マンションにエコキュートは設置できる?費用・注意点・騒音対策までわかりやすく解説

エコキュートは、一般的にオール電化住宅向けというイメージが強い給湯器です。そのため、マンションにお住まいの方は「自宅にも設置できるのだろうか」とお悩みかもしれません。結論として、マンションにもエコキュートは設置できますが、いくつかの条件を満たす必要があります。
この記事では、マンションにエコキュートを設置する条件や、マンション用エコキュートの選び方、そして失敗しない業者の見つけ方などをわかりやすく解説します。騒音対策などのポイントも押さえたうえで、これまで以上に快適でお得な暮らしを目指しましょう。
マンションでもエコキュートは設置できる?
結論からいうと、マンションでもエコキュートの設置は可能です。ただし、設置できるかどうかは、マンションの条件によっても変わります。まずは、エコキュートを設置しやすいマンションの条件や、マンションにエコキュートを設置する際の注意点を見てみましょう。
エコキュートを設置しやすいマンションの条件
エコキュートを設置するにあたって満たす必要のある条件は、主に次の3つです。
<エコキュートを設置しやすいマンションの条件>
- 管理会社や管理組合がエコキュート設置の許可を出している
- ベランダなどにエコキュートを設置するスペースがある
- 室内の電源や配管ルートを確保できる
エコキュートを設置するスペースがあったとしても、管理会社や管理組合がエコキュートの設置を認めていない場合は設置できません。そのため、まずは管理規約などを確認し、エコキュート設置の承諾を得ることが大切です。
なお、エコキュートの稼働には電気が必要であり、200Vの専用電源を本体の近くに設置する必要があります。
既存の給湯配管を活用できる場合はスムーズですが、状況により新しい配管の設置工事が必要です。特に高層階は、設置工事が困難になる可能性があるため、工事が可能か業者に確認しましょう。
マンションにエコキュートを設置する際の注意点
マンションにエコキュートを設置する際に重要なのは、入念な事前準備を怠らないことです。ここでは、マンションにエコキュートを設置する際の注意点をまとめます。
設置場所を広めに確保する
エコキュートは「ヒートポンプユニット」と「貯湯タンク」で構成されています。マンション用として一般的な容量の370Lであれば、目安として70×70cmの床面積と、高さ180cm程度の設置場所が必要です。設置後のメンテナンスを考慮して、前方と側面に作業員1人が入れる程度の点検スペースも残しましょう。
事前に大家さんや管理会社に連絡をする
賃貸・分譲を問わず、事前に大家さんや管理会社に連絡し、エコキュート設置の承認を得てください。承認なしで工事を行った結果、管理規約に抵触してしまい、重大なトラブルに発展するケースも多いです。
特にベランダはマンションの共用部分であり、火災などの緊急時には避難経路としても使われます。エコキュートの設置が消防法違反とみなされる可能性もあるため、設置の可否を慎重に確認しなければなりません。
電力契約や容量の確認をする
エコキュートは消費電力が高いため、ほかの家電と併用するとブレーカーが落ちる可能性があります。特に30A以下の契約をしている場合は、40A以上の契約容量に変更すると安心です。また、オール電化向けの夜間電力プランに変更すると、エコキュートのポテンシャルを活かしやすく、電気代の削減効果が向上します。
設置後の騒音や水漏れに備える
エコキュートの設置後は、ヒートポンプの運転にともなう騒音や、ドレン排水による水漏れが発生する可能性があります。
最悪の場合は、近隣トラブルに発展する可能性があるため、騒音や水漏れ対策を徹底しましょう。業者の定期点検を受けると、水漏れなどの重大なトラブルを予防しやすくなります。
マンションにエコキュートを設置する際の騒音対策
エコキュートの稼働中は、騒音や振動が発生します。大きな騒音・振動ではありませんが、マンションは部屋同士の距離感が近いため、トラブルに備えて万全な騒音対策が必要です。
ここでは、特に効果的な防音対策を2つご紹介します。
隣戸や隣室から距離を確保する
ヒートポンプユニットは、隣室の寝室やリビングから1m以上離して設置しましょう。ベランダに設置する場合は、壁際や角に寄せず、中央寄りに配置すると音の伝わりを軽減できます。
どうしても距離がとれない場合は、防音壁の設置も検討しましょう。事前に隣室のレイアウトを確認すると、騒音トラブルを防ぎやすくなります。
防振ゴム・防音シートを活用する
ヒートポンプの脚部に防振ゴムを敷くだけでも、振動を大幅に吸収でき、運転音を低減できます。さらに、ユニット周囲に防音シートを貼るか、防音パネルを設置するとさらに効果的です。
市販品を使って簡単に騒音対策ができるため、管理会社や施工業者に確認したうえで、防振ゴムや防音シートの活用を検討しましょう。
マンション用エコキュートの選び方
マンション用エコキュートを購入する際は、コンパクト性と静音性を重視することがポイントです。ここでは、おすすめの機種も交えながら、マンション用エコキュートの選び方を解説します。
コンパクトな集合住宅向けモデルを選ぶ
エコキュートのメーカーによっては、集合住宅向けのコンパクトなモデルを販売している場合があります。
集合住宅向けモデルを選べば、スペースが限られやすいベランダにも設置できる可能性が高いです。タンク容量はやや控えめになりますが、2~4人家族なら十分な容量を確保できるでしょう。
運転音が静かな機種を選ぶ
運転音が静かな機種を選ぶと、隣室や上下の部屋に住む人との騒音トラブルを避けやすいです。
目安として38~40dB程度の運転音の機種であれば、稼働中も図書館の中と同じくらいの静かさを保てるため、トラブルが起こりにくいでしょう。
水漏れ対策・安全機能で選ぶ
エマージェンシーストップ機能や自動水漏れ検知付きモデルを選ぶと、水漏れなどのリスクを低減できるため安心です。
水漏れにより浸水が発生すると、損害賠償を請求されるリスクもあるため、万全に対策された機種を選びましょう。
マンション用エコキュートのおすすめ3選
ここでは、マンション用エコキュートのおすすめ機種を、三菱・パナソニック・コロナの主要3メーカーからご紹介します。それぞれの価格や特徴をチェックして、ご家庭に合ったモデルを選びましょう。
三菱
三菱電機の「コンパクトエコキュート(SRT-S186D)」は設置面積が小さく、静音性にも優れたモデルです。受注生産となるため、早めの注文をおすすめします。
【SRT-S186Dの概要表】
| 価格 | 1,070,000円 |
|---|---|
| 容量 | 180L |
| サイズ | ・貯湯タンクユニット:1,830×430×630mm ・ヒートポンプユニット:715×865×301mm |
| 主な機能 | フルオート追いだき、バブルおそうじ、省エネ制御 |
※価格は税別
パナソニック
パナソニックの「薄型 パワフル高圧フルオート460L(HE-WU46LQS)」は、マンション向けとしては珍しい大容量タイプのエコキュートです。320kPaの高圧給湯により、マンションの高層階でも、強いシャワー圧を体感できます。
【HE-WU46LQSの概要表】
| 価格 | 1,382,700円 |
|---|---|
| 容量 | 460L |
| サイズ | ・貯湯タンクユニット:2,199×1,078×440mm ・ヒートポンプユニット:672×799×299mm |
| 主な機能 | ピークセーブ、ダブルピークカット、AIエコナビ、キレイキープコート |
※価格は税込
コロナ
コロナのCHP-S30AZ1-12は、集合住宅のパイプスペースへの設置を想定した、専用設計の受注生産モデルです。メンテナンスのしやすさにもこだわっており、都市部のマンションリフォームでは特に重宝されています。エマージェンシーストップ機能付きで、本体水漏れ時には速やかに給水をストップします。
【CHP-S30AZ1-12の概要表】
| 価格 | 1,031,800円 |
|---|---|
| 容量 | 300L |
| サイズ | ・貯湯タンクユニット:1,770×600×610mm ・ヒートポンプユニット:650×900×300mm |
| 主な機能 | おそうじconnect、入浴お知らせ機能、節水モード、省エネ保温 |
※価格は税込
エコキュート交換の流れや価格相場
エコキュートの交換をスムーズに進めるために、工事の流れと費用相場を把握しておきましょう。
エコキュート交換から設置までの流れ
古くなった給湯器を交換してから、新しいエコキュートを設置するまでの流れは、次のとおりです。
<エコキュート交換から設置までの流れ>
- 現地調査を依頼して見積もりをとる
- 管理組合などの承諾を得る
- エコキュートを購入し、工事日を調整する
- 給湯器を撤去して新しいエコキュートを設置する
- 試運転を行い、使い方の説明を受ける
本体価格と工事費の目安
マンション用エコキュートの本体価格は、20万円~40万円が相場です。戸建て向けの一般的なタイプと比較すると、マンション用エコキュートは生産台数が少なく、受注生産となるケースも目立ちます。そのため、一般的な戸建て向けのエコキュートと比べると、やや割高になる傾向です。
さらに、基本工事費として15万円~20万円が発生するため、導入コストは35万円~60万円程度と考えましょう。そのほかに、搬入加算費やクレーン使用費、特殊運送費、配管延長工事費などの特殊作業費がかかる場合もあります。
見積もりにはしっかりと目を通し、すべて込みの工事費かどうか確認しましょう。
失敗しない業者選びのポイント
信頼できる業者を選べば、トラブルを回避できる可能性が高くなります。失敗しない業者選びのポイントを3つ確認しておきましょう。
マンション施工の実績があるか
マンション施工実績が豊富な業者を選びましょう。公式サイトに写真付きの施工例や口コミが多数掲載されているか確認することがポイントです。集合住宅特有のPS設置、管理組合との交渉に対応した経験がある業者を選ぶと、さらに安心です。
保証内容やアフターサービスが充実しているか
保証やアフターサービスの内容も確認しましょう。具体的なチェックポイントは次のとおりです。
<保証内容やアフターサービスを確認する際のポイント>
- 製品保証+施工保証があるか
- 保証内容が明確か
- 緊急時の対応体制が整っているか など
緊急時の24時間対応サポートや定期点検サービスがあると、将来も安心してエコキュートを使えます。
追加費用の有無が明確に示されているか
見積もりの内容を細かく確認して、追加費用の有無が明確に示されているか調べましょう。
マンションのエコキュート工事では、配管工事の延長や電気工事、搬入搬出費などが追加請求されるケースが多いです。見積もりに記載されている工事費が「標準工事費(基本工事費)」のみの場合、追加費用が別途請求されるかもしれません。
追加費用を含めたトータルの工事費が記載されているかわからない場合は、必ず施工業者の担当者に確認する必要があります。合計費用がいくらかかるか、見積もりの時点で明確に提示しない業者の利用は避けましょう。
まとめ
マンションでもエコキュートの設置は可能です。ただし、設置工事を依頼する前に、次の注意点を確認しておきましょう。
<マンションにエコキュートを設置する際の注意点>
- 設置場所を広めに確保する
- 事前に大家さんや管理会社に連絡をする
- 電力契約や容量の確認をする
- 設置後の騒音や水漏れに備える
なお、主要3メーカーが販売するマンション向けエコキュートの中で、特におすすめの機種は次のとおりです。
【おすすめのマンション向けエコキュート】
| メーカー | 三菱 | パナソニック | コロナ |
|---|---|---|---|
| 型番 | SRT-S186D | HE-WU46LQS | CHP-S30AZ1-12 |
| 容量 | 180L | 460L | 300L |
| 価格 | 1,070,000円 | 1,382,700円 | 1,031,800円 |
※価格は三菱のみ税別、パナソニックとコロナは税込
機能、容量、価格などを確認して、ご自宅に適した機種を選びましょう。
エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!


















