「ファストファッション」その言葉がもつ本当の意味とは

2019年09月06日

所属:跡見学園女子大学

インターン生:M.Kさん

「ファストファッション」その言葉がもつ本当の意味とはの写真

その時の流行をいち早く私たち消費者に届けられ、お手ごろな価格でおしゃれを楽しむことができる「ファストファッション」。安価な洋服一枚にどれだけの犠牲が支払われているのか知っていますか。安くて可愛いお洋服は一体、どのような人々によって作られているのでしょうか。これは私たち消費者が向き合わなければならない事実です。

「ファストファッション」。その時の流行をいち早く私たち消費者に届けられ、お手ごろな価格でおしゃれを楽しむことができます。「早くて安い」ファーストフードになぞられて、2000年代半ばからそう呼ばれるようになった言葉です。

「ファストファッション」の代表的なブランドとしてあげられるのは、ユニクロ・H&M・ZARA・FOREVER21など。私たちのほとんどがこれらのブランドで洋服を買ったことがあるのではないでしょうか。

「ファストファッション」とは、私たちのようなあまりお金のない学生や、流行に敏感でおしゃれ好きな人にとっては欠かせないものです。では、そんな私たちに安価で入ってくるお洋服はどんな国の人々が作っているのでしょうか。

答えは発展途上国の人々です。たくさんの人々が裁縫工場で生計を立てていると言われています。そんな発展途上国が抱える深刻な問題の一つに「過酷な環境・長時間労働、低賃金、児童労働」があります。

過酷な労働環境・長時間労働

私は「TREU COST~ファストファッション 真の代償~」というファストファッションビジネスのドキュメンタリー映画で、まずその過酷な労働環境が目に留まりました。

ある工場では厳しい暑さの中、一日平均11時間、働き通しで、休みは一か月に1、2日だけで、またバングラディッシュでは、休日もなく、朝早くから夜11時まで働かされている例もありました。

問題は長時間労働だけではなく、化学薬品の管理がぞんざいなため、皮膚が荒れたり頭痛や体調不良が起きたりするなど、健康被害も多く報告されています。それだけではなく、工場では女性や子どもたちも長時間働かされています。妊婦は出産直前に休暇を願い出ても認められず、深夜残業を強制されたという例もあります。

低賃金

そして、このような過酷な環境で働いているにもかかわらず、賃金はその国の平均もしくは平均以下がほとんどです。工場のほとんどが出来高制のため、一日何時間もの時間外労働をしないと、その国の平均年収に届かないので、休日出勤や残業が日常化しています。

低賃金でも耐え続ける理由

そんなに大変なら転職すればいいじゃないか。という言葉もありますが、雇用が十分に確保されていない途上国では、一度職を失うと新たに職を得るのは難しいため、辞める人はいないと言います。

映画では、貧しい農村部から出稼ぎに来た人たちが多く、職を失えば家族まで路頭に迷うことになります。欠勤すればたちまち解雇されてしまうため、どんなに体調が悪くても無理をして働く人が大勢います。

洋服が安い真の理由

洋服につけられた安い値段の理由、少しおわかりいただけましたでしょうか。私たちが安く買うことができる服は、その原価を抑えることでしか安い値段をつけることができません。ここで抑えられている原価は、過酷な環境で働いている発展途上国の人々の人件費だったのです。

悲しい現実

2013年4月24日、バングラデシュでビル崩壊事故が起きました。崩壊したビルは「ラナプラザ」といい、主に欧米資本の大手企業の裁縫工場が入っていた八階建てビルです。

1130名を超える人が犠牲になり、負傷者は2500人以上にのぼりました。もともと五階建てだったビルを違法に八階にまで建て増しされ、倒壊の危険性も指摘されていました。

事故前日にはビルに大きな亀裂が見つかり、使用をやめるよう警告もされていましたが、経営陣はそれを受け入れず、多くの女性たちが強制的に出社させられ、よって犠牲となってしまったのです。

それだけではありません。労働者たちは労働環境の改善などを求めても理不尽な暴力を振るわれます。その例としてカンボジアでは、裁縫工場労働者のデモ隊が発砲され、死者が出る事件も発生しています。要求したのは生きるために必要な最低賃金の引き上げでした。

ラナプラザの事件では、満足に賠償金は支払われなかったと言います。企業が下請工場に委託し、そこもさらに下請に委託していたため、ほとんどの企業は、実態を把握することさえできなかったそうです。

また原因は下請業者にあるとして、責任回避に走る企業も少なくありませんでした。その結果、十分な賠償や補償がなされているとは言えず、後遺症と生活苦に悩まされている女性がたくさんいます。

環境破壊と人体被害

「過酷な労働環境」問題はそれだけではありません。洋服は製造している労働者だけでなく、環境にも大きな影響を与えています。そこで質問です。「洋服は何を原料にして作られているのか知っていますか?」答えは「綿」です。衣料品の材料である綿の生産にはさまざまな問題があります。

綿産業による被害

服の素材として約3割を占める綿は世界の農地の3%を占めていますが、このわずかな土地で全殺虫剤の16%、全除草剤の7%が使われています。国によって農薬の使用量は異なりますが、途上国では必要以上に農薬が散布されることがあり、綿花農家の多くがこうした農薬の影響で吐き気やガンなどの健康被害に悩まされています。

また収穫後も、綿花の加工や、染色の際に使われる科学物質が川や海を汚染し、地域の人々の飲み水を奪っていて、淡水の汚染の20%は織物加工と染色によるという調査もあります。

衣服のゴミ問題

このゴミの山は、日本を含めた世界中で捨てられた洋服のゴミでできた山です。洋服だけでこれだけ環境を汚していることを想像できたでしょうか。 ファストファッションの象徴である大量生産は、生産した分大量消費につながり、最終的には大量廃棄になっています。

日本では毎年33億着もの服が捨てられ、2009年の中小基盤整備機構の資料によると、衣料品の2009年の供給量と排出量は、

  • 国内供給量:111万トン(約39億着)
  • 総排出量:94万トン(約33億着)

となっています。この数値からわかるように、作られた衣服のほとんどが捨てられています。このゴミを処理する場合、すべて衣服を燃やしますが、燃やした分だけダイオキシンなどの有毒ガスが出ます。なぜなら衣服のほとんどがポリエステルなどのプラスチックでできているからです。この有毒ガスが地球温暖化の原因の一つとも言われ、ファッション業界が排出するCo2の量は石油産業に次いで第2位にもなっています。

国際的な取り組み

私たちが身に着けている物が世界のどこかで誰かを傷つけ、また環境汚染に加担しているなんて誰が想像できるのでしょうか。しかしながら、近年ファッション業界では、上記に述べた事故をきっかけに、ファッション業界のあり方を見つめ直そうと、さまざまな取り組みがなされています。

エシカルファッションとフェアトレード

その時注目を集めたのが、「エシカルファッション」です。エシカルファッションとは、そもそも「ethical(エシカル)」とは「倫理的な、道徳的な」という意味です。直訳すると「倫理的なファッション」ということになります。

具体的に言ってみれば、環境に負担をかけない素材と生産方法、適切な労働条件で作られているファッションのことです。似たような印象を持つ「エコファッション」や「グリーンファッション」との違いは、環境問題にとどまらず、生産者の貧困問題や地域固有の技術の保全といった、より広い部分に目を向けているところです。

エシカルファッションの特徴

エシカルファッションにはいくつかの特徴があります。環境に配慮するという面では、「農薬を多量に使用する効率重視の栽培ほうほうではなく、有機栽培で素材を生産している」「環境負荷の低い天然素材やリサイクル製品などの化学繊維を使用している」「在庫商品などを回収し、再生利用に取り組んでいる」などがあげられます。

また「認証を受けたフェアトレードを行い、生産者の賃金や適切な労働環境を確保している」「地域産業や産地の活性化を目指し、伝統的な技術の伝承と向上を目指している」など、生産者やその労働環境に配慮している面などが特徴としてあげられます。

オーガニックコットン

エシカルファッションの大きな特徴の一つにオーガニックコットンの使用があげられます。オーガニックコットンは、人と環境にやさしいという利点があります。なぜオーガニックコットンが人と環境にやさしいのか、解説します。オーガニックコットンは主に三つの点について守られていることが条件です。

  • 認証機関に認められた農地で、栽培に使われる農薬・肥料の厳格な基準を守って育てられた綿花こと。
  • 全製造工程を通じて、化学薬品の使用による健康や、環境的負荷を最小限に抑えていること。
  • 労働の安全や児童労働など社会的規範を守って製造されていること。

これらが守られているということを第三者認証機関の承認を受けて、初めてオーガニックコットン」と表示して販売できるのです。環境問題と人的被害にもあげたとおり、綿花の栽培は環境破壊だけでなく、人的被害も大きいです。オーガニックコットンはそんな問題に配慮されて作っているということになります。そのため、価格自体は高くなってしまいますが、安価すぎる製品が生産される背景を考えれば、対等な対価であると納得できるのではないでしょうか。

フェアトレードとは

エシカルファッションにはもう一つ重要なことがあります。それは「フェア―トレード」です。生産者や労働者の生活改善と自立を目指す、「公平・公正な貿易」のことをいいます。

日本では途上国で生産されたコーヒーやバナナ、チョコレートなどの食料品や、日用品などが、驚くほど安い価格で販売されています。その一方、生産国ではその安さを生み出すために正当な対価が生産者に支払われなかったり、長時間労働させられたり、生産せを上げるために必要以上の農薬が使用され環境が破壊されたり、生産する人の健康に害を及ぼしたりといった事態が起こっています。

つまり、発展途上国の原料や製品を正当な価格で購入することにより、立場の弱い発展途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指すことをいいます。

ここでは、綿花の栽培の対する不当な農薬の使用量や、衣服の製造では、過酷な労働環境、低所得があげられます。フェアトレードによって生産者に正当な対価が支払われれば、生産者の労働環境や生活水準が保障され、また自然環境にもやさしい配慮がなされます。生産者が品質の良いものを作り続けていくためには、持続可能な取引のサイクルを作っていくことが重要です。

ファストファッションがもつ本当の意味とは

「ファストファッション」という言葉に隠された真実は、向き合わなければならない裏側だと私は考えます。値札を見た時に、「なぜこんなに安いのか。」「誰がどこで作っているのか。」恵まれた環境で生活する私たちにとって、安価な服がたくさん売っていることは当たり前のことだと思っているかもしれません。

そんな当たり前のことに少しは関心を持ち、払われている犠牲に目を向けなければならない。消費主義になっているこの世の中を少しずつ変えていかなくてはならないのは、私たち消費者なのです。

最後に「THE TRUE COST~ファッションの真の代償~」で出てきたこの言葉を紹介します。

『服を作るのがどれだけ大変か人は知りません
ただ買って着るだけ
でもその服は私たちの血でできています
私たちの血でできたものを誰にも着てほしくありません
自分の子供にはこんな仕事させたくない』
「誰かのために自分たちができること。」少しは考えてみませんか。

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