「海洋プラスチックごみ」が及ぼす海洋生物への影響

2021年09月06日

所属:高知工科大学

インターン生:H.Tさん

「海洋プラスチックごみ」が及ぼす海洋生物への影響の写真

地球温暖化などの気候変動の他にも深刻化してきている環境問題の一つに海洋プラスチックごみ汚染があげられます。海洋プラスチックごみ問題は地球規模の課題です。2019年に開催されたG20大阪サミットで海洋プラスチックごみを2050年までに追加的な汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」がG20首脳間で共有されました。本記事では、海洋プラスチックごみ問題が今どのような問題を引き起こしているのか、今のまま海洋プラスチックごみが増加していけば海洋生物がどのように鳴っていくのかについて記述しています。

海洋プラスチックごみ問題について

衣服、自動車、生活用品、ビニール袋などプラスチックは手軽で耐久性があり安価に生産できることから私たちの生活を豊かにしてくれるものが多くあります。しかし、プラスチックの多くは使い捨てで、使用後しっかりと処理されることなく埋立や自然投棄されることもよくあります。自然投棄されたプラスチックの多くは最終的に海に流れ着きます。海に流れ着いたプラスチックは海洋プラスチックごみと言われており、生態系を含めた海洋環境の悪化や海岸機能の低下、景観への悪影響、船舶飛行の妨害、漁業や観光への営業など様々な問題を引き起こしています。これらの海洋プラスチックごみによって引き起こされる問題を海洋プラスチックごみ問題と言います。

プラスチックの生産量や使用料は年々増加しています。それに伴い廃棄量も増加しています。1950年以降のプラスチックの生産量は83億トンを超えており廃棄量は63億トンにもなると言われています。現状のままプラスチックの生産量や廃棄量が増加していくと2050年までに250億トンのプラスチック廃棄物が発生し、120億トン以上のプラスチックが埋立又は自然投棄されると予想されています。下図が予想図になります。

出典:環境省

出典:環境省

このようなプラスチックの製造用とは2018年6月に国際環境計画(UNEP)の報告書によれば2015年における世界のプラスチック生産量を産業別に見比べると、使い捨ての容器包装に使用するプラスチック生産量が最も多いことが分かっており全体の36%にもなります。

拡大する海洋プラスチックごみ問題とその原因

先にも述べたように海洋プラスチックごみ問題の原因の一つにプラスチック生産量と廃棄量の増加があります。年々増加しており、2050年には250億トンが廃棄物として出ると言われています。また、普段の生活で私たちがプラスチックを使いすぎていることも原因になっています。

プラスチックの使用用途は2018年6月に国際環境計画(UNEP)の報告書によれば2015年における世界のプラスチック生産量を産業別に見比べると、使い捨ての容器包装に使用するプラスチック生産量が最も多いことが分かっており全体の36%にもなります。下図が2015年の産業分野別の生産割合になります。

出典:環境省

出典:環境省

グラフから分かるように包装、建物と建築、繊維が廃棄物の割合の約6割を占めています。海洋プラスチックごみ問題が解決しない原因は他にも、一般に使用されているプラスチックが自然界に存在する微生物の動きで最終的にCO₂と水に分解される性質が低いので、人が焼却処分しなければ分解されずに自然環境に残ってしまうことが原因になっています。これは、プラスチックは人が生成した化合物で分解できる微生物が自然環境に存在しないためです。

プラスチックは水や紫外線により細かく砕かれますが、自然環境では分解されないため微細化だけが進行していき、回収が困難になってしまうことがあります。この回収が困難になった微細なプラスチックをマイクロプラスチックと言います。マイクロプラスチックはとても小さく軽いため簡単に流れて世界中に広がっていきます。下の図はマイクロプラスチックの密度分布を表したもので、マイクロプラスチックが世界中に広がっていることが分かります。

出典:環境省

出典:環境省

海洋プラスチックごみの量は膨大で、世界中で毎年約800万トンのプラスチックごみが海洋に流出していると言われています。このまま海洋プラスチックごみが増加していけば2050年には海洋プラスチックごみの重量が魚の重量を超えるとも予想されています。

海洋プラスチックごみの海洋生物への影響

海洋プラスチックごみは先にも述べたように海洋環境の悪化、海岸機能の低下、景観への悪影響、船舶運航の障害、漁業や観光への影響などの問題を起こしています。例えば死んだ海鳥の胃の中から誤って食べたプラスチックが多く見つかったり、魚の胃の中からマイクロプラスチックが発見されています。また、海中に放棄された又は流出してしまった網やカゴなどの漁具が、海洋生物に悪影響を及ぼすこともあります。このことはゴースト・フィッシングと呼ばれており、海洋生物の他に漁業にも悪影響を与えています。

製造の際に化学物質を添加していたり、プラスチックの漂流の際に化学物質が付着することで、マイクロプラスチックに有害物質が含まれていることがあります。この化学物質が食物連鎖に取り組まれることで生態系に及ぼす影響が問題になっています。

出典:環境省

出典:環境省

また新型コロナウイルスも海洋生物に影響を与えています。コロナが直接影響しているのではなく、使用後に捨てられたマスクが影響を与えています。ブラジル北部に生息しているマゼランペンギンの死亡率が使用後に捨てられたマスクによって上がっていることが分かりました。死亡したマゼランペンギンのうち約6割の個体のお腹の中から布マスクやマスクの一部が発見されたと報告されました。

海洋プラスチック問題への対策

2019年6月15日及び16日に長野県軽井沢町で「G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」が行われました。この会合では[1]イノベーションの加速化による環境と成長の好循環[2]資源効率性・海洋プラスチックごみ[3]生態系を基盤とするアプローチを含む適応と強靭なインフラの3点についての話し合いが行われました。議論の内容をまとめたコミュニケ及びその付属文書を20か国・地域の同意により採択しました。

この会合で、海洋プラスチックごみ問題の分野では、日本が主導する形で、新興国・途上国も参加し、各国が自主的な対策を実施して、その取組を継続的に報告・共有する実効性のある新しい枠組みとなる「G20海洋プラスチックごみ対策実施枠組」に合意しました。さらに6月28日及び29日に大阪市でG20サミットが開催されました。

この会合では「G20大阪首脳宣言」が採択されて、20か国が一致し、「環境と成長の好循環」がイノベーションを通じて行うパラダイム・シフトが必要とされているなどが確認されました。海洋プラスチックごみは2050年までに追加的な汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」をG20首脳間で共有して軽井沢で行われた閣僚会合で策定した「G20海洋プラスチックごみ対策実施枠組」を承認するものとなりました。その年の10月に東京で行われたG20資源効率性対話・G20海洋プラスチックごみ対策フォローアップ会合で、G20等各国の取組についての「G20海洋プラスチックごみ対策報告書」とG20資源効率性対話ロードマップが初めて取りまとめられました。大阪ブルー・オーシャン・ビジョンはG20以外の国にも参加を促して2020年3月末時点で59か国がビジョンに賛同しています。

海洋プラスチックごみに関して日本は積極的に取り組まなければなりません。日本はプラスチックの生産量が世界第3位で特に1人当たりの容器包装プラスチックごみの発生量は世界第2位となっています。日本では廃棄されるプラスチックの有効利用率が84%で特に進んでいるとされていますが、全体の57.5%は燃焼の際にエネルギー回収をするものの燃やす「サーマルリサイクル」という処理方法に頼っている状態です。

これは化石燃料を燃やしてCO₂排出しているので地球温暖化への対策まで考えた時に処理方法として有効活用しているとは言えません。また、日本は年間150万トンものプラスチックごみを「資源」という位置づけで中国を中心にアジア諸国に輸出していました。中国はリサイクル処理に伴う環境汚染を理由に2017年から輸入規制を始めたので日本のプラスチックごみの行き場がなかなか見つからないといった問題が起こっています。そのため日本はプラスチックごみを他国に輸出するのではなく自国で対処すべきではないかと考えられています。

プラスチックごみの問題を解決するために必要なことの基本にリデュース、リユース、リサイクルの3Rがあります。3Rを徹底することで意味に流入するプラスチックを減らすことにつながります。プラスチック生産量の多い日本では「リデュース(減らすこと)」が重要になっています。そのため使い捨てプラスチックの使用削減を中心とした取組を推進しています。使用料を削減するための代替品として、バイオマスプラスチックや、自然分解できる生分解性プラスチック、紙などの利用への移行が考えられます。しかし、これらのものが環境に影響がないのか、また紙のように森林の破壊につながる可能性がある資源はその持続的な利用が担保できる状態での代替品への移行が可能なのかを慎重に検討した上で広めていくべきだと思います。

EUは、世界で最もプラスチック容器の規制が進んでいます。2030年までに使い捨てプラスチックの製造と使用を廃止する予定です。その一環で2021年に使い捨てプラスチック製品を使用禁止にし、スーパーや飲食店では発泡スチロールの食器容器やプラスチックの皿などの使い捨てプラスチック容器が使えなくなっています。

リサイクルできないプラスチックの利用を止めようという考えは、今後の海洋プラスチックごみ問題の布石になると考えられています。ヨーロッパでは他にもオキソプラスチックという酸化型生分解性プラスチックが、潜在的にマイクロプラスチックによる環境汚染の原因になる、非常に小さな粒子に分解されるとして、使用規制に向けた動きが進んでいます。海外と日本の共通の対策として、レジ袋の有料化や紙ストローの実用化などがあります。

まとめ

今回の記事では海洋プラスチックごみ問題を取り上げてどのように生き物や私たちの生活に影響を及ぼすのか、またどのように対策していこうと考えられているのかについて記述しました。

地球で生活している限り海と私たちの生活は切っても切れない関係にあります。そのような関係の中で、私たちの勝手で、海洋生物に悪影響を及ぼしたり、景観を悪くしたりするのはとても身勝手なことだと思います。

海洋生物を守るためにも、私たちの生活に悪影響をこれ以上与えないようにするためにも海洋プラスチックごみ問題について考えてみてはいかがでしょうか。普段の生活で使い捨てのプラスチックの使用を減らしたり、ビニール袋の使用を減らすようにしたりして世界中が一丸となって海の平和を守っていきたいです。

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エコモ博士
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