海洋汚染問題と海がもたらす影響

2019年02月20日

所属:目白大学

インターン生:U.Cさん

海洋汚染問題と海がもたらす影響の写真

みなさん、海といったら何を思い浮かべますか?例えば、透明な澄んだ水、優雅に泳ぐ海洋生物のイメージが浮かばれるのではないでしょうか。しかし、海面下では、私たちが気づかないうちに深刻な状況になっているのです。そこで、1つは海洋生物が暮らしやすい環境をつくるために、海洋汚染問題について私たちができる生活改善と2つめに海がもたらす生物への生活環境について考えます。

海洋汚染

海洋汚染とは海の生物や人間の健康に有害なものが、人間によって直接海へ持ち込まれたり、下水などから海へ流れ込むことです。汚染にはゴミや産業廃棄物が捨てられたり、船の事故などで石油が流れ出すといった一時的なものと、工場や家庭からの排水、河川や大気から農薬などの化学物質が流れ込むといった慢性的なものがあります。

海洋汚染の割合として、漁船からの排出や不法投棄によるものが多くありますが、油による汚染も影響が強いという著者の鈴木さんによる情報もあきらかになっています。

世界の海洋問題

ゴミがもたらす海洋環境

海のゴミ問題は、沿岸部の地域だけの問題にとどまらず、地域規模の環境問題として、世界中で問題視されています。ゴミは、陸地や河川から流れ出す国内のものと、海流を漂い外国から流れついてくるものがあります。日常生活から捨てられる個人のゴミや、無秩序の産業ゴミなどが、世界中の海を汚し、生態系の変化や、漁業、水産資源への悪影響を及ぼします。

海のゴミには、ほとんどがプラスチックゴミで、ペットボトルやポリタンクなどのプラスチック製品や発泡スチロール、プラスチック製品を作る時に用いるレジンペレット(円盤状、円柱状のプラスチック粒)、プラスチック製のスプーンやフォークなどが目立ちます。また、注射器や薬瓶などの医療廃棄物が漂着するケースもあります。それを摂取してしまうプランクトンや多くの魚などの海洋生物の健康被害が問題視されています。

海洋プラスチック問題

波とともに押し寄せ、海岸を埋め尽くし、海流に乗って何キロも流されるビニール袋や海底の泥の中に大量に堆積するマイクロプラスチックが世界的に問題となっています。

洋服から自動車、建設資材に至るまで、私たちの生活のあらゆる場面で利用されているプラスチックは、手軽に使える分、手軽に捨てられる面があります。

そうした手軽に捨てられたプラスチックが最終的に行きつく場所が「海」です。すでに、世界の海に存在しているといわれるプラスチックのゴミは、合計で1憶5000万t、そこへ少なくとも年間800万tが新たに流入していると推定されています。

さらに、プラスチックの年間生産量は、過去50年で20倍に増加されているのに対し、これまでにリサイクルされたのは、生産量の全体のわずか9%なため、プラスチックは自然界の中で、完全に分解されることなく存在し続けています。

この問題は、WWFジャパンによると、環境に負担をかけた経済発展が続く限り今後はさらに拡大していくと考えられ、2050年にはプラスチックの生産量はさらに4倍となり、「海洋プラスチックごみの量が海洋生物を上回る」と言われています。

ゴーストネット

ゴーストネットとは、廃棄された漁網のことです。海洋プラスチックごみによる「絡まり」は日々、海洋生物の命を奪っています。漁網は主に、プラスチックでできており、いったん海に廃棄されると分解されずに海に残り続けて、アザラシや海鳥、ウミガメなどに誤って絡まり、これらの動物が命を落とす問題が、世界各地で頻繁に起こっています。

プラスチックに対する取り組み

海外ではプラスチックの生産・使用自体を削減する動きが加速しています。例えば、2018年にカナダで行われたサミットでは、「海洋プラスチック憲章」が提示されました。

「海洋プラスチック憲章」とは、「プラスチックの製造、使用、管理及び廃棄に関する現行のアプローチが、海洋環境、生活及び潜在的には人間の健康に重大な脅威をもたらす」という認識のもと、取りまとめられました。

すでに海外では、45か国以上でレジ袋の使用禁止が議会承認され、また欧州連合の欧州議会では、2018年に、代替可能な使い捨てプラスチックのストロー、食器、綿棒などの使用を2021年から禁止する法案を可決しました。

また、主要なプラスチックごみである、たばこのフィルターについてもアジアでは2030年までに8割削減するとしています。

黒海の生物生存可能領域の減少

人間だけでなく、海がもたらす影響も世界的に大きく関わっていきます。トルコやロシアなどに囲まれた「黒海」は、地中海、エーゲ海などにつながる内海で、ヨーロッパとアジアを結ぶ巨大な海として知られています。

その黒海は、河川から新鮮な水が提供される塩分濃度の低い表層水と塩分や硫化水素の濃度の高い深層水が、「水と油」のように二層の上下に分かれており、硫化鉄の多い深層水のおかげで海が黒く見えるという特徴を持っています。

そんな黒海における酸素濃度が高く生物が生存可能な「表層水」と「深層水」の境界の深度をベルギーの大学の研究チームが調べたところ、1955年には深さ140mだったのに対して2015年では深さ90mと浅くなっており、これは「表層水」が40%も容積が圧縮されるという研究結果になり、近年2016年、表層水における生物が生存可能な領域が減少するという環境問題に直面していることが分かっています。

では、なぜ黒海の表層水部分が急激に減少しているかについてですが、分かっているのは「富栄養化」の問題です。旧ソ連時代にロシアでは大規模な農場が開発されて牛が繁殖されていました。

その農場開発に伴って土壌には大量の肥料が投入され、また当時は環境への配慮がされておらず、牛の有機廃棄物が大量に主要な河川を通じて黒海に流れ込み、富栄養化の問題が発生され、大量に発生した藻によって、表層水の酸素濃度が急激に低下するという問題が発生されたと考えられています。

さらには、「地球温暖化」にも関わり合いがあり、地球温暖化によって海水温が上昇したため、表層水の酸素濃度が飽和してしまい、酸素を保持できなくなっていると考えられています。この地球温暖化は、黒海に限らず世界的な環境問題になっています。

温暖化現象

近年、問題視されている水温上昇も生物に大きく影響しています。北極では2007年9月に、海氷面積が観測史上「最小」を記録しました。近いうちに、夏の間完全に海氷がなくなってしまう予想もあり、北極で生きているホッキョクグマが、100年以内に絶滅する可能性が指摘されています。ホッキョクグマをはじめとして、気温上昇によって絶滅危惧種にさらされる生物は、世界全体の野生生物の30%にのぼるとみられています。

さらには、気候変動の影響により、もともとその地域い生息していなかった生物(外来種)が、在来生物を食い荒したり、駆逐したりすることにより、漁獲量の減少や海水温上昇によるサンゴ礁の白化現象になります。(出典 環境省海洋生物多様性保全戦略公式サイト)

そして、「温暖化現象」は住む場所にも大きく影響を及ぼします。南極の氷が溶けたり海水が膨張したりして海水面が上昇する危険性があるため、都市が水没し、地形の変化が起こり始めようとしているのです。

そこで、海面上昇のレベルに応じて水没エリアを地図に表示できる「Global Sea Level Rise Map」を使うとわかりやすく表示されます。日本を見てみると、東京では3m海面が上昇するだけで、足立区や湾岸エリアが消滅しかける状態になり、さらに、13mも海面が上昇すると、大阪、名古屋、東京を中心とする三大都市圏はすべて壊滅的な状況になりそうです。

また、国外のエリアを見てみると、中国の上海やヨーロッパの沿岸沿いに位置するオランダやデンマークでも13mの海面上昇により都市の大半が失われる可能性があるとされています。(出典2016年、Gigazine)

日本の海洋汚染問題

沖縄の海

多くのダイバーを魅了している沖縄の海でも、さまざまな環境問題が起きています。現在起きている環境問題としてサンゴの白化現象が挙げられます。

まず、地球上には約800種類のサンゴが生息し、沖縄にはその4分の1にあたる約200種類のサンゴが生息していて、多くのサンゴが白化現象になっています。

その現象に、環境汚染が関わっています。サンゴが白くなる原因として、開発で山を掘削した際に流れ出た赤土や田畑から流れる肥料、人口建造物による環境の変化、水温上昇、ゴミ問題によって、引き起こされます。

現在、専門家によると、サンゴ礁は、世界の3分の1のサンゴの種類で絶滅の危険性が高まっているとされ、サンゴ礁に住んでいる多くの魚が住む場所を失い、壊滅的な状況にさらされています。

人口によるゴミ問題

サンゴが白化現象になる原因の1つとしての「ゴミ問題」では、漂着するゴミと釣り人によるゴミがあり、そのなかで問題視されているのが、海底に引っ掛かった釣り糸がそのまま放置されていることです。

ダイバーたちによるゴミを撤去する活動が行われていますが、プロのダイバーでも30メートルでの作業が限界なため、その先にある釣り糸が今も放置されている状態となっています。この放置されている釣り糸は、約1.5tあると推測されています。

漂着物を減らすための対策

富山県では、富山県環境政策課が、3Rと呼ばれる「日常生活で出るゴミの量を減らすReduce(リデュース)」・「繰り返し使える物であれば、再使用するReuse(リユース)」・「使い終えた物は、できるだけ再利用するRecycle(リサイクル)」と「海にゴミを捨てない、捨てさせない」・「海岸や河川の清掃イベントに参加する」をテーマにして、私たちができることとして5つ挙げています。

また、その中で、ゴミを捨てさせないために、看板の設置や継続的な美化活動の実施などのゴミを捨てにくい環境づくりが行われています。(出典2011年、富山県 環境政策課)

サンゴの白化現象を防ぐために

生物多様性保全計画研究室室長の山野さんは、陸の影響がサンゴのストレスを増やし、弱らせていることが分かったため、今からでもできる畑などから赤土や農薬を流さないこと、台所や洗濯、洗車に使う合成洗剤を減らすこと、食べ残しや油などを流さないことを心掛けて普段の暮らしを見直すことで、高水温による白化そのものは止められなくても、サンゴを守る第一歩だと考えられると話しています。

さらに、二酸化炭素を減らす研究により、地球温暖化と海洋酸性化の影響がかなり低減されたこともわかっていて、その影響で、サンゴのストレスを削減しています。(出典2014年、山野博哉)

油の影響

私たちが料理をする時に使う油の影響が、生活環境のなかの「水」に対して悪影響と考えられます。食べ終わった後の食器に付着した油をそのまま水で流すと、清浄な海水を必要とする海洋生物の生息地への物理的被害(空間)を通じて間接的被害(人間からの行為)が生じる場合があるということが分かっているからです。こうした油が海にたどり着き、海洋生物の住みにくい環境を作っています。

赤潮による影響

日本には赤潮という存在が大きく関わっています。赤潮とは、海の中に特定のプランクトンが大量に発生し、水の色が赤茶色に変化することをいいます。

赤潮が発生すると水中の酸素が少なくなったり、魚のえらにプランクトンがはりついたり、魚が毒のあるプランクトンを食べたりして、多くの魚が死んでしまうことがあり、漁業に大きな影響を与えています。

そして、赤潮は瀬戸内海や東京湾など、まわりにたくさん人間が住んでいる海に発生します。赤潮の発生は、陸地に住む私たち人間の家庭から出る生活排水や農地で使われる化学肥料などによって起きます。そのため、赤潮は日本の海洋環境に大きく影響していることがわかります。(出典Plus Project)

海のゴミを回収する清掃船

現在、東京湾全体で合計12隻、横浜湾で6隻の清掃船が、ほぼ毎日活動しています。その名も「東京湾クリーンアップ大作戦」。船長によると、ゴミの収集の仕方は、自らジェット水流を起こし、海水ごとゴミを吸い込みます。さらに、ドラム缶のような大きなゴミの場合でも、そのまま「丸のみ」することもできるということです。

海上で収集するゴミの量は年間200t以上で、1日にあたりで計算をすると、約550㎏のゴミや漂流物が回収されることになります。最も多いゴミは、やはりペットボトやビニール袋で、さらには、配水パイプや木材が漂流していることもあるそうです。

これらのゴミは、直接投棄することがなくても、置いてあったものが、風にふかれて海へ落ちてくるのではないかと考えられています。60年前に設立された団体にもかかわらず、その存在を知らない人々が多くいることもわかっており、船員は、美化意識をもつ人々が増えていくことに期待をしているということです。

未来の海洋を利用した発電

波力発電

近年では、海洋を利用した発電方法が世界で注目されています。それが、波力発電です。波力発電とは、その名の通り波の力を利用した発電方法です。

波の力はとても大きいため、その波のエネルギーを利用し、空気でタービンを回す動力として使われます(振動水柱型の仕組み)。この方法は、シンプルな構造のため故障になりにくく、四方を海に囲まれた日本でも、波の荒れ具合に左右されない適した発電方法と言われています。

他にも、タービンを用いずに波エネルギーを振り子のように利用した可動物体型、波の高低差を利用してタービンを回す越波型、高速で回転させた円盤をまっすに保たせて、ムダをなくすジャイロ式の4つの仕組みが世界で注目されたいます。

メリット・デメリット

波力発電の紹介をしてきましたが、メリット・デメリットはどんなものがあるのでしょうか。まず、メリットでは、風が弱かったり、天候の影響を大きく受ける風力発電・太陽光発電と比較してみると、波力発電は、波がまったくない状況が続くことはほとんどないため、発電にムラがなく、安定した発電が見込めます。そして、長い海岸線を活かして広い範囲でエネルギーを活用できる「島国」の日本に大きな影響力を与えています。

次に、デメリットでは、波力発電装置を設置する場合、設置は海上のため、時間や費用が陸上に設置するよりも多くかかると考えられます。さらに、貝・フジツボの付着により、定期的な点検やメンテナンスがあるため波力発電の維持コストが大きいとされています。

そして、必ず考えなければならないことは、漁業との兼ね合いです。波力発電は、海流の流れがある程度活発な場所で、たくさんの漁船が従来する漁場に設置するのが良いため、漁業関係者の理解や協力が必要になります。

実用化に向けて

1655年に日本が世界で初めて波力発電が実用化され、そのあと、1970年代から研究開発が進められるようになり、東日本大震災で被災した岩手県の久慈市では、一般家庭10~13世帯分の電力を供給できるといわれています。

ジャイロ式波力発電は世界初の技術で注目を浴びており、さらに三井造船や三菱重工が従来の波力発電装置を改良した新装置を開発しています。(出典2016年、ビジネス支援サイト)

まとめ

海洋汚染問題についての対策活動は、あらゆる生物全体の生活に関わりあいがあるため、無視できない存在です。汚染が拡大していくなかで、気温上昇などの温暖化現象を変えることは出来ないとしても、1人1人のゴミの分別やリデュース・リユース・リサイクルの3Rの意識、美化活動の環境づくりなどの意識的な行動により、改善される問題があります。

大人から子どもまでもが、意識的な心構えをもつことにより、海洋問題に向き合うことで、これからの海洋への影響が変わってきます。

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