食品ロスとなる規格外野菜
所属:明治大学
インターン生:Y.Sさん
食品ロスというのは、まだ食べられる食品を捨てるということです。日本は食料の60%を海外から輸入しているにもかかわらず、年間500万から800万トンの食べられる食品を捨てています。
皆さんは、日本の食品ロス事情を知っていますか。「食品ロス」というのは、まだ食べられる食品を捨てるということです。日本は食料の60%を海外から輸入しているにもかかわらず、年間500万から800万トンの食べられる食品を捨てています。さらに、2011年の世界の食料援助量400万トンよりも多いです。何か矛盾を感じませんか。
食品ロスの半分は家庭から、もう半分は企業から捨てられています。企業からの食品ロスの主な原因の一つに、規格外野菜が挙げられるでしょう。まず、規格外野菜とは、規格に沿わない野菜のことを言います。例えば、形・色が悪かったり、サイズが規格に合わなかったりする野菜のことです。これらの野菜は市場に出回ることはなく、結果的にほとんどが処分となってしまいます。私は、農学部ということもあり、ジャガイモ農家さんのお手伝いとしてジャガイモ堀りをしたことがあります。その時に話したことが印象的でした。私が「このジャガイモおっきいですねー」というと、農家さんは「でも、これ売れないんだよねー。大きすぎるから。」と言われました。大きすぎても売れないのか、もったいないと私は思いました。現在直売所で規格外商品を売ることもできますが、全ては売り切ることは難しいし、農家さん自身で処分せざるを得なくなります。
しかし、私は、この規格外野菜の解決になり得るかもしれないフランスの大手スーパーマーケット「Intermarché」の事例を見つけました。普段店頭に出回ることのない規格外野菜が規格内野菜(いつも私たちが店頭で見る野菜)と並べて売られています。規格外野菜は30パーセント安く売られています。しかし、消費者は疑問を持ち、店員さんに聞くのです。「これ、ほんとにおいしいの?」と。すると、店員さんは規格外野菜で作ったジュースを差出し、消費者に飲ませます。消費者は驚きます。「ふつうの野菜と一緒でおいしいじゃん!」と。そして、Intermarchéの規格外野菜は完売しました。これから、食品ロスとなる規格外野菜削減のために大切なことは、生産者が正しい情報提供をすることにより、消費者にいつも見ている野菜と形・色が違うだけで味・質は同じだということに気付かせることでだと感じました。