IHクッキングヒーターの電気代を節約する方法|ガスとの比較やオール電化の平均費用も解説

  • 更新日:2026/06/02
IHクッキングヒーターの電気代を節約する方法を、ガスとの比較や平均費用、オール電化の目安とあわせて紹介

ガスコンロからIHクッキングヒーターへの変更を検討する際に気になることといえば、「電気代はどのくらい上がるのか」ではないでしょうか。近年は世界情勢の影響により、電気料金の変動が激しいため、IHクッキングヒーター導入後の家計への影響は気になるところです。

この記事では、IHクッキングヒーターの電気代の相場をご紹介したうえで、IHクッキングヒーターとガスコンロはどちらが安いのか解説します。IHクッキングヒーターの電気代を節約する方法にも触れるため、この記事が電気代にお悩みの方の参考になれば幸いです。

目次

IHクッキングヒーターの電気代は高い?まずは平均をチェック

IHクッキングヒーターの電気代の目安を、4人家族の平均や火力別の費用、オール電化住宅の料金と比較して解説

まずはIHクッキングヒーター導入後にかかる電気代の平均を確認してみましょう。オール電化住宅における電気代の目安なども含めて、3つのポイントから解説します。

IHクッキングヒーターの1ヶ月の電気代平均

4人家族におけるIHクッキングヒーターの電気代の目安は、1ヶ月あたり1,100円~1,200円程度です。これは、あくまでも標準的な利用を想定した場合の目安とお考えください。実際の電気代は、ご家庭の世帯人数や調理の頻度、時間、そして火力の大きさによって変わります。

なお、IHクッキングヒーターの電気代の計算方法は以下のとおりです。

<IHクッキングヒーターの電気代の計算方法>

消費電力(kW)×使用時間×電力量料金単価

たとえば消費電力が2,000Wの場合、計算式では1,000で割ってkWに変換します。そのため、2,000Wで1時間の調理を電力量料金単価29.80円で計算する場合、計算式と電気料金は以下のとおりです。

<電気代の具体的な計算方法>

2,000W÷1,000×1×29.80=59.6円

この場合、1ヶ月あたりの電気料金は、59.6円×30日で1,788円です。

火力別に見る電気代の目安

IHクッキングヒーターの電気代は火力によって変わります。火力が強いほど、消費電力が上がるためです。火力別に見たIHクッキングヒーターの電気代は、目安として以下のとおりです。

【火力別に見る電気代の目安】

火力 消費電力の目安 1時間あたりの電気代 1ヶ月の電気代
弱火 340W 10.54円 316.2円
中火 490W 15.19円 455.7円
強火 1,250W 38.75円 1,162.5円

オール電化住宅では毎月いくらかかる?

オール電化住宅の場合、キッチンだけでなく給湯や暖房も電気でまかないます。そのため、全体の電気代の目安は13,000円~17,000円前後です。季節による料金の変動も大きく、暖房効率が下がりやすい冬場は、平均よりも高額な電気代がかかる場合があります。

ただし、オール電化住宅ではガス代の支払いがゼロになります。電気代だけで見ると、ガス併用住宅と比べて高くなりますが、光熱費トータルで考えると、ガス併用住宅よりもオール電化住宅のほうが割安になりがちです。

IHクッキングヒーターとガスコンロはどちらが安い?

ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換を検討している方の多くが、IHとガスコンロのどちらが安いのか気にしているのではないでしょうか。ここでは、IHとガスの光熱費を、都市ガス・プロパンガスと2つのパターンに分けて解説します。

IHとガスの光熱費を比較

都市ガスを205円/㎥、プロパンガスを665.3円/㎡と仮定した場合、IHと比較した光熱費は次のとおりです。なお、1kWを3.6MJ/h、1日の使用時間を1時間と仮定して計算しています。

【IHとガスの光熱費比較表】

火力 消費電力・ガス出力 1時間あたりの電気代 1ヶ月の電気代
弱火 電気 340W 10.54円 316.2円
都市ガス 1.27kW 20.83円 624.84円
プロパンガス 1.27kW 30.73円 921.74円
中火 電気 490W 15.19円 455.7円
都市ガス 2.10kW 34.44円 1,033.2円
プロパンガス 2.10kW 50.81円 1,524.14円
強火 電気 1,250W 38.75円 1,162.5円
都市ガス 4.20kW 68.88円 2,066.4円
プロパンガス 4.20kW 101.61円 3,048.28円

いずれも電気のほうが安くなる試算です。

IHクッキングヒーターの電気代を節約する方法

IHクッキングヒーターの電気代を節約する5つのコツを、節電モード・余熱調理・蓋の活用・料金プラン見直しから解説

先述したとおり、IHクッキングヒーターは省エネ性能に優れた調理器です。さらに、いくつかのコツを活かすことにより、電気代をより節約しやすくなります。具体的に5つの節約ポイントを見てみましょう。

節電モードを活用する

最新のIHには「節電モード」が搭載されており、全体の最大消費電力を自動で抑える機能があります。複数のヒーターを同時に使う際に、自動で火力を最適化するため、無駄な電力消費を削減することが可能です。また、液晶パネルの明るさを落としたり、待機電力をカットする設定を確認したりするだけでも、節電につながります。

余熱調理を取り入れる

IHの天板は調理後もしばらく熱を保つほか、鍋自体も保温性が高いものが多いです。カレーや煮込み料理を作る際は、仕上がりの数分前にスイッチを切り、蓋をして放置する「余熱調理」を習慣にしましょう。これだけでも電気代をカットできるほか、「冷える過程で味が染みやすくなる」という料理のポイントも引き出しやすくなります。

蓋・落とし蓋を活用する

調理中に蓋をしないと、熱がどんどん外に逃げてしまい、沸騰まで時間がかかります。蓋をしっかり閉めるだけでも熱効率が上がり、加熱時間の短縮が可能です。また、落とし蓋を併用すれば少ない水分で効率よく加熱できるため、消費電力が小さい中火以下の設定でも十分に調理が可能になります。

圧力鍋や電子レンジを併用する

圧力鍋や電子レンジを使った節約術も取り入れましょう。たとえば硬い野菜を調理する場合、IHでじっくり茹でるよりも、電子レンジで数分加熱してからIHに移すほうが、トータルの電気代は安く済みます。また、圧力鍋を使うと加熱時間を大幅に短縮できるため、光熱費を抑えつつ家事の時短を実現することも可能です。

電力会社や料金プランを見直す

契約する電力会社や料金プランを変更する対策も有効です。IHクッキングヒーターを利用する場合、オール電化向けプランを活用すると良いでしょう。東京電力のオール電化向けプラン「スマートライフS」は、電気を使う時間帯によって、電力量料金単価が大きく変わります。

【東京電力「スマートライフS」の料金表】

基本料金(10Aにつき) 電力量料金(1kWhにつき)
311.75円 午前6時~翌午前1時 午前1時~午前6時
35.76円 27.86円

午前1時~6時にかけての電気代が大幅に安くなる「深夜料金」をできるだけ活用しましょう。簡単にできることではありませんが、食洗機や洗濯乾燥機を深夜帯に利用するなどの工夫を重ねると、月々の電気代を大幅に削減できます。

IHクッキングヒーターが向いている人・向いていない人

IHクッキングヒーターは便利な調理器ですが、すべての人に向いているとはいえません。ここでは、IHクッキングヒーターが向いている人・向いていない人の特徴をご紹介します。

IHが向いている人

IHクッキングヒーターが向いているのは、以下に該当する人です。

<IHが向いている人>

  • オール電化住宅を検討している人
  • 安全性を重視したい家庭
  • 夏のキッチンの暑さを減らしたい人

オール電化住宅を検討している場合、自家発電した電力や夜間電力を使えるIHは有効な選択肢といえます。直火を使わないこともIHのメリットであり、高齢者や子ども、ペットと同居している人も安心でしょう。また、直火と比べて夏場のキッチンが暑くなりにくいため、快適に調理をしたい人にもIHがおすすめです。

ガスコンロが向いている人

ガスコンロが向いているのは、以下に該当する人です。

<ガスコンロが向いている人>

  • 停電時にも調理したい人
  • 強い直火調理を重視する人
  • お気に入りの調理器具を使い続けたい人

「停電時でも普段通り料理をしたい」という方や、中華料理などで鍋を振る本格的な「直火調理」にこだわりがある方にはガスが向いています。また、お気に入りの土鍋や銅鍋、アルミ鍋をそのまま使い続けたい場合も、ガスコンロを維持したほうが利便性の高さを感じやすいでしょう。

IHクッキングヒーターの電気代に関するよくある質問

この記事の最後に、IHクッキングヒーターの電気代に関するよくある質問4つにお答えします。疑問点をクリアにしたうえで、IHクッキングヒーターの導入を本格的に検討しましょう。

>IHクッキングヒーターの電気代は1ヶ月でいくら?

一般的な家庭での使用を想定する場合、1ヶ月の調理にかかる電気代は1,100円~1,200円程度です。IHは熱効率が高いため、「煮込み料理を余熱で作る」「下茹でに電子レンジを活用する」といった工夫で、さらに光熱費を抑えられます。

ガスより本当に安いの?

ライフスタイルによっても異なるため、ガスよりIHのほうが確実に安くなるとはいえません。ただし、1時間あたりにかかる電気代の目安を試算すると、電気代は都市ガス・プロパンガスよりもお得です。詳しくは「IHとガスの光熱費を比較」でご紹介しているため、ご参照ください。

オール電化だと電気代はいくらくらいになる?

世帯人数によりますが、4人家族なら月平均で13,000円~17,000円前後になることが一般的です。一見すると高く見えますが、これにはガス代が含まれていません。従来の電気+ガスの合計額が20,000円を上回るご家庭の場合、オール電化住宅でIHを導入すると、トータルの光熱費を抑えやすくなります。

古いIHは買い替えたほうが節約しやすい?

10年以上前の古いIHをお使いなら、最新モデルへの買い替えにより、節電効果の向上が期待できます。最新機種はセンサーの精度が格段に上がっており、鍋底の温度を管理して、無駄な加熱を抑える機能が優れています。また、待機電力の削減や、熱効率の改善も進んでおり、節約できる可能性が高いです。

参考までに、10年前のIHと最新のIHを比較してみましょう。

【10年前のIHとの電気代比較表】

機器 10分あたりの電気代 1日の電気代 1ヶ月の電気代
10年前のIH 15.5円 46.5円 1,395円
最新のIH 13.4円 40.2円 1,206円
差額 -2.1円 -6.3円 -189円

消費電力は購入するIHの性能によって大きく変わります。上記の比較表は、あくまでも参考値としてお考えください。電気代の削減を目的にIHを導入する場合は、AI制御による省エネ機能を搭載した機種を選びましょう。

まとめ

IHクッキングヒーターを導入すると、ガスと比較して調理にかかる費用を抑えやすくなります。改めて、IHと都市ガス・プロパンガスの料金の目安を比較します。

【IHとガスの光熱費比較表】

火力 消費電力・ガス出力 1時間あたりの電気代 1ヶ月の電気代
弱火 電気 340W 10.54円 316.2円
都市ガス 1.27kW 20.83円 624.84円
プロパンガス 1.27kW 30.73円 921.74円
中火 電気 490W 15.19円 455.7円
都市ガス 2.10kW 34.44円 1,033.2円
プロパンガス 2.10kW 50.81円 1,524.14円
強火 電気 1,250W 38.75円 1,162.5円
都市ガス 4.20kW 68.88円 2,066.4円
プロパンガス 4.20kW 101.61円 3,048.28円

また、次のような工夫により、さらにIHの電気代を削減できます。

<IHクッキングヒーターの電気代を節約する方法>

  • 節電モードを活用する
  • 余熱調理を取り入れる
  • 鍋蓋、落とし蓋を活用する
  • 圧力鍋や電子レンジを併用する
  • 電力会社や料金プランを見直す

快適で安全なキッチンライフを楽しみながら、賢く節電を実践しましょう。

<この記事を書いた人>
エコモ博士

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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「エコキュートとガス給湯器のコスト比較!光熱費はエコキュートがお得!」記事へのリンク
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エコキュートは、ヒートポンプ技術と呼ばれる大気熱を利用したお湯の沸き上げ方法を採用しています。この技術により、エネルギーの使用量が約1/4に抑えることが可能です。この省エネ技術により、ガス給湯器よりも光熱費が安くなります。
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補助金でお得に導入
国は省エネ・脱炭素の推進のために数々の補助金を、オール電化向けに用意しています。エコキュートであれば給湯省エネ事業、太陽光・蓄電池であれば子育てエコホーム支援事業などです。これら補助金を利用してお得にオール電化に切り替える方が増えています。
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