グローバル化するエネルギー業界。これから活躍するために必要な英語力とは
近年、電気やガスを取り扱うエネルギー業界全体で、グローバル化が進んでいます。そのような変化に対応し、国際的な環境で活躍するためには、英語を使いこなす力が必要です。
この記事では、エネルギー業界でなぜグローバル化が進んでいるのか、海外進出の現状や英語力との関係、エネルギー業界で活躍するための英語力についてご紹介しています。グローバル化するエネルギー業界での活躍を望む方は、ぜひ最後までご覧ください。
エネルギー業界のグローバル化が進む背景
現在、電気やガスなどのエネルギー業界ではグローバル化が推進されています。その背景についてご説明します。
エネルギー需要の変化と国際市場の拡大
国内では電気やガスの小売が自由化しており、競争が激化しているものの、少子高齢化による人口の減少を受け、エネルギー業界の需要が少しずつ下がっていくことが予想されているのです。今後、国内に留まる企業の経営状況は悪化していくとも考えられています。
一方で、海外、とくにアジア諸国ではエネルギー事業の需要が高まっており、海外市場への進出の余地がある状態です。
電気に限っていえば、発電を専門とする企業が現地に増えており、卸売市場が拡大していることからも、エネルギー業界のグローバル化が進んでいるといえます。
国内市場の需要拡大があまり望めない中、現状急速に拡大しているグローバル市場の獲得こそが、業界内での競争力強化につながるでしょう。
再生可能エネルギーと技術獲得の必要性
国際市場への進出は、市場の獲得だけでなくエネルギー事業の技術獲得にもつながります。エネルギー市場の自由化や再生可能エネルギーの導入拡大など、国内に先んじて導入されているシステムが多いです。
海外の市場に進出してこれらの技術について学ぶことにより、国内に応用を実現できる可能性が高まります。
事業者自身が海外進出によって経営基盤を固めれば、国内でのエネルギーの安定供給にもつなげられるでしょう。
海外進出を目指す企業の増加
実際に海外での経験を国内に持ち帰る企業は増えており、成功事例を受けて他の企業も海外への進出を試みています。
これにより海外でのノウハウが国内に持ち込まれ、国内市場が高度化して競争の活性化が見込まれている状況です。エネルギーを利用する方にとっての選択肢も増えるため、経済産業省でもエネルギー業界のグローバル化を推進しています。
エネルギー業界における海外進出の現状と課題
続いて、実際に行われているエネルギー業界での海外進出の現状について見ていきましょう。エネルギー事業は一企業が担う経済活動でもありますが、各国の政治経済にも密接に関わっている分野でもあります。
海外における事業では言語や文化の壁が生まれるケースも多く、スムーズな進出のためには課題への迅速な対処が望まれるでしょう。
海外進出の事例とそのポイント
すでに国内の企業による海外進出は進んでおり、技術やノウハウを持ち帰ることを目的とした事例があります。
たとえば中部電力は、2017年にドイツの洋上風力発電向け送電事業に参画し、海底送電事業のノウハウを持ち帰ることを目的にしていました。
また関西電力は、2016年に海外での水力事業に参画し、国内外の両方で技術水準の向上を目指すなどの事業を行っています。
国ごとのエネルギー政策や規制への対応が必要
エネルギー事業は各国における国民の生活の基盤であり、国ごとにエネルギー施策や海外事業者への規制なども行われています。
たとえばインドネシアでは、海外企業による電力事業に対して規制が行われており、日本企業が進出する妨げにもなっている状況です。
オーストラリアでは外国人の長期就労ビザの制度を変更しており、現地に留まって事業を続けるのが難しくなるなどの弊害が生まれています。
こうした事例には、進出を目指す企業だけでなく、日本政府や大使館からの働きかけも必要になるため、官民一体となっての対応が求められているのです。
言語や文化の壁がもたらす課題
日本企業が海外に進出するにあたり、課題となるのが言語や文化の壁がもたらす課題です。海外には、日本語が通じる地域は多くありません。
そのため海外で事業を進めるためには、現地の言語または世界的な共通言語として用いられている英語を話せるようにしておく必要があります。
また、文化的な背景が日本と異なる国が多く、国際的な交流が盛んな地域では事業に参加する側も多様な背景を抱えている可能性があるでしょう。
そのため、互いの文化や背景を理解し尊重しながらプロジェクトを進めるための人材教育による土壌作りが求められます。
グローバル社会で活躍するために重要な英語力
グローバル社会で活躍するためには、個々人の英語力も求められています。どうしてエネルギー業界のグローバル化で英語力が必要なのか、詳しく見ていきましょう。
国際ビジネスの場では英語が最重要
英語を公用語としている国は多く、そうでない国でも海外企業とのやり取りでは英語を用いる場合がほとんどです。
そのため、海外に進出して事業を進めていくためには、他の言語よりも英語の習得が重要になります。英語があれば、海外での情報収集や、プロジェクトメンバーとの共通認識の形成にも役立つでしょう。
リアルタイムかつ正確なコミュニケーション能力が必要
英語は世界中で約6人に1人が話しているといわれており、さまざまな国籍の人同士のコミュニケーションにも用いられている言語です。事業のためにリアルタイムなコミュニケーションをとるためには、相手と共通の言語で話す必要があります。
書面であれば自動翻訳機能なども使えますが、日本語を他の言語に、あるいはその逆の翻訳を行っても正確な翻訳は難しいです。
本来伝えたかったニュアンスが消失する可能性もあるため、ネイティブ話者に近い形で英語のコミュニケーションがとれるようにしておくのが望ましいでしょう。
技術文書や契約書の英語対応にも役立つ
英語を習得することは、コミュニケーションだけでなく、情報収集や契約書の確認・対応にも役立ちます。
専門技術を記載する文書や公的な文書にあたる契約書は、それぞれ特徴的な言い回しが多く、セオリーを知っていないと読むのも書くのも難しいです。
そのため、海外でビジネスをスムーズに進めるためにも、英語を習得しておく必要があるでしょう。
エネルギー業界で活躍するために必要な英語スキル
続いて、エネルギー業界で活躍していくために必要な英語のスキルについてご紹介します。エネルギー業界で必要なのは、日常生活のための英語ではなく、ビジネス英語のスキルです。
同時に、ただ話すだけでなく、事業に必要な情報を伝えて円滑にコミュニケーションをとるためのスキルやマナーなども求められます。
専門用語を含む実践的なビジネス英語
ビジネス英語の習得とは、英語を読む、聞く、書く、話すといった能力を身につけたうえで、必要な業務を1人で問題なく遂行できるレベルになることを指します。
電話対応やビジネスメールのやり取り、レポートや契約書・企画書の作成、会議やプレゼンテーションなどで円滑なコミュニケーションをとっていくことが大切です。
一方でエネルギー事業では、設備やサービスの内容、技術に関してさまざまな専門用語が使われています。そのため通常のビジネス英語に加えて、業界ならではの専門用語も習得しなければなりません。
プレゼンテーション力と国際的なマナー
海外での事業で活躍するためには、英語でプレゼンテーションを行うスキルが求められます。自分の思うプロジェクトを採用につなげるためには、ただ英語を話すだけでなく、堂々と分かりやすくプレゼンテーションを行うことが大切です。
また、海外でのマナーは日本でのビジネスマナーとは異なります。こうしたマナーを英語そのものと同時に習得しておかないと、知らない間に失礼な言動をとってしまい、結果的にビジネスが失敗する可能性が高いです。
エネルギー業界でも、自分の考えを具体的に伝える力や相手を不快にさせずにコミュニケーションをとるスキルが求められます。
効率的な英語学習の方法とは?
効率的にビジネスのための英語を学習するためには、ビジネスシーンに特化した教材を使うのがおすすめです。
参考書や動画、英会話教室のプログラムなど、単純なコミュニケーションのための英語だけではなくビジネスシーンを前提とする教材を使うと、必要な語彙が身につきやすいでしょう。
また、国内での事業でよく使うフレーズの英訳に取り組んでみると、自分の言いたいことをそのまま伝える練習になります。周囲にビジネス英語が使える方がいるのであれば、練習や添削をお願いしてみるのも良いでしょう。
まとめ
現在、エネルギー業界もグローバル化が進んでおり、海外での事業のために英語スキルの習得が求められています。
エネルギー業界で必要とされているのは、事業に関する専門用語を含むビジネス英語であり、プレゼンテーション能力や国際的なマナーの習得も重要です。
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エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!