エコキュートは断水時にどうなる?非常用水を取り出す手順や復旧後にやること、注意点について解説

  • 更新日:2026/08/04

地震や台風などの災害や、水道管の工事などにより、突発的に発生するのが断水です。生きていくうえで欠かせない水の供給が止まったとき、自宅のエコキュートがどのような状態になるのか、心配している方も多いでしょう。

この記事では、エコキュートは断水時にどうなるのか、非常用水を取り出す手順なども併せて解説します。断水から復旧した後にすべきことや、断水後の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

エコキュートは断水時にどうなる?

断水が発生すると、住宅全体の水が止まるため、エコキュートにも大きな影響が及びます。普段どおりにお湯を使えないのは不便ですが、断水時にはエコキュートならではの強みもあります。

まず、エコキュートは断水時にどうなるのか、3つのポイントで解説します。

シャワーや蛇口からお湯が出ない

断水が発生すると、エコキュートに新しい水が供給されなくなります。エコキュートは、水道水の圧力を利用してお湯を押し出す仕組みです。そのため、断水すると蛇口やシャワーからお湯が出なくなり、通常どおりにエコキュートを使用できません。

仮に貯湯タンク内のお湯が満タンだとしても、水道からの圧力がかからないため、お湯が出なくなることに注意しましょう。

追い焚きやお湯張りの機能も使えない

断水時は、追い焚きやお湯張りといった入浴に関する機能もすべて使えなくなります。断水時に追い焚きしようとするとエラーコードが表示され、無理に動かそうとすると故障を招くリスクもあるため、要注意です。

お湯張りは、貯湯タンクから新しいお湯を浴槽へ注ぐ仕組みです。そのため、断水して給水がストップしている状態では作動しません。断水を確認した際は、お風呂関連の操作は控えましょう。

貯湯タンクの水は生活用水として使える

断水すると、シャワーや蛇口からはお湯が出なくなりますが、貯湯タンクの水は生活用水として使えます。飲用水にすることは推奨されていませんが、手洗いやトイレ掃除用の水としては使用可能です。

一般的なエコキュートの場合、満水時には300~500L前後の湯水が貯まっています。ただし、非常用取水栓から取り出せる量はタンク容量より少なくなる場合があるため、用途を限定して大切に使いましょう。

なお、エコキュートの非常用水を取り出す手順については、次の項目で詳しくご紹介します。

断水時にエコキュートの非常用水を取り出す手順

断水時には、エコキュートのタンク内の湯水を非常用水として利用できます。非常用水を取り出す手順は、次のとおりです。

<断水時にエコキュートの非常用水を取り出す手順>

  • 手順1:エコキュートの給水止水栓を閉める
  • 手順2:タンクの漏電遮断器を「切」にする
  • 手順3:逃し弁レバーを上げる
  • 手順4:非常用取水栓から湯水を取り出す
  • 手順5:非常用取水栓を閉めて逃し弁レバーを戻す

なお、操作部の名称や位置、非常用水の取り出し方はメーカー・機種によって異なります。実際に作業する際は、必ず使用中のエコキュートの取扱説明書や本体ラベルを確認してください。

ここからは、非常用水を取り出す手順をステップごとにご紹介します。

手順1:エコキュートの給水止水栓を閉める

給水止水栓は、メーカーや機種によって「給水元栓」と表記される場合があります。断水が始まったら、まず給水止水栓を閉めましょう。

給水止水栓を閉め忘れると、断水が復旧した直後に流れ込む濁り水や空気の塊が、エコキュートのタンク内に侵入する可能性があります。故障やタンク内の湯水の濁り、お湯の出が悪くなる原因になる場合があるため、忘れずに給水止水栓を閉めましょう。

手順2:タンクの漏電遮断器を「切」にする

給水止水栓を閉めたら、エコキュートの漏電遮断器のレバーを「切」にします。漏電遮断器とは、エコキュートに漏電が発生した際に、自動的に電源を切る安全装置です。給水されない状態で運転すると、エコキュートの故障を招くリスクがあるため、漏電遮断器は必ず「切」または「OFF」にしましょう。

手順3:逃し弁レバーを上げる

続いて、タンクの上部周辺にある「逃し弁レバー」を上げます。逃し弁は、タンク内の圧力を調整するためのものですが、断水時に上げるとタンク内部に空気が入り込みやすくなります。空気が入ると、タンク内の水を取り出しやすくなるため、事前に逃し弁レバーを上げておきましょう。

手順4:非常用取水栓から湯水を取り出す

ここまでにご紹介した3つの手順を終えたら、非常用取水栓から湯水を取り出します。非常用取水栓を開くと湯水が出てくるため、近くにバケツを置いたり、ホースを取り付けたりして準備しましょう。

非常用水の取り出し方は簡単で、多くの機種では、レバーや栓をゆっくり回すことで湯水を取り出せます。開け方は機種によって異なるため、取扱説明書や本体ラベルを確認しながら操作しましょう。この際、最初は勢いよく水が飛び出したり、熱いお湯が出たりする可能性があるため、少しずつ開けることが重要です。

手順5:非常用取水栓を閉めて逃し弁レバーを戻す

必要な生活用水を確保したら、後片付けをして作業を終えます。まずは開いた非常用取水栓を時計回りに回して完全に閉め、水が止まったことを確認したら、逃し弁レバーを元の状態に戻してください。この作業を怠ると、断水の解消後に貯湯タンクに貯まったお湯が漏れ出してしまい、周囲が水浸しになる場合があります。

断水が復旧した後にエコキュートでやるべきこと

断水が復旧した後は、濁りや空気の有無を確認したうえで、エコキュートの復旧作業を行いましょう。エコキュートの故障を防ぐために、すぐに電源を入れることは避けて、これからご紹介する4つのステップを踏んで復旧してください。

蛇口から水を出して濁りや空気を確認する

まずは、水側の蛇口から水を出し、濁りや空気混じりの水が出ないか確認しましょう。復旧直後の水道水には、配管内のサビやドロ、空気が混じった水が出ることが多いです。不純物がエコキュートに流れると、故障の原因になるため、蛇口から濁り水が出なくなるまで水を流し続けてください。

給水止水栓を開ける

水がきれいになったことを確認してから、エコキュートの給水止水栓を開けましょう。これにより、きれいになった水道水が、エコキュートの貯湯タンクへと再び供給されます。

お湯側の蛇口を開けて水が出るか確認する

続いて、お湯側の蛇口を開け、タンクへの給水や配管内の空気抜きができているか確認しましょう。この段階では、まだエコキュートの電源を入れていないため、普段のようなお湯ではなく水が出ます。ポコポコと音がする場合は、水に空気が混じっているため、空気が抜けて勢いよく水が出るまで流し続けましょう。

漏電遮断器を「入」にして沸き上げを再開

お湯側の蛇口から水が安定して出ることを確認し、機種によっては逃し弁レバーを上げて排水口から水が出ることを確認します。確認後は、逃し弁レバーを必ず元の位置に戻してください。そのうえで、漏電遮断器を「入」にして沸き上げを再開しましょう。電源が戻ったら、リモコンやモニターにエラーが表示されていないか確認しましょう。エラーが出ず、元どおりに稼働すれば、断水からの復旧作業は完了です。

断水時・復旧後にエコキュートを使う際の注意点

断水は、エコキュートにとってイレギュラーな状況です。普段どおりに使用すると、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。万一の故障やけがを防ぐために、これからご紹介する3つの注意点を確認したうえで、安全にエコキュートを使いましょう。

断水中は沸き上げ運転をしない

もっとも避けるべきなのは、断水中に沸き上げ運転を行うことです。水が供給されない状態で運転すると、機器の故障やエラーにつながる可能性があります。高額な修理費用が発生する場合もあるため、断水中は漏電遮断器を「切」または「OFF」にし、沸き上げ運転を停止しましょう。

非常用水を取り出すときはやけどに注意する

貯湯タンクから非常用水を取り出すときは、やけどに注意してください。貯湯タンク内に高温のお湯が残っている場合があり、熱湯を浴びるおそれがあります。断水後に運転を停止しても、貯湯タンク内の水がすぐに冷めるわけではありません。

非常用水を取り出すときは、最初に少しだけ栓を開けて、熱湯が出ないことを確認しましょう。厚手の軍手を着用した状態で作業を行うと、さらにやけどを防ぎやすくなります。

断水復旧後すぐにお湯を使わない

断水から復旧すると「早くシャワーを浴びたい」「エコキュートが壊れていないか心配ですぐに動作を確認したい」といった気持ちになりがちです。しかし、断水復旧後すぐにお湯を使わないように注意しましょう。

復旧直後は、配管内に濁り水や空気が残っている可能性があり、そのまま流すとエコキュートが故障する可能性があります。まずは水側の蛇口をひねり、濁り水や空気を含んだ水が流れないか確認しましょう。非常時だからこそ、焦らず、正しい手順で復旧作業を進めることが大切です。

断水に備えて普段からできること

断水は突発的に起こりますが、日常生活の中で意識して準備しておくことで、断水に備えた対策をとることは可能です。断水が発生したときにパニックにならず、エコキュートを安全に活用できるよう、断水に備えて普段からできることを3つ確認しておきましょう。

給水止水栓や非常用取水栓の位置を確認しておく

断水時にすぐ操作できるよう、普段から各栓の場所や開閉方法を確認しておくことが大切です。大地震による断水や夜間の断水が発生した場合、取扱説明書を探す余裕はありません。

また、パーツの位置関係は、三菱・パナソニック・ダイキン・コロナといったメーカーや、エコキュートの機種ごとに微妙に変わります。そのため、エコキュートを買い替えた場合も、位置関係を再確認するのがおすすめです。

晴れた日の日中に、屋外にあるエコキュートの貯湯タンクの前に立ち、給水止水栓や非常用取水栓の位置を確認しておきましょう。ほんの少しの予習をしておくだけでも、緊急時に的確な動きができるようになり、非常用水を安全に取り出せます。

ホースやバケツを用意しておく

非常用水を取り出しやすいように、ホースやバケツを用意しておくのがおすすめです。特に夜間は手元が見えにくく、ペットボトルなどへの給水は困難と言わざるを得ません。バケツがあれば、貯湯タンク内の非常用水を無駄にせず、一度に大量の非常用水を運びやすくなります。

ホースを使用する際は、取扱説明書で指定されたサイズの網入り水道用ホースを用意しましょう。機種によっては、内径12mmまたは15mmなどが指定される場合があります。バケツやホースは、エコキュート本体の近くや、その他の防災グッズを収納している物置などで保管すると、緊急時にも見つけやすいでしょう。

取扱説明書をすぐ確認できる場所に保管しておく

事前にどれだけ確認作業を行っていても、いざ災害が起きて断水すると、パニックになってしまうものです。操作手順を確認しやすいように、エコキュートの取扱説明書は、すぐ確認できる場所に保管しておきましょう。

例えば、防災リュックの中やリビングにある収納の中など、家族全員が「この中に取扱説明書がある」とわかる場所に保管することが重要です。取扱説明書を手元に用意するのが難しい場合は、取扱説明書に記載されている作業手順を、スマートフォンのカメラで撮影して保存するなどの対策をとりましょう。

まとめ

断水すると、エコキュートからお湯が出なくなり、シャワーや追い焚きなどの機能を利用できません。しかし、貯湯タンク内に貯まっている湯水は、非常用水として利用できます。飲用水には向きませんが、手洗いやトイレを流すための水など、生活用水として利用できます。

断水時・復旧後にエコキュートを使う際は、次の点に注意しましょう。

<断水時・復旧後にエコキュートを使う際の注意点>

  • 断水中は沸き上げ運転をしない
  • 非常用水を取り出すときはやけどに注意する
  • 断水復旧後すぐにお湯を使わない

断水に備えて「給水止水栓や非常用取水栓の位置を確認しておく」「ホースやバケツを用意しておく」などの対策をとると、いざというときも慌てずにエコキュートを使いこなせるでしょう。

<この記事を書いた人>
エコモ博士

RAUL株式会社 プライスエナジー運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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「エコキュートとガス給湯器のコスト比較!光熱費はエコキュートがお得!」記事へのリンク
省エネ性能が高い
エコキュートは、ヒートポンプ技術と呼ばれる大気熱を利用したお湯の沸き上げ方法を採用しています。この技術により、エネルギーの使用量が約1/4に抑えることが可能です。この省エネ技術により、ガス給湯器よりも光熱費が安くなります。
「オール電化に使える補助金まとめ!エコキュート・太陽光発電・リフォーム補助金を解説」記事へのリンク
補助金でお得に導入
国は省エネ・脱炭素の推進のために数々の補助金を、オール電化向けに用意しています。エコキュートであれば給湯省エネ事業、太陽光・蓄電池であれば子育てエコホーム支援事業などです。これら補助金を利用してお得にオール電化に切り替える方が増えています。
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