日本の1年間の食品ロスは 東京ドームの約5杯分(約600万トン)!!

  • 更新日:2022/12/29

所属:多摩大学

インターン生:K.Kさん

日本の1年間の食品ロスは 東京ドームの約5杯分(約600万トン)!!の写真

まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品、これを「食品ロス」と言います。近年、日本だけでなく、世界的にも食品ロスが問題視されています。この記事では、そういった食品ロスが出る原因とそれに対する解決方法を考えていきたいと思います。

近日本の食品ロス(600万トン)のは54%が事業者から。46%が家庭から排出されている。そのため、食品ロスを減らすには、事業者と家庭の両方で取り組む必要があります。

出典:食品ロス削減ガイドブック

“フードサプライズチェーン(food supply chain)とは“

生産者(事業者)から消費者(家庭)まで、食品が届くまでの一連の流れのことです。食品を取り扱うときに、フードサプライチェーンの各段階で食品ロスが発生しています。まずは食品が、私たち消費者のとこまでどのようにして運ばれてくるのか、その過程でどのような食品ロスが発生しているのか、食品ロスが発生してしまう原因を段階に分けて確認してみましょう。

生産(事業者)

農林漁業者は、米、野菜、果物、きのこ、畜産物などを育てたり、魚介類を獲ったりして、農畜水産物として出荷します。出荷の際に、とれすぎや形、色の悪さ(規格外)などの原因により廃棄が発生してしまう。

製造(事業者)

食品製造業者は生産から出荷された農畜水産物を加工、包装して出荷される。需要を上回る製造、パッケージの印字ミスや破損による流通側からの返品などにより廃棄が発生する。

配送(事業者)

卸売業者は生産者や食品製造業者から食品を受け入れ、保存管理し、小売店や飲食店の需要に応じて配送される。売れ残り、パッケージの破損などにより、廃棄されたり、食品製造業者へ返品されたりする。

販売(事業者)

小売業者は卸売業者等から食品を購入し、消費者へ販売する。外食事業者は卸売業者等から食品を購入し、調理して提供する。小売店では、パッケージの破損や売れ残りなどによる返品・廃棄、飲食店では作りすぎや客の食べ残しにより廃棄される。

消費(家庭)

消費者は購入した食品を調理して消費したり、レストランなどで提供されたものを消費したりする。使い忘れや食べ残しなどにより廃棄される。無駄をなくすために、食品として有効活用したり、再生利用したりすることもありますが、残ってしまった食品のほとんどが食品ロスとして廃棄されてしまいます。次に、事業者と家庭のそれぞれの立場に立って食品ロスを減らす対策について考えてみましょう。

事業者の食品ロスに対する対策

事業者の対策としては「規格外品の活用」「完売」などが挙げられます。生産から販売までの過程で形や色などが悪く廃棄されてしまう規格外品を通常の品よりも安価で販売したり、加工等を行い別の商品として提供したりすることで廃棄を防ぐことができると思います。売れ残りを防止するには残ってしまう商品の積極的な割引と商品の売上予測の精度を上げることで売れ残りを防ぐことができるのではないかと考えました。

家庭の食品ロスに対する対策

家庭が食品ロスを減らすためには、「買いすぎ」「作りすぎ」「食べ残し」を減らすべきだと思います。この中でも一番気を付けないといけないことは「買いすぎる」ことです。食品を買いすぎてしまうと結果的に「作りすぎ」「食べ残し」につながってしまいます。そのため、買い物に行く前に冷蔵庫や食糧庫にある食材を適時確認し、同じ食品や無駄な食品の購入を防止ししたり、必要ない食品を買わないように所持金を決めて買い物したりすることが大切だと思います。

政府の対応紹介

政府としては、日本の食品ロスの量を2000年と比べて、2030年に半減することを目標として、食品ロス削減推進法を制定し、取り組みを進めています。

食品ロス削減推進法(食品ロスの削減の推進に関する法律)とは

2019年10月1日に施行された法律です。その内容は、食品ロスの定義や施策による食品ロス削減の推進などの基本的な方針や政策が盛り込まれています。そして、食品ロスの削減に関して国や地方自治体の現状や責務を明らかにしながら、基本的な方針を決めたり、食品ロス削減に関する施策の基本事項を定めたりして、総合的な推進を目的としています。しかし、2012年度から食品ロス量は、ほぼ横ばいのままの状況です。

世界の食品ロス

世界では、1年間に生産される食料(約40億トン)の約3分の1に当たる約13億トンが捨てられています。割合としては中央アジア・南アジアが一番多く、全体の20.7%を占めています。日本のある東アジア・東南アジアは6番目に多く、全体の7.8%を占めています。

出典:食品ロス削減ガイドブック

海外の食品ロスに対する取り組み

アメリカ合衆国

米国では、農務省、環境保護庁、食品医薬品局が共同して、食品ロス削減の重要性を消費者に伝えるため、「Winning on Reducing Food Waste Initiative」を設けており、食品ロス削減の呼びかけをアニメーションにして消費者に発信したり、商品を管理してくれるアプリを提供したりしています。

EU

EUでは、「Farm to Fork Strategy」において「環境への影響の中和又は改善」「気候変動の緩和やその影響への適応」「すべての人が十分、安全、栄養のある、持続可能な食品へのアクセスの確保などにより、持続可能な食料システムへの移行の加速化をめざしています。また、この一環として「食品廃棄防止プログラムの策定」「食品の寄附を始めとする食品の再配分などによる廃棄の抑制」などを求めています。

<オーストラリア>

オーストラリア政府は、2030年までに食品ロスを半減させる目標を掲げています。2017年には、「NATIONAL FOOD WASTE STRATEGY」を発行し、食品ロスの現状や多様な主体による対策のやり方を紹介しています。

途上国の食品ロスの現状

世界にはおよそ77億人の人たちが生活をしていますが、2018年時点で9人に1人である約8億2,100万人が上に苦しんでいます。特に、後進国や途上国と言った貧困で苦しむ国や農業が主となる国で多く見られており、食糧不足によって飢餓に陥っています。

しかし、途上国でも先進国とは別の原因で食品ロスが発生しています。それは、先進国では克服している、流通や保存技術の問題です。例えば、農家や漁師からの生産物を保存する冷蔵や冷凍などの技術や施設がないので、食品が腐敗し、結果として廃棄されてしまいます。その廃棄を防ぐために加工をすればいいという考えもありますが、食品を加工する技術も設備もないのです。

また、交通手段が未発達である場合、食品を売り場に運ぶことができなかったり、輸送中に傷んでしまったりして、食べられなくなり捨てることになってしまうのです。こういった問題を解消するための開発が進み、自然環境を犠牲にしたことで、かえって砂漠化が進んでしまった地域もあります。そのため、先進国は途上国に食料を援助するだけでなく、流通や保存の技術も提供し、世界全体が豊かになり、世界中の人々が笑顔になるよう支援していく必要があります。

飲食店でアルバイトをしている私の考え

私は、飲食店のキッチンでアルバイトをしています。現在のお店に勤めたての頃は食品を廃棄する量に驚きました。閉店時間まで勤務することが多いので、次の日に備えた食材の管理の作業を行います。そこで期限が当日切れのものがあると、アルバイトやパートの人たちは持って帰るわけにもいかないので、廃棄するしかありません。そういった廃棄を無くすため、毎日なんの食品をどのくらい捨てたのかを記録することで、食材の正確な量を発注することができるのではないかと思います。

食材の管理以外で洗い場の作業をしていて、戻ってくるお皿にある食べ残しが多いことに気づきました。私は、食べ物に関して小さい頃から親に厳しく言われていたので、食べ物を残すことなど考えられませんでしたが、実際に飲食店の洗い場で働いて衝撃を受けました。食べ残しをするお客様からすると、お金は払うからいいでしょと言われるかもしれませんが、こういった小さな廃棄が今の環境問題の1つにつながってしまうことを考えてもらいたいです。そのためにも、多く注文しないやあらかじめ量を減らしてもらうよう頼むなどのお客様の協力も重要ではないかと考えます。

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エコモ博士
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