エコキュートの排水が多すぎる?水漏れとの見分け方やドレン排水の仕組みを紹介します

  • 更新日:2026/04/02

エコキュートのヒートポンプユニットや貯湯タンクの周辺が濡れているのを見て、「もしかして故障したのでは?」と心配している方も多いのではないでしょうか。しかし、エコキュートは常に水を排出しているのが正常です。いわゆる「ドレン排水」であれば、故障を疑う必要はありません。

ただし、故障による水漏れが発生している可能性もゼロではありません。正常な排水か水漏れかを見分けて、水漏れが起きている場合は早急な対策が必要です。この記事では、エコキュートの排水の仕組みを解説したうえで、排水と水漏れを見分けるポイントや排水が多すぎる際の原因を解説します。

目次

エコキュートは「ドレン排水」で水を排出しているのが正常

ドレン排水とは、エコキュートの「ヒートポンプユニット」や「貯湯ユニット」から行われる正常な排水のことです。エコキュートの機器には「ドレン口」が設けられており、湧き上げ中に発生する余分な水を排出して、エコキュートを正常に稼働させています。

ドレン排水が起こる原因はさまざまです。結露水の排出がメインの目的ですが、洗浄による排水や安全弁からの排水もドレン排水に含まれます。エアコンの室外機から水が出る原理と同じで、極端に大量の水が出ていなければ、エコキュートが正常に働いている証拠です。

排水の仕組み

エコキュートから水が漏れていても、先述したドレン排水ならば故障の心配はありません。目安としては、ヒートポンプユニット周辺の地面がお昼ごろまでに乾く程度であれば、正常な排水と考えられる。

多い場合は、一晩で10リットル前後排出されることもありますが、多くの方が「なぜエコキュートでの排水が必要なのか」と疑問に感じているかもしれません。この項目では、排水の仕組みや目的について詳しく解説します。

結露水

ドレン排水のメインは結露水の除去です。ヒートポンプユニットでは、空気の熱を利用してお湯を沸かします。この際、機器内部と外気の温度差が原因で結露が発生し、結露水が生じる場合があるのです。結露が発生しやすい冬季では、一晩で10リットル前後の結露水がドレン排水される場合があります。

安全弁からの排水

エコキュートには「安全弁」と呼ばれる重要な装置があります。貯湯タンク内のお湯は、加熱や給湯の際に膨張して圧力が高まり、極端な高圧状態になると重大な事故につながるおそれもあります。このようなリスクに備えて、圧力が高まった際に開放され、排水により圧力を逃す役割を果たすのが安全弁です。

鍋でお湯を沸かしている場面をイメージするとわかりやすいでしょう。沸騰するとフタがカタカタと浮き上がりますが、これは圧力の原因となる蒸気を逃している状態です。エコキュートでは鍋のフタと同じことをわざと起こしており、安全弁を使って少しずつお湯を逃し、圧力を調整しています。時々ボタボタと水が出るのは、安全装置が正常に働いている証拠です。

洗浄による排水

エコキュートの一部機種には、配管の汚れや不純物を自動的に洗浄する機能が搭載されています。洗浄の際には排水が発生し、これがドレン排水として排出される場合があるのです。

エコキュートの排水は、機器の故障を防いだり、機器やその周りにいる人々の安全を守ったりするために不可欠な要素です。特にエコキュートを導入して間もない方は、朝起きてエコキュートの周りに水が溜まっていると驚いてしまうかもしれません。しかし、まずは慌てずに、正常なドレン排水が行われた可能性を考えましょう。

排水と水漏れの見分け方

先述したように、エコキュートの水漏れは正常なドレン排水の可能性があります。しかし、故障などの不具合が原因で水漏れが起きている可能性も否定できません。ここでは、排水と水漏れはどのように見分けるとよいのか、4つのポイントに分けて解説します。

水が出るタイミング

まず確認するとよいのは、水が出るタイミングです。水漏れの場合は常時ポタポタと水が漏れ続ける場合が多く、使用するタイミングや時間帯とは無関係に水が出続けます。一方の排水はあくまでも一時的であり、常に水が出っぱなしになることはありません。

エコキュートが稼働するのは、主に深夜から早朝にかけての時間帯です。正常なドレン排水であれば、お昼を回ったことには太陽や地上の熱で水が蒸発し、地面が乾きます。13時~14時ごろになっても地面が乾かない場合は、水漏れを疑う必要があるでしょう。

水の温度

水が出ているところをその場で確認できた場合は、水の温度を確認する方法も有効です。たとえば結露によるドレン排水は冷たく、安全弁からの排水はぬるま湯~人肌程度に収まります。

一方、配管の亀裂が原因で水漏れが起きている場合は、タンク内の熱湯がそのまま流れる場合が多いです。水をじかに触るとやけどをするおそれがあるので、水に直接触れるのは避けましょう。

水の出どころ

水の出どころにも注目しましょう。ドレン排水の場合、基本的にはドレン排水管から水が出ます。ヒートポンプユニットの背面や貯湯タンクの下にある配管、ドレンホースの先端が水の出どころであれば、正常なドレン排水と考えて問題ありません。

もしも、機器の側面や配管の接続部など、ドレン排水管以外から水が出ている場合は、排水ではなく水漏れの可能性があるため要注意です。水の出どころによっては、エコキュートの機器内部にある電気系統に水が届く可能性があります。重大な故障を引き起こすリスクが高いため、できるだけ早く業者に点検を依頼しましょう。

水の音

ドレン排水の場合、排水時に水の音はほとんど出ません。無音もしくはチョロチョロと水が流れる程度の音であれば、エコキュートが故障している可能性は低いです。

一方、激しく水が叩きつけられるような音がする場合やシューという噴き出す音が聞こえる場合は、水漏れを疑わなければなりません。エコキュートのシステムがコントロールできない、想定外かつ重度な水漏れが発生し、これが異音の原因となっている可能性が高いです。

自分でできる水漏れチェック方法

先ほどご紹介したチェック方法を試してみて、水漏れの可能性があると感じた場合は、さらに細かくエコキュートの状態をチェックしましょう。チェックするタイミングや場所は「水を使用していない時」と「水道メーター」です。それぞれのチェックポイントについて、詳しく解説します。

水を使用していない時にチェックする

重要な判断基準として活用できるのが、エコキュートの稼働状況です。水を使用していない時にも水が垂れ流されている場合は、水漏れを疑いましょう。水を使用しているタイミングでチェックすると、正常な排水なのか、それとも水漏れなのかの判断ができません。

すぐに水漏れかどうかを調べたい場合は、家の中の蛇口をすべて閉めて、エコキュートが湧き上げを行わない、日中の時間帯に室外機の周辺をチェックしてください。この状態でも水が止まらなければ、それは意図的なドレン排水ではなく、コントロールが効かない水漏れと考えられます。

水道メーターをチェックする

エコキュートの機器周辺だけでなく、水道メーターもチェックしましょう。水道メーターで確認すべき箇所は「パイロット」と呼ばれる回転部分です。エコキュートから水漏れしている場合は、貯湯タンク内のお湯が規定量よりも少ない状態になり、補充するために水を出し続けなければなりません。そのため、エコキュートが稼働していない時間帯も、水道メーターが回り続けます。

反対に、パイロットが止まっているのに水漏れが続く場合も、エコキュートから水漏れが発生している可能性が高いです。つまり、以下の状況にある場合は、水漏れが起きていると考えましょう。

<水漏れの可能性が高いケース>

  • エコキュートが稼働していないのに、水道メーターが回り続けている
  • 水道メーターが止まったのに、エコキュートの水漏れが止まらない

これに関連して発生する問題が「水道代の上昇」です。本来は不要な水を補充するぶん、余計な水道代がかかります。エコキュートの水漏れが原因で高額の水道代が請求された場合、水道代の減免を申請しても、認められないケースが多いです。水道料金も定期的に確認して、高額な請求が行われていないか調べましょう。

また、エコキュートのリモコンやモニターの表示をチェックする方法も有効です。お湯の使い方が今までと同様であるにもかかわらず、残湯量が減りやすくなっていたり、満タンにならない状態が続いたり、湯切れエラーが頻発するようになったりする場合は、水漏れのサインと考えられます。

排水が多すぎる際の原因

排水が多すぎる際の原因として考えられるのは、主に次の3点です。

<排水が多すぎる際の原因>

  • ドレン配管の詰まり
  • 安全弁の劣化・故障
  • 凍結防止ヒーターの自動排水

ここでは、なぜ上記の理由が原因で排水量が増えるのか、そしてそれぞれに有効な対策は何か解説します。

ドレン配管の詰まり

なんらかの原因でドレン配管が詰まり、排水量が多くなる場合があります。接続部にホコリや落ち葉、土などが詰まったり、ドレン排水ホース内に水が侵入したりすると、ドレン排水が止まらなくなるケースが多いです。珍しいケースではありますが、ホース内にハチが巣を作って排水経路を塞ぎ、別の場所から水が漏れた例もあります。

まずは接続部を確認し、詰まりを解消できそうな場合は簡単に清掃しましょう。虫が侵入していたり、巣ができたりしている場合も対処法は同じです。ただし、ドレン排水ホースの構造は複雑です。自分で掃除をするのが難しいと感じた場合や頑固な汚れを取り切れない場合は、故障などの事故を防ぐためにも専門の業者に相談してください。

安全弁の劣化・故障

安全弁のパッキンが劣化したり、安全弁の周辺にゴミが挟まったりすると、圧力を下げても排水量が増える場合があります。安全弁そのものが劣化していなくても、安全弁の作動に関与する減圧弁が故障しているせいで、安全弁が正常に作動しなくなるケースも少なくありません。

安全弁は消耗品であり、購入から10年~15年で劣化する可能性が高いです。故障の可能性がある場合は、まずは止水栓を閉めて水漏れを防ぎ、メーカーや専門業者に点検・修理を依頼してください。部品交換など、簡単な修理で状況が改善する可能性もあります。

凍結防止ヒーターの自動排水

凍結防止ヒーターとは、給湯器の凍結を防ぐ目的で取り付けられる装置です。給湯器が凍結すると、排水管が氷で満たされて水が流れにくくなったり、排水管に亀裂ができて水漏れの原因になったりします。凍結防止ヒーターを使うと、電気ヒーターがエコキュートの周りの氷や雪を溶かし、その際に大量の排水が行われる場合があります。

凍結防止ヒーターの自動排水は故障ではありません。むしろ、エコキュートを守るために必要な排水です。そのため、特に対策を講じる必要はありませんが、あまりにも気になる場合は設定温度や機能の動作条件を調整しましょう。排水される場所に、水に弱いものが置いてある場合は、移動させて水濡れを予防する対策も必要です。

まとめ

エコキュート周辺で発生する水漏れは、ほとんどがドレン排水による正常な動作です。特に湧き上げ中にポタポタと水が滴る程度であれば、水漏れを疑う必要はありません。しかし、水漏れが常に続く場合や異音がする場合、水道代が急に上がった場合などは水漏れが疑われ、早急な点検と修理が必要です。また、以下の原因により、通常よりも多くの排水が行われる場合があります。

<排水が多すぎる際の原因>

  • ドレン配管の詰まり
  • 安全弁の劣化・故障
  • 凍結防止ヒーターの自動排水

特にドレン配管の詰まりや安全弁の故障を放置すると、配管に亀裂が入るリスクがあり、重大な故障を招く原因になります。異常を感じた場合や、自力での対処が難しいと判断した場合は、メーカーや専門業者に相談しましょう。

<この記事を書いた人>
エコモ博士

RAUL株式会社 電気プラン乗換コム運営事務局
エコモ博士のエコらいふナビ

エコモは各地を飛び回って、電力・エネルギーや地球環境についてお勉強中なんだモ!色んな人に電気/ガスのことをお伝えし、エネルギーをもっと身近に感じてもらいたモ!

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省エネ性能が高い
エコキュートは、ヒートポンプ技術と呼ばれる大気熱を利用したお湯の沸き上げ方法を採用しています。この技術により、エネルギーの使用量が約1/4に抑えることが可能です。この省エネ技術により、ガス給湯器よりも光熱費が安くなります。
「オール電化に使える補助金まとめ!エコキュート・太陽光発電・リフォーム補助金を解説」記事へのリンク
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国は省エネ・脱炭素の推進のために数々の補助金を、オール電化向けに用意しています。エコキュートであれば給湯省エネ事業、太陽光・蓄電池であれば子育てエコホーム支援事業などです。これら補助金を利用してお得にオール電化に切り替える方が増えています。
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