企業が抱える環境問題

2020年08月19日

所属:専修大学

インターン生:M.Mさん

企業が抱える環境問題の写真

近年、地球温暖化を筆頭に、人間が環境にどう対応してくかについて問われる機会が多くなっています。最近ではビニール袋の有料化が始まり、コンビニなどでは有料でビニール袋を配布している光景を見ることも多いと思われます。こうした時に家庭での環境問題への取り組みはクローズアップされますが、環境問題に対して取り組んでいる企業も少なくありません。

私たちの身の回りで行われていること

例えば環境に配慮した製品の証明として、エコマークやそれらの商品を購入するごとに貯まるエコポイントなどを取り入れています。また、着なくなった服を買い取り販売したり、それらを活用してタオルやバッグの素材などにリサイクルをすることで利益を上げている企業もあります。

また、環境に配慮したものを作る動きが活発化しており、特に自動車では、ガソリンを使わずに水素や電気で走る車が開発され、私たちが自家用車として乗る時代がすぐそこまで来ています。しかし、それらは私たちの購入を促す戦略であり、企業内部で環境を守るためにどのような活動が行われているのかについて触れられる機会はあまり多くはありません。

企業は環境に配慮するのが苦手

そこで今回は、企業が製品を製造する際に行っている環境に配慮した活動について取り上げたいと思うのですが、まずその前に、企業にとって環境に配慮することは企業活動に多少の弊害になっていることが多いです。例えば、今までプラスチックの包装だったお菓子を環境のために紙包装に切り替えるということは、包装用の機械や包装する素材も選び直す必要があります。

しかもただ選ぶのではなく、ある程度の耐久性に優れていたり、素材が切り替わったことで商品の価格に影響が出ないようにしなければいけません。これには膨大な時間と莫大なコストがかかってしまい、企業にとってはあまり積極的に取り組まない事項です。

昔は、企業にとっては購入してもらうことが目的であり、その先までも配慮する必要はないと思われていました。作った分だけ売れる大量生産の時代から需要を考えた商品開発にシフトチェンジし、私たちのニーズを含めた商品を求められるようになりました。しかし、環境に配慮していないからといって罰されるわけでもないので、企業からしてみれば余計な手間であることに変わりはありません。

材料にかかるコストを管理する

商品の製造現場において需要に沿いながらしっかり利益が取れるものを製造することが重要なことです。しかし、どんなに良いものを作ってもコストを度外視することはできず、それは環境に良い製品を作ろうとしたら尚更考えずにはいられない事項です。そこで、国内で2000年に始まった会計方法「マテリアルフローコスト会計」が必要になります。

これは材料(マテリアル)の流れとその加工にかかったエネルギーを重視していて、どれだけの製品と廃棄物(マテリアルロス)が発生したかを計算するものです。現場は一般的に主材料の廃棄コストは把握していますが、補助材料のコストに関しては意識していないことが多いです。これらが明らかになることで、廃棄物を減らすためには材料のロスを減らすことを考えなければならなくなります。簡単に言えば、製造管理をしながら、地球環境にも配慮することができる会計方法ということです。また、この方法は2008年には約200社以上が適用していて、それぞれの会社がやりやすいように改良を重ねている方法でもあります。

デメリット

この方法を使えば製造過程におけるマテリアルロスを見つけ出し、それを取り除くための改善策を立てることが可能ですが、欠点もあります。マテリアルロスを完璧に見つけるためには主材料だけでなく補助材料にも目を向けてデータを収集しなければならず、その膨大な数の多さに手間と時間をかけてしまい、現場が多忙化してしまいます。その活動が無駄なコストを生んでしまっては本末転倒なので、現場側はあまり積極的にこの方法を取り入れようとはしませんでした。そのため分析対象の材料を減らし、あくまで製造の改善活動を促すきっかけになりました。

メリット

材料コストを削減するだけでなく、他にも様々なメリットがあります。例えば、2005年にサンデン赤城事務所でマテリアルフローコスト会計を導入した所、マテリアルロスが全体の24%を占めていて、その主な原因がエネルギーコストや労務費であることがわかったそうです。

同社は当初、材料の加工工程でコストが発生してしまっていたと考えられていましたが、マテリアルフローコストという方法を取り入れたことで新たな視点から現場をみることができるようになりました。そして2006年には製造コストの2%削減を実現させることができました。また他社では、材料を保管する部署と加工する部署、それぞれが思い通りに作業をするのではなく、他部署との連携を意識してロスを減らすという動きも起きました。

また、今までの環境保全活動は業務改善活動とは切り離されて取り組まれており、積極性に欠けている部分がありました。しかし、マテリアルフローコストを導入すると、環境活動と製造コストの削減が両立できるため、前向きに導入することが多くなりました。データ収集に時間がかかってしまう分、コスト削減をしながら生産性を高めることができる点が評価される方法として、マテリアルフローコスト会計は重宝されています。

PDCAサイクル

ここまでは、現場が環境と経営にうまく適合する製造活動を考え、行う過程です。次に必要なものは、このマテリアルフローコストが本当に機能しているかを評価(check)することです。そこで登場するのが、ライフサイクルアセスメントという、個別の商品の製造から再利用までの各段階における環境負荷を定量的に明らかにして、その解決策を直接的な利害関係者らと議論して検討する方法です。また、代替製品や新商品の環境負荷を既存の製品と比較し、より環境負荷の少ない製品・サービスの切り替えを行う意思決定のツールでもあるので、重要な役割を担っています。

話が少し脱線しますが、企業というのは投資されて開業し、経営することができます。そのため、投資家などの利害関係者に「この会社は儲かる」と思われなければいけません。いくら需要に沿いながら環境に配慮した商品を製造することができたとしても、それが売れなければ企業活動に支障が出始めます。そうならないために、定期的に評価と改善をして製造活動に取り組むという繰り返しをすることで、企業は私たちに寄り添いながら企業活動をより良いものにしていけるのではないでしょうか。

厳しい現実

ここまでは環境問題に対して積極的に取り組んでいる企業について述べてきましたが、現実はもっと複雑です。2007年の日経新聞の記事によれば、企業が過去または現在進行中の汚染物資の製造・使用などによって、将来的に浄化が必要となる「環境債務」という概念が会計基準に導入されたために、企業の環境に対する負荷が重くなってしまったそうです。

固定資産は所有する企業が永遠に変わらないわけではないので、解体・売却・放棄などをする際に汚染物質を浄化する必要があります。そして、これまでは処分が必要になった時に初めて財務諸表に計上されていました。しかし、会計基準が変わったことでこれらの「潜在的浄化費用」を推計し、貸借対照表に計上させる環境債務の会計処理を行う必要が出てきました。

つまり、財務諸表の正確性に問題を出してしまい、それを見た利害関係者が正確な判断を下しにくくなるという懸念が生じてしまいます。そして先程述べた、「環境負荷を明らかにして利害関係者と検討を行う」ことに支障をきたし、本来の企業活動に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

第三者である私たちからすると環境問題に直接的な影響が無いように見えますが、これは企業に将来的な負担を与えていることは事実であり、あまり環境活動に積極的になれない一因にもなっています。

まとめ

私たちが普段の生活の中で環境に配慮した生活を心がけているように、企業もまた環境を考えた企業活動を行っています。そして、家庭内でゴミの削減をすることと同じように、製造現場で廃棄物の量を減らすなど、若干似ている部分もあります。しかし、企業の場合は影響を与える範囲が投資家から銀行、取引先などの利害関係者から消費者までととても広く、未知数であり、実行に移す前に様々な予測を立てる必要があります。

しかしこれから先の社会では、企業が消費者の需要を踏まえた製造を心がけていくように、それは当たり前の要素になっていくでしょう。これからの企業は今までより沢山の需要を踏まえた上で利益を追求しなければなりません。

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エコモ博士
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