SDGs実現のために私たち1人1人には何ができるのか?

  • 更新日:2022/12/29

所属:跡見学園女子大学

インターン生:T.Aさん

SDGs実現のために私たち1人1人には何ができるのか?の写真

まず初めにSDGsとは、2015年に国連総会で採択された『人類がこの地球で暮らし続けていくために2030年までに達成すべき17の国際目標』のことです。皆さんはこの17の国際目標を言うことができますか?現在世界で取り組まれている活動を取り上げ、私たちがどのようにこの問題と向き合っていくべきかを考えていきます。

17の国際目標とは?

17の国際目標を紹介します。

1. 貧困をなくそう 2. 飢餓をゼロに 3. すべての人に健康と福祉を 4. 質の高い教育をみんなに 5. ジェンダー平等を実現しよう 6. 安全な水とトイレを世界中に 7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに 8. 働きがいも経済成長も 9. 産業と技術革新の基盤を作ろう 10. 人や国の不平等をなくそう 11. 住み続けられるまちづくりを 12. つくる責任つかう責任 13. 気候変動に具体的な対策を 14. 海の豊かさを守ろう 15. 陸の豊かさも守ろう 16. 平和と公正をすべての人に 17. パートナーシップで目標を達成しよう

以上が17の国際目標です。次にそれぞれの国際目標の現状を考えていきます。

世界の現状と取り組み

1~17までの目標の現状を順番に説明していきます。

貧困

貧困とは、1日に約220円未満で生活する人々のことと世界銀行では定義されています。現在、世界の6人に1人が食事代や電気代を含め、1日に約135円未満で生活しています。

日本でも、7人に1人の子供が地域社会の大多数よりも貧しい状態とされる相対的貧困です。この貧困率は1980年代から上昇傾向にあり、OECD加盟国の中で最も低い水準にあります。現在、日本では子供の貧困に対して幼児教育・保育の無償化や生活困窮世帯等への進学費用等の貸付けを実施し、子供の進学率は上昇傾向にあります。

飢餓

現在、飢餓に苦しむ人は約7.7億人存在します。この数字は2019年の6億1800万人から1億人以上が増加し、今後もこの数は増加すると考えられています。飢餓の原因の1つとして自然災害が挙げられます。世界の食糧不足で苦しむ人の多くは自然災害が発生しやすい場所で生活しています。自然災害により、農作物や田畑が被害を受け、食料の安定供給にも打撃を与えます。

また、発展途上国は農業技術が低く、少量の農作物しか取ることができないため、十分な食料が確保できていないという点もあります。現在、飢餓で苦しむ人々に対し、国際社会は食料や栄養を届ける援助を行っています。しかしこの飢餓の問題を解決するためには、発展途上国が援助に頼らずに十分な食べ物を生産できるようになることが必要とされています。

教育・福祉

教育の面では現在、サハラ以南のアフリカ地域、西アジア地域、南アジア地域の6~11歳の子供のうち5人に1人の子供が小学校に通うことができません。2030年までにすべての子供が教育を無料で受け、小学校と中学校を卒業するということを目標に掲げています。

そして福祉は具体的には、すべての国においてたばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化することや、有害化学物質、大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾患の件数を大幅に減少させること等が課題として挙げられます。

ジェンダー

経済・政治・教育・健康の分野で男女の違いを比べたジェンダーギャップ指数によると、日本は2021年の調査で156カ国中120位という非常に低い順位でした。日本が最も向き合わなければならない深刻な問題なのではないでしょうか。その中でも特に経済や政治分野での順位が低く、女性の政治家や会社員が少ないということが日本の現状です。

安全な水やトイレ

日本では、蛇口をひねると安全で飲むことができる水が出てきますが、そうではない国がほとんどを占めています。約22億人が安全な飲み水を使うことができず、また約42億人が安全に管理されたトイレを使うことができません。

エネルギー

世界では、7億5900万人もの人が電力を使うことができません。エネルギーには様々な種類が存在し、その中でも発電時に二酸化炭素、硫黄酸化物などを排出しないため生態系への影響が少なく、放射性廃棄物が発生しないエネルギーのことをクリーンエネルギーと言います。例としては太陽光、地熱、風力、バイオマスなどが挙げられます。

働きがい・経済成長

まず労働の面では、ワーキングプアと呼ばれる仕事についているのにも関わらず生活保護の水準以下しか収入が得られない人が世界に7億人いることや、長時間労働、児童労働など様々な課題があります。そして、経済の面では、国内総生産と呼ばれるその国で1年間に生み出されたモノやサービスの合計金額を毎年開発途上国で少なくとも年7%成長させることを目標に掲げています。

産業・技術革新

道路や水道、電力、インターネットなど生活や産業に必要な社会的な施設や設備、サービスのことをインフラと言います。途上国ではインフラが整っていない国や地域も多く、電気や道路、水道、インターネットの普及などが遅れています。特にインターネットは、先進国の普及率は約90%ですが、発展途上国では約57%、後発開発途上国は約27%であり、情報通信技術より広く利用できるようにし、誰もがインターネットを使えるようにすることが課題とされています。

人や国の不平等

性別や人種、貧富、宗教など様々な不平等があります。年齢、民族、生まれ、宗教、経済状況に関わらず、全ての人が社会的、経済的、政治的に取り残されない世界を目指しています。

まちづくり

災害に強い建物を作ることや、大気の質やごみの処理などに特に注意を払い1人1人が環境に与える影響を減らすことで、持続可能なまちづくりをしています。現在、全154都市が『SDGs未来都市』としてこの取り組みに参加しています。実際に、富山県富山市では高齢化問題を考慮し、『コンパクトシティ』という政策を取りました。『コンパクトシティ』では街の重要な機能を中心部に集め、電車やバスなどの公共交通を充実させることで移動が簡単になり、活気に溢れたまちづくりを実現しています。

つくる責任・つかう責任

具体的には、食品ロスや温室効果ガスの問題が挙げられます。まず、食品ロスに着目していきます。日本だけでも食品ロスは年間約522万tであり、日本の国民全員が毎日お茶碗1杯分に近い量の食べ物を捨てていることになります。そして、温室効果ガスを排出する原因としては廃棄物の焼却が挙げられ、温室効果ガスの排出は地球温暖化にも繋がります。日本の都市ごみ総発生量は2020年の世界ランキングで4位となっており、現在レジ袋の有料化やプラスチック資源の分かりやすく効果的な分別回収・リサイクルなどの対策が取られています。

気候変動

排出された温室効果ガスが地球を覆うと、太陽の熱が閉じ込められ、地球温暖化や気候変動を引き起こします。気候変動により、熱波や大型台風、干ばつ、集中豪雨など世界で様々な自然災害が起こっています。気候変動の影響は人間だけでなく、動物や植物にとっても深刻です。食物連鎖のバランスが崩れることや、地球温暖化で氷が溶け、住む場所がなくなることで絶滅に追い込まれる動物もいます。

海の豊かさ

海の深刻な問題は2つあります。1つ目は、魚などの獲り過ぎで多くの海の資源が減ってしまったことです。そのため日本では、小さな魚・産卵する時期の魚を逃がすことや魚を獲ってよい時期・大きさを決めること、魚が育つ環境を整えるなどの取り組みが行われています。2つ目は、人間が出すごみや排水で海が汚れてしまっていることです。

陸の豊かさ

現在、世界では1年間で約470万ヘクタール以上の森が失われています。その原因は、砂漠化や酸性雨などの気候変動の影響、森の生態系を無視した無計画な森林の伐採などです。また自然が破壊されることにより、現在知られている175万種の野生動物のうち約4万種近くが絶滅のおそれがある野生動物として指定されています。

平和・公正

世界のどこかでは、現在も紛争や戦争などが起こっています。紛争や戦争が起きることで貧困や飢餓に繋がり、そのような状況下で暮らす約2億4600万人の子供たちは十分に学校に通うこともできません。子供を誰1人取り残さないために世界中では様々な支援が行われています。例として、セーブ・ザ・チルドレンが行っている『子どもを誰ひとり取り残さない-Every Last Child』というグローバルキャンペーンが挙げられます。このキャンペーンでは、予防可能な原因で死亡する子供をなくすこと、全ての子供たちが質の高い基礎教育を受け学ぶことができるようにすること、子供に対するあらゆる暴力をなくすことの3つが世界中で達成されることを目指されています。また、この3つを達成するためには公正な資金調達、平等な取り扱い、子供への説明責任が国際社会には求められています。

パートナーシップ

SDGs実現には世界中のあらゆる人たちが協力するパートナーシップを活性化させることが必要とされています。

SDGsに取り組む企業

現在、様々な企業がSDGsに取り組んでいます。例として、ファミリーマートでの2つの取り組みをご紹介します。

1つ目は、CO2削減です。店内や看板の照明のLED化や、太陽光パネルの設置、省エネ型の冷蔵・冷凍ケースの導入を実施し、2021年10月からCO2を排出しない燃料電池小型トラックの実証実験も始めています。

2つ目は、プラスチックの使用量削減です。サラダの容器を全てバイオマスプラスチックなどを使った環境配慮型に変え、スプーンの軽量化により年間約65t、サンドウィッチとおむすびの包装フィルムを薄くすることでそれぞれ年間約90t、約70tの削減に成功しました。このような活動はファミリーマートだけでなく、他の企業でも取り組まれています。

まとめ

このように日本でも、世界中でもSDGs実現に向け、様々な取り組みが行われています。SDGsは1人で解決できる問題ではありませんが、1人1人が現状を理解し、小さなことから始めることでSDGs実現に繋がると考えます。マイバッグを使う、節電・節水をする、食品ロスを減らすなど、些細なことでも継続することで少しずつ状況は変わっていきます。皆さんの意識と行動で地球の未来を変えていきましょう。

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