奈良電力の電気はどれだけお得?加入者の口コミや評判もチェック!
電力自由化により、私たちはさまざまな企業のなかから、電力供給会社を選べるようになっています。しかし、どの企業と契約すれば一番お得になるかわからず、困っている人も多いのではないでしょうか。実際、企業やプラン選びを間違えると、契約切り替えによって電気料金が高くなってしまうことも考えられます。
今回紹介するのは、奈良県を中心に電力小売事業を手がけている、奈良電力という企業です。奈良電力と契約すると、どれぐらい電気料金がお得になるのでしょうか。
奈良電力と契約している人の口コミ・評判を通して、奈良電力に申し込むメリットについても解説します。奈良県など関西電力エリアで、電力会社の切り替えを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
奈良電力とは
奈良電力は、2015年6月に設立された新電力会社の企業です。新電力会社は、さまざまな形態があります。まったく別事業の企業が参入したり、ガスとセットの加入による割引サービスをウリに顧客を増やしている、ガス会社が参入したりすることも多いです。
そんななか、奈良電力は、地元企業の電力事業会社として設立されたことが大きな特徴でしょう。運営しているのは、奈良県を中心に営業している山本商事グループです。まずは、奈良電力と山本商事の企業情報を簡単にご紹介します。
【奈良電力の概要】
企業名 | 奈良電力株式会社 |
---|---|
所在地 | 奈良県御所市城山台587番地の3 |
設立 | 2015年6月12日 |
資本金 | 4,000万円 |
事業内容 | 電気事業 |
【山本商事グループの概要】
所在地 | 奈良県御所市城山台587番地の3 |
---|---|
設立 | 1985年4月 |
資本金 | 2億7,000万円 |
売上高 | 114億円(2020年度) |
グループ会社 |
山本商事株式会社 奈良電力株式会社 奈良総合リサイクルセンター株式会社 山本健土木工業株式会社 山陽運輸株式会社 奈良マテリアル株式会社 七福神開発株式会社 |
砕石事業を中心に、さまざまな事業を手がけています。地元で長く運営されてきた企業が後ろについているのは、奈良電力の大きな強みでしょう。奈良電力はこれまでの実績も豊富で、一般家庭だけでなく、企業や官公庁にも電気を供給しています。
主な自治体供給実績は、以下のとおりです。
- 御所市役所庁舎
- 大和高田市役所庁舎
- 奈良県立美術館
- 奈良県吉野保健所
- 奈良県営競輪場 など
<主な自治体供給実績>
奈良電力の電気と契約できるのは、関西電力エリアの人です。「奈良電力」という企業名ではあるものの、関西電力エリアの人なら奈良県民以外も利用できます。関西にお住まいの人は、地元府県の新電力会社と料金比較してみてはいかがでしょうか。
料金プランも、関西電力のプランに対応したものが用意されています。低圧・高圧ともに電気を供給していますが、2024年4月現在、高圧電気の申し込みは停止中です。
奈良電力の電源構成(2022年度)は、以下のようになっています。
【奈良電力の電源構成】
卸電力取引所(JPEX) | 75% |
---|---|
関西電力、その他 | 25% |
奈良電力は地域に根差した企業で、「地域と共に」というスローガンを掲げている点も特徴です 。地域への貢献のため、電気料金の一部を地域に寄付して盛り上げる「ふるさと納電」に取り組んでいます。
2022年9月、世界情勢の変動で発電用燃料価格の高騰が続いたことを理由に、奈良電力は新規申し込みの一時停止を発表しました。2024年現在も、新規申し込みが停止状態にある新電力会社は多いですが、奈良電力では2023年7月から新規申し込みの受付を再開しています。
地域密着型の中小企業だと、電力確保の先行きが不透明なことを理由に、新規申し込み受付を再開できないところも珍しくありません。そうした状況を踏まえても、関西で電気料金を節約したい人は、奈良電力が有力な選択肢になるのではないでしょうか。
奈良電力の料金プラン
2024年4月現在、奈良電力で契約できるのは、以下の3プランです。
- 「ならでん電灯A」(関西電力の電灯A相当プラン)
- 「ならでん電灯B」(関西電力の電灯B相当プラン)
- 「ならでん低圧電力」(関西電力の低圧電力相当プラン)
<奈良電力の料金プラン>
一般的な電力使用の家庭だと、「ならでん電灯A」の契約になることが多いでしょう。以下では、「ならでん電灯A」をメインに、各プランの料金・お得度を解説します。
どのプランも、基本的な電気料金の計算式は「基本料金+電力量料金」ですが、実際の電気料金には燃料調整費・再エネ賦課金の調整が入ります。以下の表にこれらの料金は含まれていませんが、奈良電力では、関西電力とこれらの料金が同額です。
燃料調整費は、企業によって異なる設定にできるため、企業によっては見た目の料金が安くても、お得にならない・かえって電気代が高くなるといった事態もありえます。しかし、奈良電力では、ホームページで案内されている料金プラン表通りに、電気料金が安くなるので安心でしょう。
【ならでん電灯Aの料金】
関西電力 | 奈良電力 | |
---|---|---|
最低料金(15kWhまで) | 522.28円 | 515.28円 |
15kWh超過120kWhまで | 20.21円 | 20.02円 |
120kWh超過200kWhまで | 25.61円 | 26.57円 |
200kWh超過300kWhまで | 25.61円 | 21.23円 |
300kWh超過分 | 28.59円 | 24.28円 |
特徴的なのは、3段階料金(200kWh超過300kWhまで)・4段階料金(300kWh超過分)がかなり安く設定されていることです。逆に、2段階料金(120kWh超過200kWhまで)は、奈良電力のほうが高く設定されているため、200kWh程度の電力使用量だと大きなお得は感じにくいでしょう。
奈良電力のホームページでは、電力使用量ごとに、どれだけ電気料金が安くなるかの早見表を掲載しています。毎月800kWhと電力使用量が多い家庭では、年間30,000円程度の節約になる計算です。
【ならでん電灯Aの電気代早見表】
使用量(kWh) | 関西電力 | 奈良電力 | 毎月安くなる金額 | 1年間で安くなる金額 |
---|---|---|---|---|
220 | 5,205円 | 5,167円 | 38円 | 456円 |
300 | 7,254円 | 6,865円 | 389円 | 4,668円 |
400 | 10,113円 | 9,293円 | 820円 | 9,840円 |
600 | 15,831円 | 14,149円 | 1,682円 | 20,184円 |
800 | 21,549円 | 19,005円 | 2,544円 | 30,528円 |
【ならでん電灯Bの料金】
関西電力 | 奈良電力 | |
---|---|---|
基本料金(1kVAあたり) | 447.21円 | 407.61円 |
15kWh超過120kWhまで | 17.81円 | 15.85円 |
120kWh超過300kWhまで | 21.02円 | 19.77円 |
300kWh超過分 | 23.52円 | 22.76円 |
関西電力の電灯B相当・ならでん電灯Bは、基本料金や電力量料金が、それぞれ5~10%ほど安いのが特徴です。奈良電力のホームページを見ると、20kVA・2,000kWhの使用で、月に約2,500円安くなるという案内がされています。
【ならでん低圧電力の料金】
関西電力 | 奈良電力 | |
---|---|---|
基本料金(1KWあたり) | 1,1372.71円 | 1,019.44円 |
電力量料金(夏季) | 14.35円 | 14.35円 |
電力量料金(その他季) | 12.86円 | 12.86円 |
ならでん低圧電力では、電力量料金が変わらず、基本料金だけが10%安くなる設定です。こうした奈良電力の各プランを比較すると、お得を実感しやすいのは、電力使用量が多い関西電力電灯A相当の家庭といえるでしょう。
奈良電力のオプションサービス料金
奈良電力では、電気料金と使用量のお知らせをWebで行っています。お知らせを請求書郵送の形で知りたい場合、1通220円のオプションサービス料金がかかることに注意が必要です。
また奈良電力では、「ならでん安心サポート」という月額300円のオプションサービスも用意しています。こちらのサービスは、電気だけでなく、さまざまな生活トラブルに24時間365日緊急対応してくれるサービスです。
具体的には、以下のサービスに対応してくれます。
- 電気のトラブル
- 鍵のトラブル
- 窓ガラスのトラブル
- ガスのトラブル
- 水回りのトラブル
<ならでん安心サポートのサービス内容>
このオプションサービスは、奈良電力と契約している人限定です。暮らしのトラブルサポートのサービスがほしい人は、こちらの加入を検討してみてはいかがでしょうか。ただし、出張費用と作業費用60分は無料ですが、部品代金が必要になるケースがあります。
奈良電力のメリットと良い口コミ・評判
次に、奈良電力に加入している人の口コミを見て、奈良電力に申し込むメリットを考えてみましょう。
- 電気料金が安い
- 地元の企業だから安心
- 簡単切り替え・契約解約手数料無料
- 電気の品質は変わらない
<奈良電力のメリットと良い口コミ・評判>
それぞれを解説していきます。
電気料金が安い
関西電力から奈良電力に切り替えて、年に5,000円ほど電気料金を節約できるようになりました。料金プランが明確で、関西電力よりも安くなることが一目でわかるので、安心して申し込めたのが奈良電力にした決め手です。
奈良電力の料金プランの大きな特徴は、関西電力のプラン(電灯A相当では基本料金+4段階料金など)をそのままなぞっていることでしょう。一部の電力量料金部分で、関西電力のほうが安い逆転現象も起きていますが、多くの家庭で電気料金が関西電力より安くなるプラン設定になっています。
奈良電力では、2024年4月から容量市場及び容量拠出金制度の導入に伴い、電気料金単価を見直しました。最低料金・基本料金がやや高くなった代わりに、電力量料金が低くなっています。しかし、関西電力との割引比率はそのままです。
地元の企業だから安心
電力自由化になってから、いろいろな企業から営業を受けましたが、奈良電力は地元の企業が運営しているので安心でした。電気は毎日使うものなので、聞いたことがない企業だと、どうしても不安になりますよね。停電みたいなトラブル時に対応してくれるのか、倒産したときにどうなるのかなどが心配です。奈良電力の場合、親会社のバックアップがあるので、リスクが低そうでした。
奈良電力は、地元で昭和の時代から営業している、山本商事グループが運営しています。新電力会社のなかでは、かなり安定した運営基盤がある企業です。電力会社を安心感重視で選びたい人は、奈良電力も電力会社の候補になるでしょう。
簡単切り替え・契約解約手数料無料
書類だけで、簡単に手続きができたのが良かったです。また、解約手数料がかからず、何ヶ月以上継続しなければいけないという決まりがないので、安心でした。
奈良電力に申し込む際、使用中の電力会社への解約手続きは不要です。書類のみで契約切り替えができます。また、契約・解約に手数料もかからないので、安心です。
電気の品質は変わらない
奈良電力に切り替えて以降も、今まで通り電気を使えています。関西電力から切り替わった最初は不安でしたが、電気料金が安くなって今まで通りなのは嬉しいですね。
奈良電力に切り替わっても、電気の品質は変わりません。それは、送配電が関西電力の設備を通して行われるためです。奈良電力に切り替えたからといって、停電・故障が増えることはありません。
奈良電力の注意点と悪い口コミ・評判
続いて、奈良電力に寄せられている良くない口コミを見てみましょう。
- 電気料金が思ったよりも安くならない
- 特に付帯サービスがない
- 営業がしつこいと感じる
<奈良電力の注意点と悪い口コミ・評判>
それぞれを解説していきます。
電気料金が思ったよりも安くならない
奈良電力に申し込みましたが、翌月の電気料金はあまり安くなりませんでした。別の会社でもっとお得なところがあれば、また変えようかなと思います。
奈良電力に申し込んでも、電気料金が思ったよりも安くならないという人がいます。これには、複数の原因が考えられるでしょう。
- 料金プランがライフスタイルに合っていない
奈良電力の料金プランは、どちらかといえば、電力使用量が多い家庭のほうがお得になります。120kWhから200kWh(電灯A)の料金が関西電力のほうが安いため、ちょうど200kWh前後の使用量だと料金があまり安くならないでしょう。
一人暮らしや2人世帯など、電力使用量が少ない家庭では、別の電力会社と契約するほうがお得になる可能性があります。 - 燃料費調整単価などの要因
現在、私たちが払う電気料金には、燃料費調整単価・再エネ賦課金といった料金が含まれています。これらの料金は月によって変動するため、前月よりも燃料費調整単価が高くなったために、前会社の前月料金と奈良電力の今月料金で差が生まれない・逆に金額が高くなるといった現象が起きてもおかしくありません。 - 電力使用量が増えた
夏季・冬季に入り、単純に電気使用が増えたために、料金が高くなる場合もあるでしょう。電力会社の料金比較をするときは、同じ月で比較したり、年単位で比較したりといった形にしなければいけません。契約前にお得度を知りたい場合、料金シミュレーションを試してみるのがおすすめです。
奈良電力でも、現在の検針票から料金・電力使用量を入力すれば、どれだけ料金が安くなるかの目安を表示するシミュレーションを用意しています。気になる人は、奈良電力のホームページで試してみましょう。
特に付帯サービスがない
いくつかの電力会社を比較しましたが、今回は別の会社を選ぶことにしました。奈良電力は料金が安くなりますが、ポイントサービスなどを込みで計算すると、もっとお得感があるプランを見つけたからです。
新電力会社は、企業ごとにさまざまなサービス・料金プランを用意しており、奈良電力は料金の安さに特化した企業といえるでしょう。生活サービス・ガス小売などを手がけている企業だと、関連会社のサービスを安く利用できたり、ガスとのセット割引で光熱費が丸ごとお得になったりといった特典をつけています。
そのため、電力小売を行っている企業がよく利用するサービスも運営している場合、そちらと契約するほうが総合的に見て、お得度が高くなることも考えられます。たとえば、クレジットカードなどでポイントを貯めたい人は、提携クレジットカードで支払うとポイントが貯まる電力会社のほうが、お得さを感じやすいでしょう。
営業がしつこいと感じる
営業マンと話をしたとき、その場で答えを出さずに検討したいといってその場を離れようとしても、しつこく営業されて迷惑に感じました。
奈良電力は、いくつかの販売代理店を持っています。それらの代理店が各世帯に営業をかけるため、複数の代理店から勧誘・営業を受けて、しつこいと感じる人がいてもおかしくありません。
電力会社を比較するときは、営業マンのセールストークを聞くだけでなく、実際に自分で料金プランや特典を確認するのがおすすめです。ホームページで料金シミュレーションもできるため、本当にお得になるか試してみるのがわかりやすいでしょう。
奈良電力がおすすめの人
奈良電力がおすすめの人は、以下の条件に当てはまる人です。
- 関西電力エリアに住んでいる
- 関西電力電灯Aプランに入っている
- 電力使用量が多い世帯である
- オール電化や深夜に電力使用量が多いなど、特殊な電気の使い方をしていない
<奈良電力がおすすめの人>
奈良電力は、関西電力エリアの人だけを対象に電力小売事業を行っています。また、関西電力の電灯A・電灯B・低圧電力に対応したプランを用意しており、もっともお得度が高いのは電灯Aに対応するプランです。
電灯Aのプランは、200kWhを超えるラインから、1kWhあたりの電力量料金がグンとお得になる料金設定です。そのため、300~400kWh以上、毎月電気を使う家庭では、月に数百円以上も料金が変わってくる可能性があります。家族が多い人、電化製品を多く使う人のほうが、奈良電力のプランに向いているでしょう。
ただし、オール電化の家庭・深夜に電気自動車の充電をする家庭などの場合は、事情が変わってきます。ほかの電力会社だと、基本料金や昼間の電力料金が高くなる代わりに、深夜帯の電力料金を下げるプランなどを用意していることがあるためです。
奈良電力はプランが1種類しかなく、一般的な電気の使い方をする世帯をメインターゲットにしています。深夜の電力使用量が多い人は、そうした人向けのプランを提供している企業と奈良電力のプランを比較し、どちらがお得かを考えてみましょう。
奈良電力のお申し込み方法
奈良電力の申し込み方法(申し込み手続き~お支払い)を紹介します。申し込む前にさらに詳しい情報を知りたい人は、Webから資料請求も可能です。
- 申し込み
- 電力切り替え
- スマートメーターの設置
- お支払い
奈良電力への申し込みは、電話もしくはWebフォームから行えます。申し込むと、必要書類が送られてきます。Webで支払い方法も登録している人は、書類返送の必要はありません。口座振替を希望する人は、送られてきた口座振替用の書類を書く必要があります。
Webで申し込みの際、請求書をどうするか(郵送かWebで確認)選ばなければいけません。奈良電力では、請求書の郵送に月額220円がかかります。紙の請求書が必要な人以外は、Webで請求金額を確認するのがおすすめです。
毎月の料金は、eメールでも配信されます。申し込みの際にeメールアドレスを記入するので、よく使うアドレスを登録しておきましょう。
各家庭で電力会社を契約している場合、集合住宅の人も奈良電力に申し込み可能です。しかし、マンションで一括受電して、そこから電気を各世帯に供給しているところもあります。そのようなケースでは、先にマンションの管理組合に確認しなければいけません。
申し込みが終わっても、すぐ電気が奈良電力に変わるわけではありません。返却書類の到着あるいはWeb申し込み完了後の手続きに、2週間ほど必要です。それ以降の最初の検針日から、奈良電力の電気に切り替わります。切り替え日やマイページのID・パスワードが郵送されてくるので、大事に保管しましょう。マイページでは、毎月の電力使用量・料金などを確認できます。
スマートメーターとは、通信機能を持った電力メーターです。検針にまわる職員が訪問せずとも、電力使用量が収集されます。このスマートメーターはすべての電力会社共用なので、奈良電力を解約してほかの電力会社と契約しても、取り替えの必要はありません。
現在、スマートメーターではないメーターが設置されている家庭には、関西電力から委託された工事会社がスマートメーターを設置することになります。すでにスマートメーターに切り替わっている家庭は、工事の必要がありません。スマートメーターではない家庭には、工事会社から連絡がいくでしょう。
奈良電力の電気料金の支払いは、以下のどちらかです。
- クレジットカード利用
- 口座振替
<電気料金の支払い方法>
口座振替の場合、翌月6日または20日に料金が引き落とされます。引き落としの日が異なるのは、供給地点特定番号によって検針日程が変わり、検針日によって引き落とし日も変わるためです。
電気プランの乗り換え時のよくある質問
- 電気プランの切替で電気の品質は変わる?
- 電気プランの切替で停電の頻度は変わる?
- 奈良電力が倒産した場合は電気がとまる?
電気プランの切替で電気の品質は変わる?
電気プランを切り替えても、電気の品質に違いは発生しません。電力自由化の議論においても、電力の品質については一切の変動がないよう、これまでと同じ送配電ネットワークを使って電気が届けられるよう設計されており、経済産業省などのHPにも公開されているよう、これまでと全く同一の電気が届けられます。
電気プランの切替で停電の頻度は変わる?
電気プランを切り替えても、停電のリスクが変動することはありません。電力インフラの事故に関しては、短い期間であっても人命や社会インフラの存続に関わるものであり、その復旧に関しては、特定の電力会社や特定プランの顧客優先という視点は存在しません。
また、経済産業省や消費者庁(消費者保護、安全の確保、消費者啓発を目的とした団体)は、電力全面自由化の際、電力の消費者に対して、新電力は停電が増える、電気の品質が変わるといった誤解をしないよう情報発信しています(ご参考)。
奈良電力が倒産した場合は電気がとまる?
電力会社も企業ですので、日本にある多くの会社と同様、経営努力を怠れば特殊な例外事例を除き、通常は倒産します。ただ、電気の供給断絶は命に関わることもあるため、奈良電力が倒産等した場合でも、突然電気が止まることはないよう制度設計されています。ただし、倒産してますので、同一の電力会社から電気を購入することはできなくなりますので、その点は注意が必要です。
電気を購入している小売電気事業者が倒産等により事業を廃止する場合、小売電気事業者は契約相手である消費者に対してあらかじめその旨周知しなければなりません。つまり、電気の消費者(みなさま)としては、別の電力会社のプランへ切り替える必要があります。
なお、電気はセーフティネットがしっかりしており、最終的な電気の供給を実施すること(最終保障供給)が一般送配電事業者に義務づけられています。例えば、それまで供給していた小売電気事業者が倒産等により事業を廃止したような場合には、需要家は、他の小売電気事業者に切り替えるまでの間、一般送配電事業者と契約することで最終保障供給を受けることもできます。もちろん、別の新電力と契約することも可能です。
このように倒産した場合であっても、別の新電力との契約ができるほか、セーフティーネットも存在するため、倒産の周知があった際に電力切替の行動を起こせば停電することはありません。ただし、倒産した後も全く何もせず、他の電力会社の料金プランへお申込み等しなければ、電気の供給が止まるおそれがあります。このため、再度ご自身にあった電力会社を探すのは手間であることからも、倒産リスクは電気プラン切替のデメリットと捉えることができます。
まとめ
今回は、奈良県の新電力会社・奈良電力について解説してきました。奈良電力の大きな特徴は、地元で長年親しまれている企業が運営していることでしょう。地元に安定した経営基盤がある企業のほうが、安心感が高いと思う人も多いのではないでしょうか。
実際、ほかの中小企業が行っている電力小売事業では、現在新規申し込み受付を停止していることが珍しくありません。ウクライナ情勢などの影響で、電力調達の先行きが不透明なことが主な理由です。しかし、奈良電力では2023年7月から申し込み受付を再開しており、物価上昇で困っている人の家計の助けになっています。
奈良県など、関西エリアで電気料金を節約したいとお考えの人は、奈良電力との契約も検討してみてはいかがでしょうか。実際にどれだけお得になるか知りたい人は、電気代シミュレーションを試したり、奈良電力に問い合わせたりするのがおすすめです。
電気プラン乗換コムでは、各電力会社の電気料金プランの数値情報等をデータベース化しております。それらのデータを下記にて一部出力し記載しておりますのでご参考ください。なお、上記記事の作成日とデータベース調査日が異なるケースがありますので、その点はご留意ください。
また、電気料金プランの選択でお困りの方がおりましたら、当サイトでは収集データ等を軸にオススメの電力会社をご紹介しておりますので、宜しければご覧ください。
奈良電力による電気料金プランの提供エリアは?
各電力会社が提供する電気料金プランは全国どこでも利用できる訳ではなく、プランによって使える地域・エリアが分かれています。そのため、下記表にて奈良電力が提供する一般家庭用プランの提供エリアをご案内差し上げます。皆さまがお住いのエリアで下記電気料金プランを利用可能であるかご確認ください。
※横にスクロールで表全体を表示
プラン | 提供地域 | 電力エリア | プラン分析ページ |
---|---|---|---|
ならでん電灯A | 滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、兵庫県(一部を除きます。)、福井県の一部、岐阜県の一部、三重県の一部 | 関西電力管内管内 | 「ならでん電灯A」の分析ページへ |
ならでん電灯B | 滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、兵庫県(一部を除きます。)、福井県の一部、岐阜県の一部、三重県の一部 | 関西電力管内管内 | 「ならでん電灯B」の分析ページへ |
※各電気料金プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。
電気料金プランの想定年間電気代は?
電気料金は基本的に、月額固定の基本料金と、実際に使用した電気量に1kWhあたりの単価を乗じた「従量料金」を合計することで算出できます。これら基本料金や従量料金の単価は各電力会社のHPに掲載されておりますので、電気利用量と基本/従量単価を計算式に当てはめることで、電気料金の水準を算出できます。
ただし「基本料金」や「従量料金」の他にも、燃料調整費や市場調整費、もしくは電源調整費等、電力会社によって細かくパラメータが設定されており、実態の電気代と大きく異なるケースもあるため、あくまで下記はご参考としてご参照ください。なお、世帯人数別の電気利用量については、総務省統計局による家計調査の数値をベースとして推計値を算出しています(ご参考))。
※横にスクロールで表全体を表示
プラン | 一人暮らし | 二人暮らし | 三人暮らし | 四人暮らし | 五人暮らし | 六人暮らし |
---|---|---|---|---|---|---|
ならでん電灯A | 58627円/年 | 99225円/年 | 110932円/年 | 119712円/年 | 128493円/年 | 157761円/年 |
ならでん電灯B | 58012円/年 | 100466円/年 | 115972円/年 | 124205円/年 | 136966円/年 | 164410円/年 |
※各電気料金プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。
※基本料金および電力量料金の合算値となります。
※年間電気代は、一人暮らし(30A相当、月間210kWh)、二人暮らし(40A相当、月間360kWh)、三人暮らし(50A相当、月間400kWh)、四人暮らし(50A相当、月間430kWh)、五人暮らし(60A相当、月間460kWh)、六人暮らし(60A相当、月間560kWh)を利用した場合の推計値です。
各電気料金プランのオプションは?
電気料金プランの利用によって、下記のオプションを利用できる可能性があります。それら内容をご確認いただき、皆様のライフスタイルに沿ったオプション内容であれば、電気料金プランの削減メリットと併せて検討材料にして頂けますと幸いです。なお、オプションによっては適用等で費用が発生するケースもございますので、詳細は公式HPをご確認ください。
※横にスクロールで表全体を表示
プラン | オプション |
---|---|
ならでん電灯A |
|
ならでん電灯B |
|
※各電気料金プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。
補足
- 本ページの情報は推計値等も含まれているため、最新の正確な情報を把握したい方は、奈良電力の公式HPをご確認ください。