技術発展と自然環境は表裏一体

2019年09月06日

所属:高知工科大学

インターン生:R.Sさん

技術発展と自然環境は表裏一体の写真

産業革命時代から今日に至るまで科学技術の進歩は目覚ましいものであり、私たちの生活を支えています。しかし、私たちの生活が便利になる一方で自然環境はたびたび犠牲となってきました。そこで技術発展による環境問題の改善は大きな可能性を秘めており、その中でもITは注目を集めています。

科学技術の進歩と環境問題の歴史

科学技術の進歩と環境破壊には大きな関係性があります。注目すべき点は、前近代的な技術と近代的な技術による環境破壊の大きさの違いです。前近代的な技術での生活はシンプルで技術発展も緩やかに進み、自然環境との調和が比較的取れている状態でした。

しかし、そのシンプルな生活でさえも前近代社会における特権階級の生活であり、当時の大多数の庶民の生活は極めて悲惨な境遇でした。さらに前近代的な技術の力があまり強くなく自然環境に及ぼす悪影響のスピードが小さいというものの、その破壊を止める技術も存在しなかったため、長期的な環境破壊は決定的なものでした。人々が文明化された生活を求めるとともに科学技術の進歩のスピードは大きくなり、それに比例して環境破壊のスピードも大きくなりました。

近代の技術が大きな力を持つために自然環境破壊力が大きいことは確実で、現在問題とされているものの多くは近代的な科学技術によるものです。また地球環境問題と根源的に結びついている世界の人口爆発も、近代的科学技術による医療、公衆衛生、および食糧生産力の進歩の結果です。それならば技術革新の制御は地球環境保護を考えるうえで一番大切なことかもしれません。

自動車文明の在り方

20世紀の技術文明を象徴するものが自動車です。西欧文明の象徴としての交通、運用手段は、17~18世紀には帆船、19世紀には鉄道と蒸気船、20世紀には自動車と航空機であったことから、自動車は単なる交通、運用手段という意味を超えて、大衆の豊かさの象徴となりました。

20世紀前半のアメリカにおいて、自動車は急激に普及しました。さらに、そのアメリカが当時の技術文明の先端を行くものであったために、世界中のすべての国がアメリカを追い、自然環境にとって重大な問題を引き起こしました。世界中で自動車を使用することで、燃料消費による資源枯渇、および排ガスによる大気汚染は、短い期間に限界を超えてしまいます。

そうした自動車による大きな環境破壊が問題視される中で注目されているのが電気自動車です。電気自動車はガソリンエンジンを使用せず、充電装置でバッテリーに電気を溜めてモーターを動かして走る仕組みです。エンジンを動かす際に汚染物質を含んだ排気ガスを出さないため、大気汚染が深刻な中国や環境先進国のノルウェーなど多くの国が、積極的に導入を進めています。

しかし、電気自動車の普及はあまり世界的には進んでいません。その理由に充電スタンドが少ないことや充電に時間がかかることが挙げられます。電気自動車自体にもさらなる改善が必要ですが、それ以上にインフラの整備はとても重要です。21世紀はエネルギー消費や自然環境の保護という点で、現在の航空機、乗用車中心のシステムより、効率的な手段をとることが必要です。

石油燃料とプラスチック製品

自動車の燃料に使われる石油燃料はプラスチック製品にも使われています。プラスチックには多くのメリットがあるが、その中でも軽くて丈夫であること、成形しやすく大量生産が可能であることは特に大きなメリットです。

人間が生活をより便利にしようとするにつれて、大量生産・大量消費の時代になっていきました。しかし、プラスチック製品は廃棄物となってしまったとき、メリットであったはずのものがデメリットへと変わってしまいます。

例えば、腐食しないという特性は自然に還らないという欠点になってしまい、軽いこともごみがかさばってしまうという難点になってしまいます。大量生産で多種多様なプラスチックが開発されることで、ごみの種類も多種多様になってしまい、そのことが廃プラスチックの処理やリサイクルを複雑化しています。

その中でもマイクロプラスチックは世界的にも注目を集めている環境問題です。マイクロプラスチックは様々な過程で環境中に出てしまった使用済みプラスチックが、雨で流され最終的に海に流れ着き、紫外線や波の影響で劣化してったもののうち、5㎜以下のサイズになったものを指します。

マイクロプラスチックは、洗顔料やボディソープ、歯磨き粉などに使われ、微細なため回収が難しく、製品化した後の対策や自然環境中での回収は困難です。誤飲による生物・生態系への影響も懸念されています。

プラスチックに使われる添加物には有害性が指摘されるものもあり、マイクロプラスチックになっても残留し、さらに石油から作られるプラスチックは汚染物質を吸着しやすい性質があるので、海を漂う間に海洋生物が汚染物質を吸収して環境に悪影響を与えています。

今後マイクロプラスチックが増え続ければ、それに含まれる有害化学物質が人体にどうせ擁してくるか、という点も問題となります。非常に小さいマイクロプラスチックは、海に住む生物がごみを餌と間違えてしまい、食物連鎖の中で魚を食べた鳥や人間の死亡に溶け込んで体内に入ってきて蓄積されてしまい悪影響をおよぼすことが考えられます。こうしたプラスチックに依存している現状を、自然保護や海洋保全のために、日々の生活の中でどのようにプラスチックを減らしていくかを工夫する必要があります。

持続可能エネルギーの必要性

燃料問題は自動車、プラスチック製品のみにとどまらず、エネルギーを生み出すために有限な資源を大量に使ってしまっています。そんな有限資源の代わりとして注目を浴びているものが自然エネルギーです。

自然エネルギーには、太陽エネルギー、地熱エネルギー、風力エネルギー、波力・潮力エネルギーなどがあります。しかし、再生可能エネルギーといわれるものの中でも、持続可能な自然エネルギーとは言えないものもあり、自然環境への影響と、生活環境や社会環境への悪影響が大きいものは自然エネルギーとは言えません。また、大気汚染を起こしながら行う旧来型のバイオマス利用は、非常に効率が悪くそれにより健康被害が生じることが問題とされています。

持続可能なエネルギーは、一次エネルギー源を、どのようにして100%自然エネルギーに変えていくか、そして利用側のエネルギー効率を向上して、一次エネルギー源の将棋量を削減するかという2点が重要になります。

例えば、電気を生み出すときは必ず廃熱が出てしまうが、その廃熱を利用できる設備を備えていないと多くの無駄が生じてしまいます。持続可能なエネルギーを生み出すには適材適所でのエネルギーの使い分けが必要となります。

日本はクリーンな再生可能エネルギーの割合を増やそうと、長期エネルギー需給見通しで目標を定めて積極的に取り組んでいます。しかし、再生可能エネルギーのうち、天候に大きく左右される太陽光や風力などのエネルギーを活用するためには発電量を予測し、制御することが必要です。

エネルギーにまつわる膨大な気象データを解析・予測することで、再生可能エネルギーの安定稼働を行うことができます。日本で再生可能エネルギーを増やしていくためには、エネルギーマネジメントが必要不可欠であり、太陽光や風力といった自然変動電源の発電出力の予測技術、発電出力の変動を制御し、安定化する技術、電力供給を可視化し、バランスを保つための制御技術も必要となります。エネルギーマネジメントにはビッグデータの解析が不可欠であり、世界各国ではエネルギーマネジメントと共に再生可能エネルギーの活用が進んでいます。

暮らしはよりスマートになる

ITの活用はエネルギーマネジメントのほかにも様々なところに使われています。スマートコミュニティは地域社会がエネルギーを消費するだけでなく、作る・蓄える・賢く使うことを前提に、地域単位で統合的に管理する社会のことを言います。

産業や社会生活の基盤となる住宅、施設、交通網、公共サービスなとがITを利用することで、エネルギーの最適な活用ができる次世代送電網スマートグリッドを基礎とした情報ネットワークに接続し、環境負荷の少ない暮らし方を実現します。

これはスマートシティとも呼ばれ、ヨーロッパやアメリカでは、省エネルギーや循環型社会を指向する都市を意味言葉として、持続可能な都市が浸透しています。

これまで地域社会で消費するエネルギーのうち電力に関しては、供給量の予測と調整によって需給のバランスがとられてきまして。これに対し、スマートコミュニティでは自家発電や蓄電を含む再生可能エネルギーを最大限に利用し、従来の電力供給と合わせて需要量も供給量も管理する機能が必要になります。

BEMSやHEMSといった電力の需給状態を把握する可視化のための技術は、太陽光発電や燃料電池などによる自家発電装置の発電量や消費電力量などの状態をモニターでリアルタイムに確認することができます。

各家庭で発電した電力を消費量が増えるときまでためておく蓄電装置は、家庭用蓄電池や電気自動車のバッテリーを活用し、蓄電量はHEMSにより管理されます。

地域全体のコントロールセンターで行われる統合的な需給バランスを管理することにより、消費量や発電・蓄電量の把握にとどまらず、情報ネットワークと送配電網を組み合わせることで、電力が不足している地域へ備蓄されているところから融通したり、電力供給量が逼迫した場合ビルや住宅を自動的に省エネルギー設定に切り替えたりすることができるようになります。

スマートメーターは電力の状態に応じて地域の統合的な管理を可能にする、各家庭につけられる通信機能付きの電力計であり、発電や蓄電装置を備え、スマートメーターによって需給バランスの管理ができる一般住宅をスマートハウスと呼びます。

この4つの技術を中心としてエネルギー管理のシステムを実現しています。スマートコミュニティのほかにも、スマート農業は先端技術を活用した新たな農業として注目を浴びています。

スマート農業の目的は農作業の省力化・労力軽減、農業技術の継承、食料自給率の向上です。日本の現在の農業分野は、個々の農家の高齢化が進み深刻な労働力不足に陥っています。

跡継ぎや農業を継承する人材が不足し続けていることがその一つの理由です。そんな現状があるため、少ない人員で農産物を確実に育てるうえで、センサーやロボットによる自動化が欠かせません。

スマート農業の一番のメリットは農業ノウハウのデータ化・活用にあります。農業のノウハウや技術をデータ化することで、経験値のない人でも農作業が可能になり、初心者であっても農業に取り組みやすくなります。

コンピュータによる調整や計算を行うため、経験によるノウハウは必要なくなり、だれでも品質や収益性の高い農作物を栽培できる世界になります。日本における農業従事者の高齢化が進んでいる今、日本の農業が抱えている問題を解決するための方法がスマート農業に詰まっています。

技術と環境は新たな時代を迎えている

科学技術と環境はいつの時代でも強く干渉しあってきました。科学技術が大きく進歩するとそれに伴い環境問題への影響も強くなります。そんな科学技術の中でもITの発展スピードはとても早く、AI・IoT・DLTの技術が組み合わさりインターネットが普及して以来の大きな技術革新の波を迎えています。

産業構造審議会と新産業構造部会が策定した新産業構造ビジョンではIoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能等による技術革新は第4次産業革命と呼ばれています。IT企業の成長スピードを活かした環境問題に対する取り組みは世界中に広がりを見せています。

しかしITの恩恵が大きい反面、そのリスクも大きいことを考えなければなりません。電力、ガス、水道といったライフラインや政府・行政サービス、物流など、重要な社会インフラがITシステムに依存する中で、そこに異常が起これば社会に与える影響は甚大です。

しかし、従来のITセキュリティの枠組みは、ITシステムの以上の原因としてコンピュータ・ウイルスのようなITシステムに対する意図的な攻撃しか想定していませんでした。

実際には、ソフトウェアやハードウェアの故障、天災でも同様のことは起こりうるので、ITシステムの安全に対して、従来よりも広い範囲のアプローチによる新たな対策が必要になってきました。

ITシステムの安全を考えるうえでの問題として、ITシステムの扱う情報の安全、ITシステムそのものの安全、ITシステムが行うサービスの安全といった3つの側面に分けて考えることができます。

3つの側面すべてに対処するためには、従来の工学的なアプローチだけでは不十分であり、社会科学的アプローチ、心理学的アプローチを取り入れる必要があります。安全性には不確定性が伴うので、リスクをゼロにすることはできませんが、社会システムの基盤としてあらゆる想定をする必要があります。

最後に

技術の発展は人間の生活を豊かにするためには欠かせませんが、それと比例するように社会全体のエネルギー消費は増大していきます。自分たちの生活を豊かにするためだけにエネルギーを消費すれば、地球温暖化はより深刻になり地球を次世代へつなげていくことが難しくなります。一人一人の力は微力かもしれませんが、技術の発展を止めないためには私たち消費者側の協力も欠かせません。

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