絶滅していく生物たち
所属:近畿大学
インターン生:N.Mさん
昔よくみた生き物たちが今は見ない…。なんてことも最近では珍しくない話です。昔はパンダやゴリラがいる動物園が当たり前でしたが、今ではいるほうが珍しく、レッドリストにも登録されています。
レッドリストとは
国際自然保護連合(ICUN)が作成した絶滅の恐れのある野生生物のリストのことです。また、日本では環境省が作成した「絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト」もレッドリストと呼ばれています。レッドリストは絶滅の恐れのある危険度別でカテゴリー化されています。
絶滅の要因
開発
土地利用の変化により、生物の生きる場所が減少したり、生息地の状況が悪化したりします。例えば、森林伐採や人工林への転換などが問題視されています。
乱獲
経済的価値の高い生物などが過剰に獲られ、利用されてしまい著しく数を減っていきます。クロサイの場合、角が漢方薬や短刀の柄として用いられます。他に漁獲の拡大や希少生物の乱獲が主な原因です。
外来種の侵略
人の手によって持ち込まれた外来種が在来の生物にさまざまな形で影響を与えるという問題があります。分布の拡大や、在来種の捕食、戦争の関係性になり、生態系に多大な影響を与えます。
汚染と栄養蓄積(富栄養化)
化学物質が河川に流れ込み富栄養化する問題です。河川が富栄養化することでプランクトンが大量に発生し、水中の生物が酸素不足になり、大量死してしまいます。
地球温暖化
地球温暖化によりさまざまな影響を与えます。寒冷地では北極の氷を解かし、生息地や環境に悪影響を及ぼします。高山帯の特異な環境に生息している生物は、下から移動してくる生物との間で競走が起きても、ほかの場所に移動することが難しく個体数が減少する。また、湖では水温が上がり、湖の循環が弱まり、湖底の酸素が欠乏し、底生生物は減少してしまいます
里山問題
里山の管理不足や農業の近代化に伴う問題です。
対策
世界、国レベルで対策されてきています。例えば条約です。特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関するラムサール条約、絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引に関するワシントン条約、移動性野生動物の保全に関するボン条約などがあります。名護屋で生物多様性に関するCOP10も開かれました。他にも、企業やNGOなどがボランティアを呼びかけさまざまな活動を行っています。
私の地元、兵庫県ではコウノトリを保全するために湿地、人工巣塔の設置や人工繁殖など行ってきました。そのおかげもあり、近年、コウノトリの数は増えてきています。また、尼崎では蛍の住みやすい環境を作り、減少していた蛍を呼び寄せることに成功しています。
まとめ
絶滅を引き起こす原因は、人為的なものが多いです。それを人々が認識することで意識が変わり行動に移すことができると思います。そうすることで、絶滅の恐れのある生物は助かるかもしれません。