等への支援である交付金執行事務という取り組みを行いました。

荒廃農地等利活用促進交付金事業

農業者や農業者組織等が、荒廃農地を引き受けて作物生産を再開するために行う、再生作業、土壌改良、営農定着、加工・販売の施行、施設等の整備を総合支援するという取り組みです。

対象者は、今後地域の中心経営体となることが見込まれると市町村が認めた者を含む中心経営体等、農業者等が組織する任意組織、法人組織、参入企業等の団体のほか、農地中間管理機構、農業協同組合等の農業団体です。また東日本大震災復興のため、耕作放棄地再生利用緊急対策交付金で措置していた被災者支援型は、この交付金によって引き続き支援されます。

対象農地は、農業体験施設の場合を除いて農振農用地区域内の農地を対象とし、現に耕作の目的に差し出されていない上、引き続き耕作の目的に差し出されないと見込まれる農地の再生利用が可能な荒廃農地と、その農業上の利用の程度がその周辺の地域における農地の利用の程度に比べて著しく劣っていると認められる農地です。

農家の高齢化とその対策

近い将来、高齢農業者の大量リタイアが見込まれています。今後とも農業が継統的に発展し、農村が活力を有していくための手段の1つとして、高齢農業者がリタイアしてからの生活に重点を置いて環境づくりを進めることが必要です。農業のサポートや地域活動など、生き甲斐を持てる活動体制が整っていることで、安心してリタイアすることができます。

また超高齢社会の進展に伴って、農業だけでなく広い業種において現役をリタイアした者が増えていくことも見込まれます。リタイアした者が第二の人生において農作業に従事する取り組みや、障害者施設での活動の一環として農作業を行う取り組みも見られます。

これらの者はほとんどが農業未経験者であり、その農作業指導などにおいて高齢農業者が新たに活躍する場を得ていくことが期待されるとしています。このような取り組みが幅広く普及していくことは超高齢社会に対応していく上で農業者、非農業者双方にとって重要となります。

高齢者がリタイアしてからも生き甲斐を持って暮らせる超高齢社会の実現に資することを目的に、高齢者や障害者など多様な者の参加が可能な新たな農業・農村モデルを実現することが必要不可欠です。

そのために必要な制度や施策のあり方について整理し、今後の施策検討の素材とする上で、農作業に従事することによる健康維持や癒しといった機能が注目されていることを踏まえて福祉分野とも連携していかなければなりません。

食料自給率の低下と輸入

食料自給率とは、国内の食料消費が国内の食料生産でどの程度まかなえるかを示す指標のことです。分子を国内生産、分母を国内消費仕向として計算されます。

分子および分母を、重量のまま、基礎的な栄養価であるエネルギーに着目したカロリー熱量、経済的価値に着目した金額で換算すると、それぞれ重量ベース、カロリーベース、生産額ベースの食料自給率になります。

1965年の食料自給率は、カロリーベースで73%、生産額ベースで86%でしたが、米の消費が減少する一方で畜産物や油脂類の消費が増大する等の食生活の変化により、長期的には低下傾向が続いてきました。

近年ではカロリーベースは2013年には39%、2018年は37%、生産額ベースは2013年には65%、2018年は66%でしたが、現行の基本計画においては2025年度の食料自給率をカロリーベースで45%、生産額ベースで73%にするとの目標が設定されています。

カロリーベースで見て、日本の食料の約6割を供給する海外からの輸入は主要穀物等において安定的に実施されています。国産だけでは国内需要を満たすことができない食用の麦については、国家貿易により安定的に輸入しています。油糧原料用や食用等の大豆や配合飼料原料用とうもろこしについては、関税を無税化する等により安定的に輸入されています。

2018年の小麦の輸入量合計は5.7百万tであり、そのうち51%を占める2.9百万tをアメリカから輸入しています。他にも、とうもろこしの輸入量合計15.8百万tのうち92%を占める14.5百万tと、大豆の輸入量合計3.2百万tのうち72%を占める2.3百万tをいずれもアメリカから輸入しています。

このように、日本国内では育てられない作物や、農家の高齢化と耕作放棄や荒廃農地が増加することにより低下する食料自給率の低さをまかなうために大量の輸入をしています。

まとめ

このように、現在日本では全体人口は減少していますが高齢者の数は増加しています。それによって農業からリタイアする高齢者が多く、耕作放棄や荒廃農地が増加しています。

さらに日本の現在の食料自給率は37%であり、大部分を海外からの輸入に頼っている状況です。国際的な食糧事情が一層不安定化する中で、国内での農業生産の基盤となる農地の確保が差し迫って重要な課題となっています。耕作放棄や荒廃農地を増やさず、今後も農作業を進めることができれば食糧自給率も上昇する可能性があると思います。

上記したような事業や対策も取り組まれていますが、このことを知らなければ取り組みに参加することもできません。この記事を読んで、少しでも日本の現状とこのような事業や取り組みがあることについて興味を持ち、行動してみようと思っていただければ幸いです。

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