家電廃棄の現状
所属:東京農業大学
インターン生:H.Kさん
皆さんは今から家電を廃棄するとなったらどうすればいいかわかりますか? 日本には家電リサイクル法という法律が存在しますが今もその法律を破って家電を不法に廃棄・輸出しているのが現状です。今どのようにして家電が不法に廃棄されているのか紹介します。
無料回収業者の存在
家電は車やパソコンが購入金額に上乗せされているが家電には上乗せされておらずリサイクル代が後払いなことが不法投棄や無料回収業者が増える原因と考えられています。自治体で無料回収業者の摘発を行っているが数が多く進んでいないのが現状です。無料回収業者が引き取った家電を修理して海外に輸出して利益をだしていますが、この行為は廃棄物処理法に違反しており、絶対に許してはいけません。
世界最大の電子機械の墓場
無料回収業者が輸出する家電は中古家電という名目で輸出されており、しかし実際の中身の90%はすでに使用できないものか数回使用したら使えなくなってしまうものだそうです。そのような中古品はおもに発展途上国に輸出されます。アフリカのアグボグブロシーがその輸出先となっており10年前までは美しい湿地帯だったが今は先進国から送られてきた家電の山で埋め尽くされています。その広さは東京ドーム32個分にも及びます。
アグボグブロシーの現状
このような発展途上国でのリサイクルの仕方は日本では考えられないようなやり方です。まず使えなくなった家電を10〜20円で買い取ります、その家電を解体してケーブルを取り出します、そのケーブルに火をつけて銅などの金属を抽出します。
この方法によりでた有毒ガスがアグボグブロシーの土壌を汚染していきます。汚染された土壌は川の水を汚染してそこに住んでいる魚たちも汚染されていきます。そしてその汚染された魚をアグボグブロシーの住民は口にしているのです。それにより蓄積された有害物質は水俣病などの病気を起こす可能性が高くなっています。
これからの家電リサイクル
私は日本にある家電は日本で安全にリサイクルされると思ってきました。しかし現実は先進国の廃棄された家電が発展途上国の土壌を汚染し人々の生活を脅かしています。私たち先進国の一員としてできる事は、まず無料回収業者の撲滅です。不法に発展途上国に輸出されるのを未然に防ぐ事ができます。
これは国の努力だけでなく住民の意識も大きく左右すると考えられます。無料回収業者に家電を渡さなくなれば無料回収業者の撲滅が期待できます。そして家電の購入金額にリサイクル料金を上乗せすることでリサイクルすることで正規にリサイクルさせることを促す事ができると考えられます。国レベルとしては国連で不法に抽出された金属の売買を禁止する条約などを訴えていかなければいけないと思いました。