エコキュートの水圧は弱い?原因や選び方、対策方法について解説

  • 更新日:2026/05/19
エコキュートの水圧が弱い原因や選び方、改善策をわかりやすく解説する給湯器選びガイド

エコキュートは、光熱費を抑えられるエコな給湯器として人気です。その一方で「水圧が弱い」「シャワーの圧力が足りない」といった不満を持つ方も少なくありません。インターネット上で水圧についての悪い口コミを見て、エコキュートを購入するか迷ってしまう方もいるでしょう。

そこで今回は、エコキュートの水圧が弱いと言われる原因や、水圧で不満を持ちにくいエコキュートの選び方をわかりやすく解説します。また、水圧が急に弱くなったときのチェックポイントなどもまとめました。ご自宅の状況に合ったエコキュートを選び、毎日の生活をより快適にしましょう。

目次

エコキュートの水圧が弱いと言われる原因

エコキュートの水圧が弱いと言われる原因を、貯湯式と減圧弁の仕組みからわかりやすく解説

エコキュートは、ガス給湯器や電気温水器と比べて、水圧が弱いと言われることがあります。実際に、エコキュートを導入したユーザーからも「シャワーが勢いよく出ない」「お湯の出が悪い」といった感想がよく聞かれます。その原因となるのが、エコキュートの構造です。

まずは、エコキュートの水圧が弱くなりがちな原因を見てみましょう。

貯湯式の仕組みによって水圧が弱くなる

エコキュートは、貯湯式を採用しています。貯湯式とは、ヒートポンプユニットで沸かしたお湯を貯湯タンクに貯めておき、使いたいタイミングでお湯を出すシステムです。

エコキュートの貯湯タンクに貯まったお湯は、減圧された水道圧によってキッチンやお風呂に送られます。ガス給湯器のように、水道圧をそのまま利用できる仕組みではないため、水圧が低くなりやすいのです。

水圧は「kPa(キロパスカル)」という単位で表します。ガス給湯器の水圧は約500kPaですが、エコキュートの標準タイプの場合、水圧は約170~190kPaに抑えられることが一般的です。そのため、ガス給湯器からエコキュートに変更した直後は、特に「水圧が弱くなった」と感じやすいでしょう。

減圧弁により水圧が制限される

もう一つの要因が「減圧弁」の存在です。減圧弁とは、水道水の圧力をあえて制限するために用いられる装置です。エコキュートはデリケートに作られており、水道水の高い圧力をそのまま受けると、貯湯タンクが破損する可能性があります。減圧弁は、そのような破損リスクを避けるために設置されているのです。

減圧弁の存在により、水道水の圧力は通常の1/3程度にまで抑えられています。安全性の確保と引き換えに、エコキュートの水圧は失われてしまうのです。

【水圧タイプ別】エコキュートの選び方

エコキュートのタイプは、水圧の強さによって3つに分かれます。好みだけではなく、ご家族の人数や住居の階数も考慮して水圧タイプを選ぶのがポイントです。

まずは一覧表で、特徴を比較してみましょう。

【水圧別に見たエコキュートの特徴】

タイプ 水圧の目安 特徴 おすすめの人
標準~高圧タイプ 170~190kPa 初期費用が安く、日常使いには十分な水圧 初期費用を抑えたい人
パワフル高圧タイプ 280~320kPa 標準タイプの1.7倍の水圧で、シャワーや蛇口の勢いが強い 家族で快適に使いたい人
水道直圧タイプ 最大500kPa 水道圧をほぼそのまま利用でき、2階以上で使用しても快適 水圧に強くこだわりたい人

ここからは、タイプごとの特徴やメリット・デメリットを、さらに詳しく解説します。

標準~高圧タイプ|初期費用を抑えたい人向け

標準~高圧タイプは、ごく一般的な水圧のエコキュートです。水圧の目安は170~190kPaで、水圧に対してこだわりがない方であれば、特に大きな不満を持つことはないでしょう。

標準~高圧タイプのメリットは、初期費用が安く、設置工事も比較的簡単なことです。日ごろのシャワーやお湯張りには十分な水圧が得られ、光熱費を削減する効果を最大化できます。

一方で、水圧にこだわる方や家族が多いご家庭、特に水圧が弱まりやすい2階以上でお湯を使う方は、水圧が物足りないと感じる場合があります。複数の箇所で同時にお湯を使うと、さらに水圧が弱まりやすいことも標準~高圧タイプのデメリットです。

標準~高圧タイプのエコキュートは、以下に該当する人におすすめです。

<標準~高圧タイプがおすすめの人>

  • エコキュートの導入コストを抑えたい人
  • 単身者や夫婦など家族の人数が少ない人
  • 水圧の強さにはあまりこだわらない人

パワフル高圧タイプ|家族で快適に使いたい人向け

パワフル高圧タイプは、水圧が280~320kPaと、標準タイプの約1.7倍の強さを持つタイプです。シャワーの勢いが明確に強くなり、2階での使用や家族での併用時にも快適さが向上します。

標準タイプと比べて水圧が強いぶん、洗い物の汚れが落ちやすく、入浴時の満足度も高くなるでしょう。標準タイプの水圧に不満を持った方でも、パワフル高圧タイプに買い替えると体感差が大きいです。一方で、標準タイプよりも本体価格がやや高めなことはデメリットといえます。

パワフル高圧タイプがおすすめの人は、次のとおりです。

<パワフル高圧タイプがおすすめの人>

  • 複数の箇所で同時にお湯を使う機会が多い人
  • 2階以上でも水圧の高さをキープしたい人
  • 快適さを重視しつつ予算に少し余裕がある人

水道直圧タイプ|水圧にこだわりたい人向け

水道直圧タイプは、最大500kPaと、エコキュートの中でも最高水圧を実現するタイプです。ガス給湯器との水圧差がほとんどなく、買い替えた直後でも水圧に不満を感じることはないでしょう。

水道直圧タイプのメリットは、水道水の圧力をほぼそのまま利用できることです。2階以上でも水圧が落ちにくく、シャワーも気持ちよく使えるでしょう。ただし、エコキュートの中でもプレミアムタイプであり、本体価格はもっとも高額です。また、水圧が低いエリアにお住まいの場合、性能を完全には発揮できない可能性があります。

以下に該当する人には、水道直圧タイプの購入がおすすめです。

<水道直圧タイプがおすすめの人>

  • 水圧の強さを最優先に考えている人
  • 家族の人数が多い人
  • 2階や3階で水道を使う機会が多い人

エコキュートの水圧を強くする方法

エコキュートの水圧を強くする方法を、設定温度や同時使用、加圧ポンプなどの対策別に解説

すでにエコキュートを導入済みの方でも、水圧を改善できる方法がいくつかあります。水圧に不満を持った場合は、これからご紹介する方法で改善できるか試してみましょう。

エコキュートの設定温度を高くする

エコキュートの設定温度を高くしてみましょう。エコキュートの貯湯タンクには熱湯が貯まっており、キッチンやお風呂では、熱湯に水を混ぜて適温に調整します。設定温度を高くすると、このときに混ぜる水の量が減るぶん、水圧が高くなります。

水圧を高くしたい場合、理想の設定温度は50〜60度前後です。温度を上げすぎるとやけどの危険があるほか、電気代も高くなりやすいため、適度な温度に調整しましょう。

お湯の同時使用を避ける

シャワーとお風呂、洗面所などを同時に使わないようスケジュールを調整すると、水の分散を控えられるため、水圧を改善できる可能性があります。家族が入浴している間は洗い物をしないなどの対策が有効です。

低水圧用のシャワーヘッドに変更する

低水圧用のシャワーヘッドに交換することも検討しましょう。低水圧用のシャワーヘッドは、少ない水量でも強い水圧を確保しやすいことが特徴です。水圧の改善だけでなく、水道代の節約にもつながる可能性があります。

給湯加圧ポンプを設置する

給湯加圧ポンプとは、給湯配管内に圧力をかけて、後付けでエコキュートの水圧を改善する装置です。エコキュートに後付けで給湯加圧ポンプを設置すると、エコキュート本体を交換しなくても、水圧が強くなる可能性があります。

ただし、給湯加圧ポンプの取り付けには「負圧作動弁付エアベント」の導入が必要になる場合があります。給湯加圧ポンプを単体で設置すると、貯湯タンクが破損するリスクがあるため注意しましょう。

高圧仕様のエコキュートに買い替える

どうしても水圧に満足できない場合は、より水圧が強いタイプのエコキュートに買い替えましょう。高圧仕様のエコキュートは300kPaほどの水圧で、通常タイプと比較して1.7倍ほどのパワーが出ます。水道直圧タイプに切り替えると、さらに効果的です。

エコキュートの水圧が急に弱くなったときの確認ポイント

エコキュートの水圧が急に弱くなった場合は、日常的なトラブルが原因の場合が多いです。故障を疑うよりも前に、これからご紹介する問題が起きていないか調べてみましょう。

シャワーヘッドや蛇口フィルターが目詰まりしていないか

シャワーヘッドや蛇口フィルターに水垢や異物が詰まっていると、水圧が急激に低下する可能性が高いです。近所の水道工事や宅内配管のトラブルで、詰まりが発生する場合もあります。シャワーヘッドを外して掃除したり、フィルターを洗浄したりして対策し、改善できるか確認しましょう。

止水栓が十分に開いているか

止水栓が閉まり気味になっているだけでも、水圧が弱くなる場合があります。メンテナンスなどで、止水栓を操作した後などに水圧が弱まった場合は、止水栓のトラブルを疑いましょう。給湯器や水栓の止水栓を全開にすると、水圧が改善する可能性があります。

配管の水漏れや劣化が起きていないか

配管の劣化などが原因で水漏れが起こると、配管内の圧力が逃げている可能性があります。パイプの周りが水で湿っていないか、配管が腐食している箇所がないかなどを、わかる範囲で確認してみましょう。

マンションの給水設備に不具合がないか

マンションにお住まいの場合は、建物で共有している給水ポンプや、高置水槽のトラブルが水圧に影響している可能性があります。これらのトラブルの場合、個人で不具合を調べるのは困難です。管理組合や管理会社に相談して、不具合の有無を調べてもらいましょう。

エコキュートの水圧を強くするメリット・デメリット

水圧が強いことは、必ずしも良いわけではありません。エコキュートの水圧を強くすることにより、デメリットが生じる可能性があることも知っておきましょう。

ここでは、エコキュートの水圧を強くするメリット・デメリットを解説します。

エコキュートの水圧を強くするメリット

エコキュートの水圧を強くするメリットは、次のとおりです。

<エコキュートの水圧を強くするメリット>

  • 洗浄力の向上により汚れを落としやすくなる
  • リラクゼーション効果が期待できる
  • 時間短縮につながる

シャワーの勢いを上げると汚れが落ちやすくなり、洗い物や体を洗う時間が短縮されます。体に当てるときはマッサージ効果が高く、入浴時の満足度も向上するでしょう。お湯張りにかかる時間も短くなり、忙しい人でもストレスを感じにくいです。

エコキュートの水圧を強くするデメリット

エコキュートの水圧を強くするデメリットは、主に次の3点です。

<エコキュートの水圧を強くするデメリット>

  • 水道代が高くなりやすい
  • 皮脂の落としすぎや肌荒れ・乾燥の原因になる
  • 配管やシャワーヘッドに負担がかかりやすい

水圧が強くなると水量が増えるため、水道代が高くなる場合があります。強すぎる水圧でシャワーを浴びると、肌が必要としている皮脂まで洗い流してしまい、乾燥や肌荒れにつながるリスクがある点にも要注意です。同じ理由で、配管やシャワーヘッドを傷めるおそれもあります。

まとめ

エコキュートの水圧が弱いと感じる原因は、エコキュートの仕組みです。貯湯式という特殊な構造と、減圧弁を用いた安全設計により、エコキュートの水圧はガス給湯器よりも弱くなります。いくつかの対策を試しても改善できない場合は、水圧が強いタイプのエコキュートに買い替えると良いでしょう。

【水圧別に見たエコキュートの特徴】

タイプ 水圧の目安 特徴 おすすめの人
標準~高圧タイプ 170~190kPa 初期費用が安く、日常使いには十分な水圧 初期費用を抑えたい人
パワフル高圧タイプ 280~320kPa 標準タイプの1.7倍の水圧で、シャワーや蛇口の勢いが強い 家族で快適に使いたい人
水道直圧タイプ 最大500kPa 水道圧をほぼそのまま利用でき、2階以上で使用しても快適 水圧に強くこだわりたい人

ただし、エコキュートの水圧は、必ずしも強ければ強いほど良いものではありません。メリットとデメリットの両方を理解したうえで、ご家庭にとって適しているタイプのエコキュートを選びましょう。

<この記事を書いた人>
エコモ博士

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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「オール電化家庭とガス併用家庭を徹底比較!電気代・ガス代などの光熱費の違いと節約術」記事へのリンク
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オール電化家庭はガスの代わりに電気を使用します。ガス代が無くなる一方で、当然電気代は増加します。しかし、光熱費全体で見たときに、電気代に一本化することがかなりお得になるケースがあります。太陽光や蓄電池なしでも十分な光熱費削減が期待できます。
「エコキュートとガス給湯器のコスト比較!光熱費はエコキュートがお得!」記事へのリンク
省エネ性能が高い
エコキュートは、ヒートポンプ技術と呼ばれる大気熱を利用したお湯の沸き上げ方法を採用しています。この技術により、エネルギーの使用量が約1/4に抑えることが可能です。この省エネ技術により、ガス給湯器よりも光熱費が安くなります。
「オール電化に使える補助金まとめ!エコキュート・太陽光発電・リフォーム補助金を解説」記事へのリンク
補助金でお得に導入
国は省エネ・脱炭素の推進のために数々の補助金を、オール電化向けに用意しています。エコキュートであれば給湯省エネ事業、太陽光・蓄電池であれば子育てエコホーム支援事業などです。これら補助金を利用してお得にオール電化に切り替える方が増えています。
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