千葉電力に切り替えると電気料金は安くなる?利用者の口コミ・評判は?

  • 更新日:2024/07/24

電力自由化によって、私たちは電力会社を自由に選べるようになりました。東京電力など、地域の大手電力会社のままでも電気を使えますが、電気料金を少しでも節約したいなら、電力会社の切り替えがおすすめです。

ただし、電力会社を変えても、必ずしも電気料金が安くなるとは限りません。電力自由化後に電力小売サービスを始めた企業はたくさんあるため、各電力会社の料金プランをしっかり比較することが大切です。

今回は、東京電力エリアで電力小売事業を行っている千葉電力の特徴や料金プラン・口コミをご紹介します。電力会社の切り替えを検討中の人は、ぜひ参考にしてみてください。

千葉電力とは

千葉電力は、千葉県を中心に、東京電力エリアで電力小売事業を行う新電力会社です。「千葉県内で使用する電力を、千葉県内で発電した再生可能エネルギーのみで供給できる」電力会社を目指しています。

企業概要は、以下のとおりです。

【千葉電力の概要】
会社名 千葉電力株式会社
所在地 〒261-0023
千葉県千葉市美浜区中瀬1-7-1
住友ケミカルエンジニアリングセンタービル24F
設立年月日 2015年2月5日
資本金 1,000万円
事業内容 電力売買事業
発電事業
太陽光発電に関する施工及びメンテナンス事業
メガソーラー仲介事業

千葉電力では、法人・個人どちらにも電力を提供しており、余剰電力の買い取りも行っています。また千葉電力は、スマートハウスや太陽光発電の会社「株式会社フューチャー・リレーション」というグループ会社があり、太陽光発電関連の事業も行っている企業です。

千葉電力の特徴は、千葉県に根差した地域密着型の企業であること、地域のスポーツ振興を行っていることです。千葉県庁認定の「がんばろう!千葉」応援隊の一員にもなっています。さらに、スポーツ振興のため、Jリーガーとして活躍していた宮澤ミシェル氏を、取締役兼スポーツ振興執行役員として招聘しています。

千葉電力の料金プラン

千葉電力は、電気使用量やライフスタイルに合わせた、さまざまな電気料金プランを用意しているのが特徴です。家庭向けのプランは、以下のものが用意されています。

    <千葉電力の家庭向け料金プラン>

  • ミディアムライフプラン(従量電灯B契約の人向け)
  • ハイライフプラン(従量電灯C契約の人向け)
  • フューチャーライフプラン(電気を一度にたくさん使うことが少ない人向け)
  • ナイトライフプラン(オール電化機器を使用している人向け)
  • ストアプラン(家庭に事務所や商店が併設されており、電気使用量が多い人向け)

千葉電力では、法人向けの電力供給も行っています。

    <千葉電力の法人向け料金プラン>

  • 低圧電力プラン(低圧電力で業務用エアコン・冷蔵庫などを使用している人向け)
  • 高圧電力プラン(現在高圧電力を使用している人向け)

今回は、家庭で契約する可能性が高い料金プランの料金や特徴を見ていきましょう。

千葉電力の電気料金計算式と独自の「電源調達費調整額」

千葉電力の各料金プランを見ていく前に、どのプランでも共通の電気料金計算式を確認しておきましょう。千葉電力では、燃料費調整額ではなく、独自の電源調達費調整額を採用している点が特徴です。

<電気料金計算式>
基本料金+(電力量料金+電源調達費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金)×電気使用量(kWh)

再生可能エネルギー発電賦課促進金は、千葉電力に限らずどの電力会社と契約する場合でもかかり、金額は同じです。2024年5月分から2025年4月分までは、1kWhあたり3.49円と決められています 。

しかし、東京電力の燃料費調整額に相当する電源調達費調整額は、東京電力と料金が異なります。千葉電力のホームページを見たところ、過去にさかのぼっての電源調達費調整額を案内しているページは、確認できませんでした。そのため、今回料金プランを比較する際は、最新の案内(2024年6月)の電源調達費調整額を参考にしていきます。

2024年6月の東京電力の燃料費調整額と 、千葉電力の電源調達費調整額の金額(いずれも低圧)は、以下のとおりです。千葉電力ではプラスの調整が入り、東京電力ではマイナスの調整が入ります。

【東京電力の燃料費調整額と千葉電力の電源調達費調整額】
東京電力(燃料費調整額) 1kWhあたり-7.60円
千葉電力(電源調達費調整額) 1kWhあたり17.43円

千葉電力の「ミディアムライフ」プラン

ミディアムライフプランは、東京電力と従量電灯B契約を結んでいる人向けのプランです。一般的な電気使用量の家庭では、このプランを中心に検討することになるでしょう。料金表は以下のとおりです。

【千葉電力の「ミディアムライフ」プラン】
単位 金額
基本料金 10Aあたり 286.00円
電力量料金 最初の300kWhまで 1kWhあたり 21.45円
上記超過 27.52円

基本料金と電力量料金を、東京電力と比較してみます。調整額について、東京電力の料金は燃料費調整額分をマイナスし、千葉電力の料金は電源調達費調整額をプラスした金額です。

【東京電力と千葉電力の基本料金と電力量料金の比較】
東京電力 千葉電力 調整額 差額
基本料金 311.75円 286.00円 ▲25.75円
電力量料金 ~120kWh 29.80円 21.45円 25.03円 16.68円
~300kWh 36.40円 21.45円 10.08円
上記超過 40.49円 27.52円 12.06円

基本料金は千葉電力のほうが安いですが、調整後の電力量料金に大きな差があることがわかります。1kWhあたり10円以上の差がつくと、月に数千円ほど電気料金が高くなってしまうでしょう。

2024年6月の調達費調整額で計算すると、電気料金は具体的にいくらになるのでしょうか。契約アンペア30A・電気使用量が400kWhのケースと、契約アンペア50A・電気使用量500kWhのケースで試算しています。

実際にシミュレーションをしてみると、かなりの金額差になってしまいます。

【契約アンペア30A・電気使用量が400kWh】
千葉電力 東京電力 差額
基本料金 858.00円 935.25円 -77.25円
電力量料金 第一段階(~120kWh) 4,665.60円 2,664.00円 2,001.60円
第二段階(~300kWh) 6,998.40円 5,184.00円 1,814.40円
第三段階(301kWh~) 4,495.00円 3,289.00円 1,206.00円
合計 17,017.00円 12,072.25円 4,944.75円

※再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く

【契約アンペア50A・電気使用量が500kWh】
千葉電力 東京電力 差額
基本料金 1,430.00円 1,558.75円 -128.75円
電力量料金 第一段階(~120kWh) 4,665.60円 2,664.00円 2,001.60円
第二段階(~300kWh) 6,998.40円 5,184.00円 1,814.40円
第三段階(301kWh~) 8,990.00円 6,578.00円 2,412.00円
合計 22,084.00円 15,984.75円 6,099.25円

※再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く

千葉電力の「ハイライフ」プラン

ハイライフプランは、東京電力の従量電灯Cに対応するプランです。料金は以下のとおりで、ミディアムライフプランとほぼ同じプランといえます。

【千葉電力の「ハイライフ」プラン】
単位 金額
基本料金 1kVAあたり 286.00円
電力量料金 最初の300kWhまで 1kWhあたり 21.45円
上記超過 27.52円

こちらも、東京電力のプラン(スタンダードL)と料金比較をしてみましょう。調達費調整額によって、千葉電力のほうが高い料金になってしまいます。

【東京電力と千葉電力の基本料金と電力量料金の比較】
東京電力 千葉電力 調整額 差額
基本料金 311.75円 286.00円 ▲25.75円
電力量料金 ~120kWh 29.80円 21.45円 25.03円 16.68円
~300kWh 36.40円 21.45円 10.08円
上記超過 40.49円 27.52円 12.06円

千葉電力の「フューチャーライフ」プラン

電気を一度にたくさん使用しない人向けのフューチャーライフプランは、各月の契約電力が、当月と過去11ヶ月分の30分ごとの使用電力量の最大値に基づいて、変動します。契約電力の決まり方は、千葉電力のホームページで以下のとおり案内されています。

    <契約電力の決まり方>

  • ご使用いただいた30分ごとの使用電力量により決定します。
  • 30分ごとの使用量のうち、月間で最も大きい値を2倍した値を最大需要電力といいます。その月の最大需要電力と前11ヶ月の最大需要電力のうち、いずれか大きい値がご契約電力(kW)です。
  • その契約電力の大きさによって基本料金が決定します。

料金表は、以下のとおりです。調達費調整額を加味すると、電力量料金は東京電力より割高になってしまいます。

【千葉電力の「フューチャーライフ」プラン】
単位 金額 調達費調整額 調整後金額
基本料金 1kWあたり 572.00円 572.00円
電力量料金 最初の300kWh 1kWhあたり 23.47円 17.43円 40.90円
上記超過 27.52円 44.95円

千葉電力の「ナイトライフ」プラン

千葉電力の「ナイトライフ」プランは、太陽光発電を利用している人、エコキュートなどを使っているオール電化住宅の人向けのプランです。このプランでも、基本電力算出のもととなる契約電力は、当月と過去11ヶ月分の30分ごとの使用電力量における最大値によって決まります。契約電力の決まり方は「フューチャーライフプラン」と同じです。

まずは、料金表を見てみましょう。

【千葉電力の「ナイトライフ」プラン】
単位 金額 調達費調整額 調整後金額
基本料金 1kWあたり 458.33円 458.33円
電力量料金 昼間時間 1kWhあたり 25.80円 17.43円 43.23円
夜間時間 16.89円 34.32円

※昼間時間:午前6時~翌午前1時、夜間時間:午前1時~午前6時

東京電力でも、夜間の電力料金が安くなるプランが用意されています。こちらは、ライフスタイルに合わせて「夜トク8」と「夜トク12」と2つのプランを選択可能です。どちらのプランも、千葉電力より電気料金が安くなる「夜間時間」が長く設定されています。さらに、燃料費調整額を加味すると、どちらのプランでも千葉電力より安くなります。

【<夜トク8>昼間時間:午前7時~午後11時、夜間時間:午後11時~翌午前7時】
単位 金額 燃料費調整額 調整後金額
基本料金 1kWあたり 255.69円 255.69円
電力量料金 昼間時間 1kWhあたり 42.60円 -7.60円 35.00円
夜間時間 31.64円 24.04円
【<夜トク12>昼間時間:午前9時~午後9時、夜間時間:午後9時~翌午前9時】
単位 金額 燃料費調整額 調整後金額
基本料金 1kWあたり 255.69円 255.69円
電力量料金 昼間時間 1kWhあたり 44.16円 -7.60円 36.56円
夜間時間 33.33円 25.73円

千葉電力の「ストア」プラン

千葉電力の「ストア」プランは、事務所や商店などが併設されている、電気を多く使用する家庭に適しています。基本料金を算出する契約電力の決まり方は「フューチャーライフプラン」「ナイトライフプラン」と同じです。

料金表を見てみましょう。

【千葉電力の「ストア」プラン】
単位 金額 調達費調整額 調整後金額
基本料金 1kWあたり 476.67円 476.67円
電力量料金 定額料金(400kWhまで) 9,828.70円 17.43円 16,800.7円
上記超過 1kWhあたり 25.14円 42.57円

ストアプランの特徴は、400kWhまでの料金が同一であることです。400kWh以降は、そのほかのプランのように、1kWhごとに料金が発生します。

東京電力でも、商店・事務所向けに、同じ料金形態のプラン「プレミアムS」プラン があります。千葉電力と料金を比較してみましょう。

【東京電力「プレミアムS」プラン】
単位 金額 燃料費調整額 調整後金額
基本料金 10Aあたり 311.75円 311.75円
電力量料金 定額料金(400kWhまで) 13,847.63円 -7.60円 10,807.63円
上記超過 1kWhあたり 39.50円 31.90円

燃料費調整額・調達費調整額を適用すると、定額料金も定額料金超過分の料金も、千葉電力のほうが高くなってしまいます。基本料金のかかり方は、千葉電力の場合、契約電力が毎月変動するため比較できますが、基本料金の差額は電力量料金ほど大きくありません。仮に基本料金が東京電力より安くなった場合でも、電気料金の合計では千葉電力のほうが高くなってしまいます。

千葉電力のメリットと良い口コミ・評判

千葉電力と契約するメリットを口コミ・評判から考えてみましょう。残念ながら現在、千葉電力の料金をどのプランと比較しても、東京電力より高くなってしまいます。2024年6月時点では、電気料金が安くなってお得になるメリットはありません。

    <千葉電力のメリットと良い口コミ・評判>

  • オール電化を使っている家庭でも契約できる
  • 解約金などがかからず安心

それぞれを解説していきます。

オール電化を使っている家庭でも契約できる

新電力会社ではプランが固定されていることが多く、オール電化だと使えないことが多い。オール電化向けプランがあるのは助かる。

千葉電力の特徴は、オール電化向け・商店向けなど、ニーズに合わせた多様なプランを用意していることです。新電力会社では、料金が安くなる代わりに「従量電灯B」「従量電灯C」プランにしか対応しないなど、プランが限定されているところも珍しくありません。

千葉電力の場合は、オール電化でも料金が安くなるプランが用意されています。今後の調達費調整額が下がり、東京電力より電力量料金が安くなることがあれば、契約の余地が出てくるでしょう。

解約金などがかからず安心

契約年数などの縛りがなく、解約時に解約金がかからないので、安心できます。

千葉電力では、契約の際に初期費用がかかりません。また、解約手数料・違約金なども発生しないので、気軽に試せるメリットがあります。

千葉電力の注意点と悪い口コミ・評判

続いて、千葉電力に申し込む場合の注意点を確認します。東京電力より料金が高い計算になってしまうため、料金面で良くない口コミが多いです。

    <千葉電力の注意点と悪い口コミ・評判>

  • 電源調達調整費が高い
  • 特典が少ない

それぞれを解説していきます

電源調達調整費が高い

千葉電力の場合、調達費調整額がとても高いので、結局電気料金が高くなる。東京電力と契約したままのほうが安いのでは、契約する意味がない。

千葉電力は、見た目の基本料金や電力量料金を東京電力より安く設定していますが、電気の仕入価格によって決まる「調達費調整額」が導入されています。2024年6月の調達費調整額は、17.43円です。東京電力の燃料費調整額がマイナスの調整になっていることを考えると、高いといわざるを得ません。

なお、「調達費調整額」の算定方法について、千葉電力では以下のとおり案内しています。

「この「電源調達費調整制度」では、弊社規定の方法にて電源調達費調整額を算定し、仕入価格が下がった場合はお客様の電気料金を減額調整し、仕入価格が上がった場合は増額調整させていただきます。」

新電力会社は千葉電力に限らず、JEPX(一般社団法人日本卸電力取引所)卸市場などから、電気を仕入れて供給していることが多いです。JPEXから電気を安く仕入れられるようになれば、調達費調整額がマイナスになることも考えられます。

特典が少ない

千葉電力と契約しても、セット割などの特典がない。電気料金も安くならないので、光熱費の節約につながらないと思います。

新電力会社と契約するメリットに、電気料金が安くなるだけでなく、さまざまな点で家計の助けになることが挙げられます。新電力会社はさまざまな業種の企業が参入していますが、特に多い業種の1つがガス会社です。同じガス会社とガス・電気供給契約を結ぶと、ガスや電気の料金が割引になるケースがよく見られます。

しかし、千葉電力は電気がメインの企業であり、セット割などの特典はありません。総合的な光熱費節約を考えても、千葉電力と契約するメリットは薄いといえます。

千葉電力がおすすめの人

2024年6月現在、千葉電力の電気料金は東京電力より高い状態です。そのため、現時点で千葉電力と契約するのはおすすめできません。

新電力会社の中には、実質CO2排出ゼロのクリーンな電気をウリにしているところもあります。しかし千葉電力では、そのような環境に配慮したプランも用意されていないため、環境志向の人も契約するメリットはないでしょう。

今後、千葉電力と契約するのが有利になるのは、調達費調整額が下がる場合です。調達費調整額が東京電力の燃料費調整額と同水準になれば、千葉電力の料金は東京電力よりお得になります。

しかし、そのためには、卸電力取引所からの仕入価格が安くなる必要があります。燃料価格が安くなる・電力需給が落ちるといった理由で、仕入価格がいきなり安くなることは考えにくいです。今後すぐに、千葉電力と契約するのが有利になる状況が来る可能性は、低いでしょう。

千葉電力のお申し込み方法

最後に、千葉電力に申し込む場合の方法・流れについて解説します。千葉電力への申し込みは、ネット上の申し込みフォームから可能です。

  1. 検針票を用意
  2. 千葉電力に申し込む際は、お客様の住所や名前だけでなく、電力の供給地点特定番号やお客様番号などを伝えなければいけません。これは千葉電力に限らず、ほかの電力会社と契約しようとする場合も同様です。申し込み前に、検針票をお手元に用意しておきましょう。

  3. ホームページから申し込み
  4. ホームページで名前や住所・メールアドレスなどを入力して申し込みます。希望の電力プランなどがある場合は「メッセージ本文」に書きこむ形式です。お客様番号などの情報は、検針票のコピーを画像ファイルでアップロードする形で伝えられます。申し込み時には、お支払い方法を選ぶ必要がありますが、2024年6月時点で選べるのは「クレジットカード」のみです。

  5. 電力開始日のお知らせがメールで届く
  6. お申し込みを終えても、すぐ電気が千葉電力に切り替わるわけではありません。切り替えまでの手続きに、2週間から1ヶ月ほど必要です。千葉電力では、切り替え期間について「スマートメーター工事済みで2週間程度、取換工事が必要な場合で1ヶ月程度」と案内しています。

    切り替えは検針日に合わせて実施されるため、検針日前後に申し込むと、次の検針日まで切り替えを待たなければいけないでしょう。

    スマートメーターが設置されていない場合、契約切り替え前にスマートメーター設置工事が行われます。立ち合い不要で、原則工事費は無料です。すべての手続きや工事が終わり、千葉電力から電力供給が受けられるようになると、利用開始日がメールで通知されます。

  7. 電気の使用開始
  8. 電気が千葉電力に切り替わっても、電気品質や停電リスクは変わりません。電気が送られてくる送電線は、今までと同じ東京電力が管理するものが用いられます。

電気プランの乗り換え時のよくある質問

  • 電気プランの切替で電気の品質は変わる?
  • 電気プランの切替で停電の頻度は変わる?
  • 千葉電力が倒産した場合は電気がとまる?

電気プランの切替で電気の品質は変わる?

電気プランを切り替えても、電気の品質に違いは発生しません。電力自由化の議論においても、電力の品質については一切の変動がないよう、これまでと同じ送配電ネットワークを使って電気が届けられるよう設計されており、経済産業省などのHPにも公開されているよう、これまでと全く同一の電気が届けられます。

電気プランの切替で停電の頻度は変わる?

電気プランを切り替えても、停電のリスクが変動することはありません。電力インフラの事故に関しては、短い期間であっても人命や社会インフラの存続に関わるものであり、その復旧に関しては、特定の電力会社や特定プランの顧客優先という視点は存在しません。

また、経済産業省や消費者庁(消費者保護、安全の確保、消費者啓発を目的とした団体)は、電力全面自由化の際、電力の消費者に対して、新電力は停電が増える、電気の品質が変わるといった誤解をしないよう情報発信しています(ご参考)。

千葉電力が倒産した場合は電気がとまる?

電力会社も企業ですので、日本にある多くの会社と同様、経営努力を怠れば特殊な例外事例を除き、通常は倒産します。ただ、電気の供給断絶は命に関わることもあるため、千葉電力が倒産等した場合でも、突然電気が止まることはないよう制度設計されています。ただし、倒産してますので、同一の電力会社から電気を購入することはできなくなりますので、その点は注意が必要です。

電気を購入している小売電気事業者が倒産等により事業を廃止する場合、小売電気事業者は契約相手である消費者に対してあらかじめその旨周知しなければなりません。つまり、電気の消費者(みなさま)としては、別の電力会社のプランへ切り替える必要があります。

なお、電気はセーフティネットがしっかりしており、最終的な電気の供給を実施すること(最終保障供給)が一般送配電事業者に義務づけられています。例えば、それまで供給していた小売電気事業者が倒産等により事業を廃止したような場合には、需要家は、他の小売電気事業者に切り替えるまでの間、一般送配電事業者と契約することで最終保障供給を受けることもできます。もちろん、別の新電力と契約することも可能です。

このように倒産した場合であっても、別の新電力との契約ができるほか、セーフティーネットも存在するため、倒産の周知があった際に電力切替の行動を起こせば停電することはありません。ただし、倒産した後も全く何もせず、他の電力会社の料金プランへお申込み等しなければ、電気の供給が止まるおそれがあります。このため、再度ご自身にあった電力会社を探すのは手間であることからも、倒産リスクは電気プラン切替のデメリットと捉えることができます。

まとめ

今回は、千葉電力の電気料金プランを見てきました。近年は、燃料価格高騰・卸電力取引所からの電気仕入価格の上昇といった事情により、新電力会社が安価に電気を供給しにくい状況が続いています。そのため、千葉電力では現在、東京電力より電気料金が高くなっている状態です。

電気料金を少しでも安くしようと新電力会社を探している人は、ほかの会社を探すほうが良いでしょう。新電力会社の中には、2024年でも地域の大手電力会社より、安い料金プランを継続しているところがあります。

基本料金や電力量料金だけでなく、燃料費調整額も大手と同じ金額を踏襲し、そこから一定の割引がある料金形態の会社を選ぶと、確実に電気料金が節約できるでしょう。

電気料金の節約を検討している人は、ぜひさまざまな新電力会社の料金プランを確認してみてください。オール電化の家庭・電気自動車の充電をしている家庭の場合、ライフスタイルに合ったプランを提供している会社を探すのがおすすめです。また、ほかのエネルギー(ガスや灯油)とセットで契約すると、電気やガスが安くなるなど、電気料金以外でもお得を感じられる新電力会社もあります。

電気料金データベース【千葉電力】

電気プラン乗換コムでは、各電力会社の電気料金プランの数値情報等をデータベース化しております。それらのデータを下記にて一部出力し記載しておりますのでご参考ください。なお、上記記事の作成日とデータベース調査日が異なるケースがありますので、その点はご留意ください。また、電気料金プランの選択でお困りの方がおりましたら、当サイトでは収集データ等を軸にオススメの電力会社をご紹介しておりますので、宜しければご覧ください。

千葉電力による電気料金プランの提供エリアは?

各電力会社が提供する電気料金プランは全国どこでも利用できる訳ではなく、プランによって使える地域・エリアが分かれています。そのため、下記表にて千葉電力が提供する一般家庭用プランの提供エリアをご案内差し上げます。皆さまがお住いのエリアで下記電気料金プランを利用可能であるかご確認ください。

※横にスクロールで表全体を表示

プラン 提供地域 電力エリア プラン分析ページ
ハイライフプラン 千葉県 東京電力管内管内 「ハイライフプラン」の分析ページへ
フューチャーライフプラン 千葉県 東京電力管内管内 「フューチャーライフプラン」の分析ページへ
ストアプラン 千葉県 東京電力管内管内 「ストアプラン」の分析ページへ
ナイトライフプラン 千葉県 東京電力管内管内 「ナイトライフプラン」の分析ページへ
ミディアムライフプラン 千葉県 東京電力管内管内 「ミディアムライフプラン」の分析ページへ

※各電気料金プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。

電気料金プランの想定年間電気代は?

電気料金は基本的に、月額固定の基本料金と、実際に使用した電気量に1kWhあたりの単価を乗じた「従量料金」を合計することで算出できます。これら基本料金や従量料金の単価は各電力会社のHPに掲載されておりますので、電気利用量と基本/従量単価を計算式に当てはめることで、電気料金の水準を算出できます。ただし「基本料金」や「従量料金」の他にも、燃料調整費や市場調整費、もしくは電源調整費等、電力会社によって細かくパラメータが設定されており、実態の電気代と大きく異なるケースもあるため、あくまで下記はご参考としてご参照ください。なお、世帯人数別の電気利用量については、総務省統計局による家計調査の数値をベースとして推計値を算出しています(ご参考))。

※横にスクロールで表全体を表示

プラン 一人暮らし 二人暮らし 三人暮らし 四人暮らし 五人暮らし 六人暮らし
ハイライフプラン 契約不可 契約不可 契約不可 契約不可 150650円/年 183674円/年
フューチャーライフプラン 79736円/年 131762円/年 151836円/年 161743円/年 178514円/年 211538円/年
ストアプラン 契約不可 契約不可 契約不可 契約不可 170365円/年 200533円/年
ナイトライフプラン 74780円/年 121908円/年 138509円/年 146835円/年 160661円/年 188413円/年
ミディアムライフプラン 64350円/年 110762円/年 127404円/年 137311円/年 150650円/年 183674円/年

※各電気料金プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。
※基本料金および電力量料金の合算値となります。
※年間電気代は、一人暮らし(30A相当、月間210kWh)、二人暮らし(40A相当、月間360kWh)、三人暮らし(50A相当、月間400kWh)、四人暮らし(50A相当、月間430kWh)、五人暮らし(60A相当、月間460kWh)、六人暮らし(60A相当、月間560kWh)を利用した場合の推計値です。

各電気料金プランのオプションは?

電気料金プランの利用によって、下記のオプションを利用できる可能性があります。それら内容をご確認いただき、皆様のライフスタイルに沿ったオプション内容であれば、電気料金プランの削減メリットと併せて検討材料にして頂けますと幸いです。なお、オプションによっては適用等で費用が発生するケースもございますので、詳細は公式HPをご確認ください。

※横にスクロールで表全体を表示

プラン オプション
ハイライフプラン
  • 子育て応援!チーパスねっと
    契約時にチーパスを掲示すると電気料金を年間で6000円も特別割引になります。特別割引は一般家庭の電力料金のみが対象、一部、対象外の電力プランもあり。
  • 独自燃調費・電源調整費等
    独自燃調費・電源調整費等で電気料金に調整がかかります
フューチャーライフプラン
  • 子育て応援!チーパスねっと
    契約時にチーパスを掲示すると電気料金を年間で6000円も特別割引になります。特別割引は一般家庭の電力料金のみが対象、一部、対象外の電力プランもあり。
  • 独自燃調費・電源調整費等
    独自燃調費・電源調整費等で電気料金に調整がかかります
ストアプラン
  • 独自燃調費・電源調整費等
    独自燃調費・電源調整費等で電気料金に調整がかかります
ナイトライフプラン
  • 子育て応援!チーパスねっと
    契約時にチーパスを掲示すると電気料金を年間で6000円も特別割引になります。特別割引は一般家庭の電力料金のみが対象、一部、対象外の電力プランもあり。
  • 独自燃調費・電源調整費等
    独自燃調費・電源調整費等で電気料金に調整がかかります
ミディアムライフプラン
  • 子育て応援!チーパスねっと
    契約時にチーパスを掲示すると電気料金を年間で6000円も特別割引になります。特別割引は一般家庭の電力料金のみが対象、一部、対象外の電力プランもあり。
  • 独自燃調費・電源調整費等
    独自燃調費・電源調整費等で電気料金に調整がかかります

※各電気料金プラン各々の調査時点での情報となりますので、最新の正確な情報を把握したい方は、各社のHPをご確認ください。

補足

  • 本ページの情報は推計値等も含まれているため、最新の正確な情報を把握したい方は、千葉電力の公式HPをご確認ください。
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基本料金0円でお得
Looopのプランは基本料金が0円となっており、電気を使った分だけ料金が発生することが最大の特徴です。ポイント等の付与がなくとも問題ない方、電気の利用方法で電気代を徹底的に安くしたい方に推奨できます。価格を追求しながらも、環境や日本社会への貢献にも目を向けた大手の新電力会社となり、特に基本料金のコストを削減したい方におススメです。
idemitsuでんき用アイコン
オール電化で最高峰
idemitsuでんきは、出光興産が提供する電気料金プランです。オール電化住宅において最高水準に安価な専用プランがあります。特にオール電化向けという観点では、一人暮らし~大家族まで国内で最高峰の料金構成となっている電気プランの一つと言えます。また、EVユーザーの方も深夜電気で蓄電できるためおススメです。
シン・エナジーでんき用アイコン
マイルが貯まる
シン・エナジーの電気料金プランは、JALのマイレージがどんどんと貯まることが特徴です。電気代をお得にしながら、マイルを貯めたい方にとって非常におススメの電気料金プランとなっています。
四つ葉電力用アイコン
完全固定単価で安心
四つ葉電力の「ほっと5.0安心プラン」は、[基本料金][再エネ賦課金][燃料調整費][容量拠出金][託送費]が0円の、電気を使った分だけ完全固定単価での支払いとなる安定性の高いプランです。原油高等による電気代変動の影響を受けたくない方に推奨できます。
法人(高圧)の方

電力会社の一括見積にて電気代削減のサポートをしております。皆様には電気料金明細をご用意いただくのみの簡単作業となります。複数社の見積りを一覧化、どの程度電気料金を削減できるか比較できます。

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個人・ご家庭の方
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オススメ都市ガスプラン
石油元売りとして国内最大の規模を持つENEOSは、都市ガスプランが特筆すべき水準の価格構成となっています。ただし、東京ガス/京葉ガスエリア限定の部分がネックです。しかしそれらエリアにお住いの方であれば、ENEOS都市ガスに切り替えることで大幅なガス代削減が期待できます。
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