エコキュートの沸き上げ時間はどのくらい?目安・設定方法・足りないときの対処法を解説
エコキュートは、ガス給湯器とは異なり、あらかじめまとまった量の湯をタンクに貯めておく仕組みです。夜間の安い電力を使ってお湯を沸かせることがメリットですが、沸き上げ時間はどのくらいかかるのか疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、エコキュートの一般的な沸き上げ時間に加えて、エコキュートの代表的なメーカー4社の沸き上げ時間についてもご紹介します。沸き上げ時間が足りないときの対処法や、エコキュートをお得に使う方法も解説するため、すでにエコキュートを導入済みの方も、ぜひ参考にしてみてください。
エコキュートの沸き上げ時間はどのくらい?
エコキュートがタンク内のお湯を完全に沸き上げるまでにかかる時間の目安は、7〜8時間程度です。エコキュートは、ヒートポンプ技術を使い、空気の熱をじっくりと集めながらお湯を沸かします。そのため、瞬間的にお湯を沸かせるガス給湯器とは異なり、お湯が沸くまでには一定の時間がかかるのです。
また、沸き上げ時間は、タンク容量や残湯量によっても変わります。タンク容量が大きいほど、沸き上げまでにかかる時間は長くなりやすいです。さらに、外気温や給水温度が低い冬場は、ぬるい水が流れる夏と比べて、沸き上げ時間が長引くケースが目立ちます。
【メーカー別】エコキュートの沸き上げに必要な時間
エコキュートの沸き上げにかかる時間は、メーカーによっても微妙な誤差があります。ここでは、沸き上げ時間や湯量設定など、エコキュートの代表的なメーカー4社の沸き上げに関する特徴を見ていきましょう。
三菱電機株式会社
三菱電機のエコキュートは、太陽光発電との連携機能である「お天気リンクEZ」や、過去2週間の使用状況を学習する「わき上げ制御」が搭載されていることが特徴です。必要な量だけを夜間に沸き上げるため、無駄をなくして光熱費を削減できます。
沸き上げにかかる時間は、水温や外気温によっても異なりますが、目安としては1時間に約40~60Lです。貯湯タンクが満タンになるまでの時間は、7~8時間程度と考えましょう。
ダイキン工業株式会社
ダイキンのエコキュートも、満タンまでにかかる沸き上げ時間は7~8時間程度です。80℃のお湯が1時間あたり約45L、42℃のお湯ならば1時間あたり約100Lを沸き上げられます。湯量は「おまかせ」「たっぷり」「少なめ」などを選択でき、ライフスタイルや好みに合った湯量に設定が可能です。
最大の特徴は「昼間シフト機能」を活用できることです。これは、夜間の沸き上げ量を抑えて、翌日の昼間に余剰電力を活用して沸き上げる機能であり、太陽光発電を利用しているご家庭では特に力を発揮します。
パナソニック株式会社
パナソニックのエコキュートも、満タンまでの沸き上げ時間は約7~8時間です。42℃のお湯の場合、1時間あたり約100Lの沸き増しが可能で、湯量は100~500Lまでの100L刻みと「全量」から選択できます。
パナソニックの特徴は、シンプルでわかりやすい仕組みに仕上げられていることです。湯量設定は「おまかせ節約」と「おまかせ」の2種類で、おまかせ節約機能はご家庭の使用湯量を自動で学習するため、面倒な設定をする必要がありません。また、使用状況に応じて、昼間にも自動で沸き上げを行います。
株式会社日立製作所
日立のエコキュートも、満タンまでの沸き上げ時間は約7~8時間が目安です。沸き増し能力が優れており、冬季でも40℃換算で1時間あたり120L、夏季は1時間あたり240Lも沸き増しができます。急なお湯切れで困ったとしても、素早くシャワーや入浴に必要な湯量を確保できるでしょう。
機能面では、直近7日間の平均使用量をもとに、適切な湯量を自動的に判断する「おまかせ節約」を利用できることが特徴です。季節によってお湯の使用量が変わったとしても、柔軟に最適な量のお湯を沸かせるため、無駄が生じません。
沸き上げに関する設定方法
エコキュートでは、沸き上げに関するさまざまな設定が可能であり、ライフスタイルに合わせて最適化すると光熱費を大幅に抑えられます。多くのエコキュートに搭載されている、沸き上げに関する機能の設定方法を見てみましょう。
昼間シフト設定
昼間シフト設定とは、夜間の沸き上げを一部昼間にずらす設定です。太陽光発電がある家庭や、昼間の電気を活用したい場合に向いています。昼間の余剰電力を活用することにより、買電量を減らせるため、電気代を削減しやすいでしょう。
例えば、ダイキンの対応機種では、リモコンから昼間沸き上げの開始時刻と終了時刻を設定できます。ただし、ヒートポンプの消費電力が太陽光発電の余剰電力を上回る場合は、電気代が高くなる可能性がある点に注意しましょう。
ピークカット設定
ピークカット設定とは、電気料金が高い時間帯や、電力使用が集中する時間帯の沸き上げを避ける機能です。多くの電力会社は、夕方~夜間の電力需要がピークを迎える時間帯に、料金単価が高くなるプランを導入しています。ピークカット設定により、電気代が高い時間帯の沸き上げを停止できるため、光熱費を節約できます。
設定方法は機種によって異なりますが、基本的にはピーク時間の開始時刻と終了時刻をリモコンから入力するだけです。例えば午前11時~16時までの電気料金が高い場合は、ピークカットを11:00~16:00に設定すると、この間の沸き上げを停止またはセーブできます。
電力契約設定
電力契約設定とは、契約している電力プランに合わせて、夜間時間帯の開始・終了時刻を正確に登録する機能です。電力契約設定を行うと、電気代が安い時間帯に狙いを絞ってお湯を沸かせるため、光熱費の削減につながります。
一例として、ダイキンのエコキュートは、電力会社の主要プランに対応したプリセットを用意しています。対応表から契約プランを選ぶだけで設定が完了するため、機械の操作が苦手な方でも安心です。
沸き上げ休止設定
沸き上げ休止設定とは、旅行や出張などで長期間不在にする際、不要な沸き上げを止めて電気代の無駄を抑える機能です。設定時間を指定すると、その間は沸き上げを完全に停止し、帰宅後に自動または手動で沸き上げを再開できます。
設定方法は、リモコンのメニューから「沸き上げ休止」「長期不在モード」などを選択して、開始日と期間を入力するだけです。例えばパナソニックの場合、最長15日間の沸き上げを休止できます。
エコキュートをお得に使う方法
エコキュートをよりお得に使うためには、ここまでにご紹介した設定に加えて、日常や季節ごとの工夫を取り入れることが重要です。ここでは、エコキュートをお得に使う方法を3つご紹介します。
自動保温や追い焚きの使い方を見直す
自動保温や追い焚きは便利ですが、追加で電気を消費するため、多用すると高額な光熱費がかかります。そのため「入浴時間を短くする」「足し湯を使う」などの工夫をして、根本的な対策を講じましょう。高温たし湯は、浴槽に高温のお湯を足して湯温を上げる機能で、追い焚きよりも省エネ・経済的に使えます。
季節によって設定を使い分ける
水温が低い冬は沸き上げ時間が長くなりやすいので、お湯切れを防ぐために湯量を「多め」に設定すると良いでしょう。反対に、水を使う機会が多い夏場はお湯が余りやすいため、湯量を「少なめ」に設定すると無駄な沸き上げを減らせます。
太陽光発電と組み合わせて利用する
太陽光発電がある家庭では、昼間の余剰電力を活用して沸き上げることにより、電気代を抑えられる場合があります。夜間の沸き上げ量を減らして、日中に自家発電した電力を使ってお湯を沸かしましょう。これにより買電量が減り、光熱費を大幅に削減できます。
沸き上げ時間が足りないときの対処法
急な来客や家族の入浴時間が重なった場合など、できるだけ早くお湯を沸き上げたいケースもあるでしょう。この場合に有効な対処法を2つご紹介します。
手動で沸き増しを行う
急にお湯の使用量が増えた場合は、リモコンから手動で沸き増しできます。沸き上げ中もすでに沸いたお湯は使用できるため、沸き上げ完了を待つ必要はありません。先手を打って沸き増しすれば、無駄な待ち時間を削減することが可能です。
沸き上げ量を多めに変更する
来客や家族の入浴時間が重なる日などは、事前に沸き上げ量を多めに設定しておきましょう。例えば、普段の湯量を「ふつう」に設定している場合は、来客を見込んでいる日の前日に、湯量を「多め」に変更するのがおすすめです。
エコキュートが沸き上げできないときのチェックポイント
エコキュートが急に沸き上げなくなったり、沸き上げにかかる時間が極端に長くなったりした場合は、ここでご紹介するチェックポイントを確認してみましょう。多くの場合、エラーやトラブルを解消すれば、元どおりの沸き上げが行われるようになります。
エラーコードやリモコン表示を確認する
リモコンにエラーコードが表示されている場合は、取扱説明書やメーカー公式情報を確認しましょう。取扱説明書には、エラーコードごとにエラーの内容と対処法が記されています。取扱説明書の案内に従って対処法を試し、正常に沸き上げできるようになるか確かめてみてください。
対処法を試しても改善できない場合や、自分自身で対応するのが難しいと感じた場合は、メーカーや業者に相談することをおすすめします。この場合、リモコンに表示されたエラーコードをメモしておき、エコキュートのメーカーや品番と併せて業者に伝えると修理がスムーズです。
配管・貯湯タンクの水漏れを確認する
配管やタンク周辺に水漏れがあると、正常に沸き上げできない可能性があります。タンクの周辺や接続部に水が溜まっていないか、目視で確認しましょう。
水漏れを発見した場合は、すぐにエコキュートの使用を停止して、業者に点検を依頼してください。水漏れを放置すると、エコキュートの内部が浸水して壊れたり、床を腐食させたりするリスクがあります。より大きなトラブルに発展しないように、できるだけ早く修理を依頼することが大切です。
冬場は凍結していないか確認する
気温が低い冬場は、屋外の配管やヒートポンプユニットが凍結して、正常に沸き上げや給湯ができなくなる場合があります。まずはヒートポンプユニット付近を目視でチェックして、配管に氷や霜が付いていないか確認しましょう。
凍結が疑われる場合、無理な操作は厳禁です。自然に解凍されるのを待つか、凍結箇所にタオルを巻き、その上からぬるま湯(30~40℃程度)をゆっくりかけて少しずつ溶かしましょう。降雪地帯などの凍結が頻発する地域にお住まいの場合は、寒冷地仕様のエコキュートの購入がおすすめです。
まとめ
エコキュートの貯湯タンクユニットが満タンになるまでの時間は、約7~8時間が目安です。また、メーカーや機種によって、1時間あたりに沸き増しできる湯量や、沸き上げに関連する機能が異なります。ご家族のライフスタイルに合った性能・機能を備えたエコキュートを購入すると、入浴時や調理時にストレスを感じにくくなるでしょう。
なお、沸き上げ時間が足りないときの対処法は、次の2つです。
- 手動で沸き増しを行う
- 沸き上げ量を多めに変更する
<沸き上げ時間が足りないときの対処法>
この対処法を覚えておくと、急なお湯切れにも慌てずに対応できるほか、お湯切れのリスクを大幅に減らせます。
エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!


















