オール電化住宅の給湯器に種類はある?仕組みや特徴、おすすめのご家庭とは?

オール電化住宅を建てる、もしくはオール電化に切り替える際、給湯器の種類や特徴を知らなければ、どのタイプを設置すべきか迷うかもしれません。そこで今回は、オール電化住宅に設置できる給湯器の種類や仕組み、特徴について解説します。
各給湯器がおすすめの家庭も解説するので、自宅の世帯人数やお湯の使い方と照らし合わせつつ、参考にしてみてください。給湯器の選び方がわかれば、電気代節約や設備交換の手間を省くといった目的、ライフスタイルに合う設備を導入できるでしょう。
オール電化住宅の電気給湯器は2種類ある!

オール電化住宅の電気給湯器には、エコキュート・電気温水器の2種類があります。
【エコキュート・電気温水器の特徴】
エコキュート | 電気温水器 | |
---|---|---|
仕組み | 空気の熱でお湯を沸かす | 電気ヒーターでお湯を沸かす |
本体価格の目安 ※容量やモデルにより差がある |
70万円~ | 40万円~ |
消費電力 | 少ない | 多い |
補助金の有無 | あり | なし |
エコキュートは外気を取り込み、圧力をかけて温度を上げる電気ヒートポンプ技術を利用した電気給湯器です。一方、電気温水器は電気で水を加熱するため、それぞれ電気給湯器としての仕組みが異なります。
さらに、エコキュートは自然の力を利用するので、電気温水器よりも消費電力が抑えられるでしょう。「給湯省エネ2024事業」「子育てエコホーム支援事業」の対象にもなっており、条件を満たせば補助金を受け取れる可能性もあります。
そもそも電気給湯器とガス給湯器はどう違う?
電気給湯器とガス給湯器について、仕組みから違いを見ていきましょう。
- 電気給湯器:タンク内の水を電気ヒーターで温めて給水する
- ガス給湯器:給湯栓を開いて着火し、熱交換器で水道水を温める
<電気給湯器とガス給湯器の違い>
ガス給湯器は水道水を温め続けるため、湯切れを起こす心配がありません。ただし、外気温の影響を受けやすいほか、換気設備の設置も必要です。
一方、電気給湯器はタンク内の水を温める仕組みなので、使えるお湯の量(370Lや550Lなど)に制限があり、大量に使うと湯切れを起こすかもしれません。しかし、断水や災害など、非常時にはタンク内のお湯が使えるメリットもあります。
次項では、ガス給湯器が向いている家庭について解説するので、どの給湯器にすべきか悩む方は参考にしてみてください。
ガス給湯器の方が向いている家庭
ガス給湯器は、初期費用を抑えたい家庭に向いた給湯器です。ガス・電気給湯器の価格相場(設置費用込み)を見ていきましょう。
- ガス給湯器:約15万円
- 電気給湯器:20~40万円
<ガス・電気給湯器の価格相場>
設置するモデル、工事内容によって実際の価格には差があるものの、ガス給湯器の方が初期費用を抑えられるでしょう。ただし、ランニングコストの面では、電気給湯器の方が安くなる可能性があります。
電気給湯器は電気料金の安い時間帯(夜間帯など)にお湯を沸かせるほか、エコキュートの場合は空気の熱を利用します。ガス給湯器よりもエネルギー効率が良く、お湯を沸かすコストを抑えられる仕組みです。
もちろん、ガス給湯器であっても、使用頻度が低ければランニングコストは高騰しません。ライフスタイルも含めて検討しつつ、初期費用を安く抑えたい方は、ガス給湯器を選択肢に加えてみましょう。
エコキュートとは、電気と空気の熱で効率良くお湯を沸かすもの
前述してきたとおり、エコキュートは電気と空気を使って熱を生み出し、効率的にお湯を沸かす電気給湯器です。具体的な仕組みや特徴、エコキュートがおすすめの家庭について解説します。
エコキュートの仕組み
エコキュートは、以下の方法でお湯を沸かします。
- 空気中の熱を熱交換器(冷媒)に集める
- 取り込んだ熱に圧縮機で圧をかけてさらに高温にする
- 熱を水に伝えてお湯を作る
- お湯をタンクに貯め、各所(お風呂やキッチン)に給湯する
- 冷媒を膨張させて熱を下げ、次回以降の熱を吸収しやすいようにする
<エコキュートでお湯が沸く仕組み>
冷媒とは、熱を移動させるための流体を指します。この冷媒を使って熱を生み出し循環させることで、エコキュートは効率的に熱を生み出しています。
エコキュートの特徴
エコキュートの特徴を見ていきましょう。
- 電気と空気を使って熱を生み出すヒートポンプ技術が利用されている
- 最高90℃の高温までお湯を作れる
- 少ないエネルギーでお湯を沸かすため環境にやさしい
- 稼働中の音が静か(図書館程度の音)
- 複数ヶ所でお湯を使っても、お湯の温度や量が変わらない
<エコキュートの特徴>
エコキュートは電気のみでお湯を沸かすケースと比べ、消費電力量が1/3になるとされています。電気代・エネルギーを抑えられるため、家庭・地球にやさしい電気給湯器です。
エコキュートがおすすめの家庭
エコキュートがおすすめの家庭は、次のとおりです。
- 給湯器のランニングコストを抑えたい
- 世帯人数が多い(複数人がお湯を使う)
- 日中は家に誰もいない
<エコキュートがおすすめの家庭>
前述したとおり、エコキュートは消費電力を節約しながらお湯を沸かせます。ただし、夜間帯の電気料金が安くなるプランを契約している場合、日中にエコキュートを稼働させると、電気代は高くなる恐れがあります。そのため、日中は家に誰もおらず、ランニングコストを抑えたい家庭におすすめです。
また、エコキュートは複数ヶ所で同時にお湯を使っても、水量が減る心配もありません。複数人が同時にお湯を使う家庭も、エコキュートを検討しましょう。
電気温水器とは、ヒーターと水の熱交換でお湯を沸かすもの

電気温水器は、ヒーターと水の熱交換でお湯を沸かす電気給湯器です。具体的な仕組みや特徴、おすすめの家庭について解説します。
電気温水器の仕組み
電気温水器は、以下の方法でお湯を沸かします。
- 水道水からタンクに水が送られる
- タンク内のヒーターに電気を流して発熱させる
- お湯はタンク内に貯められ、必要なときに各所(キッチンやお風呂など)に給湯される
<電気温水器でお湯が沸く仕組み>
イメージとしては、電気ポットのようにお湯を温め、タンク内に貯める仕組みです。浴槽を追い炊きする場合は、タンク内のお湯と浴槽内の水が熱交換されます。
電気温水器の特徴
電気温水器の特徴は、次のとおりです。
- 電気のみでお湯を沸かす
- ガスを使わないため、火災や不完全燃焼のリスクがない
- お湯をタンクに貯められるので、非常時にも使える
- 稼働する際は電気を流すだけなので音が静か
<電気温水器の特徴>
電気温水器はガスを使用しないため、燃焼に関するリスクがありません。さらにエコキュートと同様、タンク内にもお湯を貯められるので、災害や断水の際もお湯・水が使えます。
電気温水器がおすすめの家庭
電気温水器がおすすめの家庭は、次のとおりです。
- 特定の時間のみ電気料金が安くなるプランに加入している
- 長く使い続けたい
<電気温水器がおすすめの家庭>
特定の時間帯のみ電気料金単価が安いプランに加入している場合、電気温水器の光熱費を抑えられます。たとえば、夜間の料金が安いプランであれば、この時間帯に電気温水器を稼働させると、日中にお湯を沸かす電気代を節約できるでしょう。
また、電気温水器の寿命は約15年です。ガス給湯器は約10年、エコキュートは約5~15年(ヒートポンプ・タンク含め)が寿命とされています。
電気温水器はシンプルな構造をしているため、故障する箇所が少ない電気給湯器と言えるでしょう。「交換頻度にかかる手間を抑えたい」「交換にかかる費用を節約したい」といった場合、電気温水器も選択肢に加えてみてください。
まとめ
電気給湯器を選ぶ際は、初期費用やランニングコスト、ライフスタイルなど、コスト・使い方に合わせることが大切です。まずは「オール電化住宅の電気給湯器は2種類ある!」で電気給湯器の特徴を理解して、どちらの方が家庭に合っているのかをイメージしてみましょう。
また、電気給湯器を設置する際は、電気料金プランの見直しも検討してみてください。電気給湯器は、電気の力のみでお湯を沸かします。料金プランによっては、電気代が高くなりすぎる恐れもあるため、「夜間帯の料金単価が安くなる」「オール電化向けのプラン」などへの切り替えも検討しましょう。
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