リサイクルと環境

2020年09月01日

所属:専修大学

インターン生:T.Kさん

リサイクルと環境の写真

リサイクルとは、排出された廃棄物から資源またはエネルギーを再度回収して利用することのことを言います。「再生利用」「資源再生」「再生資源化」などと訳されます。では、この分別によるリサイクルが環境にもたらす影響とはどのようなものでしょうか。

廃棄物等の再生利用は、資源・エネルギー問題の深刻化に対応するための長期的な資源確保のための手段という観点と、本来処理されるべき廃棄物量の減少(減量化)という2つの観点を持ちます。日本ではゴミ箱がゴミの種類によって分別されており、ペットボトルやペットボトルキャップが分別されているのをよく見かけると思います。リサイクルでは主にペットボトルや紙パック、発泡スチロールやガラス瓶などが対象となっており、リサイクルされたものは別のものに再利用されます。

リサイクルの主な目的

リサイクルの主な目的は、温暖化対策ではなく、ゴミを減らすことで資源の節約に繋げていくということです。紙やペットボトルを適切にリサイクルすれば、ゴミとして燃やすよりも温室効果ガスの排出を減らすことが出来ます。使う量が同じならばリサイクルすることで温暖化対策になりますが、リサイクルをすれば安心と考えて、大量に使ったのでは温暖化対策にはなりません。リサイクルのためのゴミの分別をきっかけに使い捨て型の消費を見直し、資源・エネルギーの無駄遣いを減らしていくことがより大切です。

温暖化はとても重要な問題ですが解決すべき環境問題は他にもあります。増え続けてきたゴミを環境に悪影響を与えないように処理することもその一つです。リサイクルは、処理すべきゴミを減らし、資源を節約することを主な目的に進められてきました。

温暖化もゴミ問題も、紙やペットボトルを大量に使って捨て、物質的に豊かな生活を営むという現在の生産・消費のあり方と密接に関係しています。そうした今の生活自信を見直していくことが、ゴミ問題や温暖化問題の根本的対策として大事ですが、ペットボトルを捨てずにリサイクルすることで、温室効果ガスの排出量はどう変わるのでしょうか。

リサイクルの効果

リサイクルすることで減らせるのは、リサイクルせずに燃やしたり埋め立てたりした場合にゴミ処理のために排出される温室効果ガスとリサイクル製品が作られなかった場合に同等の製品を作るために必要となる燃料消費や資源消費に伴う温室効果ガスの排出です。一方、リサイクルすることで返って増加するのは、分別して収集・回収するための燃料消費に伴う温室効果ガスの排出です。これらの差をリサイクルの効果とするのがこの分野の研究における一般的な考え方になっています。

リサイクルとCO2排出量の関係

リサイクルにはお金がかかり、返ってエネルギーの無駄という意見も聞かれることがあります。ペットボトルのリサイクルの際、特に資源として分別収集することのコストが高いのですが、これは主に分別収集や自治体の中間処理施設での遺物の除去などの人件費であり、収集車の燃料代はコストの数%に過ぎず、エネルギー消費や二酸化炭素排出量が大きいということではないです。

ペットボトルは主にカーペットやワイシャツ、制服などの繊維製品の材料などに再生されています。リサイクルされなければ焼却されると考えた場合、こうした再生品にリサイクルすることによるCO2の削減効果はペットボトル1kgあたり2kgと推定されています。仮に現在消費されている年間50万トンのペットボトルが全部リサイクルされた場合、CO2削減効果は100万トン程度、日本の全CO2排出量に対して、0.1弱に相当します。

ペットボトルは、ゴミの量としては大きな割合を占めていますが、そのリサイクルだけでCO2が大量に減るわけではありません。また、ペットボトルを一度化学的に分解すると、再びペットボトルにリサイクルすることが出来ますが、この場合には回収された資源ゴミから再生紙や再生繊維原料を生産する工程でのエネルギー消費が繊維製品へのリサイクルよりも大きいため、CO2の削減効果は小さくなります。

なお、リサイクルにおける資源の採取・輸送の段階でゴミとして焼却処理し、発電してエネルギーを回収する方法もありますが、ペットボトルの発熱量は他のプラスチックの半分程度しかなく、ゴミ発電の効率の低さも考慮すれば、リサイクルの効果に勝るレベルにはなりません。さらに、分別せずに燃やすことは、大量にものを使い捨てることを助長するのではないかという意見もあります。

日本で欠かせない存在であるプラスチック

また、ペットボトルのようなプラスチックはもはや日常生活に欠かせないものになっています。自分の身の回りを見渡してもプラスチック製のもので溢れています。では日本ってどれくらいゴミが捨てられているかが疑問になりますが、日本人一人で一日1kgのゴミを排出していると言われています。日本はゴミの焼却量が世界一という結果があり、ゴミの排出も世界のランキングで上位に入っていることが多いです。

日本人は元々綺麗好きな傾向にあるため他国と比べても消費が早く何かにつけて過剰包装であることが要因に考えられます。商品の包装には、ビニール袋やペットボトル、発泡トレーなどのプラスチックが使われているものが多く、プラスチックの生産数と廃棄数が多いのも事実です。しかし、最近はリサイクルの意識も高くなってきてプラスチックの有効リサイクル率も上がって来ています。

リサイクル率が上がっているからといっても日本のゴミの排出量が多いため、結局はプラスチックが捨てられていることになります。プラスチックゴミの中でもう包装に使用されたものが6割以上となり、果たしてこのままではいいのかという疑問が生まれます。そこでデポジットという便利なサービスがあります。

デポジットとは

デポジットとは、「保証金」と訳され、容器やサービスを利用する際に必要なカードなどを貸借する際に支払う「預かり金」のことであり、使い捨て防止の観点から導入され、一般に発行元に返却するとその支払った額が払い戻され、破損・紛失した場合には戻ってこない場合が多いです。使用済み製品や容器の回収率が上がりリサイクルや適正処理が進む、ゴミの散乱を防ぐことが出来ます。つまり、デポジット代が商品代にプラスで追加されていることになります。日本ではペットボトル飲料も含め食品の容器はほとんどが商品代に組み込まれているので簡単に捨ててしまうのかもしれません。

ドイツのデポジット事情

デポジットが普及している国として例を挙げると、ドイツがよく普及しています。ドイツといえば工業が盛んで風力発電なども有名であり、リサイクルにも前向きな環境対策を積極的に行っている国というイメージがあります。国内では、リサイクルや環境に対する精度がたくさんあって中でも食品の容器に対するデポジットは、1989年から政府ぐるみで取り組みがされています。ドイツでは再利用可能な容器であるリターナル容器が推奨されており、ペットボトルでも回収して30回以上使用されると言われています。飲料の容器の回収率は90%を超えており、ドイツ国内ではデポジットの機械がスーパーに設置されていることが多く、飲み物を購入した際などはほとんどの人がデポジットを利用します。

ドイツのペットボトルの回収方法とデポジットの返金方法はとても簡単です。まず、デポジットマークの付いた容器は捨てずに取っておき、近くのスーパーにある回収箱にマークをキャンして容器を入れるとレシートが発行されるのでレジに持っていくと返金されます。容器の自動回収ボックスがないお店でも店員さんに見せればデポジット代を返金してもらうことが出来てとても便利です。日本ではペットボトル回収機というペットボトルを何本かまとめて回収機に入れるとポイントとして還元されるというサービスが存在しますが、海外で言うデポジットという制度はまだ普及していません。

デポジットが普及しているドイツの街にはペットボトルがほとんど落ちておらず、国の環境に対する意向と国民の環境に対する意識が一致しているように思えます。しかし、お小遣い稼ぎのためにゴミ箱を漁る人もいるため、一部の地域や空港などでは清掃スタッフ以外はゴミ箱を漁ってはいけないなどのルールがあるそうです。

スウェーデンのデポジット事情

もう一つの例としてスウェーデンといえば、自然が多くてナチュラルなイメージがあります。スウェーデンもドイツと同様に環境先進国として有名です。スウェーデンの場合、リターナル容器やデポジットの導入は古く、アルミ缶は1982年に75以上のリサイクルができなければ使用禁止にするという厳しい政策も設けられました。アルミ缶の回収率に関しては世界一位を誇ります。ペットボトルに関しては1991年から一回きりの使用禁止であるワンウェイが禁止されています。また、子供に対して環境問題に関する教育はとても熱心で、幼稚園から高校まで行われるキャンプやアウトドアなどを通して教育されます。

デポジットが日本でも普及していけば

ドイツやスウェーデンの他にもデポジットに取り組んでいる国は、ゴミの散乱問題解決のために導入したアメリカや同様に1992年に導入した台湾などを含め、20か国以上あります。普通に生活している中でペットボトルをよく普通のゴミ箱に捨ててしまうところをデポジットがあれば捨てる時に躊躇するし、回収の際に少しだけお金が帰ってくることでリサイクルにやりがいを感じるように思えます。

ドイツのようにペットボトルを30回以上再利用するのは無理かもしれませんが、日本でもデポジットの取り組みがさらに普及すれば街中でゴミのポイ捨てをする人もいなくなり、一箇所にペットボトルや瓶が集まるため、リサイクルへの循環もスムーズに行われるようになると思います。

紙のリサイクル

では、紙のリサイクルについてはどうでしょうか、ペットボトルも紙も炭素を含んでいますが、ペットボトル中の炭素は原料の石油に含まれていたものであるのに対し、紙に含まれる炭素は木材に含まれていたものです。石油から作られた燃料やペットボトルを燃やすことで発生するCO2は大気中の温室効果ガスの増加に寄与しますが、紙やその原料を燃やすことで発生するCO2が温暖化に寄与するかどうかは原料となる木材がどのような条件で生育したかにまで遡って考える必要があります。

リサイクルは本当に環境に良いのか

リサイクルすることで木材伐採されずに済むということがよく言われますが、伐採や植林のサイクルが適切に行われるならば伐採すること自身が問題とは言えません。紙の原料としての木材需要を賄うために森林が伐採され、そのために森林の蓄積が減少していれば待機中の温室効果ガスの増加に繋がります。

木材から新しく紙を生産する中で、木材から紙の原料となる繊維を取り出した後に残る成分を燃料として利用できるのに対して、古紙のリサイクルでは主に化石燃料が使われています。現在の算定方法では植物由来の炭素は燃焼させた段階では排出にカウントされないため、リサイクルの方が返って日本からのCO2排出が増えるという状況が起こりうるのです。

ところで、日本の紙の原料の大半は海外から輸入されています。植物由来のCO2も木材の消費国で実際に大気中に排出された時にカウントする算定方法が取られた場合には紙のリサイクルの温暖化対策として効果はより大きく評価されることになります。紙のリサイクルが温暖化対策になるかどうかはペットボトルの場合よりもかなり複雑です。

リサイクルショップ

日本ではリサイクルショップというペットボトルや紙などのゴミを分別することでリサイクルの循環に繋げていく流れだけでなく、家具や生活用品のリサイクルの流れがあります。皆さんが住んでいる街にもあるかもしれませんが、日本にはリサイクルショップという店があり、家具や生活用品、スポーツ用品や楽器などのもう使わなくなったものを売ることで他に必要としている人に販売するということを目的とした店のことです。リサイクルショップの商品は元の商品から別の商品を生み出すリイサイクルではなく、原型のまま再利用するものです。

リサイクル活動

リサイクルショップだけでなく、行政の自治体や市の活動によってリサイクルを推進する活動があります。リサイクルの活動では、市民や人々が捨てづらいけど捨てたいと思ったものや自分では使わないけど捨てるのはもったいないと思ったものを他の人に使ってもらいたいという人の意見によって集めたものを販売するという活動です。こういった活動によって街中での不法投棄が減り、再利用も行われることでゴミが減って環境にも良い影響が生まれると思います。

ゴミを減らす意識の大切さ

リサイクルショップやこういったキャンペーンでの商品の購入は新品で購入するより包装によるゴミの増加もなく積み重なっていくことで新しく製造するものも減るので世の中のゴミが減ることに繋がると思います。なので、皆さんには新しい商品を購入する前にまだ自分が使えるものではないか、何か他に代用することで購入しなくても良いものではないか、リサイクルショップで購入した方が良いものではないかということを考えてゴミを減らして環境に良い選択を心がけていただきたいと思います。

正しいリサイクルの考え方

日常生活の中でよく間違われがちなことは、ゴミを分別することがリサイクルと考えられていることですがこの考え方は適切ではありません。分別したものがきちんと再生されて使われ、その分新たな資源が節約されてこそリサイクルの循環に繋がるのです。分別には協力するがリサイクル製品は使いたくない、分別さえすれば紙やペットボトルをどんどん使っても構わないと考えられているならばリサイクルは温暖化対策にはなりません。

さらに、リサイクル志向が強くなって分別が積極的にされている現在でも正しく分別されていなかったり、ペットボトルの分別はされているが中に違うものが含まれたまま捨てられていたりするという誤った分別がされているということがあります。こういったリサイクルの循環の過程において滞りあるケースも改善されなければいけません。そのために極力ゴミを減らす意識を持ちながらもゴミの分別を正しく行うことがリサイクルの第一歩になると思います。

リサイクルは社会全体の資源やエネルギーの無駄遣いを見直し、消費者が環境問題に取り組む重要なきっかけです。リサイクルが終着点なのではなく、リサイクルへの参加を通じてライフスタイルの見直しや省エネ行動につながれば、その副次的な効果こそが温暖化対策として重要となってくると思います。

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エコモ博士
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