日本の食品廃棄の現状
所属:中央大学
インターン生:E.Iさん
環境省によると、2004年(平成16年)の日本の食品廃棄の量は1136万トンです。日本の食料自給率が低いことはみなさんご存知だと思いますが、年間輸入量は約5600万トンです。
環境省によると、2004年(平成16年)の日本の食品廃棄の量は1136万トンです。どのくらいの量が捨てられているか、この数字から想像できるでしょうか?日本の食料自給率が低いことはみなさんご存知だと思いますが、年間輸入量は約5600万トンです。そのうちの1136万トンは捨てられているのです。政府は、日本人一人当たりに換算すると、毎日おにぎり1~2個を捨てている計算になると発表しています。私はデパートの地下のお総菜売り場でアルバイトをしており、毎日その食品廃棄の実態を目にしています。
この現状に対し、政府は様々なプロジェクトを行っています。特に紹介したいプロジェクトは、消費者庁が関係6府省庁と連携して事業者と家庭、双方における食品ロスの削減を目指し、国民運動として展開する「NO-FOODLOSSプロジェクト」です。「もったいない」という言葉の発祥の地である日本の食品廃棄を減らすため、官民一体となって取り組んでいます。具体的には、国民に対し意識啓発を行ったり、食品企業の製造工程で発生する規格外品などを引き取り、福祉施設等へ無料で提供する取り組みであるフードバンクの活動支援を行ったりしています。
しかし、私はまだまだ日本国民の当事者意識が足りないと感じます。たしかに余分な食品を買わないことなどの地道な取り組みは大切です。しかし、大半の人がそれを意識しなければ小売りの出荷量に影響はありません。どこかでその買わなかった食品が廃棄されているというのが現状です。現在、政府や自治体が食品廃棄に関するプロジェクトを行っていますが、その取り組みを知らない、または大量の食品が廃棄されている現状を知らない日本人は多いと思います。さらに、食品が廃棄されるということは経済的にも大きな損失であるということを忘れてはいけません。食品廃棄を考えるということは、倫理的・経済的に必要なことです。日本は食品廃棄を減らし、様々な意味で豊かな社会になるべきであると思います。