電力・エネルギーのふるさと納税とは?仕組みやメリット、申し込み方法をわかりやすく解説
日常生活で必須のエネルギーである電力を利用する際、よりお得になる形で利用したいと考える方は多いでしょう。電力自由化により、現在はさまざまな電力サービスを選べるようになりましたが、中にはふるさと納税を利用した電力・エネルギーのサービスも存在します。
この記事では、ふるさと納税で受け取れる電力・エネルギー関連の返礼品や、エネルギー分野でふるさと納税を利用するメリットや注意点などについて解説しています。電力・エネルギー関連のふるさと納税の利用に関心がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
電力・エネルギーのふるさと納税とは?
ふるさと納税は、応援したい自治体へ寄附を行うことで住んでいる自治体における住民税の減額などを受けつつ、寄附した自治体から返礼品を受け取る仕組みです。野菜やお米、果物や伝統工芸品、特産品などふるさと納税の返礼品にはさまざまな種類がありますが、近年では電力・エネルギー分野の返礼品も見られるようになりました。
ふるさと納税における電力・エネルギー分野の返礼品とはどのようなものなのか、概要を見ていきましょう。
一般的なふるさと納税との違い
ふるさと納税では、寄附額に応じて返礼品を受け取ることができます。一般的なふるさと納税で受け取るのは、食品や寄附した自治体の工芸品などの物理的な製品です。
一方、電力・エネルギー分野におけるふるさと納税の返礼品は、物理的な製品ではありません。返礼品として受け取れるのは、寄附した自治体に根差した電力会社が提供している電力です。
電力関連の返礼品が注目される理由
近年では、ふるさと納税で返礼として電力やエネルギーを受け取ることが注目を集めています。その背景には、大手電力会社による電気料金の値上げがあり、日常生活に欠かせない電気をお得に利用したいという消費者の希望に応えた形になるでしょう。
ふるさと納税で返礼を受けられる電力会社は、納税先の自治体を拠点に電力を供給していることが多いです。そのため、寄附した地域におけるエネルギー経済の発展に寄与できることになります。
また、そのような電力会社では太陽光発電や風力発電、バイオマス発電など持続可能な発電手段を用いたクリーンエネルギーを取り扱っていることも少なくありません。光熱費を抑えたいというニーズやゆかりある地域への支援が可能な点、再生可能エネルギーが利用できる点などから、ふるさと納税における電力・エネルギーの返礼品に注目が集まっているのです。
エネルギー分野の返礼品にはどのような種類がある?
エネルギー分野における返礼品として受け取れるのは電力ですが、電力会社が直接納税者の住戸を判別して電気を送り込んでくるわけではありません。送電に用いられる設備はすべての電力会社で共通であるため、発電所から送られた電気がどこに届くかを指定することはできないためです。
そのため、納税額に応じて自治体が電力会社に電気料金を支払い、その支払われた金額分の値引きを電力会社から受ける、という形で返礼が行われるのが一般的になります。その場合、使った分だけ一気に上限額まで値引きされるタイプと、毎月一定額までの値引きが決まった期間受けられるタイプがあるでしょう。
また、自治体全体のカタログポイントという形でポイントを受け取り、そこから電気料金の値引きに使えるポイントに引き換えられる場合もあります。
ふるさと納税で受け取れる電力・エネルギー関連の返礼品
ここでは、ふるさと納税で受け取れる電力・エネルギー関連の返礼品を紹介します。
一口に電力といっても、実際に返礼品として受け取れるものにはいくつかのアプローチがあります。また、受け取れる返礼品のどの部分に価値を見出すかは、受け取る納税者次第です。
電気料金に反映
ふるさと納税の返礼品として得られる電気・エネルギー関連のサービスの一例は、支払う電気料金の値引きです。
ふるさと納税では、寄附額に応じて電気料金の割引やポイント付与などの特典を受けられるため、毎月の電気料金負担を軽減できる可能性があります。このサービスを受けるためには、自治体が提携している電力会社と契約する必要があるでしょう。すでに契約している場合、返礼が行われる期間だけオプションをつける手続きが必要な可能性があります。
カタログポイント型
ふるさと納税の一形態として、市町村ごとのカタログポイントの交換先に電力・エネルギー関連のサービスが掲載されているケースもあります。
ふるさと納税を行った金額に応じて、その自治体のサービスが利用できるポイントを受け取れるサービスです。ポイントの交換先に電力会社のポイントが入っており、その電力会社と契約していれば交換したポイントを電気料金の支払いに利用できます。
地域のエネルギー事業を応援できる返礼品
ふるさと納税の返礼品として利用できるのは、寄附した自治体に根差した地域密着型の電力会社です。返礼として電力会社のサービスを選択すると自治体から電力会社に電気代が支払われるため、地域のエネルギー事業を応援して活性化させられる可能性が高まります。
再生可能エネルギー由来の電力サービス
ふるさと納税の返礼品として利用できる電力会社の多くは、再生可能エネルギーを利用した電力を提供しています。太陽光発電、風力発電など、再生可能エネルギー由来の電気をお得に利用したい場合に向いているでしょう。
電力・エネルギー関連のふるさと納税を利用するメリット
続いて、ふるさと納税で電力・エネルギー関連の返礼を選択するメリットについて見ていきましょう。
ふるさと納税を活用することにより金銭面での利益があるほか、自身が希望するエネルギーの使い方の実現に近づける可能性があります。エネルギーの利用を社会的な貢献につなげたい方や、より実用的な返礼品を希望する方におすすめです。
毎月の電気料金の負担軽減につながる
ふるさと納税の返礼品として電力・エネルギー関連のサービスを選択するメリットは、毎月の電気料金の負担軽減になるところです。
納税額に応じた上限額まで使った分だけそのまま差し引かれる場合と、決まった金額を毎月差し引かれる場合などいくつかのパターンはあるものの、この分野での返礼品は基本的に電気料金の値引きという形で提供される傾向にあります。
ふるさと納税でなくとも住民税は支払う必要があるため、ふるさと納税を活用して返礼品を受け取るほうがよりお得である可能性が高いです。そのため、この返礼品を電力・エネルギー関連のサービスにすることにより電気料金を削減して生活費を抑えられる可能性があります。
環境に配慮したエネルギー利用を応援できる
ふるさと納税で電力を選択するメリットは、環境に配慮した電力を利用できることです。
各自治体に根差した地域密着型の電力会社は、火力発電によらない電気を供給するために太陽光発電や風力発電、地熱発電、バイオマス発電など、さまざまな再生可能エネルギーの発電所の開発に取り組んでいる傾向にあります。これらは火力発電とは異なり、二酸化炭素をほとんど排出せず燃料が枯渇することもない持続可能なエネルギー源です。
こうした電力会社では、通常の契約でも非化石証書などを活用した実質CO2排出量ゼロの電気を利用できる可能性があります。ふるさと納税を活用することで、通常よりもお得にこうしたエネルギーを利用できるでしょう。
地域活性化に貢献できる
ふるさと納税で電力を選択するメリットは、エネルギーを利用しながら寄附した自治体の地域活性化に貢献できることです。
ふるさと納税で自治体に税金を納めて返礼品としてエネルギーを選択すると、自治体から電力会社に値引きする分の電気料金が支払われます。そのため電力会社そのものは通常と同じ利益で電気を供給することが可能です。
近年では地域の再生可能エネルギーで生産した電気は地域資源の1つであるという考えが盛んに取り入れられており、その電力を利用することでエネルギーに関わる資金を地域内で循環させる試みが行われています。ふるさと納税では、税金を支払うことによってこの地域活性化の試みに参加することができるのです。
食品以外の実用的な返礼品として活用できる
ふるさと納税の返礼品にはその地域の特産品などさまざまなものが用意されており、食品や日用品のほかにも多様な種類があります。中には飾り物の民芸品などもありますが、そういったものは見た目には楽しくともあまり実用的とはいえません。
電力・エネルギー関連の返礼品であれば、食品や日用品同様実用的なサービスを利用することができます。そのため、実生活に役立つ返礼品を選びたい方におすすめです。
電力・エネルギーのふるさと納税を利用する流れ
続いて、ふるさと納税の返礼品として電力・エネルギー関連のサービスを利用するための流れについてご紹介します。
実際にどのように返礼が適用されるかなど細かい部分は自治体ごとに異なるものの、ふるさと納税の返礼品を受け取るまでの流れは大まかに同じです。そのため、大筋の流れを知っておけば利用が楽になります。
控除上限額を確認する
ふるさと納税を行う際は、まず自分の収入に対する控除上限額を確認します。控除上限額を調べることで、ふるさと納税によって利益を受けられる金額や、得られる返礼品の目安をチェックできるでしょう。
自治体によっては、収入から控除上限額を計算できる簡易シミュレーションを提供しているサイトもあります。ただし、シミュレーションで得られる結果はあくまでも目安であるため正確な金額を確認したい場合は税理士に相談するのが良いでしょう。
対象自治体へ寄附する
控除上限額をもとに、返礼品として電力・エネルギー関連のサービスを用意している自治体に対して寄附を行います。ふるさと納税として寄附をする際は、仲介サービスなどを利用して返礼品を指定しておきましょう。
返礼の対象となる電力会社以外の電力会社と契約している場合は、契約先を対象の電力会社に切り替える必要があります。
ポイントや返礼品を受け取る
寄附の手続きが受理されると、返礼品としてポイントなどが発行されます。その返礼品の受け取り手続きを行い、正常に返礼品が届いたかを確認しましょう。
地域のカタログポイントを受け取った場合は、そのまま直接電気料金に反映させるのではなく「電力ポイント」などに交換する必要があります。
電力サービスや特典を利用する
ポイントを交換した、あるいは必要なオプションを契約したなどサービスを利用する準備が整ったら、実際に電力サービスを利用して料金の値引きなどの特典を活用しましょう。
オプションがついたことにより自動で値引きが適用されるサービスもあれば、交換したポイントを能動的に支払いに使わなければならないサービスもあります。返礼品の適用条件については、事前にしっかり確認しておきましょう。
利用前に確認しておきたい注意点
ここからは、ふるさと納税で電力・エネルギー関連の返礼品を利用するにあたって気をつけたい注意点についてご紹介します。
ふるさと納税で電力・エネルギー関連のサービスを利用すればお得にエネルギーを利用できる可能性がありますが、場合によってはあまりその恩恵を享受できないこともあるでしょう。そのため、ふるさと納税の手続きを始める前にしっかりポイントをチェックしておくことが大切です。
それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。
対象エリアが限定されている場合がある
ふるさと納税における電力・エネルギー関連のサービスの注意点は、対象エリアが限定されている可能性がある点です。
全国の送電網は、大手電力会社の管轄エリアによって分かれています。北海道電力や東北電力、東京電力、中部電力など、基本的にはそれぞれの管轄エリア内でしかサービスを利用することはできません。
サービスによっては利用エリアが限定されているため、居住地域によって申し込めない場合があります。ふるさと納税で電力を利用したい場合は、自分の家と同じエリア内にある地域を選択する必要があります。
また、全国で利用できるとされているサービスの場合でも、例外的に一部地域では利用できない可能性があるため注意が必要です。
利用できる電力会社が決まっている場合がある
ふるさと納税における電力・エネルギー関連のサービスには、利用できる電力会社が決まっているという注意点もあります。
多くの自治体では、該当の地域に拠点を置く地域密着型の電力会社を指定して返礼品を用意しているでしょう。そのため、どの電力会社と契約していても値引きを受けられるわけではありません。
自治体によっては、指定している電力会社への切り替え手続きを代行してくれることもあります。なお、自力で申し込む場合でも前の電力会社にまでは連絡しなくても良いことが多いです。
返礼内容は自治体ごとに異なる
ふるさと納税を利用する際に注意したいのは、返礼品の内容が自治体ごとに異なる点です。
電力・エネルギー関連のサービスを選択したいと思っても、自治体によっては用意がない場合もあります。また、かりに電力を返礼品として受け取れる自治体であっても、すべて自分の希望通りの形で利用できるとは限りません。
ふるさと納税を申し込む前に、その自治体に希望するサービスがあるか、どのような利用条件になっているかなどをしっかり確認しておきましょう。
控除上限額を超えないよう注意する
ふるさと納税を利用する際は、自分の収入に対する控除上限額を超えないように注意する必要があります。
控除上限額を超えるまでは、ふるさと納税で寄附した金額は住んでいる自治体の住民税から差し引くことが可能です。しかし、上限額を超えてしまうとふるさと納税の特別控除を利用できなくなり、超過分が自己負担となる可能性があります。
特別控除以外にも通常の寄附金控除があるため、全額自己負担になるわけではありません。また、上限額を超えたからといって追加で課税されることもありませんが、控除の効果を十分に活用できない可能性があるため注意が必要です。
まとめ
ふるさと納税では、地域密着型の電力会社が提供しているサービスを返礼品として選択できる場合があります。控除上限額の範囲内で自治体に寄附を行えば、電気料金の負担軽減に加え、地域経済や再生可能エネルギー事業の支援にもつながる可能性があります。
エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

