環境問題による生物への被害

2020年10月17日

所属:法政大学

インターン生:Y.Kさん

環境問題による生物への被害の写真

近年、環境問題に関して見聞きする機会が増えていることかと思います。環境問題は人々に影響を与えることはもちろん、他生物にも影響を与えています。人間活動が引き起こす原因となり、結果として自分たちのみに影響がある場合は仕方がないことだと思いますが、無関係の生物たちに命の危険がある状況に陥るほど深刻な事態になっています。

様々な環境問題と影響

環境問題といっても様々なものがあり、各々で原因が異なってくるため影響の与え方も異なってきます。流れとしては、まずその問題についての原因やメカニズムを述べた後に、どのような被害が出ているのかを述べていこうと思います。

地球温暖化における生物への被害

環境問題と聞き思いつくものとしては、やはり地球温暖化かと思われます。地球温暖化とは、まず地球が太陽から可視光線と紫外線としてエネルギーを受けています。次に、吸収したエネルギーが赤外線として放出されますが、その一部が大気に吸収され暖めるエネルギーとして使われます。この赤外線を吸収しやすい成分を温室効果ガスといい、主な成分として二酸化炭素が含まれています。

化石燃料の使用や森林の伐採などによる減少により、大気中の温室効果ガス(二酸化炭素)の濃度の上昇に比例して地球温暖化が進行しているとされます。この地球温暖化はほぼすべての生物に影響を与えると言えます。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次評価報告書によると、仮に地球の気温が1~3℃上昇した場合生物種の20~30%が絶滅の危険があるという予測がされました。しかし、暑さに弱い生物であれば気温の上昇により絶滅する恐れがありますが、必ずしも地球全体の生物多様性が減少するかと言われれば、そうとは限りません。

生物学的にも見解は分かれており、地球全体の生物多様性はむしろ高まるという意見もあるそうです。これは、地球上の生物種数と個体数が大きい地域が赤道近くの熱帯地域であることが理由になります。

熱帯地域に広がる熱帯雨林は、地球全体の陸上面積のわずか7%しか占めないにもかかわらず、陸上生物の40%以上がこの地に生息しているといわれています。温暖化により熱帯地域が拡大すると生物多様性の高い地域も広がると考えられ、温暖化による生物多様性上昇論という仮説が唱えられました。しかし、だからといって温暖化が進行していい理由にはなりませんし、実際にこの数十年間で地球上の生物は地球温暖化などの影響を受け絶滅や絶滅危惧種が増え続けていることは間違いありません。特に海洋生物が危険な状態にあると考えます。

例えば、ホッキョクグマの場合、地球温暖化による気温の上昇で、北極のような寒冷地に生息できなくなります。気温が高ければ氷が融け海氷面積も減り十分な獲物が獲れず衰弱し、個体数が減っています。

また、ウミガメは産卵時に温暖化の影響を受けます。ウミガメは孵化中の温度で性別が決まります。29.5℃を境にし、それより高いとメス、低いとオスとして生まれます。このように砂の温度は重要であり、地球温暖化により砂浜の温度が上昇してしまうとメスが大幅に増加しオスとメスのバランスが崩れてしまいます。その結果繁殖ができなくなる可能性が出てきます。他にも、海面上昇により砂浜が消失することで産卵ができなくなることも考えられます。

そして、サンゴ礁は地球温暖化による海面上昇や海水温の上昇に大きな影響を受けます。これらに加え、赤土の流入や海水の富栄養価などが複合的に作用して、環境ストレスによってサンゴの白化現象が進み、これが長期化することでサンゴは死滅してしまいます。

地球温暖化は、動物だけでなく植物にも影響を与えます。植物は動物のように移動することができないため、温暖化に適用することができないものがほとんどです。毎年種を増やすことで生息域の移動はできますが、森林を構成する樹木の移動速度でも、地球温暖化の速度が速いため、すぐに追いつかれてしまいます。

植物の中には温暖化に上手く適応できる種もいますが、在来種が温暖化に適応できない地域では、外来種のようなより適応能力のある植生に取って代わられる可能性があります。そもそもその土地の生態系を構築していた在来の植物が失われ、外来種に変わってしまえば生物多様性そのものが変化してしまいます。

日本を例に見ると、縦に長く伸びた列島であることから、植物の種類も多様性に富んでいます。その中でもブナ林(落葉広葉樹林)は日本に広く分布する冷温帯の代表的な樹木です。地球の気温が上昇するとブナ林は減少し、アカガシなどの暖温帯林が拡大すると予測されています。気温上昇による融雪時期の早期化などから、植生の衰退や分布の変化などが既に報告されています。

また、高山植物の開花期の早期化や開花期間の短縮が起こることによって、花粉媒介昆虫の活動時期のずれも起こっています。同様に梅や桜などの開花時期、動物の初鳴きの早まりなど生物季節の変動も確認されています。他にも気温の上昇によるマツ枯れの危険性の拡大から、アカマツ人工林やマツタケへの被害が見られます。地球温暖化による野生鳥獣の生息域の変化や拡大のため、採食や樹木の剥皮などによる下層植生の消失、樹木の枯死などをもたらし生態系への影響拡大が懸念されています。

海洋汚染における生物への被害

次に、海洋汚染の原因と影響について述べたいと思います。海洋汚染と聞くと、ビニール袋やペットボトルのようなプラスチックごみといった海洋ごみが主に知られていると思います。プラスチックは軽いためにごみとして風に流されやすいこともあり、海にごみとして流出し漂着するケースがあります。海洋ごみが海岸などに流れ着くことがあり、それらは漂着ごみと呼ばれます。

2014年に日本で計測・推計された漂着ごみの総量は31~58万トンと言われているようです。海洋ごみの影響は広範囲にわたっており、海洋生物の約700種類に影響を与えています。そのうち、ウミガメの52%、海鳥の90%以上、クジラやイルカの56%がプラスチック片を含む海洋ごみを摂取していたとされ、クジラの胃からは80袋以上のビニール袋が発見されるというような事例もあったそうです。

また、初めはそれなりの大きさがあるペットボトルなどのプラスチックごみが、経年劣化により細かくなりマイクロプラスチックになる可能性もあります。このマイクロプラスチックを魚が誤食することによりその海洋生物の健康を害するだけでなく、その誤食した魚を捕食する魚、あるいは人にも危険が及びます。このように、知らず知らずのうちに悪循環の原因を作ってしまう可能性もあるのです。

他にも、海洋汚染には船から流出した油、工業排水や生活排水も原因となります。例を挙げると、最近起きたこととして、2020年8月6日に日本の海運会社の貨物船が座礁したことによりインド洋のモーリシャスで重油が流出した事故があります。このように油が海に流出してしまうと、生態系へ多大な影響を及ぼしてしまいます。

油は付着しやすい性質があるため、魚類のえらや体表に付着すると機能不全を引き起こしてしまいます。また、水鳥の場合は油が体表に付着すると羽毛が空気を蓄えられず、機能を失い遊泳や飛翔が困難になることや、体温の低下を起こし死んでしまうことがあります。さらに、油が付着した羽や体毛を口で整えた際に体内に取り込んでしまうような場合もあります。

あるいは付着した部分の皮膚から直接浸透することや油膜から蒸発した石油成分を蒸気として吸い込んでしまうことで、細胞毒性による内臓の損傷や中枢神経への作用で行動障害や知覚麻痺を起こすこともあり得ます。その結果、直接的に死に至らなかったとしても餌が獲れないことや敵から身を守れずに死んでしまうように、命の危険があります。

海藻類も例外ではなく、光合成の阻害による成長不順という被害を受けます。そして生物だけでなく、珪藻類などの特定のプランクトンが増殖し赤潮の発生に結びつく可能性もあり、間接的な海洋汚染につながることが考えられています。

ここから考えられることは、海洋生物の命だけでなく人々の生活や健康にも影響が出てくることです。食事として魚介類を口にしますが、油を取り込んでしまった魚を食べてしまえば健康被害は免れません。また値段の高騰による経済的な面にも関わってきます。

以上のことから、私たちは海洋汚染、特にできることといえばプラスチックのような海洋ごみを減少させることが自分たちにも海洋生物にもよい方向へ向かっていくのではないかと考えます。現在、レジ袋有料化のような対策が始まっており、成果云々はともかく、問題に対する意識や関心が少しでも高まれば、改善にもつながると考えたいです。

森林破壊における生物への被害

現在、様々な地域で広がる森林が減少し続けています。それは人の手による森林破壊によるものであり、地球上の森林が減ることで生態系に影響を及ぼしています。この世界的な森林破壊は様々な原因によって起こっています。

まずは、森林破壊の原因について述べていこうと思います。原因の一つとしてプランテーションという熱帯地域や亜熱帯地域の農地で、世界的に取引価値の高い単一の作物を大量に栽培する大規模農園や方法の開発など、農地への転用をすることがあります。世界的に人口の増加による食物の需要の増加により、農作物を生産する土地の開発が進んでいます。バイオ燃料の需要増加も相まったことで、森林を伐採してパームオイルのためのプランテーションの開発をすること、またトウモロコシや大豆などの大規模農地への転用を行うことで、森林面積が減少しています。

バイオ燃料だけでなく、木材そのものも燃料として利用されます。材木としての利用も含め、世界中で需要があることから開発途上国では生活のために森林を伐採しますが、管理されておらず森林の回復を上回る速度で過剰に伐採していることにより森林破壊としての影響を与えています。

そして、農地開発は何も伐採だけに留まりません。地域によっては焼畑農業を行うところもあります。焼畑農業では森林を焼き払い、短期間農地として利用した後、自然が持つ回復力で森林に戻す伝統的な農業です。つまり自然環境を見て、森林の回復速度に合わせて農業を行っていきますが、近年は人口の増加などにより、森林の回復よりも早く再び同じ場所を農地として利用することから、土地を劣化させています。

このような非伝統的な焼畑農業が増加していることも森林破壊の原因になっています。また、気候変動による乾燥の増加や異常少雨、落雷による出火、焼畑農業や焚き火、たばこなどの不始末、放火など、様々な理由により大規模な森林の焼失が起こる森林火災も森林破壊の原因として問題視されています。では、上記のような問題がどのように生物に対して影響を及ぼしているのでしょうか。これには直接的な面と間接的な面が存在します。

まず、直接的な面としては、森林が持つ役割の中に生物多様性の保全があります。森林では樹木や草花など、多種多様な植物が生育しています。その植物の花や蜜、実を餌として樹木の幹や地中を住処として生息している動物が豊富にいます。動植物は森林の中で、密接かつ複雑な関係を築いており、お互いに支え合い、あるいは食物連鎖の中で息づいています。その生物多様性が形成されている森林を伐採や火災、疎林化や断片化など様々な理由で破壊してしまえば、環境は変化してそこを住処とする生物にも大きな影響を与えます。

生態系を維持できなくなるため、動物や昆虫は住む場所を変えなければならず、動けない植物は枯れるしかありません。花粉や種を飛ばすことで子孫を残すことができれば、他の場所で種をつなぐこともできますが、それが叶わなければ個体数を減らすこととなります。これは動物も同じであり、それまで森林で形成されていた生物多様性が失われ、代替の適する環境を見つけられないと、個体数が減り、絶滅危惧種となるものや絶滅してしまう危険性もあります。

生態系にとって森林は貴重な環境です。森林が破壊された場合、植林などによって増やせばいいという考え方もあります。しかし、そこに生息する樹木でも生態系は変化するため、自然林か人工林かでも形成される生態系は異なるという調査があります。つまり、わずかな森林構造の変化でも、多様な生物に少なからず影響を与えることから、森林破壊による環境の大きな変化は生態系に多大な影響を与えることが分かります。

次に間接的な面として、地球温暖化と気候変動によるものがあります。ご存知とは思いますが、植物は二酸化炭素を吸収し、蓄積しています。その二酸化炭素を利用して光合成を行い、養分を作り出します。光合成後は不要となった酸素を排出し、植物以外の多くの生物が、その酸素を吸収して生きています。

よって、森林破壊により森林が減少すると、排出された二酸化炭素は減少しなくなるということになります。近年、人類による二酸化炭素の排出量が増加している状況にありますが、さらに人間活動により森林が減少しているともなれば初めに述べた地球温暖化が深刻になることは目に見えています。少し話が逸れて地球温暖化と気候変動の話になってしまいますが、気温の上昇により植物の成長を阻害させることや熱に弱い生物を死なせてしまう可能性、台風などの自然災害を引き起こし住処が無くなるというような被害が出ます。このように他の環境問題を促してしまいさらに被害が大きくなってしまうような状況下にあります。

まとめ

環境問題はもはや根本的な部分から解決していくことは難しいと思われます。しかし、何もせず放置してしまえば、生物が絶滅していってしまうような手遅れといえる事態に陥ってしまうはずです。

自動車や工場の排気ガス、自然災害といった今すぐに個人としてはどうしようもないことは仕方がありませんが、電力の消費を抑えることや最近で言えばレジ袋有料化といった、ほんの少しでもゴミを減らすような一人一人の環境に対する関心を高めていくことが今後の改善につながるのではないかと考えます。

今回、生物への被害として動植物に焦点を当ててきましたが、生物として人に対しての被害も当然あるため、見て見ぬふりをしていると自分たちにもその分跳ね返ってくるので、傍観者ではなく当事者としての意識を少しでも持っていただければと思います。

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エコモ博士
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