スマホのバッテリー最適化とは?設定方法と寿命を延ばすコツを徹底解説
スマートフォンにはバッテリーが内蔵されており、充電を繰り返すことで長期間使用できます。しかし、使い方や設定によってはバッテリーの劣化が早まり、寿命が短くなる可能性があるため注意が必要です。
本記事では、バッテリーに関する基本情報や、バッテリーが劣化する原因、最適化設定の方法についてご紹介します。スマートフォンのバッテリーを長持ちさせたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
スマホのバッテリー最適化とは?仕組みをわかりやすく解説
スマートフォンには、バッテリーの最適化機能がついているものが多いです。これは、スマートフォンに内蔵されたバッテリーの寿命を長く保つための機能になります。
まずは、このバッテリーの最適化機能がどういうものなのかについて見ていきましょう。
バッテリー最適化機能の基本
スマートフォンのバッテリー最適化とは、充電パターンを学習し、バッテリーへの負荷を軽減する機能です。
リチウムイオン電池は、満充電の状態が長時間続くと劣化しやすくなる特徴があります。そのため、スマートフォンはユーザーの生活リズムを学習し、就寝中など長時間充電する場面では、いったん80%程度で充電を止め、必要なタイミングに合わせて100%まで充電する仕組みを採用しています。
この機能によって、充電時の発熱や過充電状態を減らし、バッテリー劣化を抑えやすくなります。
なぜ最適化が必要なのか
スマートフォンのバッテリーは、満充電状態が長時間続いたり、過度な充放電を繰り返したりすると劣化しやすくなります。
バッテリーが劣化すると、充電の減りが早くなるほか、バッテリー交換や端末の買い替えが必要になる場合もあります。こうした劣化を防ぐために搭載されているのが、バッテリー最適化機能です。
リチウムイオン電池の特性と寿命の考え方
スマートフォンに内蔵されているバッテリーは、リチウムイオン電池と呼ばれる電池です。
これは、リチウムイオンが電解液を通して正極と負極を移動することによって充電と放電が行われる電池になります。充電時は正極から負極に、放電時は負極から正極にリチウムイオンが移動する仕組みです。
リチウムイオン電池は、充放電を繰り返すたびに電池内部の電極材料が膨張・収縮するため、徐々に劣化していきます。また、過充電や過放電の状態になるとより内部構造の劣化が進むため、電池全体の劣化が進んで充電がすぐに減る、いつまで経っても満充電にならないなどのトラブルが発生するのです。
長くリチウムイオン電池を使用し続けるためには、劣化を防いで使用する必要があります。
スマホのバッテリーが劣化する原因
スマホのバッテリーが劣化し寿命が短くなる原因には、いくつかの要素があります。
充電の仕方や普段の使い方、スマホやバッテリーが置かれている環境などによって、想定よりも寿命が短くなる可能性があるため注意が必要です。バッテリーの寿命に影響する要素について、詳しく見ていきましょう。
充電サイクルと経年劣化
先述した通り、スマートフォンに使われているリチウムイオン電池は、充電と放電を繰り返すことで少しずつ劣化していきます。
バッテリー内部では、充放電のたびに化学反応が発生しており、その影響で徐々に性能が低下していくためです。
そのため、特別な使い方をしていなくても、長期間使用しているだけでバッテリーは自然に劣化していきます。
また、長期間放置した場合でも少しずつ放電が進み、劣化の原因になることがあります。
高温・低温によるダメージ
スマホのバッテリーは、高温や低温によるダメージも受けます。
高温の環境にバッテリーを放置すると、電解液が分解されてガスが発生したり、電極材料が変質したりするのです。内部抵抗が増加して自然に発生する放電も加速し、バッテリー容量が低下する原因になります。また、熱暴走の原因にもなるため注意が必要です。
低温の環境下では、バッテリーを充電しようとしても負極にスムーズにリチウムイオンが挿入されず、表面に金属リチウムとして析出する可能性があります。リチウムが析出すると電池の容量が低下することに加え、内部短絡や発火の可能性も高まるため注意しましょう。
過充電・過放電の影響
スマホのバッテリーは、過充電と過放電の影響を強く受けます。
過充電は、バッテリーが満充電になった後もずっと電気を供給し続ける状態のことです。過充電はバッテリー内部の材料に負荷をかけ、劣化を早める原因になります。さらに、過充電はバッテリーの内部温度が上昇して熱暴走、発火、爆発などが発生する原因にもなるため注意が必要です。
過放電は、許容されている最低電圧を下回るまで放電することを指します。充電が0%になった状態で長期間放置すると発生しやすく、負極の銅箔が溶出したり、電極材料の結晶構造が変化して元に戻らなくなったりするのです。これにより、充電しても元の容量に戻らない、内部短絡が発生しやすくなるなどのトラブルが発生します。
使い方による消耗
スマホのバッテリーは、普段の使い方によっても劣化しやすくなります。
例えば、充電しながらスマホを使う「ながら充電」は、バッテリー内部の温度を上昇させ、劣化を早めます。また、充電したまま放置していると過充電の状態になりやすいです。
バッテリーの寿命を延ばすためには、普段からの使い方を見直す必要があるでしょう。
バッテリー最適化の設定方法【iPhone・Android】
続いて、iPhoneやAndroidでバッテリーの設定を最適化する方法についてご紹介します。
スマートフォンのOSによって最適化の設定方法は異なるため、それぞれに適した方法をとることが必要です。
iPhoneでバッテリーを最適化する方法
まずは、iPhoneで最適化機能を確認する手順から解説します。
iPhoneの場合、iPhone 14以前とiPhone 15以降で設定の方法が異なります。また、OSのバージョンによっては充電上限を設定することも可能です。
最適化充電のオン/オフ手順
OSのバージョンがiPhone 14以前の場合、「設定」アプリから「バッテリー」「バッテリーの状態と充電」の順番にタップします。そして、「バッテリー充電の最適化」の項目をオン/オフすることで設定の切り替えが可能です。
iPhone 15以降の場合は、「設定」アプリから「バッテリー」「充電」の順にタップしましょう。そして、「バッテリー充電の最適化」をオン/オフすれば設定を切り替えられます。
iPhoneは位置情報を用いて日常的に長時間滞在する場所でのバッテリー充電を最適化するため、位置情報をオンにしておかなければなりません。
充電上限の設定について
OSのバージョンがiPhone 15以降であれば、充電上限を設定することもできます。
最適化の設定と同じ画面の上部にバーがあり、充電上限を80~100%の間で調整可能です。なお、上限を95%以下に設定していると、特定の設定変更後は、最適化機能が無効化される場合があります。
Androidでバッテリーを最適化する方法
続いて、Androidでバッテリーの設定を最適化する方法についてご紹介します。
Androidは、同じOSを搭載しているさまざまな機種が存在するため、機種ごとに異なる手順が存在する点に注意が必要です。また、機種によってはスマホ全体だけでなく、アプリごとに設定を変更することもできます。
機種ごとの最適化機能の違い
Google Pixelでバッテリーを最適化するのであれば、「設定」アプリから「バッテリー」「充電の最適化」をタップします。そして「充電の最適化を使用する」をオン/オフすることで設定を切り替えることが可能です。最適化をオンにすると、ライフサイクルを学習して充電器からスマホを取り外す直前に満充電にする「アダプティブ充電」か、「充電の上限: 80%」のどちらかを設定できます。
AQUOSの場合は、「インテリジェントチャージ」によってバッテリー充電を最適化することが可能です。「設定」アプリから「バッテリー」「インテリジェントチャージ」の順にタップし、最大充電量を90%に抑えて充電器に接続されている間はダイレクト給電に切り替えたり、画面の消灯中のみ充電を進める設定に切り替えたりできます。
ほかにも、機種ごとに独自の機能で充電を最適化しているのが特徴です。
アプリごとのバッテリー制御設定
Androidの機種によっては、アプリごとにバッテリー制御設定を切り替えられることもあります。
Google PixelやGalaxyでは、アプリごとの設定を変更して無駄な動作を抑制し、バッテリーの消費を抑えることが可能です。こうした設定を活用すればバッテリーの持ちが良くなるため充電の頻度が減り、結果的にバッテリーを長持ちさせやすくなります。
バッテリー最適化が上手く機能しないときの対処法
バッテリーの最適化を設定したにもかかわらず、上手く機能していないと感じることもあるでしょう。その場合は、さまざまな設定や要因をチェックする必要があります。
最適化が機能していないように感じるときにどうしたら良いか、見ていきましょう。
80%で充電が止まる理由
バッテリーの最適化設定をオンにしている場合、過充電やバッテリーの発熱を防止するために80%までで充電が止まるスマホが多いです。一方で、バッテリーの最適化設定をオフにしても、80%で充電が止まってしまうことがあります。
これは、本体の放熱が上手くいっていなかったり、高温の環境で長時間放置して熱がこもっていたりするときに、熱暴走を防ぐためにスマホ側が充電を抑制することによります。複数のアプリケーションを並行して処理させようとすると熱が発生しやすくなるため、不要なアプリは動作させないようにすることが大切です。
また、高温になっているときは温度が下がるまでしばらく待っておきましょう。
学習機能が働かない原因
バッテリーの最適化をオンにすると、スマホはこれまでの使用履歴を学習してライフスタイルに合わせた最適化処理を行います。最適化が上手くいっていないと感じる場合、この学習機能が上手く働いていない可能性があるでしょう。
スマホの学習機能は、例えばiPhoneの場合は14日以上充電の習慣を読み込ませないと発動しません。また、特定の場所で指定の回数以上、指定の時間以上充電しないと発動しないなど、機種ごとに条件が設定されている可能性があります。
基本的には一定の学習期間がないと作動しないため、買ったばかりで最適化をオンにしても上手く働かないことが多いでしょう。
バッテリー寿命を延ばすための実践テクニック
スマートフォンのバッテリーの寿命を延ばすためには、正しい方法で充電する必要があります。間違った方法で充電していると、バッテリーの寿命が縮まるだけでなく安全上の問題も発生するため注意が必要です。
正しい充電方法について、詳しく見ていきましょう。
正しい充電方法のポイント
バッテリーの寿命を延ばすためには、正しい方法で充電することが大切です。
まず、充電器やケーブルはできるだけメーカー純正品、または信頼性の高い製品を使用しましょう。
品質の低い充電器は、バッテリーへ余計な負荷を与える可能性があります。
また、充電中にスマートフォンを長時間使用すると本体が発熱しやすくなるため、できるだけ「ながら充電」は避けるのがおすすめです。
さらに、バッテリー残量を極端に0%や100%に保ち続けるのではなく、20〜80%程度を目安に使用すると、バッテリーの劣化を抑えやすいとされています。
やってはいけないNG行動
スマホの充電については、やってはいけないNG行動も存在します。
スマホの充電が100%になっているにもかかわらずケーブルをつなげたままにしていると過充電になるため、満充電になったら充電器を外すようにしましょう。また、充電が切れてしまった後に長時間放置するのも良くありません。
また、極端な高温や低温の環境で充電しようとしても、上手く充電できない可能性が高いです。適切な温度を保って充電するのが望ましいでしょう。
日常でできるスマホの省電力・最適化設定
バッテリーの最適化以外にも、日常的なスマホの使い方でバッテリーの寿命を延ばすことは可能です。
ポイントとなるのは、バッテリーの消費を抑えて充電回数を減らすことにあります。どのような対策が有効なのか見ていきましょう。
省電力モードの活用
バッテリーの消費量を抑えるためには、省電力モードの活用がおすすめです。
省電力モードを設定しておくと、スマホの機能の一部が制限され電力の消費を抑えられます。設定をオンにしたときに制限される機能を確認した上で、普段不要な機能であれば省電力モードを設定しておくと良いでしょう。
バックグラウンドアプリの管理
バッテリー消費を抑えるためには、バックグラウンドで動作するアプリの管理も重要です。
位置情報や通信を頻繁に行うアプリが多いと、バッテリー消費が増える原因になります。
不要なアプリのバックグラウンド通信を制限したり、使用していないアプリを整理したりすることで、バッテリーの負担を軽減できます。
画面設定の見直し
電力消費を削減するためには、スマホの画面設定を見直すことも大切です。基本的に、画面が明るければ明るいほど消費電力が増えます。
できるだけ画面の輝度を下げておく、周囲の明るさに応じて変動する設定にしておくなどの工夫をすれば、消費電力を抑えることが可能です。また、画面をダークモードに設定しておくのも電力の節約になります。
不要な通信機能のオフ
普段つけっぱなしにしがちな通信機能も、不要なときはオフにするのがおすすめです。
Wi-Fi、Bluetooth、NFCなど、外部の機器とつながるための設定をオンにしていると、バッテリーの消費量が増えて充電の回数が多くなり、結果的に寿命が短くなります。そのため、不要なときはこれらの設定を切っておく必要があるのです。
まとめ
スマートフォンのバッテリーは、設定を最適化し、正しい方法で充電することで寿命を延ばしやすくなります。
一方で、高温環境での使用や過度な充放電、長時間の「ながら充電」などは、バッテリー劣化を早める原因になります。日頃から適切な使い方を意識することが大切です。
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